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Maladet de Sahara

~ 人とのつながり、出会いの広がり ~

モルドバから 新たな旅立ち・・・

モルドバの修道院を巡る旅 ~春の空気に癒されて~

2007-04-30 20:11:30 | モルドバ・街

モルドバに来てもう7ヶ月になるが、実はここキシニョフを出たことはほとんどない。

2月の終わりにルーマニア人の友達が遊びに来たときに、オルヘイ・ベキ(Orheiul Vechi)に行くということで、一緒に連れて行ってもらったが、ブログには載せていなかったので、今回はそのときのことも紹介。

オルヘイはキシニョフから北に60kmほど行ったところに位置する。 現在のオルヘイ市はオルヘイ・ベキから15kmほど離れたところにあるということだ。 オルヘイ・ベキは15世紀にラウト(Raut)川の急な土手の上に創設されたモルドバの町で、16世紀に町が滅びるまで、中世東モルダヴィアにおいて経済的、また軍事的に重要な役割を果たしていた。







写真ではなかなか伝えることができないのだが、この自然の雄大さに感動を覚えた。


4月になり、ここモルドバにも春がやってきた。 学生の友達が車でモルドバの修道院に連れて行ってくれるということで、喜んで車に乗り込み、キシニョフを出発。 オルヘイ・ベキもそうだったが、車がないと、モルドバ国内を回るのはかなり困難を極める。 キシニョフから北に70kmほど行ったところに位置するフルモアサ(Frumoasa)修道院。 「フルモアサ」というのはルーマニア語で「美しい」を意味する。 





真っ青な屋根が目を引くこの修道院。 派手な感じの屋根の色とは裏腹にとてものんびりとした雰囲気に心も休まる。 





村の人の生活と修道院というのはとても深いつながりを持っているということで、この日もたくさんの人がこの修道院を訪れていた。 



  


次に訪れたのがラチウラ(Raciula)修道院。 ルーマニア語で「レチェ(Rece)」というのは「冷たい」を意味していて、ここの名前も冷たい井戸の水が出ることから来ているということ。 この修道院は修道女しかおらず、女性が入るためには、入り口のところで黒いショールとスカートをもらい、身に着けなければならない。 残念ながらここには写真がないのだが、サングラスをかけた普段着の学生がその上にこの黒いショールとスカートをまとっている姿はとてもおかしかった。 







何とここでは修道女の食事を食べることができた。 修道院では、このようにすべての人に対して食事を提供してくれるらしい。



肉を一切使わないということだったが、すべて自然食材を使った料理でとてもおいしかった。

次に訪れたのはフルジャウカ(Hirjauca)修道院。 最初にこの修道院が建てられたのは1740年のことだが、何度もタタール人の侵攻に遭い破壊され、現在の形になったのは1848年。



この修道院は、ベサラビア地方における古代建築スタイルの最も成功した例の一つと言われている。 この修道院を上空から見ると、十字架の形を成している。

  



最後に訪れたのはフルボヴァッツ(Hirbovat)修道院。 今までに訪れた修道院とはまた雰囲気が違い、銀色の屋根が輝き、存在感のある外観。





中に入ると、地下倉庫かなにかに入ったかのようにひんやりとした空気。



壁が真っ白の広い空間がそこには広がっており、とてもシンプルな感じだった。

暖かい春の日差しを受けながら、ひたすら広大な景色の中を車で走る。 美しい修道院や田舎ののんびりとした雰囲気に癒され、 身も心も満足した1日だった。 誘ってくれた学生、そして、すべての行程を運転してくれた学生の友達、いろいろと英語で解説してくれたもう一人の友達に感謝。


~おまけ~

4つの修道院を回った後、レストランでハウス・ワインを片手においしいプラチンタをいただく。 このレストランには小さな動物園のようなものが併設されており、学生や学生の友達とともに動物たちにご挨拶。



どうやら少しお疲れの様子…



もっとお疲れの様子…



ちょっと不機嫌そう…

自然とともに生きる ~植物、動物、そして、人間~

2006-10-02 17:47:32 | モルドバ・街



今日は家から歩いてもそんなに遠くないParcul Valea Trandafirilor(バレア・トランダフィリロール公園)を訪れる。 広葉樹の落ち葉がじゅうたんのようにしきつめられた大地。 雲の合間から日が差すと、葉はきれいな色に染められる。 こんな木々の下をゆっくりと歩く。 花もたくさん植えられており、 この時期、キシニョフのいろいろなところでバラの花を見ることができる。



