自分へのラヴレター

2011-08-03 02:40:29 | 日記

                                                   

 

                       

 

今年も真っ白なカサブランカが咲きました。

カサブランカは自分へのラヴレター、ちょっと気障な言いかたで笑われそうなんですけど(笑)

眺めるたびにその純白に胸がときめくお花です。

とても強いメッセージを送ってくるお花だと思います。

 

一昨年、そのラヴレターの球根を五つ六つ植えました。

半日陰が最高の環境なんですって。

去年の夏、球根のどれもがお花屋さんの切り花とは比べものにならないほど太く逞しい茎を

ぐんぐんと伸ばし、次から次へと大輪のカサブランカがたくさん咲きました。

一本くらいいいかな・・と、その太く長い茎を下の根元のほうで切り、知人に差し上げることに。

切って腕に抱けば、深緑の葉も何輪か開いているお花も蕾も大きく、思いのほか全身の重み

があって、今たけなわの命を感じ、切り取ったことを後悔しました。

もう、後の祭りです。

カサブランカは、香わしく無力なむすめのようにわたしの胸から知人の胸へと渡されてゆき

ました。

 

あのまま外で咲いていたかったのではないか・・

切った後に一晩花瓶に入れておいたのですけど、お水が半分くらいに減っていて、それだけ

吸い上げなくてはならなかったのか相当飲んでいたことがわかりました。

生きている証を見せられたような。

花瓶のお水を捨てながら、後味の悪さが拭いきれません。

切り花をしてこんな気持ちを味わったのは初めてでした。

 

カサブランカはユリ科の一種ですが、特に白い百合の花は聖母マリアの象徴としてキリスト教

でよく使われているのを思い出し、この記事を書くときに調べてみました。

「受胎告知」という絵画に描かれている、マリアに告知をする大天使ガブリエルは白百合を

たずさえてマリアの前にひざまずいていました。

何人もの有名な画家がこの場面を描いているのですが、何故か何輪か咲いている白百合の茎

は、どれも根元から切ったようにとても長いのです。

レオナルド・ダ・ヴィンチ、ボッティチェリなど多数の「受胎告知」の白百合の茎が長い。

何か理由があるのでしょうか、興味の湧くところです。

短ければマリアへのプレゼントと見られる、長ければ象徴としてたずさえていることになる・・?

ボッティチェリの絵は大天使ガブリエルが白百合を肩に掛けていました。

すごくリアル。茎が長すぎると、お花の重みもあってほんとうに結構持ちにくいのです。

 

今年もラヴレターがたくさん咲いたけれど、もう人にあげることは、やめました。

 

                                          

                                  

                           

 

 

                 

 

 

 

 


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