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西蔵を旅する 第三話 ~セラ寺を行く~
セラ寺では問答修行を見ることができる。 問答の技術は仏教思想を深めるために必要とされており、この試験もあるという。 一人が質問を投げかけ、バシンと手を打つ音が鳴り響く。そして、それに対してもう一人が答える。 それを幾度となく繰り返す。 この問答修行のムービー、西蔵語がわからなくても、これを見るのはなかなかおもしろい。
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これから西蔵旅行へ行こうと思っている人に参考になるような情報を紹介。
[ ホテル ]
『地球の歩き方』等に掲載されているホテルはいつも一杯で泊まることができなかったので、自力で探し出したおすすめホテルを紹介。
= 拉薩平措康桑青年旅館 =
PHUNTSOK KHASANG INTERNATIONAL YOUTH HOSTEL
住所:拉薩市朶森格北路 48号
※ 朶森格北路は「青年路」とも呼ばれている
電話:0891-6915222-8000
入口はわかりにくいが、ホールは吹き抜けになっており、なかなかおしゃれ。 ポタラ宮からも近く、青年路からはセラ寺へのバスも出ているように、便利な場所にある穴場。 ドミトリー8人部屋(トイレ、シャワー付き 24時間使用可能)で一人30元。 比較的きれいで、電源もたくさんあり、携帯電話やデジカメの充電にも便利。 部屋に電気湯沸かし器もある。 ただロッカーに鍵がないので、南京錠を持っていくとよい。
= 扎西達杰ホテル =
TASHI TAKGAY HOTEL
住所:拉薩市蔵医院路 8号
※ 北京東路から大照寺広場へ向かう多くの店が立ち並ぶ通り
電話:0891-6325804
スノーランドホテルの近くにあるこのホテル。 ラサの中心部にあり、この通りには多くの店やレストランがあり、とても便利。 ドミトリーは大部屋にベッドが並んでいる。 トイレ、シャワーは部屋から遠いが、24時間使用可能で比較的きれい。 電源が少ないのが難点。 このドミトリーも一人30元で泊まることができる。
[ 食事 ]
ラサ市内では、西蔵料理、インド料理、ネパール料理、西洋料理等、いろいろな料理を食べることができる。
青年路と北京東路の角で毎朝おばちゃんが売っているヨーグルト。 竹の器に入っている。 小3元、中4元、大5元。 高山病で食欲がなかったときも、食べることができたヨーグルト。 味はさっぱりしていてとても食べやすい。
「蔵麺」(西蔵麺)と呼ばれている麺。 ヤクの肉と少し太めの麺で味は意外とあっさりしていておいしかった。 何と値段は1杯2元。(素敵なご夫婦に会った小照寺近くのフードコートのような場所にて) ミルクティはご夫婦にご馳走になった。 横に添えられているのは大根の漬物。 たくあんのようで、日本人の口にも合う味。
同じ場所で食べたじゃがいものカレー。 値段は5元。 日本のカレーとは見た目の雰囲気から違うが、そんなに辛くなく、さっぱりした味で食べやすい。 味がしみたじゃがいも、ヤクの肉、大根の漬物が添えられている。
スノーランドホテルのレストランで食べたブリヤーニ(ドライカレー)とチキンカレー・ナン。 この3品で26元(二人分)。 もっちりした焼きたてのナンとチキンカレーは絶品。 ブリヤーニはあっさりしていて、これもまたおいしい。 スノーランドホテルのレストランはいつも外国人旅行者でにぎわっている。
ここもよく本に掲載されているレストラン、TASHI 2。 吉日旅館、通称キレーホテルの近くにある。 さまざまな野菜を皮で包み、そこにクリームチーズを添えて食べる。 横にあるのはトマトのスープとバター茶。 西蔵の僧侶や人々はバター茶を毎日のように口にするが、私の口には合わなかった。 これ全部で25元。
大照寺広場を西に行ったところの角、2階にあるLHASA NAMASTE RESTAURANT。 NAMASTEという名前の通り、ネパール料理のレストラン。 店内は西蔵の地元の人でにぎわっていた。 ほうれん草とチーズのディップにつけて食べる。 これはおいしい。 この店では、カシミール・ナン(フルーツヨーグルトがのっている)やチーズ・ナン等いろいろなナンが楽しめる。 この2品で15元。
※ 本当にラサへ行く方がいらしたら、ぜひご連絡ください。 他のホテル、レストランのこと等をもっと詳しく説明いたします。
真っ青な青空をさえぎるようにそびえ立つ山の斜面に「セラ寺」はある。 このセラ寺、デプン寺、ガンデン寺をゲルク派三大寺院と呼ぶ。 その中で、最もラサ市内に近いのがセラ寺である。 ラサ市内から北へ5キロほど、バス、あるいはタクシーで行くことができる。 バスは一人2元、タクシーは交渉次第で10元で行けるかもしれないが、2回タクシーを止めて、どちらも15元でしか行ってくれなかった。
セラ寺の創建は1419年、西蔵の寺院は建物の中も外もいろいろな装飾がほどこしてあり、とても美しい。 そして、この白い壁が西蔵の青い空に映える。
セラ寺ではエンジ色の袈裟をまとった僧侶たちをたくさん目にする。 僧侶たちの姿が美しい景色にさらに色を加える。 ここでは僧侶たちの生活、そして、修行をしている姿も垣間見ることができておもしろい。