ミツバチたちが蜜を集めに寄ってくる。 誰にも邪魔されることもなく、静かでゆったりとした時間を過ごすことができるキシニョフの公園。



リスが木の実を求めて駆け回る。 左に、右に駆け回っていると思ったら、見つけた木の実をしっかりと口にくわえ、誰にも取られまいと一目散に木に登る。



そして、木の上でのんびりと食事を楽しむ。



木の幹からはキノコが顔を出す。



カモがのんびりと泳ぐ池の周りには、楽しそうな子供たちの声が響き渡る。 そして、釣りを楽しむおじさんたち。 



真っ赤な実が青空に映える。

植物も動物も、そして、人間もこの自然とともに生きている。


1レイの旅 ~美しい自然を残した街 キシニョフ~

2006-09-28 16:36:14 | モルドバ・街

家の近くのバス停から1レイ(10円)のトロリーバスに乗って、終点まで行ってみる。 だいたいどっちの方向に行くかはわかっていたが、終点がどこかは知りもしない。 バスには”Parcul Alumetul”(アルメトゥル公園 行き)と書いてあるので、その公園でも散歩しようかぐらいの気持ち。 大通りStefan cel Mareを進むバス。 途中から見たことのない景色が広がる。 バスの中で子供が老人に席を譲っているのを見て、少し心が温まる。 Stefan cel Mareを越え、左に曲がって少し行ったところで終点。 バスを降りると、すぐ目の前に公園が待っている。 Parcul Alumetulだ。 公園に足を踏み入れると、澄んだ空気と自然の香りがそこには漂っている。

  



子供連れのお母さん、若いカップル、老夫婦、それぞれがのんびりした日曜の午後を公園のベンチで過ごす。 そして、木々たちは葉の色を変え、秋の訪れを伝える。

公園を後にして、その周辺をぶらぶらする。 さすがワインの産地だけあって、庭先に葡萄が実っている家がたくさんある。 地図も大して見ないでうろうろしていたので、途中で道に迷いかけたが、何とか次の行き先”Parcul Dendrologic”(デンドロロジック公園)に辿り着く。 入場料は大人50バーニ(5円)。 説明がルーマニア語とロシア語だけだったので、この解読が正しいかどうかは少しあやしい部分もあるのだが、ここは1973年に造られた公園で、広さは83ヘクタールもあるらしい。





カモたちがのんびりと池を泳ぐ。 そして、池のまわりでのんびりと過ごす人々。



木々が実をつけ、公園を飾る。

  



緑の中に、赤や黄色のアクセント。 秋の足音が遠くのほうから聞こえてくる。



雲間から顔を出した太陽がさらに鮮やかに自然を見せる。



木々のトンネルが続く、公園内。

澄んだ空気と木々の香りを満喫。 こんなに自然豊かな公園が街の中心部から程近いところにある街、それがキシニョフ。


キシニョフの街を巡る ~繁華街を離れて~

2006-09-18 19:45:07 | モルドバ・街



前回は一番の繁華街Stefan cel Mareを紹介したが、今回はBacia通りからの写真。 毎日、家から財団まで行くときの通り道になっているこの通り。 生い茂る木々の中に池がある。 キシニョフは本当に緑が多く、このような場所がいくつもある。 Bacia通りを道なりにStefan cel Mare通りのほうに行くと、右手に水色の教会が見える。



おとぎ話に出てきそうなかわいらしい教会。 この日はここで結婚式を挙げるカップルも目にすることができた。

そして、再びStefan cel Mare通りにやってきた。



「ん、一本?!」 前回は気づかずに通り過ぎていたようだ・・・ こんなに目立つのに! 『Banzai』というインターネット・カフェは見たことがあったが、漢字表記とはさらにその上を行っているこの『一本』。 外見は両替所に見えるのだが、なぜに『一本』?! 『Banzai』とともに、その名の由来は謎である。

今回はなんとなく細い道に入ってみる。 自分がどこに向かって歩いているのか、正直よくわからないが、とりあえず進んでみる。



何だか懐かしくなるようなこの景色。 街ではBMWやベンツ、ホンダやマツダなどのきれいな車もたくさん走っているが、時代を感じさせるような車もまだたくさん活躍している。



キシニョフの街を歩いていると、花屋や花を片手に歩いている人々をたくさん見かける。 小太りのおじさんが片手に小さな花束を持って歩いていると、何だかかわいい。 花を愛する人々が住む、緑多き素敵な街、キシニョフ。

キシニョフの街を巡る ~今度は市場とレストラン~

2006-09-16 16:48:36 | モルドバ・街

プライベート・レッスンをしている学生が今日は祖母の家へ行くということで、今週は金曜日から週末気分。 昨晩ついに鍵をもらい、鍵の閉め方の練習を・・・ というのも、ドアはニ重になっており、さらに防犯機能がついている。 暗証番号を押し、30秒以内にすべての作業を終えないと、警察が来てしまうらしい。 今日も出かける前にもう一度復習をして、いざ家を出る。 鍵を閉めて家を出るのにこんなに緊張したのは、まさしく今日が初めて。 映画で爆弾の時限装置を止めるのに赤い線か青い線のどちらかを切るシーンが出てくるが、自分の中ではそんな気分だった。 暗証番号を押すと、カウントダウンが始まる・・・ ピッ、ピッ、ピッ・・・ ガチャガチャガチャ、バタ~ン! 練習どおり、無事脱出成功。



