最近(というか、ここ10年くらい?)、女性のキャリアにとても関心がある私です。
自分が学生の時は、何も感じませんでした。
女子教育の「本山」を自負する学校に在籍し、先生方の講義する女性学などをきいていても、
自分が差別されていることを感じない限りは、あまり関心が持てなかったものです。
むしろ、女性の社会進出だの、男女平等だの、あなた達が頑張りなさいだの、うるさく言われることがうっとうしかった。
私は男女雇用均等法の第1期生ですが、
社会人になってからも、はじめは女性をバンバン起用する外資系企業にいたこともあり
(今も残っている昔の同僚はすでにVPなどの
エライ立場
になっています)
あまり女性だから不利とか立場が悪いとかいうことは、自分の経験としては実感しないままでした。
最初に就職した会社を辞めて、しばらくのあいだ勉強して(ずいぶん長かったですが
)
今の職場に入ったのは子どもたちが小さい頃。とっても大変でした。
でも、育児との両立が大変というのはあっても、女性だから大変だった、と思ったことはありませんでした。
それは職場で差別がなかったから、というのももちろんありますが、
拘束時間が比較的短くて子どものケアをする時間がとりやすかったことと、ジジババの協力があったことも
大きな要因になっていると思います。つまり、私はかなり恵まれていたんですね
現在の職業では、独身者も多く、あるいは結婚しても出産を躊躇している人がとても多く、実際、子どもを産まないという選択をしていたり、30代後半になってある程度キャリアが安定してきてから、子どもを産むなら早くしなければいけない、どうしようか、と迷っている人が大勢います。
でもなかにはお子さんを連れて母子で(ご主人を置いて)1年の海外派遣などに出られるつわものもいらして、わたしなどは、あーすごいな、そこまで思い切って踏み切れれば、自分ももう少し評価される仕事ができるかもしれないのに、とは思いましたが、子どものことを考えると、私の場合はなかなか踏み切れませんでした。
つまり、あまりジェンダーを意識しないまま今まで来たとはいえ、やっぱり母親という立場に拘束された部分は大きかったんですね。
で、子どもたちが少し大きくなってきて手が離れてくると、ようやくまわりの女性がおかれた状況を見渡す心のゆとりができてきたという気がします。
そうなってくると、例えば子どもたちの学校の女性の先生にお会いすると、
「ああ、今までどんなにがんばっていらしたのかな」、とか、「お子さんはどうしてるのかな」とか
お母様方でバリバリ働いている方にお会いすると、
ああ、どうやって育児とのバランスをとってこられたのかな、とか、
いろいろ気になります。
でもまさか保護者会などでご家庭のことをうかがうわけにもいかないので(そういう話はむしろ控えますよね)、結局、そういうキャリアの話をするのは、職場の同僚のなかでも既婚・子持ちの女性や職場以外での仕事仲間の女性にほぼ限られます。
あとは、保育園で一緒だったお母さん。
娘たちがゼロ歳児クラスだった頃からずっと一緒によく遊んでいたので、仕事の状況や家庭の状況もお互いによく知っており、よくお互いの職場での悩みを打ち明けたり、上司に対する愚痴を言い合ったりしています。
あとはピアノの先生。
ピアノのレッスンに行くと、先生と私が同世代でもあり、子どもたち同士が同年代だったりするので、
ついついレッスンそっちのけで、いろんな世間話に花がさいてしまいます。(あ、45分間はきちんと教わりますヨ)
特にお互いに関心があるのは、仕事、キャリア形成の話題。
このピアノの先生は、非常勤で高校でも教えているし、市内の小学校で学芸会や卒業式が近づくと
合唱指導のためのスポット講師として引っ張りだこ。
毎年、持ちコマ増の依頼とか、別の高校からの非常勤の依頼とか、小中学校で音楽専科の依頼とか、
たくさん来ているそうです。しかも、ピアノのレッスンもいっぱいで、「待機児」もたくさんいるらしい。
で、来年はどうしようかと思ってるのよね~、的な話をよくお聞きします。
先生にしてみれば、「教える」ことに関してもいろんなことがやりたいわけです。
熱心なピアノの生徒をじっくり家で教えることも面白い。
理解力のある高校生を相手に授業をしたり、学校行事で音楽指導をしたりするのも面白い。
中高の免許はあるので、今からでも専任になれる可能性がある。
小学校の音楽専科もやってみたい。クラス担任にならずに音楽だけ教えられるし、
小学生に合唱指導をして、Nコンや朝日杯に出場させてみたい。
小学校の参加は少ないので、意外と結果が出せるかもしれない。
そんな話を聞くと、すっごく応援したくなる私です。
私のレッスンは後回しにしてもらっていいから、やりたいことやってね。応援するからね