Mak_Sagami の≪デジカメ閑話≫

デジタルカメラとその周辺に関する“たわごと”

デジカメ閑話 21 ≪測光方式の設定≫

2005年08月12日 | Digital Camera
 
 デジカメは、シャッターボタンが押されたときに、オートフォーカスでピント合わせを行うと共に、被写体の明るさを測定し、適度の露光量(露出)が得られるように、ISO感度、シャッター速度、絞り値が自動的に設定されます。これらをマニュアルで設定することもできますが、多くの人々はこれらは全て自動で行うオート(AUTO)モードで使っていると思います。撮影条件が悪くなければ、オートモードでも良い写真が撮れます。

 ここで問題になるのが被写体の明るさを測る方法です。デジカメの初期設定では、「分割測光」になっていると思いますが、他に「中央重点測光」、「スポット測光」があります。(用語はメーカーによって若干違います)
 分割測光とは、画面全体を多数のエリアに分割して測光し、カメラの露光量を決定します。戸外の順光の下などではは多くの場合正しい露出が得られますが、明るい空が多くを占める写真などでは、狙った被写体が暗くなってしまう場合も多くあります。
 中央重点測光は画面の中央部分の明るさを重点的に測光しますから、狙った被写体が中央にある場合は、適正な露出が得られ易くなります。もし、被写体が中央部にない場合は、シャッターボタンを半押しして被写体にピントを合わせてから写真の構図を決めれば、露出も適正になります。
 スポット測光は更に狭い範囲だけの明るさを測って露光量を決める方式です。カメラによっては、ピントを合わせるスポットと測光のスポットが同一で、それを画面の任意の位置に移動できますが、多くのコンパクトデジカメでは中央に固定されていると思います。その場合は、中央重点測光と同様に、シャッター半押しでフォーカスと露出をロックしてから構図を決めれば、ピントも明るさも被写体に合った写真が得られる可能性が高くなります。

 左の写真は分割測光で撮ったものですが、狙った被写体は暗く写っているのに、背景は明る過ぎます。分割測光で明るさを平均化しているために、中途半端な明るさの写真になってしまったのです。画像処理によって全体または被写体だけを明るくする方法もありますが、余計な作業が必要ですし、写真によっては画質が低下したりします。
 右の写真はスポット測光で撮ったものです。背景は完全に飛んでいますが、被写体の露出は適正になっています。 
 どちらの写真が良い写真か一概には言えませんが、逆光の場合などにはスポット測光は効果があります。

 なお、上の写真の例では分割測光でもストロボを使えば被写体は明るくなりますが、ストロボの効果があるのは2~4m程度の範囲です。
コメント (2)
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