今日は家から少し行ったところにある市場に行ってみた。 活気に満ちた昼時の市場。 色とりどりの野菜や果物が店先に並んでいる。



赤々と輝くトマト、青々としたキュウリ、黒光りしている大きなナス・・・



ホストファミリーの家の夕食も野菜が豊富で、たいてい食後に果物が出てくるのがうなづける。 モルドバでは、スーパーよりもこういった市場で買い物をする人がまだまだ多いということだ。

今日は快晴、長袖を着て出て行ったが、半袖で十分の暖かさ。 車道の脇には、木々が作り出す日陰の道。 ベンチに腰しかけ楽しそうに話しているおばあちゃんたち、赤ちゃんをあやすお母さん・・・ それぞれがそれぞれの方法で木陰を楽しむ。 小腹もすいてきたので、オープン・カフェにたくさん人がいるカフェに入ってみた。



店員: 「●%△$#£」

「やばい・・・ また全然わからん・・・」と心の声。 しかも、今回は確実にロシア語! ルーマニア語もほとんどわからないが、ロシア語ときたら、もっとわからない。 しかし、これがモルドバの現実。 ロシア語しか話せない人(ここに住んでいても、ルーマニア語を勉強しない人)がとても多いらしい。 とりあえず、

私: 「Do you have a menu?」
店員: 「Menu? Ok.」

「よかった、通じた」 、また心の中でつぶやく。 しかしながら、写真のないメニューを見ても、はっきり言って何が何だかわからない・・・(一応、メニューにはルーマニア語とロシア語の表記) サラミ、トーストらしき字が目に入ったので、どんなものかルーマニア語でがんばって聞いてみたが、店員の説明は何とロシア語。 店員のお姉さんは一生懸命説明しようとしてくれるし、こっちも一生懸命理解しようとしているが、一向に解決に向かう気配もない。 とりあえず、よくわからないが、それにする。 しかし、まだ店員さんが何か言っている・・・

店員: 「イギリス人? ポーランド人?」
       (たぶん・・・ とりあえず聞き取れたのはこの二つ)
私: 「ヤポンスキー」
店員: 「お~ ヤポンスキー!」

と、たいそう驚いたように言っていたのが印象的だった。 今まで東南アジア系に間違われたことはあったが、イギリス人やポーランド人と言われたことはさすがになかった・・・ 国中を探しても10人以下しかいない日本人だから、それもしょうがない。 お釣りをもらったら、すかさず、

私: 「スパシーバ」
店員A: 「今、スパシーバって言ったよ。」(たぶん・・・)
店員B: 「うん、うん。」(たぶん・・・)

挨拶程度でも知っていると、すごく喜ばれる言葉。 私も店員さんも笑顔。 そして、オープン・カフェに腰かけて待っていると、ついに来た。



メニューにはいろいろと書いてあって、もっと他にもついていると期待していたので、「これだけか!」とは思ったが、サラミもトーストも合っていたし、それはよかった。 うまい。 苦労して注文したから、きっとそのもの以上においしく感じるこのトースト。 これで12レイ(約120円)、中国と比べると、モルドバのほうが食べ物の値段は高いようだ。

そして、これからもまたサバイバル生活が続いていく・・・

キシニョフの街を巡る ~初めての一人歩き~

2006-09-14 13:48:13 | モルドバ・街
先週の日曜日、初めて一人で街に繰り出した。 今までは同僚の先生に連れて行ってもらっていたが、今回は一人。 家から財団までは自家用車、財団から家まではバスの移動が多くて、いまいち何がどこにあるのかわからなかったので、今回はひたすら徒歩で行ってみた。 キシニョフはモルドバ共和国の首都で、人口も一番多い都市だが、街には木々がたくさんあり、小さな公園もよく見かける。

地図を片手に歩いていると、駅に辿り着いた。 何駅だかわからないのだが…



見てのとおり、カラフルでかわいらしい電車。 また休みになったら、電車に乗ってどこかに行ってみるのもいいだろう。

少し足を進めると、木陰に古いトラック。 もう何年も使われていない様子。 何だかこの景色もいいなと思って、一枚。



写真を撮ってから、トラックの横をすり抜けると、荷台の部分でおばちゃんが卵を売っていた。 「あ、お店だったんだ…」

今度はキシニョフで一番の繁華街、Stefan cel Mareへ。 この通りにはたくさんのお店があり、人通りも多い。





少し時代を感じさせるようなトロリーバスがひっきりなしにやってくる。 これが一番安い移動手段ということもあって、多くの人が利用している。 ちなみに、トロリーバスの運賃は1レイ(約10円)、普通のバスは2レイ、乗り合いタクシーは3レイ。

さらに足を進めていくと、教会に辿り着いた。 ここで写真を撮っている人もいたので、きっとちょっとした観光地だと思われるが、やはり名前はわからない。



歩き回って、喉も渇いたし、小腹もすいたので、小さな店で水とパイのようなものを買って頬張る。 また少しモルドバを知れたという満足感とともに、お腹も満たされていった。