
私くらいの「オバサン成熟期」を生きている女性たちが、ジューダス・プリーストを
知っている確率はぜいぜい1%ってところだろう。
その1%の熟女の中で「ジューダス・プリーストが好きです。」と胸を張って言える人は
3%に満たないと思う。1%の中の3%未満、それが私である。
私もつい3か月前はジューダス・プリーストの名前さえ知らなかった。
たまたま、スペイン語のお友達の息子さんが渋谷にロックバーを開き、遊びに行ったのが
きっかけだった。
知人がロックバーを開く確率…どう考えても1%以下。
しかも私にはジューダス・プリースト指南をしてくれる思慮深いロックギタリストの
お友達がいた。これまた低い確率。
なぜ思慮深いかというと、もしその人が、ジューダス・プリーストの代表曲として若者達の
絶大な支持を得ている<ペインキラー>だけを私に教えてくれたのだとしたら、私の
「ジューダス・プリーストな日々」は始まらなかったからだ。
<ペインキラー>を初めて聴いた時の印象。
恵比寿の区民施設でスペイン語の勉強をしていたある日、同じフロアーの大集会場で
「悪役商会」という、映画やドラマで悪役を専門に演じる俳優さんたちの集団の
集会があった。お勉強モードでその階に静々と到着した私は、おっかない顔をした
オジサンたちがうようよしているのを見て、震えあがったのだった。
驚き、場違い、いたたまれなさ。
そんな感じ…。
乾いたドラムの音、キュンキュンうなるギター、早口のシャウト、何を怒ってるの!?
メロディーあるのか!?虫歯の中に指を突っ込まれる不快感。
どこがペインキラー(鎮痛剤)なんですかあ。うわ、勘弁して下さい~~。
普通ならここで撤退するところだったが、思慮深く別の道が用意されていた。
<こてこてヘヴィメタ、ペインキラー・コース>のほかに、<初期のプログレ時代コース>と
<ハードロックからヘヴィメタに移行するの頃のコース>。
ジューダス・プリーストは40年近い活動期間の中で様々な表情を見せているから、
ペインキラー・コースで挫折しても他を当たれば良いのである。
という訳でこの3カ月はジューダス・プリーストの日々だった。
今は<ペインキラー>だって聴ける。強がりじゃなくて「悪くない」と思う。
彼らがここに至る道を辿れば分かるものがある。
ところで、ヘヴィメタ、ヘヴィメタと書いているが、ヘヴィメタって何だ?
案外、定義は難しいらしい。ネットで調べても明確な回答は出てこない。
で、私が感じたこと。
☆速い。クールで歯切れの良いリフ(繰り返されるギターのシンプルで力強いリズム)が
全体を通して聞こえる。
☆ドラムがシャンシャン鳴り続けている。
☆情緒が無い。感情をそぎ落とした感じ。愛の歌は殆ど無く、たぶん反逆とか死、邪悪、
嵐、マシーン、無法なんかがテーマ(英語分かりませんが…)。
ゆえにPTAや教育委員会から嫌われる。
☆リズム主体で何度も聴かないとメロディーが分かりにくい。
☆歌手の声が甲高く、ふり絞るような感じ。ギターはキューンと激しい音を出して
泣きの演奏は無い。
☆演奏や歌の最中に、激しく頭を前後に振る。
☆無機質。
☆演奏者の服装は黒。革製で金属の鋲が打ち込んであったりする。彼らは男っぽく、
「悪役」のイメージがあり、漫画やテレビゲームに登場することもある。
☆権力、古臭い道徳感、型にはめられることへの反発心がある。
☆不思議な事に、じっくり聴いていると、だんだん好きになる。
ってとこかな。。。
長く生きてきて自分の好みもある程度固まってくると、音楽に限らず、異質なものを
避ける傾向になってしまう。
そんな私にガツンと一発。ありがとう、ジューダス・プリースト。
超が付くほどの低い確率から出会えた偶然にありがとう。
私にいつも刺激を下さる人たちにありがとう。
~これが最後かな、このシリーズ。まだつづくかも~
知っている確率はぜいぜい1%ってところだろう。
その1%の熟女の中で「ジューダス・プリーストが好きです。」と胸を張って言える人は
3%に満たないと思う。1%の中の3%未満、それが私である。
私もつい3か月前はジューダス・プリーストの名前さえ知らなかった。
たまたま、スペイン語のお友達の息子さんが渋谷にロックバーを開き、遊びに行ったのが
きっかけだった。
知人がロックバーを開く確率…どう考えても1%以下。
しかも私にはジューダス・プリースト指南をしてくれる思慮深いロックギタリストの
お友達がいた。これまた低い確率。
なぜ思慮深いかというと、もしその人が、ジューダス・プリーストの代表曲として若者達の
絶大な支持を得ている<ペインキラー>だけを私に教えてくれたのだとしたら、私の
「ジューダス・プリーストな日々」は始まらなかったからだ。
<ペインキラー>を初めて聴いた時の印象。
恵比寿の区民施設でスペイン語の勉強をしていたある日、同じフロアーの大集会場で
「悪役商会」という、映画やドラマで悪役を専門に演じる俳優さんたちの集団の
集会があった。お勉強モードでその階に静々と到着した私は、おっかない顔をした
オジサンたちがうようよしているのを見て、震えあがったのだった。
驚き、場違い、いたたまれなさ。
そんな感じ…。
乾いたドラムの音、キュンキュンうなるギター、早口のシャウト、何を怒ってるの!?
