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とまぴーSTYLE

よく食べ、よく笑い、よく遊び♪
元気が一番!
今日も豊かな一日になりますように・・・

本を読む

2011-09-29 19:05:59 | 
ご飯を食べるのと同じくらい、本を読むことが好きだ。
「本を読む」と言うより「文字を追う」のが好き、と言った方が適切だ。
本に限らず、新聞、広告、ポスター、地域雑誌、カタログ・・・何でも読んでしまうし、眺めてしまう。

「神去なあなあ日常」と出会う前から「小暮荘物語」が読みたかった。



「小暮荘」というボロっちいアパートに住む人々の物語だ。
ありがちな設定であるものの、登場人物が異質である(笑)
異質だからこそ、非日常が感じられ、読後は気持ちが高揚してしまう。

そして、更にそれ以前から読みたかった二冊。

本田孝好氏の「MOMENT」



病院の清掃員のアルバイトを経ながら、入院患者との触れ合いを描く。
生きるとは、死ぬとは何だろう?


「MOMENT」発刊後、10年を経て続編として書かれた「WILL」



「MOMENT」の主人公の彼女が主人公となる。
私はこちらの話が好きだ。
媚びずに一生懸命生きる彼女の姿や、彼女を温かく支える周囲の人が好きだ。
最後のお葬式の場面では泣いてしまった。




井上荒野氏「ベッドの下のNADA」

苦手だ(笑)
読み進めながら、何だろ?この感覚は?・・・そうだ!江國香織氏だ!
江國氏の小説も、私には得意であったり苦手であったりするのだが、
その「苦手」な感覚にすごく近いのだ。

「無関心を装う夫婦」その設定が、わたしには無理だったのかな。

すごく不安定な気持ちにさせる小説だった(笑)



東野圭吾氏「プラチナデータ」

歯切れもよく、機械には疎い私ではあるが、私なりに理解できる内容だった(笑)

しかし、わかりすぎるよ、犯人(笑)
何事にも鈍い私でも、あれあれ?もしかして、この人が犯人?と思ったほど!
謎解き、というより、社会批判が主たる小説だ。
こうした「男臭い」話もドキドキして、いい。



何を今更!ですが、東野氏の「流星の絆」

ドラマでもやってましたね。
私はチラ見したくらい。
図書館で見つけたので、ま、読んでみるか、と(笑)

殺人の動機もありふれているし、謎解きとしてはちょっとどうかな、と思うが、
ドラマや映画にはなりやすい内容だと思った。
難しくない、東野氏の入門の一冊でも良いと思います。



湊かなえ氏「夜行観覧車」

私の行く美容院には小説が沢山あります。
その中からこの小説を手に取り、前々回、3分の1くらい読み、
そして前回、続きを読み、あと3分の1くらい読み残していました。
次回に行った時に読み切ろう、と思っていましたが、これまた奇しくも図書館にありましたので(笑)

彼女は人(家族であれ他人であれ」に対する憎悪を描き出すのがとても上手いと思う。
人間は誰しも「憎悪」と言う感覚を持っているにも拘らず、
それを表に出すことは憚られ、いけないことだと自分に言い聞かせている節があります。
だから、湊氏がそれらを淡々と言葉にしてしまうのを目にすると、
恥ずかしくもあり、嬉しくもあり、それでも目を背けたり。


秋の夜長、皆さんは何をして過ごされますか?

睡眠不足と闘いながら、好きなことをして過ごしましょうね!

と言いつつ、それが高じて「めまい」を引き起こしてしまいました。
好きなこともほどほどに(笑)


 

コメント (2)
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「神去(かむさり)なあなあ日常」

2011-08-13 21:03:48 | 
三浦しをん(著)

     
     林業っておもしれ~!


