Le Sous Sol/土の下 ピーピング・トム

2009-02-05 | ballet
(世田谷パブリックシアター) 2009/2/5

FROMベルギー

ガブリエラ・カリーソ(振付家・ダンサー)
フランク・シャルティエ(振付家・ダンサー)
サミュエル・ルーヴル(振付家・ダンサー)
マリア・オタル(俳優・ダンサー)
ユルディケ・デ・ブール(メゾ・ソプラノ歌手)


 5人のメンバーと数人のエキストラで構成される。舞台は一面に土が積まれ、ダンサーは自由自在にまるでトランポリンに倒れたように起き上がる。壁に設置されたランプは頽廃的な光を放し舞台照明になる。男女のダンサーが昆虫の「交尾」のように離れず激しく上手、下手を動き回り、老女が恍惚とその光景を眺める。またその男女の繋がったパフォーマンスに男性ダンサーが加わりそして繋がり徘徊するような動きが続く。ダンサーの身体能力と柔軟性に驚嘆。死と生命が交差するかのように舞台は展開をして行く。地を這うようなムーブメントと反比例してユルディケ・デ・ブールの美しい声量が融合していた。2F席から観ていたので客観的になったが、このフォーマンスを晩秋の空気の中、ベルギーの小劇場で観ていたら、この上ない刺激を受け街並みを漂っていただろう。


N.B.
ピーピング・トムとは覗き見という俗語。かの昔、ゴダイヴァ婦人が夫の圧政を止めようとした。夫は婦人を諦めさせる為、裸で馬に乗り城下を巡回すれば言い分を認めると言った。しかし婦人は実行をした。領民たちは彼女を支持し、布告の通り屋内に引き籠ったが、村人ピーピング・トムだけは婦人の裸を覗き見して、天罰で失明したことから、覗き見することをピーピング・トムと言うらしい…。老舗ベルギーのチョコレートショップゴディバは社名&シンボルマークはゴダイヴァ婦人からの由来との事…。




1 コメント

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Unknown (kuku)
2009-02-07 17:47:19
よく映画や劇みてるね。
昔は料理のメニューが多かったのに。
文学の薫りがします。