2019年12月19日に発売された『新サクラ大戦』は予定していたような売り上げとはならず、19万本に売り上げが伸び悩んだ。
まあ、最初からエグゼクティブプロデューサーを担当した名越稔洋(1965-)が、「敢えて広井王子さんの力は借りない」とか、後でサクラ大戦ライブラリー(旧まぐちゃんねる)のUP主さんが明かしたのだが、名越は当初は檄帝をなくそうとしていたらしい。
『檄帝』と言えば『サクラ大戦シリーズ』の帝国華撃団を語る上では命となる代名詞みたいな曲であり、国歌のようなものである。
「それを変える?何考えてんだ名越は?」とオレは思った。
「だって知らないんだもんサクラ大戦」とか
『ぷよぷよ』をやっているゲーマーを見て
「良いんじゃない?チー牛食ってそうで」と言うふざけたことを抜かす奴である。
17ライブで「俺仮面ライダーの話あんま好きじゃねえから」「俺仮面ライダーじゃねえし」と暴言を吐いた倉田てつを(1968-)と、何ら変わりのないゲスである。
まあ、名越は元からオラつき系で『龍が如く』シリーズの先頭を切って作中にも本人役でカメオ出演するような奴である。
まあ、ああいうヤクザ喧嘩ゲームを作っているところからすると元から硬派作品寄りの人だったのかも知れない。
14年の空白を得て名越をエグゼクティブプロデューサーとして制作された『新サクラ大戦』はやはりと言うか、『龍が如く』要素が入っていた。
まあ、そんな作品ばかり作っていたらそう言う要素を入れたくなると言うか入ってしまうんだな作風の癖として。
キャラクター原案を久保帯人にしたのも不味かった、まあそれまでの藤島康介が『テイルズ』の後のゴタゴタで離婚してデキてしまったコスプレイヤーと再婚後、絵柄が劣化して
とてもじゃないが昔のクオリティが下がり過ぎていたのもある。
全盛期の綺麗な絵柄は前の妻との二人三脚で芸術の域に達していた位である。
それが再婚後、劣化したらそりゃ頼みにくくもなる。
しかし久保帯人はない、『BLEACH』のヒットで有名だが元々絵柄は人を選ぶというクセの強い絵柄であり、必要以上の爆乳とかなんかそんなところにこだわっている変なところがある。
なにも漫画家じゃなきゃダメと言うのはないんだから、世界観を保つ人に原案を頼めば良かったのではないか?
オレの推しは左である。(横浜出身のイラストレーター)
ラノベの挿し絵やゲームキャラデザインは、『アトリエシリーズ黄昏三部作』(アーシャのアトリエ、エスカ&ロジーのアトリエ、シャリーのアトリエ)のデザインの他、『倒鬼伝2』や、任天堂の『ファイヤーエンブレムEchoesもう一人の英雄』やその他のキャラクターデザインをしている。
やや少女漫画チックな絵柄だが、美少女だけでなくイケメン、ゴツい親父、爺さん、とか大人な美人とか幅広くデザイン出来る人である。
コーエーテクモ絡みの作品デザインが多いが任天堂の仕事も請けている辺りあまり縛られない人のようだ。
左の絵なら『サクラ大戦シリーズ』のあの作品世界を崩さずにデザインしてくれたものだと思っている。
サクラ大戦は全盛期の藤島康介の芸術の域に達した絵を松原秀典氏がクリーンアップして見事にサクラ大戦の世界の絵にした。
つまりメインキャラは藤島康介氏が、後のキャラは松原秀典氏が補完したのである。
ストーリー監修はあかほりさとる(1965-)
ストーリーは川崎ヒロユキ
あの絶妙なバランスが良かった。
その作品を盛り上げる田中公平氏(1954-)
の音楽も素晴らしかった。
まさにドラゴンクエストシリーズの堀井雄二(1954-)と鳥山明(1955-)とすぎやまこういち氏(1931-2021)の黄金三本柱と似ている。
どれが欠けても成立しない作品であるのは言うまでもない。
その柱を名越は殆ど切り倒して田中公平先生だけは「やっぱ使わなきゃいけないよね」と言う檄帝は『符号』扱いでスタッフに入れたのである。
名越はスクラッチビルドと言っていたが、ぶっ壊して出来たものは何とも中途半端で薄っぺらな作品で大凡サクラ大戦とは呼べない出来のものであった。
戦闘をシミュレーションからアクション、それも無双系の中途半端なものにしてそれが違和感があり、アドベンチャーパートはまあ、原型は保ってはいた。
しかし設定やお話はストーリー監修のイシイジロウ氏(1967-)や鈴木貴昭氏が書いた脚本はボツにされて敢えてセガの考えた設定やストーリーをシナリオにせざるを得ないと言うそれならわざわざストーリー監修要らないだろの代物になった。
