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サラ☆の物語な毎日とハル文庫

フィンランドの空…あまりにその青が深いので

仕事机の横に、『かもめ食堂』のでっかいポスターのパネルが飾ってあります。

森に囲まれた湖。秋の季節なのか、少し葉っぱが色づいており、湖の縁に生えている下草が枯れています。湖面には、落ちた葉が浮かんで模様をつくっています。
そして、高く広がる青い空。それが深い青色で、いつも見上げては、ボーっとするのです。

『かもめ食堂』はフィンランドでロケをした映画。このポスターは、ヌークシオ国立公園で撮影されたそうです。
撮ったのは、雑誌や広告で売れっ子のカメラマン、高橋ヨーコさん。映画の撮影に密着して、スチール写真を担当しました。

ポスターにはもちろん、映画に出演した小林聡美さんや、もたいまさこさん、片桐ハイリさんも写っていて存在感も大きいのですが、つい、背景の空の方に目がいってしまって…。

このポスターを毎日何気なく見て、青い空にあこがれるようにジーっと見入るものだから、いつしか私は、フィンランドの空とお馴染みになりました。
実際にこのポスターの空が、フィンランドの空とつながっているんだと、錯覚に陥るくらいです。

北欧が、なんだかとても身近に感じられるようになりました。

北欧にも、物語はいっぱいあります。

ラーゲルレーヴの『ニルスのふしぎな旅』、リンドグレーンの『長くつ下のピッピ』、人魚姫などの美しい話が語られるアンデルセンの童話集、トーベ・ヤンソンの「ムーミン」たちの物語。

それから、サンタクロースがすんでいるところです。

1927年、フィンランドの新聞に、「北極では食料が不足し、トナカイに餌をあげることができなかったため、サンタクロースは、フィンランドのラップランドに引っ越した」という記事が掲載されたそうです。

サンタクロースは、20世紀にはいってからは、フィンランドの住人というわけです。

フィンランド人っていいですねぇ。サンタクロースが身近に住んでいるんですから。同国人です。

もっとも、サンタクースは北欧ではひっぱりだこで、スウェーデンのモラ市にはサンタワールドがあり、ここがサンタクロースの公式住所という話だし、ノルウェーのドローバックというところは、ノルウェー政府公認の「サンタクロースの故郷」なんだそうです。
グリーンランド国際サンタクロース協会の本部はデンマークにあります。

そういうわけなんですが、何にしても、わたしはいま北欧にちょっと心を惹かれています。
 
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