変なタイトルですが、すごい話です。
奇想天外、と言うか、摩訶不思議、と言うか。
こんな小説が、今ここに存在し、私の手元にある、のが奇跡です(笑)

登場人物の誰もがとても魅力的です。
犬のノコだって、とてもかわいい。

些細なことに目くじら立てたり、
取るに足りないことに頭抱えたり、
そんな私たちの普通の暮らしが、実は馬鹿馬鹿しくて、どーでもいいことだったんだ!と。

年を取ると、ああ、言葉を変えましょ・・・人生経験を積んでくると、
人間の力ではどうにもできないことがある・・・ということを、嫌と言うほどに思い知らされます。
若い時は、何に対してもがむしゃらに立ち向かい、挫けても折れても投げ出されても、それでも這い上がる気力と体力がある。
だけど、何度も挫かされたり折られたり、投げ出されしたならば、
人間、気力と体力だけでは「どうにもならないこと」がある、と身をもって知らされるのです。

ここ「神去村(かむさりむら)」の住人はそれを知っているのです。
自然を相手に生きてきた人々だからこその哲学「ゆっくりいこう」「まあ、なんとかなるや」と「なあなあ」で暮らせるのです。

自然はすごい。
そこには本当に神様が存在するのかもしれない。


私もなんだか元気になれたような気がします。
時にはこうしたファンタジー的な小説も、心を軽くしてくれます。




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「神様のカルテ」

2011-08-02 21:59:45 | 
(著)夏川草介

    神の手を持つ医者はいなくても、
    この病院では奇蹟が起きる。


予定調和。。。
タイトルと表装と、帯と。。。

しかし、夏目漱石を敬愛する主人公だけあって、古めかしい言葉使いが逆に新鮮さを感じさせます。
そのギャップがいいのかしら。

終末医療とか、看取り医療を考えさせられる一冊です。

医者って大変!と思いながら・・・
しかし!彼らは我々庶民に比べ、法外な報酬をもらってるじゃないか?とも思ってしまいます。
報酬は仕事の代価代償ですから。

頑張れ頑張れ!お医者様(笑)
長期休みはなくとも、ベンツには乗ってるでしょ(笑)


これって、映画化されるんですよね。
櫻井翔くんと宮崎あおいさんで。

そう思いながら、イメージしながら読書をしてみても、全く違和感はありません。
キャスティングに成功しましたね(笑)

1も2もさらりと読めます。

医者だけじゃない。
誰しも、働くって大変なことなんだ!


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「美女いくさ」

2010-10-26 22:34:25 | 
諸田玲子(著)

    
    戦国最大の勝利者は、信長・秀吉・家康ではない。
    この国の支配者を自分の子孫で埋め尽くす・・・


主人公 小督(おごう)は浅井三姉妹の末娘であり、長姉は茶々(のちの淀殿)である。
織田信長の姪であり、豊臣秀吉の養女となり、
そして3度目の結婚では、徳川秀忠の正室となり家光の母となる。

我ながらここまで家系図を頭に入れているとは思わなかった(笑)

歴史小説は諸田氏の作品しか読んだことがありません。
(今は読売新聞朝刊の宮城谷昌光氏の「草原の風」は読み続けています)

歴史小説は登場人物も多く、
その時代背景を知らずに読むにはあまりにも無理があり、
なかなか手に取る機会がなかったのです。

しかし、読み始めてみると、
作者の感情移入も最小限にとどめられており、
そこには史実のみしか残らない。
そうした誠実さ故の読後感はミステリーや恋愛小説とは違った感慨があるのです。

「いくさ」は男だけのものにはあらず。
落城、別離を耐えながら、忠誠心を誓い夫を励ますのも、
妻として親として家を守るのも、
そして一人の女として生きることも、
全ては女の「いくさ」である。

小督は強さと優しさ思いやりを兼ね備えた、素晴らしい女性です。
そう私に教えてくれた素晴らしい小説です。




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「ポプラの秋」

2010-10-05 13:12:19 | 

湯本 香樹実(著)