結果はお粗末なストーリーでAmazonでも「プロが書いたストーリーとは思えない」とレビューで酷評されていた。
まあ、5ちゃんでもボロカスに叩かれていたりとか、一部ゲームYouTuberが酷評していた。
三都華撃団(帝国華撃団、巴里華撃団、紐育華撃団)を幻都に閉じ込めてしまい、唯一残されたのが霊力が衰えた神崎すみれ(cv富澤美智恵)のみと言う残酷な始まり方であった。
それも人命を犠牲にした帝鍵を作って幻都と帝都を分けて封印と言うかたちである。
解決してないじゃないか!とツッコみたくなるような感じであり、始まり方も拙かった。
本作のメインヒロインの天宮さくら(cv佐倉綾音)が幼い頃に降魔に追われてそこを真宮寺さくらと思しき人物が現れ降魔を切り捨てたと言う始まり方であった。
この始まり方を見て違和感がややあったし、この作品はマルチエンディングなんだから、後の帝国華撃団に参加する五人が不思議な光に助けられたと言う始まりならば納得出来た
どうとも取れるし後のルート分けにもなるし
この始まり方では一本道しかないと思った。
そして主人公の分体である神山誠十郎(cv阿座上洋平)が天宮と幼馴染と言うご都合的な設定も安易だと思った。
まあ、一々を挙げていたらキリがないが、上海華撃団の隊長ヤン・シャオロン(cv梅原裕一郎)による天宮機リンチ事件があったりと、やり過ぎ描写があった。
やはりオラつき系の名越が絡めばこんな風な不良番長的な過激描写が許されてしまうと言う話になってしまうのか。
帝国華撃団はかっては財力があったにも関わらず、三都華撃団が封印されてしまった戦いの降魔大戦後はかなり貧乏になっていたのは腑に落ちない。
運営に苦労している様子は常に経理担当の、竜胆カオル(cv石川由依)が話していたように予算不足で最新の霊子戦闘機(とは言っても飛行機ではなくロボット)がなく旧式の霊子甲冑三式光武三機しかないと言うしょぼさであったのは理解不能である。
しかも天宮さくらの他に下町出身の巫女の、東雲初穂(cv内田真礼)とルクセンブルクの重魔道士の家系を持つクラリス(cv早見沙織)しかいなくて、もう一人の望月あざみ(cv山村響)は任務でおらず、もう一人は欠員と言う始まりである。
こりゃ神山でなくても「どないせいっちゅうねん」的なトホホ感である。
まあ、一話最後で神山が「なんで俺の機体がないんだよ!」と漸く本気を出すとすみれが「神山くん、外に霊子戦闘機が用意してあるわ」と言う。
まあ、用意に時間と予算がかかったんだろうなあ。
とりあえず神山は霊子戦闘機無限に乗り込みシャオロンのリンチをやめさせる。
まあ、魔幻空間では無数の傀儡騎兵(鉄屑で出来たザコ)や降魔が出るためにソレを倒して進むのだが、ついて行くのは天宮機のみであり他の初穂機やクラリス機は壊れて戦闘不能となってしまったと言う話である。
まあ、この回だけだろ二人でと思ったら次もその次も二人出撃である。
二話から登場する世界的女優アナスタシア・パルマ(cv福原綾香)が参加するが、二人しか出撃出来ないのに隊員沢山入れる必要あるのか?と思ってしまったがシステムがそうなっているんだな。
まあ、アナスタシアが来る前の帝国歌劇団の演劇は『ももたろう』で天宮と初穂がやらかしてしまいドタバタ劇で幕が降りると言う、見られたものじゃない学芸会以下のみっともないレベルの演劇で、客もまばらであった。
中にはキレた客や、嘲笑う客やそもそも見てなかったと言う人もいて、「これじゃあまともに劇出来ないじゃないか、赤字な筈だわ」と思った。
まあ、テコ入れで天才的演技を誇るアナスタシアを入れて最初は拒否されるが神山が頭を下げてでもアナスタシアに劇を教えてくれと頼み「そのかわり厳しいわよ!」と言うまあ渋々ながらも請けてはくれたのだが。
あと天宮の剣の師匠である村雨白秋(cv沢城みゆき)も帝劇のレストランに現れて、寒い(失礼)ダジャレを言ったりするのだが。
時折訪れてどうすべきかをどことなく教えてくれたり、帝都の街をあちこち歩くと神出鬼没で現れていたりとイマイチわけわからない人なのだが。
帝劇ではオムライスが好物で来るたびにオーダーしているが、帝国ホテルでもオーダーするところを見るとかなりの好物のようだ。
まあ、全体を見たら華撃団大戦とか、夜叉(cv横山智佐)が現れた後にWOLFの主催者のプレジデントG(cv置鮎龍太郎)が突然ルールを変更し、華撃団同士で戦い負けた方を取り潰し、勝った者が新たな世界華撃団になると言う理不尽な変更をして来る。
それにより様々な戸惑いや、他国の華撃団も