メロディーあるのか!?虫歯の中に指を突っ込まれる不快感。
どこがペインキラー(鎮痛剤)なんですかあ。うわ、勘弁して下さい~~。
普通ならここで撤退するところだったが、思慮深く別の道が用意されていた。
<こてこてヘヴィメタ、ペインキラー・コース>のほかに、<初期のプログレ時代コース>と
<ハードロックからヘヴィメタに移行するの頃のコース>。
ジューダス・プリーストは40年近い活動期間の中で様々な表情を見せているから、
ペインキラー・コースで挫折しても他を当たれば良いのである。
という訳でこの3カ月はジューダス・プリーストの日々だった。
今は<ペインキラー>だって聴ける。強がりじゃなくて「悪くない」と思う。
彼らがここに至る道を辿れば分かるものがある。
ところで、ヘヴィメタ、ヘヴィメタと書いているが、ヘヴィメタって何だ?
案外、定義は難しいらしい。ネットで調べても明確な回答は出てこない。
で、私が感じたこと。
☆速い。クールで歯切れの良いリフ(繰り返されるギターのシンプルで力強いリズム)が
全体を通して聞こえる。
☆ドラムがシャンシャン鳴り続けている。
☆情緒が無い。感情をそぎ落とした感じ。愛の歌は殆ど無く、たぶん反逆とか死、邪悪、
嵐、マシーン、無法なんかがテーマ(英語分かりませんが…)。
ゆえにPTAや教育委員会から嫌われる。
☆リズム主体で何度も聴かないとメロディーが分かりにくい。
☆歌手の声が甲高く、ふり絞るような感じ。ギターはキューンと激しい音を出して
泣きの演奏は無い。
☆演奏や歌の最中に、激しく頭を前後に振る。
☆無機質。
☆演奏者の服装は黒。革製で金属の鋲が打ち込んであったりする。彼らは男っぽく、
「悪役」のイメージがあり、漫画やテレビゲームに登場することもある。
☆権力、古臭い道徳感、型にはめられることへの反発心がある。
☆不思議な事に、じっくり聴いていると、だんだん好きになる。
ってとこかな。。。
長く生きてきて自分の好みもある程度固まってくると、音楽に限らず、異質なものを
避ける傾向になってしまう。
そんな私にガツンと一発。ありがとう、ジューダス・プリースト。
超が付くほどの低い確率から出会えた偶然にありがとう。
私にいつも刺激を下さる人たちにありがとう。
~これが最後かな、このシリーズ。まだつづくかも~
>絶大な支持を得ている<ペインキラー>だけを私に教えてくれたのだとしたら、私の
>「ジューダス・プリーストな日々」は始まらなかったからだ。
そうそう「Longer」だけで、ダン・フォーゲルバーグの良さは分からないんですよ(笑)。
メタルはねぇ...。全く聴かないわけではないのですが、聴くものは限られますね(笑)。もともとがフォーク上がりなので、メタルの世界へ行くにはロック、そしてハードロックを飛び越えてから行かなければならない、という順序が必要なのです(冗談ですが・笑)。
>へヴィメタの定義
アマチュア的には、ギターの音が歪みまくっているので、多少ヘタでも上手く聴こえる...というのもあります(笑)。
ところで、Blogramに登録されたんですね(笑)。
ダン・フォーゲルバーグのデビューとジューダス・プリーストの結成は、ほぼ同じころですね。
全く違うタイプの曲を作りながら、40年近い歳月を音楽に捧げた彼らでした。
ダン・フォーゲルバーグは逝ってしまったけれど。。。
長く途切れず活動しているミュージシャンの音楽をじっくり聴くと、そこに彼らの人生を感じることが出来ますね。
Arthurさんの選ぶ曲を聴いていると、
懐かしいのに知らなかった場所、穏やかなのに驚きのある場所に導かれる感じがします
ギターの上手さ…
確かにジューダス・プリーストの3人のギタリストたちは、上手いというよりは、
見た目の派手さとは裏腹な実直な印象があります。
Blogram…
何かの参考になるかな、と思ったのですが
あまり的確で無いような気もするし
やめるかもしれません
歴史的背景と各時期の代表的なバンドをあげていくと、まずヘヴィメタルの始祖としてはブラックサバスがあげられます。70年に結成され、今で言うところのドゥームメタル、つまり黒魔術とか悪魔とかをテーマにし、日常とはかけはなれたダークなマイノリティ、一言で言うと異端。これにつきます。
