ライモンダ 新国立バレエ

2009-02-14 | ballet
新国立劇場(オペラ劇場)2009/2/14
振 付 マリウス・プティパ
改訂振付・演出牧阿佐美
音楽 アレクサンドル・グラズノフ
ライモンダ        スヴェトラーナ・ザハロワ
ジャン・ド・ブリエンヌ  デニス・マトヴィエンコ

ライモンダ(中世時代の騎士とその婚約者ライモンダの物語)はチャイコフスキー3大バレエ、ジゼルのようには頻繁に上演されないが、昨今また全幕の上演が目立つようになってきた。バレエ鑑賞人口が増えれば、自ずと上演演目も増えるのだろう。3幕だけの上演、ライモンダのヴァリエーションなどは、ガラコンサート、バレエ教室の発表会などに用いられるので比較的3幕は馴染みのある作品。ライモンダ役は全3幕を通して踊るので、体力的にはキツイと思う。今回主演ライモンダはスヴェトラーナ・ザハロワ。キラキラ舞台で輝くスターダンサー。軸足がカックンと一瞬なり、ひやりとしたが十分にザハロワワールドを堪能する。新国立劇場の舞台装置、衣装は洗練されている。例えば、1幕、夢のシーンでのコールドバレエの衣装。モスグリーン色で中は幾重にも白地のシフォンの布があしらわれている。コールドが同時にジュテアントラセ、ピルエットのPASを踏むとダンサーの衣装が一斉にふわ~と舞い上がる。夢のシーンらしく幻想的。チュールで衣装を作るとそうはいかないだろう。粋な美しさの計算だ。夢のシーン第一ヴァリエーションの厚木三杏が優美で、次回の新国立劇場の演目で厚木三杏のオデットを観たいとそそられた。