2015年9月27日(日)
翌朝も、すっきりしない天気となりました
黒百合ヒュッテで御一緒した山ヨガの皆さん、朝から何やらやっていらっしゃいます
今日は中山峠を高見石から白駒池に向かいます
雲海が広がっています
中山の山頂をうっかり通り過ぎてしまった
中山展望台も今日は全く展望なし
登山道は岩の連続で、少し疲れてきました
やっと高見石小屋に着きました
小屋の脇から高見石に上がれます
これから向かう白駒池
高見石小屋を見下ろす
白駒荘の脇へ降りてきました
紅葉もいい感じ
池の周囲をぐるっと回れます
青苔荘
もののけの森
にゅう方面へ向かうとすぐに白駒湿原です
「にゅう」のいろんな言い方があります
「にう」
「ニュー中山峠」??
にゅうには向かわず、しゃくなげ尾根から稲子湯へ向かいます
この後だれ一人出逢わずに、霧の中を歩き続けました
シャクナゲのトンネル
懐かしい稲子湯から天狗岳へと、静かな北八ヶ岳をのんびり歩け、やっぱり北八ツはいいなあと心から思った二日間でした
黒百合ヒュッテで読んだ山口耀久さんの「北八ツ彷徨」から・・・
「北八ツといえば、だれでもすぐに思い出すのは、あの苔の匂いであろう。朽ちた倒木や、古い岩石や、湿っぽい土のそれと混じった、懐かしい森の匂いである。木漏れ日がちらちらする程度の暗い森林の中の腐葉土がこの繊細な植物の生育地帯だがごつごつした岩地の斜面まで、絨毯のように厚い苔でびっしり覆われている場所がある。樹木の根元の洞と言わず、岩と岩との隙間といわず、あらゆるものを覆いつくしてどこまでもうねりひろがるこの緑の敷物の壮観は、ほとんど圧倒的とさえいえるような自然の生命力の執拗さを物語っている。
苔の緑がいつもと変わらないのと同じように、雪に埋もれる時期をのぞけば、黒木の森は四季を通じてその表情をほとんど変えない。シラビソヤとコメツガやトウヒを主体とするこの薄暗い針葉樹林は、重く湿った空気をよどませながら、いつも分厚い沈黙に包まれている。沈黙と言っても音の絶えた静けさとはちがう。死んだ獣たちの囁きだとか、森の木々の呟きだとか、目には見えない何かの足音だとか、そういうふしぎな物音がぎっしりと詰まっているような、密度の濃い静けさである。」