↓パラノイド
http://www.youtube.com/watch?v=_aIhh9nFYv4&feature=related
70年代中期を代表するのがやはりジューダスプリースト。速いテンポとメロウな絶叫。レザースーツ、鉄鋲、バイクなどメタルの様式を確立させました。
70年代後期。この頃はディスコブームで「メタルが死んだ時代」と言われますが、そんな中でNWOBHM(New Wave Of British Heavy Metal)というムーブメントが起こり、その中からアイアンメイデンが登場。「IRON MAIDEN = 鋼鉄の処女」ということで、この頃から鋼鉄->ヘヴィメタルという言葉が使われるようになります。
↓ランニングフリー
http://www.youtube.com/watch?v=Wk05PeKSI2E&feature=related
(続く)
まず従来からのメロディを重視する傾向にあるバンドは「パワーメタル」(様式美メタル)、とにかく速さと勢いと攻撃性を追及する「スラッシュメタル」に大きく分かれます。
ジューダスやアイアンメイデン、ライオットなどはパワーメタル、スラッシュメタルとしてはメタリカ、メガデス、アンスラックスといったバンドが活躍します。
↓ウォーリアー(ライオット。この曲は77年?の1stアルバムの曲です)
http://www.youtube.com/watch?v=bbQm-nSjuHI
↓マスター オブ パペット(メタリカ)
http://www.youtube.com/watch?v=_z-hEyVQDRA
80年代半ばにはLAメタル(ロサンゼルスを中心にしたヘヴィメタルムーブメント)が起こり、モトリークルー、ラットなどのバンドが人気を博しました。これらのバンドにはアメリカらしい「アルコール、ドラッグ、パーティ、モゴモゴ(男女関係)...」特徴があり、みんなこぞって長髪にしたことからヘアードメタルなどとも言われます。またこの頃からギターソロの速弾きが顕著になっていきます。ドイツ(ジャーマンメタル)や北欧諸国(北欧メタル)の活躍も目を見張るものがありました。
↓Girls, Girls, Girls(モトリークルー)
http://www.youtube.com/watch?v=FrgbMLzIT1A&feature=channel
↓ I Want Out(Helloween) ※ドイツを代表するバンド
http://www.youtube.com/watch?v=FjV8SHjHvHk
80年代も末にガンズアンドローゼスという怪物バンドを生み出した後、LAメタル、ひいてはメタルムーブメント自体が急激に衰退していきます。
↓Sweet Child Of Mine(ガンズアンドローゼス)
http://www.youtube.com/watch?v=6RFoHTRV5G0
ジューダスプリーストがペインキラーを発表したのがまさにこの時期です。
(続く)
90年代後半からはヘヴィメタルのその本来の音楽性(異端)に見合った活動を続け、またさらに諸派に分裂します。デスメタル、ドゥームメタル、メロディックメタル、ヴァイキングメタルなどなど、あげればきりがありません。
ストラトヴァリウス、シンフォニーX,ラナレーン、ラプソディーなどシンフォニック系メタルバンドの活動が目立つような気がします。
↓Hunting High and Low(ストラトヴァリウス)
http://www.youtube.com/watch?v=9-4Gm6VG4O0
こういう大きな流れの中でジューダスプリーストがどのように活動したのか考えるとまた違ったものが見えてきます。
ひとつ言えることは彼らの活動が非常に硬派であり、それを貫いてきているということ。
まさにメタルゴッド。
脱帽するよりありません。
はー、長かった。書きすぎでしたね。すみませんでした。
確かに、最新の記事しか特徴に反映されていませんね。まぁでも、時計代わりにでもいいかと(笑)。
>UGさん
すごすぎです(笑)。もっと詳しく書きたかったら、「UG World」にご投稿お待ちしています(笑)。
