待合に入ると、暗い中に行灯が灯され、大きな火鉢が用意されていました。藁灰にたっぷりと炭が入っています。薄暗い中で赤々と燃える炭が暖かさを倍増させ、心和ませてくれました。小さい頃祖母の家にもあった記憶があります。たくさんの大きな火鉢、何処にいってしまったのでしょう。今や植木鉢や金魚鉢として使われていることが多いようですが、本来の使い方で目にすると炭を入れて皆で囲みたくなります。
煙草盆には三島の火入れと青竹の灰吹。
連客揃うと、汲み出しとして甘酒が供されました。これも寒さしのぎの為の心くばり。夜咄では、甘酒、玉子酒などが出されることが多いようです。生姜の香りと甘い麹が身体に染み渡るようでした。汲み出しとして初めて頂いた甘酒、夜咄という特別な茶事なのだと気分も自然に高まりました。
甘酒を頂いて、露地に出ます。
露地には沓脱石のところに草履と手燭が準備されています。手燭は夜咄ならではのお道具。和ろうそくの揺れる焔はなんとも味わい深いものでした。露地に出た正客は手燭をもったまま、沓脱石の辺りを照らして詰まで出るのを待ち、一同揃って雁行(がんこう)して腰掛待合へ向かいます。“雁行して”というのがまた夜咄ならではのこと。雁が連なって移動するように、暗い露地を手燭の灯りを頼りに固まって歩くものです。
腰掛待合には、煙草盆、手焙、円座が準備されています。客は手燭の明かりに照らされた中、手焙のほのかな暖を楽しみながら亭主の迎えを静かに待ちます。
手燭を手にした亭主が現れました。蹲踞に進み、蹲踞の周辺を清めた後、湯桶を運び出しておき、迎付に向かいます。
亭主と正客は中門で出会い、互いの手燭を左手に持ち替え、柄を相手の方に向けて交換、その瞬間、一同無言で総礼をします。主客共に出会い挨拶する瞬間、手燭を交わすという特別な行為がこれからの幽玄な世界を予感させるようでドキドキしました。
客は亭主がにじり口に戻るのを見送り、再び腰掛待合に戻り、円座を片付けてから、雁行して内露地に向かい、蹲踞で清めた後、にじり口に進みます。
待合と迎付だけでも夜咄ならではの趣向に溢れています。さて、いよいよ席入りです。
煙草盆には三島の火入れと青竹の灰吹。
連客揃うと、汲み出しとして甘酒が供されました。これも寒さしのぎの為の心くばり。夜咄では、甘酒、玉子酒などが出されることが多いようです。生姜の香りと甘い麹が身体に染み渡るようでした。汲み出しとして初めて頂いた甘酒、夜咄という特別な茶事なのだと気分も自然に高まりました。
甘酒を頂いて、露地に出ます。
露地には沓脱石のところに草履と手燭が準備されています。手燭は夜咄ならではのお道具。和ろうそくの揺れる焔はなんとも味わい深いものでした。露地に出た正客は手燭をもったまま、沓脱石の辺りを照らして詰まで出るのを待ち、一同揃って雁行(がんこう)して腰掛待合へ向かいます。“雁行して”というのがまた夜咄ならではのこと。雁が連なって移動するように、暗い露地を手燭の灯りを頼りに固まって歩くものです。
腰掛待合には、煙草盆、手焙、円座が準備されています。客は手燭の明かりに照らされた中、手焙のほのかな暖を楽しみながら亭主の迎えを静かに待ちます。
手燭を手にした亭主が現れました。蹲踞に進み、蹲踞の周辺を清めた後、湯桶を運び出しておき、迎付に向かいます。
亭主と正客は中門で出会い、互いの手燭を左手に持ち替え、柄を相手の方に向けて交換、その瞬間、一同無言で総礼をします。主客共に出会い挨拶する瞬間、手燭を交わすという特別な行為がこれからの幽玄な世界を予感させるようでドキドキしました。
客は亭主がにじり口に戻るのを見送り、再び腰掛待合に戻り、円座を片付けてから、雁行して内露地に向かい、蹲踞で清めた後、にじり口に進みます。
待合と迎付だけでも夜咄ならではの趣向に溢れています。さて、いよいよ席入りです。
続きを楽しみのしています~
暖かさで亭主の心使いを感じ、お互い思いやりの塊の茶事は生きていくうえでも勉強になりますね。
手あぶりの上のほうにおく灰は藁灰なのですが上手く作るのは中々難しい作業です。
5センチ位に切った藁をクッキーなどの空き缶に入れ火を付け燃え上がったら蓋をして蒸し焼きにします。このタイミングで仕上がりが違います。失敗して2度焼することも~
まさに日本昔話みたいな雰囲気です。
和ろうそくで歩く露地、味わい深いです。
本当に心尽くしの数々、美しい風景、勉強になりましたし、感動しました。
藁灰、自分で作ったことはないけれど、今回の火鉢に入ったたっぷりの藁灰を見て、皆でこれだけのものを準備するのは大変ね~と覗き込みました。美しい灰でした。
タイミングで仕上がりが違う、、、、やはり自然のものは上手に作るのは難しいのですね~。