スペイン☆ガウディのカサ・バトリョ

2012-06-26 21:28:30 | 旅行 ・ 装飾吊り看板

 

  

  こんにちは

  前々回、グエル公園の、粉砕タイルを張ったべンチなどをご案内しました。

  今日は、その粉砕タイルを外壁に張った、とても面白い建物をご紹介したいと思

  います。

  グエル公園やサグラダ・ファミリアと同じくアントニ・ガウディの建築で、やはりスペ

  インのバルセロナにありました。

  

            

 

  これも世界遺産になっています。

  最初にこのカサ・バトリョを見たとき、ずいぶん綺麗な建物だと感嘆しました。

  華やかな仮面舞踏会を思わせるようなエレガントな佇まいです。  

  でも、同行した人たちの中には、病的で気持ち悪い・・と仰るかたもいらして。

  グエル公園と同じく、人それぞれに感じかたが180度違う建物だったのです。

  カサ・バトリョの意味は、バトリョ邸。バトリョという人の邸宅です。  

  この建物の外観については、二説あるそうです。

  一つは、わたしが感じたのと似ていますけど、謝肉祭(カーニバル)説。

  バルコニーはカーニバルの仮面を表しており、外壁の粉砕タイルのモザイクはお

  祭りの紙吹雪。

    (粉砕タイルといいますのは、タイルを細かく砕いたものを張り付けてゆきます。)

  もう一つは、バルセロナの地域に伝わる龍退治の伝説を表したという説。

  石柱は、龍(ドラゴン)の犠牲になった人間たちの骨を表している。

  言われてみると、骨盤みたいな骨もありますし・・

  骨の丸みがなんとも言えず、リアル。

  なるほど、気持ち悪いという人の感想も頷けます。

    

            

 

  見たこともないような斬新なデザインですけど、これは現代建築ではなくて100年

  以上も前の建物というのが驚きです。 

  ガウディという人は一気に時代を飛び超えた人だったのでしょう。

  下の画像は、粉砕タイルを張った外壁の拡大。細かく手が込んでいます。

 

      
                                   

  丸いものはガラスに色を塗って貼っているという記述を読んだのですけど、正確な

  ところは判りません。

  下の画像は、屋根の部分です。

  こうやって画像で間近に見ますと、屋根瓦が熱帯魚のうろこのようにも思えました。

  ならば、骨は海に沈んでいる魚の骨。こちらのほうがいいな、人間の骨よりも。

 

       
                              (Yahoo画像より引用)

  そして、外壁のモザイクタイルはバルセロナの前に広がる地中海のイメージ・・タイ

  ルの上に付いている丸いガラスのようなものは海のあぶく。  

  見かたによってさまざまな空想がふくらむ、今更ながら不思議な建物に驚きます。    

  建物の中には入りませんでしたので、内部の画像をネットで見ました。↓

 

     
                                   (Yahoo画像より引用)

  骨のような柱に、天井がユニーク。

  ライトが人間の目玉みたいで、まつ毛が付いているのを連想します。

  右上にも目みたいなものが・・

  怪奇現象を思わせるような室内。  

  外壁の話に戻りますけど、実は粉砕タイルのモザイクはガウディの仕事ではなくて

  、協働者であるジュジョールによるものだそうです。

  この人は色彩感覚やデザイン、造形に優れた才能を発揮した人ということで、

  カーニバルの紙吹雪のイメージは、ジュジョールのものだったのでした。

  もちろん、彼に装飾を任せたのは、ガウディなのですけど。

  ジュジョールという人の作品をもっと見たくなって探しますと、下の教会の内装が

  紹介されていました。↓

   

     
                                   (Yahoo画像より引用)

  粉砕タイルもそうでしたけど、男性の創作なのに女性的な柔らかさや優しさを感じます。                               

  こんなオリジナリティのある教会の内装は見たことがありません!

   

     

 

  骨であろうが、カーニバルであろうが、カサ・バトリョは街並の中では群を抜いて魅

  力的で非凡な建物だと思いました。

  周りの建物が平凡で退屈に見えるほど。     

  こんなものを造ってしまったガウディという人はどんな人だったのでしょうか。

  かなり変わり者で、生涯独身だったそうですけど 

  これで、ガウディの作品は終わります。

 

                              

  

 

  

  

  

  

  


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