東洋医学者への道

自分の鍼灸治療院を開業してからは、治療以外の日々を書いています!専門学校の入学時以来、勉学の日々をつづり始めて7年目。

再生医療に必要な Stem Cell の威力と倫理観…

2005年07月22日 | Weblog
7月21日(木)
今日の『解剖学』では、実際に択一問題を解き、先生が解説をするという授業だった。結構、それが勉強になる。間違えたところだけをしっかりと覚えればよいのだが、思うほど簡単ではない。
一つの問いから派生して、知識を肉付けしていく。その反面、横道にそれることもあるが、雑学的知識となり、それもよし。
今日の雑学は、「Stem Cell」の話。成長した生物の細胞は分裂増殖しても、胃のStem Cellは胃の細胞、皮膚のStem Cellは皮膚の細胞にしかならない。ただし、万能細胞と呼ばれる幹細胞(Embryonic Stem Cell)は、分裂増殖によって別の機能を持つ細胞になることができる特殊な細胞である。例えば、受精卵は最初はたった一個の細胞だけれど、分裂増殖していくと、身体の各部分向けに機能が分かれたさまざまな種類の細胞(神経、骨、筋、血管)になっていく。その人の胚からとったES細胞を使うと、目が事故で見えなくなっても、それさえあれば網膜ができて目が見えるようになるのだ。
ヒトのES細胞は最も万能性が高そうだということで、研究上、注目度が高いが、授精した胚を殺して取り出すものであることから、倫理上に問題がある。アメリカではそのES細胞を使って治療をしているという。でもその細胞を一週間、培養して維持するだけで40万円もかかるらしい。倫理観だけでは解決できなさそうだ…

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