こんにちは
今回は、ドイツ南西部にあるチュービンゲンの街の二回目にして最終回をお届けします。
この街は黒い森地方にあり、ネッカー川の河畔にチュービンゲン大学を中心にして栄えてきた中世
からの古い大学の街です。
前回は、ヘルマン・ヘッセが若き日に働いていた書店を見て、シュティフト教会に来て終りました。
そのシュティフト教会の裏手は、大学創立の地になっています。
15世紀にエバーハルト伯爵がシュティフト教会とチュービンゲン大学を並べて、ここに創建。
伯爵は神学に力を入れようとしたようです。
↓下の写真がその地。正面に一部見えているのがシュティフト教会で、その右隣の黄色い建物が
アルテ・アウラと呼ばれる大学旧本部(旧講堂付き)、その隣の白い建物は旧校舎です
↓下は、正面からのアルテ・アウラ。いわば大学創設の心臓部とも言える建物。
現在も、研究者の国際会議場などに使用されているそうです。
まるで小学校みたいな小さな建物だと思っていますと、とんでもない、実は大きな建造物でした。
↓下は、シュティフト教会の塔から撮ったアルテ・アウラの全容です(Yahoo画像から引用)。
思い出されたかたもいらっしゃるでしょうか、前回、ネッカー川の中洲から見上げた大学の建物
が並ぶ観光スポットがここです。後ろはネッカー川と中洲。下の川岸にヘルダーリンの塔。
ここの一連の建物が大学の始まりの地。現在は学生数3万人弱の大きな総合大学になっています。
というわけで、驚かされたアルテ・アウラの建物でしたけど、ドイツでは歴史的な権威のある
大学の旧講堂のことをすべてアルテ・アウラと呼ぶそうです。威風堂々とした内装らしいのです。
↓向かい側に、レリーフの吊り看板がありました。背景の赤い屋根はアルテ・アウラです。
さて、大学のことはこの辺にして、教会の下の坂道を下ってゆきましょう。
後ろにシュティフト教会が見えています。
この旧市街(観光地)は狭い街ですので回りやすいのですけど、丘陵地のため、アップダウンが
多くて。市民が生活する新市街のほうは平坦地のようでしたけど。
↓シルクハットの吊り看板を見つけました。
↓吊り下げてはいないのですけど、こういったものも吊り看板の範疇に入れて写真を撮っています。
それにしても、クラシカルで凝ったウォールペイントですね。カリグラフィの文字も素敵。
↓全体の絵はこんな風でした。アールヌーヴォーのようです。
↑このお店はなんとサンドイッチやホットドッグなどの軽食のお店でした。
外観と雰囲気が違いすぎますので、以前は帽子専門店とか洋品店ではなかったのでしょうか。
業種違いの吊り看板だけが残っているのは時折見かけます。
↓さて、マルクト広場に行く途中にも、また吊り看板を見つけました。
↓上の馬の吊り看板。後ろの綺麗な屋根は、市庁舎です。
↓市庁舎の壁にもクラシカルなウォールペイント。現役の市庁舎です。
この市庁舎も勾配のある坂に建っていました。
ネプチューン像の噴水は冬場ですので、カバーが掛けられていました。
↓マルクト広場にも、直前なのにクリスマス・マーケットが一軒も出ていないのが不思議。
このマルクト広場は、12月初旬にチョコレートの出店がたくさん並んでチョコレートマーケット
が華やかに開かれることで有名な広場なのです。
広場には可愛い木組みの家が並んでいて、目を楽しませてくれました。
↓マルクト広場から階段を上って街の中へゆく途中に、また吊り看板を見つけました。
↓アンティークのお店の看板でした。
この通りには、わずかにクリスマスの飾りがあり。
あんなに食い入るようにウィンドウを見つめている女性が一人。きっと宝石店でしょう。
↓また別の通りですけど、角に吊り看板がありました。大きい。
↓上の吊り看板です。この鳥のくちばしは鷲みたいですね。羽根も猛々しい感じ。
鳥の首がこんな風に看板を咥えて下げているのは吊り看板の定番で、よくあるパターンです。
吊り下げているのは、鹿。鹿もよく吊り看板のデザインに登場します。
↓最後に、丘の上から見たチュービンゲンの街です。
向かい側の丘の上にあるベージュの壁に茶色の屋根の長い建物は大学の新校舎の一つ。
この街では、新校舎といっても100年は経っているらしいのですけど。
以上で、チュービンゲンの街を終ります。