KISSは出てこないんですか?。
素晴らしい解説をありがとうございました。
昨夜は忙しかったため、今日じっくり読ませていただきました。
ヘヴィメタの歴史にジューダス・プリーストを当てはめながら読み進みました。
まずはヘヴィメタの黎明期から今日に至るまで活動を続けているジューダス・プリーストの
エネルギーとひたむきさに改めて感動です。
ヘヴィメタには、さまざまな時代とスタイルがあることを知りましたが、何て言ったらいいのかな、ジューダス・プリーストには
Godとしてのプライドや信念を感じます。
スラッシュメタルの若いスター達にも引けを取らなかったり、ヘヴィメタの衰退期に
<Painkiller>を出したり。
でも彼らもLAメタルに迎合したようなPoint Of Entry を作ったり、裁判に巻き込まれたり、
ロブが迷ったり、戸惑ったような時代がありましたね。
それらを乗り越えて何度も蘇えるところも凄いですが。
ついでにロブが脱退中に作ったバンド「Halford」の曲も幾つか聴きました。明快な感じで、ひたすらまっすぐなヘヴィメタ。
この人、本当に好きなんだなあ…。
紹介していただいた中では、Riot・メタリカ・Stratovariusをもう少し聴き込んでみたいなと思いました。
あまりヘヴィメタっぽくないのもありますね。でも、あまり型にはめず彼らの異端の魂を聴き続けることが
大切なのかも。
コンビニで見つけましたがテレビガイドのTV Brosの表紙がジューダス・プリーストでした。そろそろ還暦のオジサマたち、やりますね。
このブログ、記事よりコメント欄の方が充実してるなあ。。。。
これからもよろしくお願いします!
UGさんのヘヴィメタ論といい、何だかすごいものに触れています。
これからも私の感性に、やすりをかけて下さいね。
頑張って追いかけて行きます
Point of Entryは確かにややポップですが、その迷いを経て名作Screaminng for Vengenceが生み出されたわけで。夏が暑いと秋の果物がおいしくなる的な当然の必然を感じます。
ロブも脱退後結成したFightはモダンヘヴィな感じで新しいことをやりたかった気持はわかりますが、セールス的には振るわず、その結果原点復帰のHalfordを世に出し、その結果メタルならやはりJPだ!とばかりに復帰します。今にして思えばFightも「迷い」でした。でもやはり迷いがあったから次につながったんだと思います。
>Riot・メタリカ・Stratovarius
ライオットとストラトヴァリウスはわかりますが、メタリカは意外だなー(笑)。
↓ウォーリアーはこんなものもあります(笑)。
http://www.youtube.com/watch?v=QMueeaqDvsc&feature=related
>KISSは出てこないんですか?
KISSは本来ロックンロールバンドと思います。ハードロック的でもありますが、ヘヴィメタルっていうとちょっと違うかなーと。
ただ後年エリック・シンガーというドラマーが加入しましたが、この人のドラムはすごくて、この時期はメタルっぽくもあります。
↓そのころのKISS
http://www.youtube.com/watch?v=qZe24BXTTOs
そういえばボンジョビというスーパーバンドをあげ忘れました。80年代半ばからメタルブームの火付け/けん引役になったバンドで現在も活動を続けてます。
↓ボンジョビが売れだしたのはこの曲かな。
http://www.youtube.com/watch?v=GccfzxHIXaY
>ヘヴィメタの衰退期に
Painkillerは自分的には「メタルブームの最後の輝き」だったといっても過言ではないです。
>テレビガイドのTV Brosの表紙がジューダス・プリーストでした
さすがメタルゴッドです(笑)。
Nothing Else Matters のような美しい曲もあってビックリしました。奥が深そうです。
ボンジョビのこの曲、すごく良いですね。好みです。
80年代半ばって子育ての頃で、全く新しい音楽を聴くことがありませんでした。
U2も最近になって好きになりました。
いやあ、新鮮です