科学技術の進歩はめざましい。
なんて、20世紀のセリフになってしまった。
「めざましい」という悠長なスピードじゃない。
うっかりしていると見失うくらい光速化している。
多分20年前は、ロボットはまだ現実の世界からはちょっと距離があったと思う。
ところがいま、お掃除ロボットのルンバは普通に家庭に普及し、介護用のロボットも実用化をめざし、トンボみたいに空中で急に方向転換したり、止まったり、後ずさりできる機能をもつトンボ型ロボットまで実現してしまう。
人が想像することは、必ず実現するといったのはジュール・ベルヌだったっけ。
3月2日づけ朝日新聞のGLOBEによると、トンボ型ロボット「バイオニックコプター」は、ドイツのフエスト社が開発に成功したもので、九つの小型モーターとセンサーとマイコンで4枚の羽を別々に動かして空中を飛ぶそうだ。
驚くことに、スマートフォンで操縦できる。
しかも製作にあたっては、複雑な部品でも簡単につくれる3Dプリンターが活躍したというのだからすごい。
実際に空中を飛んでる姿は、なぜか美しくて感動してしまう。
科学は突き進む。
人が想像したことは、いつのまにか現実になっている。
そこで、まてよと思った
科学はまさに「科学」だけど、「想像」するのは人の心。
その人の心が「想像」する死後の世界や輪廻転生なんかは、どうなんだろう。
実現するんじゃないだろうか?
非科学的で嘘っぱちと否定できるだろうか?
目に見えないからありえないと、言い切れるだろうか?
想像することは実現するのなら、きっとこっちのほうもあるのかもしれない、とトンボ型ロボットにびっくりして、ふと考えた。