従わざるを得なかったわけだが。
まあ、帝国華撃団も成果上げられなきゃ解散と言う瀬戸際にある関係上否応なしに参加するのだが、扱いはかなり低い。
下馬評も最低である、まあ、実績ゼロだものな。
上海華撃団からは神龍軒と言う中華料理店を秘密基地に持ち隊長にして一流調理人のシャオロンと、その給仕をする隊員のホワン・ユイ(cv上坂すみれ)が参加したり、遙か西からは円卓の騎士と呼ばれる倫敦華撃団のアーサー(cv島崎信長)や黒騎士と呼ばれ黒い稲妻と言う異名をとるランスロット(cv沼倉愛美)
や、更に華撃団大戦二連覇と言う偉業を成し遂げている最強華撃団の伯林華撃団も参加している。
伯林華撃団は隊長はエリス(cv水樹奈々)で、
沈着冷静で口数は少ないが日本文化に憧れを持ち、帝国華撃団の司令にて帝劇支配人の神崎すみれをリスペクトしているくらいの出来た人物で歌舞伎をよく見ている。
隊員は分析力に優れるも態度がつれないマルガレーテ(cv釘宮理恵)である。
「お前たちが勝てる確率は0%」と言い切るし、帝劇を馬小屋かと思ったとか色々酷い。
まあ、個性的で良いのは良い。
それを生かしきったストーリーでしたか?と言われたら「活かし切ってない」消化不良なストーリーだと言える。
敵も夜叉以外は朧(cv岸尾だいすけ)が度々出て来てウザいくらいだし、夜叉もあまりバトルする場面がない。
もっとバトルするのかと思ったのになんか拍子抜けである。
それにプレジデントGの正体は幻庵葬徹と言う上級降魔だったし、ラスボスには弱すぎた
出すなら降魔皇出さんかい!と思った。
なんかラストバトルや隊員との合体攻撃は一時無敵だけで周りにダメージと言うものではなく、「これサクラ大戦じゃねえよ」と思った。
最後のステージはラブライブみたいだし、色々残念要素だらけと言う終わり方だし、オールクリアくらい全員の挨拶があるのかと思えば隊員達の収まった一枚絵だけだし、はあ?と思ったしょぼさである。
まあ、なんか残念すぎて期待外れだった。
更にセガはソシャゲ素人なのにDWと組み、『サクラ革命』を発表するが、初日から炎上し、ナカイドが色々中傷したりとかストーリーは良いがビジュアルがイマイチだったりゲームはまんまFGOの移しだし、色々とイベントを入れたにも関わらず奮わず半年でサービスを終了した。
これについては今回は詳しくは書かない、また次の機会にでも書きたい。
まあ、後続で発表されたCygamesの『ウマ娘』が大ヒットして、みんながやるゲームになったのはビジュアルのよさや動き回るステージや、手に汗握るレースや、強くなるためのトレーニングなどや各ウマ娘達のドラマなどがあり、かなり作り込まれているのが分かる。
納得行くまで三度作り直したと言うこだわりぶりである。
まあ、Cygamesはグランブルファンタジー、進撃のバハムート、デレステなどのヒット作を発表し、グランブルファンタジーには一部サクラ大戦の華撃団キャラがゲスト出演していた時もある。
まあ、ソシャゲに関しては強いと言うか自信あると言うか見事に作品として仕上げている
デレステはアイドルマスターシンデレラストーリーをバンナムから任されて見事な作品にしたし、ウマ娘も最初はヒットするのか?と疑われながらも見事にヒット作にして今も配信中である。
かくいうオレもたまにやっている。まあ、強くなると言うより楽しんでゆっくりしていってねでやっている。
まあ、パワプロもあるし、隙間時間にたまにやる程度だけど。
これに関しては最初は食わず嫌いしていたが『へんないきものチャンネル』のUP主がキャラのたぬきさんがハマっていると言う設定で
「これはやってみる価値あるな」でやり出して一時「クソつまらないゲーム」とキモ豚から言われてカッとなりやめた後にまたやり直している。
まあ、ちょっとカッとなりやすい性格なもので、ついそう言うことをしがちである。
まあ、サクラ革命はストーリーは良かったがビジュアルがインパクト不足過ぎて地味すぎて、戦闘も理不尽だったと言うのが正直な感想である。
30億をドブに捨てる結果になってしまった。
まあ、でも破綻しながらも煌めきがあったのには違いはなく、うまく活かせばセガの開発や名越によってぶち壊されたこの2作品を蘇生出来ると思う。
それがセガに出来るかである、もしまた放り出したり封印するのであればそのIPを他社に譲渡して欲しい。
それくらいサクラ大戦と言うIPは素晴らしいものであり、広井王子氏が関わらなくても魂さえ受け継げばそれは本物として認められるからである。