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読了。小川洋子氏の妊娠カレンダー。
三編収録。
表題作が、芥川賞受賞作なんで、あれですが。
あえて、短編集と考えると、キーワードは、腫れ物でした。
人間の始まりは、腫れ物。
疑念は、腫れ物の様に。
成長を振り返れば、腫れ物の如く。
日常の狂気についても描かれます。
それが、そこで生まれたものなのか、いや、初めからそこに在ったものなのか、それは、私にはわからないのです。
追記。
三編に共通性を見出したかったのだけれど、最後の話に狂気が見出せません。
いつもの考え過ぎのムシがさわぐだけなのですが。
「どうして、ジュジュの鎖は、掌の中で、いつまでも冷たかったのだろうか?」
表題作妊娠カレンダーは第104回芥川賞受賞作。