みなさん、こんにちは。
今日は今映画化で話題になっている「墨攻」の原作漫画について、少しご紹介したいと思います。
この漫画は酒見賢一さんの小説が原作で、くまは小説の方は読んだことがないんですが、漫画の方は森秀樹さんが描かれまして’96年に全11巻で完結したものです。
紀元前300年頃の中国、春秋戦国時代。
韓、魏、趙、斉、燕、秦、楚の七国が覇権を争っていた。
そんな時代、「墨家」と呼ばれる「非攻」(自ら進んで争わない)「兼愛」(全ての人を隔たりなく愛する)という墨子によって興った思想を核とした、思想家集団がいた。
「戦争は殺人行為であり、人として最大の不義である」とする彼らは、しかし「守ること」について特化された当時最先端のノウハウを備えた、戦闘集団でもあった。
ある時、燕の小さな街「梁城」を落とそうと、趙の大軍が城を取り囲む中、墨家の男「革離」が、たった一人で街を救うべく川を渡っていく。
彼は墨家の統領「田襄子」の、秦と結び、秦が他の国を平らげることで天下に平和な時を取り戻すという目的の為には、救いを求める小さな街々は切捨てよ、という命令に背いて一人、兵士といえば民兵が千余しかいない小さな城とその中で怯える住民達を守る為に向かったのだった。
この時代の中国の城とは、日本のように街の中にあるのではなく、街をすっぽりと覆うように城壁に囲まれているものを指すのだが、戦に負け、城が落ちれば街の中に敵の兵士が雪崩込み、男は奴隷、女は強姦され、老人子供は皆殺しにされることが定石でもあった時代、城の全住民を集めた広場で、革離は王族も農民も関係なく全ての住民が同列に革離の采配に従って戦うことを要求する。
こうしてたった4千余の戦の経験も無い素人ばかりの軍と、趙の精鋭1万5千との籠城戦が始まった!
と、こんな感じで始まるお話なんですが、秦の始皇帝がちょうど台頭してき始める頃のお話で、ネタばれになりますので詳しくは書けませんが、ラストもしみじみと考えさせられる驚くべき内容ですし、’95年に小学館漫画賞も受賞したということで、ホントとても面白い漫画です。
森秀樹さんの他の作品では、武田の金掘り衆を描いた「ムカデ戦旗」なんかも面白いです。
昨晩はテレビの「世界不思議発見」でも映画の影響で「墨家」のことを特集してましたし、昔読んで面白かった本がまた脚光を浴びて映画化されたりするっていうのも、何だか懐かしくて嬉しいですね。
私も便乗して拙い紹介を、ついブログに書いちゃいました。
それでは。
今日は今映画化で話題になっている「墨攻」の原作漫画について、少しご紹介したいと思います。
この漫画は酒見賢一さんの小説が原作で、くまは小説の方は読んだことがないんですが、漫画の方は森秀樹さんが描かれまして’96年に全11巻で完結したものです。
紀元前300年頃の中国、春秋戦国時代。
韓、魏、趙、斉、燕、秦、楚の七国が覇権を争っていた。
そんな時代、「墨家」と呼ばれる「非攻」(自ら進んで争わない)「兼愛」(全ての人を隔たりなく愛する)という墨子によって興った思想を核とした、思想家集団がいた。
「戦争は殺人行為であり、人として最大の不義である」とする彼らは、しかし「守ること」について特化された当時最先端のノウハウを備えた、戦闘集団でもあった。
ある時、燕の小さな街「梁城」を落とそうと、趙の大軍が城を取り囲む中、墨家の男「革離」が、たった一人で街を救うべく川を渡っていく。
彼は墨家の統領「田襄子」の、秦と結び、秦が他の国を平らげることで天下に平和な時を取り戻すという目的の為には、救いを求める小さな街々は切捨てよ、という命令に背いて一人、兵士といえば民兵が千余しかいない小さな城とその中で怯える住民達を守る為に向かったのだった。
この時代の中国の城とは、日本のように街の中にあるのではなく、街をすっぽりと覆うように城壁に囲まれているものを指すのだが、戦に負け、城が落ちれば街の中に敵の兵士が雪崩込み、男は奴隷、女は強姦され、老人子供は皆殺しにされることが定石でもあった時代、城の全住民を集めた広場で、革離は王族も農民も関係なく全ての住民が同列に革離の采配に従って戦うことを要求する。
こうしてたった4千余の戦の経験も無い素人ばかりの軍と、趙の精鋭1万5千との籠城戦が始まった!
と、こんな感じで始まるお話なんですが、秦の始皇帝がちょうど台頭してき始める頃のお話で、ネタばれになりますので詳しくは書けませんが、ラストもしみじみと考えさせられる驚くべき内容ですし、’95年に小学館漫画賞も受賞したということで、ホントとても面白い漫画です。
森秀樹さんの他の作品では、武田の金掘り衆を描いた「ムカデ戦旗」なんかも面白いです。
昨晩はテレビの「世界不思議発見」でも映画の影響で「墨家」のことを特集してましたし、昔読んで面白かった本がまた脚光を浴びて映画化されたりするっていうのも、何だか懐かしくて嬉しいですね。
私も便乗して拙い紹介を、ついブログに書いちゃいました。
それでは。