長野善光寺の仁王像

2011-10-19 01:35:05 | 日記

                   

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こんにちは!10月はハロウィンの月ですね。

魔女やかぼちゃのお化けや幽霊が繰り出して、どんなお祭りよりもバーチャルな雰囲気に。       

わたしも10月12日の空青く秋澄む日に、こんなバーチャルなものを見てきました。

 

      


                


長野の善光寺へ、仁王像(金剛力士像)を見に行ったのです。

彫刻家の高村光雲とお弟子さんの米原雲海の合作だそうで、迫力がありました!

仁王像といえば大体が素通りで、奈良東大寺の運慶快慶の作を見たことしか記憶にありません。

でも今回は、趣味で彫刻をなさっているテノール歌手の秋川雅史さんのツアーに参加して、秋川

さんの仁王像の説明をお聞きしてきました。

 高村光雲(1852~1934)といえば上野の、犬を連れた西郷隆盛の銅像があまりにも有名

ですけど、詩人で彫刻家の高村光太郎の父君でもあります。

本堂へ向かうときにまずくぐるのが、仁王門。

左手の門柱に口を開けている阿形(あぎょう)、右手の門柱に口を閉じている吽形(うんぎょう)が、

仏敵が入ってこないように怖い顔をして睨みを効かせているのです。

二つ合わせて阿吽(あうん)。阿吽の呼吸の阿吽だそうです。

調べてみますと、阿(あ)は口を開いて発する音声で字音の初め、万物の初めを象徴し、吽(うん)

は口を閉じるときの音声で、字音の終わり、万物の終わり、を象徴している。

阿形は怒りを露わにし、吽形は怒りを内に秘めている。

二体は切っても切れない正反対の一対なのでした。

 秋川さんのお話によりますと、最初に光雲と雲海が仁王像の小さな原作を造り、光雲のお弟

子さんたちがその寸法を拡大して大きな仁王像に彫りあげたそうです。

倍率の具体的な数字も聞いたのですけど、忘れました。

大きいので、各パーツに分けて彫り、それらを繋いだ寄木造りになっているということでした。

仰ったように、大きいほうにはその繋ぎ目を目立たせないようにカモフラージュするために筋のよ

うな線が幾本も彫られてありました。

下は本堂で拝見しながら説明頂いた原作です。エキサイティングな像でした。


            
                      (Yahoo画像より引用)

(羽衣のようにまとっている)曲線は、彫るのがほんとうに難しいものだそうです。

光雲くらいの彫刻家になると、骨や筋肉、血管、内臓など医学的な人体の構造は識った上で彫っ

ているということでした。当然そうでしょうね。          

下の写真は大きいほうの仁王像の足です。

                     
                          (Yahoo画像より引用)

            

善光寺の仁王像は、筋肉隆々の均整がとれた体型で、仏像というよりも人間的で雄々しい男性

像の彫刻を見ているような感じを受けました。


   

        
        仲見世から撮った山門                  六地蔵  

 
                    

 ところで、「牛にひかれて善光寺参り」という言葉がありますけど、今回初めて本来の意味を

知りました。ご存知でした?

不信強欲の老婆が、干しておいた布を隣家の牛が角にかけて走ったのを追いかけて、知らぬうち

に善光寺に駆け込んで霊場であることを知り、後生を願うに至ったという伝説から、ほかのことに

誘われて偶然よい方に導かれること、なのだそうです。

名言だと思います。人生が新しく展開する時って、大体そんなふうです。

10月、神無月。無というのは「の」という意味だと何かで読みました。

6月水無月、水の月。10月神の月。

神に感謝する収穫の月でもあり、神々のエネルギーを感じるほどに大気がみなぎる月でもあるの

でしょう。

                     

                     THANK YOU 
                       

 

                     

 

 

 

   

 

 


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