ここでは問答修行も見ることができる。(真ん中の写真) 問答の技術は仏教思想を深めるために必要とされており、この試験もあるということである。 一人が質問を投げかけ、バシンと手を打つ音が鳴り響く。そして、それに対してもう一人が答える。 それを幾度となく繰り返す。 たとえ西蔵語がわからなくとも、この修行を見るのはなかなかおもしろいだろう。
ここでは何人かの僧侶と直接話をすることができた。 ある僧侶は、高校卒業後、内モンゴルからここ西蔵の地にやってきて、修行をしていると話してくれた。 彼は来た当初まったく西蔵語がわからず大変だったらしいが、ここで修行、生活をしていく中で言葉も覚えていったらしい。 また、ある僧侶は、毎日これを勉強していると言って、西蔵語がたくさん書いてあるノートを見せてくれた。 日曜日はラサ市内に出て、英語の勉強もしていると言っていた。 礼拝、そして、学習、西蔵の僧院生活は甘いものではない。
西蔵と聞けば、誰もが思い浮かべるラサ。 真っ青な空に真っ白な雲、そして建物の向こうには山が連なる。 そこを太陽が照らし出す。 バターの香りが漂う街を、エンジ色の袈裟をまとった僧侶たちが歩く。 車道の脇には自転車用のレーンがあり、そこを自転車タクシーが走り抜ける。 ラサ市内の移動手段として、便利なのが自転車タクシー。 市内を走るタクシーは一律10元。 自転車タクシーは5元ぐらいからだが、あとは交渉次第。 10元などと言われたときは断って、違う人を見つけたほうがいい。
ラサで最も有名な場所といえば、「ポタラ宮」、チベットの街の写真の中には必ず載っている。 ラサ市内の西に大きく構えるポタラ宮の姿はやはり目をひくものがある。 ここでダライ・ラマは宗教、政治を執り行っていた。
入場料は100元と聞いているが、1日並んでもチケットが買えないという話。 旅行社の人の話では、現在は公開されている部分も少なくなり、前日から並んでまで見る価値はないとか・・・(もちろんすばらしい部分もたくさんあると思うので、中をご覧になった方はまた情報をいただけるとありがたいです。) 外観の壮大さだけでも見る価値あり。
次に有名な場所といえば、「大照寺(ジョカン)」だろう。 大照寺はチベット仏教の聖地ともいえる寺院であり、観光客だけでなく、多くのチベットの人がここに巡礼に訪れる。
※ チベットの寺院を回る場合、必ず右回りに巡礼するので注意
大照寺の周りを一回りしている巡礼路は「八角街(バルコン)」と呼ばれており、巡礼の際に使用するバターを売っているお店から生活用品を扱っているお店、お土産屋などがところ狭しと並んでいる。 お土産を買いたいなら、大照寺、八角街の近くの露店やお店でだいたい何でも揃う。 この近くには外国人に人気があるユースホステルも多くあり、レストランもたくさんある。
※ お土産を買う場合は、絶対に値段交渉をしないと損をするので注意
例: ペンダントのようなものを手にとると、「ヤク・ボーン、ヤク・ボーン」(ヤクという牛の骨)と連呼してくるが、チベットの人の話によると、基本的に売っているもののほとんどは偽物ということ。 だいたい最初は15元と言ってくるが、5元までは落とせる。 1回4元で買えたが、他の店で何回か挑戦したが、売ってくれなかった。
ポタラ宮をさらに西のほうに行くと「ロブリンカ」がある。 ポタラ宮からは自転車タクシーで5, 6元。 ここはダライ・ラマの夏の宮殿で、西蔵語で「宝珠の林園」というように美しい庭園が広がっている。 のんびりと散歩するにはここが最適。
この夏、青蔵鉄道が開通し、さらに行きやすくなった西蔵。 とはいえ、その切符を取るのは容易ではない。 ということで、しぶしぶ航空券を取り、成都経由でラサ入りすることに。
* 外国人が西蔵に入るためには、入蔵証の発行が必要となり、入蔵証がなければ、航空券も取れないので、早めの準備が必要。 青島の旅行社で入蔵証を発行してもらうのに一人400元かかった。
鉄道から見える景色もまたすばらしいことと思うが、連なる山々を眺める飛行機の旅もまた悪くない。 青々とした山々が目下に広がり、人々は窓に顔をつけ、そのすばらしい景色を堪能する。 一際高い山は雪を湛え、白く輝く。 絶景。
美しい景色もさることながら、特に空路で来たときには気をつけなければいけないのが高山病。 着いたばかりのときは、何も感じないが、4,5時間経ち、血液中の酸素がなくなったとき、突然症状が現れる。 ラサの標高は約3500m、一般的な日本人ならば、これはほとんどの人にとって未知の世界。 高山病は本当に侮れない。 頭が何かで突かれたかのようにガンガンし、体もだるくなり、胃もムカムカしてきて、吐き気も出てくる。 そして、全てに対してやる気が出なくなる。 どうしようもなく寝ていても、変な夢にうなされ、寝た気にならない。 生れて初めてのこの感覚、これが高山病。
高山病予防に必要なのは、高山病の薬と頭痛薬。 高山病の薬として有名なのは、「高原安」、「高原寧」、「紅景天」。 ラサ空港の売店、ラサ市内の薬局で売られているが、説明書によると、高山病の症状が出る前に服用とのことなので、空路で入る場合、成都空港等の薬局でさがし、服用したほうがよさそうである。 高山病の薬は漢方薬のようなものらしく、頭痛薬を一緒に服用してもいいとのことなので、頭痛薬も多めに持参することをお薦めする。
* どの薬も30元~40元程度で手に入る。 ただ空港よりもラサ市内で買ったほうが安い。