平成24年7月26日、川棚・長崎医療センター8号病棟での慰問演奏
実は今回の慰問演奏の条件として「入所者を撮影しない」ということが
事前に約束されていたのでした。これは慰問演奏の常識です。
私も100箇所以上の施設をこれまで慰問し、入所者のプライバシーには十分注意し、入所者は後ろ向きの写真をアップするように配慮してきてきたつもりでした。
皆さんに早く報告してあげたい一心で、持参のカメラで撮影した少ない写真の中から
レポートをその日のうちにと夜遅くまで頑張り、まとめあげたのでした。
多くはいつも通り目隠しを施して、アップしたのですが、1枚だけ小さくですが
入所者の顔が見えるものが含まれていたのです。
翌日指摘を受け、慌てて自分のサイトは目隠しを施し、修正したのですが、
未修正の写真が既にほかのサイトで転載されていることがわかり、大騒ぎになりました。
多くの読者に既に見られてしまっていたのでした。
この種の重傷者が入所している施設の慰問で注意することは写真だけではありません。重症患者に音楽を聴かせるために、ベッドの移動、聞いている間の呼吸器の補助、
また終われば病室への移動、と看護婦さんのご苦労は大変なのです。
集まっているのにじっと待たせる、ということは許されません。
もちろん音楽が全員好きなわけではありません。
部屋で静かにしていたい方もいるのです。
音量をもう少し下げてください、としきりに言われる看護婦さんの気持ち、
分かってあげなければなりません。
ついつい演奏に夢中になり、マイクに近づく自分に「いけない」と叱咤したのでした。
帰り際に看護婦さんから「部屋にいてビデオでコンサートが聞けるんですよ。
、その方が泣いておられました。嬉しかった、と」と知らされて、救われました。
松尾栄次さんが書かれているブログ、実は手は使えません、口に機械をくわえて、
1字1字、われわれの10倍もの時間と労力を使って懸命に思いを綴っているのです。
下の写真は集まったみなさんに月琴を聞いていただく私、
お龍さんが龍馬伝の最終回で弾いた「算命曲」、算命とは占いのこと、
この直後に龍馬は暗殺されました。