村内まごころ商法 & 剛毅の経営

昭和53年に出版された本と、ホームリビングに掲載された記事でたどる、村内道昌一代記

日々新たなり(4)

2006年12月21日 | Weblog
昌が社内に提唱しだキーワードの第五はコストダウンだ。コストは船腹に付く貝殻に似て、知らず知らずのうちに増幅していく性質をもつ。昨日のコストに今日一円、明日はさらに一円と付加していくうちに、一円が百円になり、いつしか千円にもなる。

それでもコスト増が実際に目に見える金銭増なら、誰でもその必然憧の良否判断はできる。怖いのは時間、労力のコスト増だ。三十分で片付けていた仕事を一時聞かけてしまう。段取りが悪いために、やりようによっては半日ですむところを一日使ってしまう。

こうした時間、労力のムダ使いもコスト増であり、コストダウンの対象になってくる。

新年を迎えるに当たり、道昌が提唱したこれら五つのキーワードは、すでに村内ファニチャーアクセスが取り組んでいる逆ビラミッド型の組織運営を、よりスムーズに進めるための推進力となる。

逆ピラミッド--お客さまを何より第一義とし、社員も社長もすべてお客さまのために存在し、社長は最下端点に位置してお客さま、そしてそのお客さまと接する販売スタッフ、その販売スタッフを統轄する幹部、さらにはもろもろの直接・間接部門のすべてを支えるという組織運営は言うは易く行うは難し、である。最上辺のお客さまのすべてに満足していただける店づくりを商品、売り場、接客、配送、アフターサービスのすべての面で適切に行っていくためには、最下端点の社長と最上辺を結ぶ他の四辺がバランスよく連携していなければならず、いわばその連携をスム-ズに進めていくための不可欠な栄養素が、道昌の提唱する五つのキーワードなのだ。