サラ☆の物語な毎日とハル文庫

「ニワトリごっこ」とP.L.ドラヴァース

“メアリー・ポピンズ”シリーズの作者、パメラ・リンドン・トラヴァースは、1899年8月9日に、オーストラリアのクィーンズランド州、メリーバラに生まれました。
家の周りにはクィーンズランド州の自然が広がり、大人中心に家の中がまわる家風と、下の子たちの世話にかかりっきりの母親という環境のもとで、1人で遊ぶことが多かった幼年時代。
トラヴァースが4歳のころから夢中になっていたのが「ニワトリごっこ」だそうです。

ニワトリになったつもりで、1日中卵の上に座り、卵を抱くのです。
腕をしっかり体に巻きつけて、じっと卵を抱えているつもりになって、草むらの中に何時間も座りつづけていたのだとか。
幼いトラヴァースは、自分は「とりでもあるし人間でもある」と思っていました。
お母さんがやってきては、彼女の手足をほどき、「お昼こばんのときに、卵を産んだりしないでちょうだい」と言ったそうです。

まあ、ひと言で言えば「ちょっと変わった子」だったんですねぇ。
『現代英米児童文学評伝叢書8 P.L.トラヴァース』を執筆した森恵子さんによると、
巣ごもりごっこは「子ども時代の、かまってくれない両親にたいする孤独感からうまれたものである」と考えられるそうです。
なんにしても、子どものころから、想像力のパワーは強力だったようですよ。



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