着つけ・お仕事日記

出張専門ヘア・メイク・着付け
浴衣から花嫁まで、お電話1本で出張します。そんなお仕事日記と、日々の暮らしを綴ります。

参考になれば

2009年05月21日 15時05分38秒 | お仕事日記
ブログ仲間の方から「胸元がきれい」と
言っていただいたので
調子に乗って(笑)胸紐~だて締めまでの(私の)手順を公開します

考え方としては
着付けは、紐をきつく締めれば着崩れないのではなく
空気を抜くように緩みを取り、体に(吸い付くように)密着させること
そして着る人の動きに合わせて、自然にまた空気が入り
体の一部となれば、ラクに動けて着崩れも少ないかと思います

紐はその用途に合わせて「とまる」強さを使い分けます


(振袖の場合ですが)
胸紐は、バストトップより少し上に当て
脇の身八口をふさぐ位置で後にもっていきます
この紐は帯枕をした後、緩めるか抜くかするものなので
この時は少し強めに締めさせていただきます



胸紐をしたら、衿もとの緩みをとります
ここで空気をしっかり抜いて、体に密着させます

その時の手順は、片方の手で緩みを送りながら
もう片方の手で、だて衿⇒衿山⇒衿付け⇒衿全体
⇒それから脇に向って着物の緩みをとり、
脇の始末をしてタックを取ります



胸の緩みを取ったら、一重上げにしておきます

おはしょりは後から決めます
クリップが優秀な助手をしてくれますので
おはしょりの長さを決め、背縫いを合わせて布目を通します



前のおはしょりと後のおはしょりは同じ長さです
脇のたるみ分をクリップで胸紐にあずけ
前の布目を通して、紐をします
両脇はタックに取り、おはしょりに緩みがない状態にします
(紐の位置は、おはしょり下線から10cm)



だて締めは、胸紐の下に当て上線にテンションをかけて
一度後でしっかり締めます



左手は後で緩まないように、だて締めを持ち
右手で、もう一度着物の緩みを取ります



そして「じわ~っと」だて締めを下げて(緩まないように)
帯の上線を目安に決めます
※この時帯のラインも決まるので、脇を開けすぎないことです





以上、簡単ですが
参考にしていただける方があれば幸いです
お分かりと思いますが、あくまで私のやり方なのでご了承を。