サラ☆の物語な毎日とハル文庫

深澤功が奏でるコントラバスの調べと、村上春樹の音楽についての言葉

四谷にある紀尾井ホールで、

「九響首席コントラバス奏者 在任30周年記念 深澤功と仲間たち」

というコンサートを聞いた。

 

生のクラシックコンサートを聴くのは久しぶり。

深澤功が奏でるでっかいコントラバスの低音の響を心ゆくまで楽しんだ。

 

ちなみに九州博多はサラ☆のホームタウン。

九州交響楽団の奏者というだけでお懐かしい!

 

コントラバスはメロティラインを引くものではないように思っていたけど、

大きな楽器、コントラバスを抱え込むようにして弦を上から足もと近くまで押さえながら

メロディを奏でる様子は、なかなかだった。

あんなふうにたくみにコントラバスを操るなんて、普通は見られない気がする。

「カッチーニのアヴェ・マリア」もコントラバスで弾くと、低音が響いてすてきだった。

 

コンサートがいよいよ始まるときの、

ざわついていた空気が一瞬にして止まり、

すべての音が闇に空いた穴の吸い込まれでもしたように

無音の空間となる、

あの無音がすごいと思う。

 

久しぶりに目の前で演奏されるの聞いて

喜びが湧いてくるのを実感。

 

村上春樹はエッセイ『小澤征爾さんと、音楽について話しをする』

のなかで、音楽についてこんなことを言っている。

 

★デューク・エリントンが言っているように、

世の中には「素敵な音楽」と「それほど素敵じゃない音楽」という二種類の音楽しかないのであって、ジャズであろうがクラシックであろうが、そこのところは原理的にまったく同じことだ。

「素敵な音楽」を聴くことによって与えられる純粋な喜びは、ジャンルを超えたところに存在している。

 

★小澤さんが少しでも多く、「良き音楽」をこの世界に与え続けてくれることを、僕は心から希望している。

「良き音楽」は愛と同じように、いくらたくさんあっても、多すぎるということはないのだから。

そしてそれを大事な燃料として取り込み、生きるための意欲をチャージしている人々が、この世界には数えきれないほどたくさんいるのだから。

 

おかげさまで、細い銀月が雲一つない夜空にかかっていた昨夜は

燃料を補充し、生きるための意欲をチャージできた晩冬mix早春の夜だった。

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