こんにちは
すばらしい新緑の季節になりました。みなさんお元気でお過ごしでしょうか。
今日は、「ウィーン歩き・その4」です。
前回は楽友協会からウィーン国立歌劇場(オペラ座)まで歩きました。
↓下の写真は、その国立歌劇場。リングというウィーンの環状道路に面しています。
この写真では分かりにくいのですけど、リングを渡って歌劇場の右横の通り(車が2台止まっている)の
少し先から、ウィーンで最も人気のあるケルントナー通りになり。600メートルも歩けば、ウィーンきって
のダウンタウン、シュテファン寺院のあたりに行けます。
この国立歌劇場の裏手には、ホテル・ザッハーがあり、その一階にカフェ・ザッハーが入っていました。
カフェ・ザッハーは、「ウィーン歩き・その2(カフェ・デーメル)」でもご紹介したように、ザッハー・トルテの
のオリジナル店(本家本元)。
ザッハー・トルテといいますのは、世界的に有名な、ウィーンを代表するチョコレートケーキです。
ドイツやオーストリアでは、ケーキのことをトルテと呼んでいます。
ウィーンは特にチョコレートケーキが盛ん。
せっかく近くまで来ましたので、ホテル・ザッハー、カフェ・ザッハーに行ってみましょう。
↓下の写真は、国立歌劇場を通り過ぎた所で撮りました。
右手に見えている長いビルが全部ホテル・ザッハー・ウィーンで、左手の建物は国立歌劇場。
↓わたしの写真よりも下の写真のほうがホテルの全貌が分かり易いかと思います。さすが商業写真。
ホテル・ザッハー・ウィーンはウィーンでもハイクラスのホテル(スタンダードなお部屋で一泊6、7万円
くらい)。ザルツブルクにもあります。
歌劇場との間の道路を左手に500メートルも歩けば、その1、その2でご紹介した王宮のミヒャエル門
やカフェ・デーメルがありました。どれも歩いて行ける距離なのです。
ホテルザッハーのHPより
上の写真は夏に撮ったようで、ホテルの前に白いテントを張ってオープンカフェができています。
上のオープンカフェの詳しい写真がYahoo画像にありました。↓
↑道路を使ってもいいことになっているのか、ヨーロッパでは路上のオープンカフェをよく見かけます。
右側上のほうにザッハー・トルテの丸い吊り看板が掛かっているのがお分かりでしょうか。
↓カフェ・ザッハーの写真はろくに撮っていないのに、吊り看板だけはしっかり撮っていました。(笑)
↑オリジナル ザッハー トルテと書いてあります。
実はライバル店のデーメルもザッハー・トルテを作っていまして、同じくオリジナル ザッハー トルテと
銘打っていたのですが、ザッハーが裁判を起こし7年に渡る裁判の結果、デーメルはオリジナルの文字
を商標から外すことになりました。
この吊り看板の丸い形は、ザッハーのザッハー・トルテの上に載っているチョコレートを模したもの。
↓下の写真は、ザッハーのザッハー・トルテです。
↑味のない生クリームが添えられて。
ケーキの間にはアンズのジャムが挟んであり、過激に甘いチョコレートの糖衣で濃厚にコーティングさ
れた、エキサイティングな味でした。
デーメルのザッハー・トルテは普通のチョコレートケーキといった感じで、ザッハーとはまったく違います。
それぞれの好みでしょうけど、わたしはザッハーのほうが断然美味しいと思いました。
↓下は、一階にあるカフェ・ザッハーとその店内。いつも混んでいて、行列ができることもあります。
Yahoo画像より
↓カフェの中にあるショップ。旅行客がここでお土産に買ってゆきます。
最近は通販でも販売していると聞きました。
↓下は、ホテル・ザッハーの料理人がチョコレートケーキを作っているところ。多分ザッハートルテ。
何度も重ねて分厚くコーティングするのだそうです。
ザッハーのザッハー・トルテはチョコレートケーキの王様と言われているそうです。
ホテル ザッハーのHPより
何かと話題の多いザッハー・トルテですけど、最初に作られたのは1832年。
貴族たちの会食のデザートに何か新しいものをということで、当時僅か16歳だった見習い料理人の
フランツ・ザッハーが考案して出したところ大好評で、翌日にはウィーン中の話題になったということです。
それによってザッハー氏は頭角を現し、ザッハー・トルテも好評を博し続け、現在のザッハーの基礎を作
りました。
一つのチョコレートケーキから財を興したサクセスストーリーは、まさにウィーンドリームだと思いました。
↓下の写真は、そのフランツ・ザッハー氏。ザッハー・トルテは彼の名前からとっています。
ホテルを開業したのは次男のエドゥアルトでした。
三代目のときにホテル・ザッハーが財政難に陥り、デーメルの資金援助を受けることになりますが、その
際に見返りとしてザッハー・トルテの販売権をデーメルに渡したということです。
その時にオリジナル ザッハー トルテと標示する権利も認めたと言われています。
それが、後年の裁判、知る人ぞ知る「トルテ戦争」になったのでした。
↓下は、ホテル・ザッハーのエントランス。その下はホテルのロビー。
ホテル・ザッハーのHPより
ホテル・ザッハーのHPより
「ウィーン歩き」、次はどこへ行くのか、まだ決めていません。
ぶらぶらとご一緒に歩いて回りましょう。是非またお出かけ下さいね。