 
   「死んだ人に手紙を届けてあげるよ・・・」


よいお話でした。

ちょうど一年前「夏の庭」のレビューを載せました。

それは少年たちとおじいさんの交流が描かれた作品でした。

「ポプラの秋」は父親を亡くした主人公が、母親と共に引っ越した先のアパートの大家さん(おばあちゃん)との触れ合いを描いた作品です。

ただ単に子供目線の内容ではなく、
高齢者と子供の交わりの中で、老いへの嫌悪感、孤独、老いそのものにも正しい視線を送っています。


恋愛モノやミステリーばかり読んでるあなた!
ちょっとだけ手にとって、ぱらりとページをめくってみてください。

  
   ああ、こんな話もあるんだな・・・

   これって、いいなぁ・・・

   ちょっと、泣けた・・・


秋に向けて、心温まる一冊です。

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「錦繍」

2010-09-27 14:39:36 | 
宮本 輝(著)


    離婚したふたりが、偶然再会したことをきっかけに、
    交わしはじめた往復書簡。


「私たちが好きだったこと」に上手く入り込めなくて、
それ以来、読まず嫌いで彼の作品からは遠ざかっていました。
しかし、友人知人には作者のファンが思いの外多くて(笑)
だったら読んでみようか、と手に取ったのがこの作品です。

だってタイトル「錦繍(きんしゅう)」が素敵だったから(笑)

二人が交わす、往復書簡のみによって成り立つ小説です。
つまりは手紙の書き手が紡ぎ出す言葉にだけによって出来上がった小説です。
携帯電話やメールが主流となった日常の生活感覚からも「手紙」は影の薄いものになりつつあります。
そこが逆に新鮮で、懐かしくもあり羨ましくもあるところでした。

実際これだけの長文の手紙は書けません(笑)
今の私の年齢だからこそわかる部分も多かったと思います。


「錦繍」の意味は文字の如く「錦(にしき)と刺繍(ししゆう)をした織物」であり、
「美しい紅葉や花のたとえ」であったり。

そしてまた「うるわしい字句の詩文のたとえ」であることも、今回知りました。

こうした文字との出会いは鳥肌ものです!


そして本日(9月27日)の朝刊の広告に、
湊かなえ氏の「往復書簡」というのが掲載されていました。
やはり書簡のみで綴られた小説です。

不思議な縁を感じます。
この記事を書きながら見つけた広告ですから。
比べる、のとは違いますが、
作者の個性を感じながら湊氏の作品も読んでみたいと思っています。

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「小暮写眞館」

2010-09-19 20:45:57 | 

宮部みゆき(著)

うん、よい小説でした。
さらさらと流れるように読みました。
ミステリーでもなく、娯楽ものでもなく、
しかし、読み進めずにはいられない。

700ページという、かなりの厚さの本ではあるけど、
1ページも無駄がありません。

はなちゃんも、ピカちゃんも、テンコくんも、
登場人物がとても良いのです。
嫌な奴は一人もいない、温かな人々がたくさん登場します。

どこの高校にもいそうでいない、
そんな彼らに会いに来てください。

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「ほどけるとける」

2010-05-01 23:58:17 | 

大島真寿美(著)

    
    泡のような日々は、ふわふわと。
    どうにも先が見えなくて、めんどくさくて、将来の夢もわからない……。



何だかわからないまま、何かにこだわって前に進めないときって。。。
誰にでもあるよね。

上手く言葉にできなかったり、
そっとして欲しいのに、誰かに心の内を見透かされた様なことを突然に言われたり。


ゆっくりと時間をかけて心をほどいて、
こだわりが溶けるのを待つって大切かもしれない。
案外と忍耐がいるのかもしれないし。

ゆるいお話なんだけど、
会話のほっこりとした温かさ、さっぱりとした中に、
くすっと笑ってしまう優しさが溢れています。

     
    焦らなくもいいんだよ・・・


そんな作者の声が聞こえてきてきそうです 

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「傍聞き」

2010-04-27 15:17:15 | 

長岡弘樹(著)

四つの短編が収められています。
主人公は普通の市民。
謎解き、とかミステリーとかの派手さはなく、普通の日常の小さな謎、がモチーフです。

これが長編となったら「東野圭吾」っぽくなり、
一昔前だったら「松本清張」ぽくなるのでしょう。

逆に言えば、その彼らの長編をここまで短編として凝縮できるか?
そこが長岡氏の凄さだと思いました。

それと、
スカイブルーの表紙がとても綺麗です。
内装も同じブルーで、
本を開くたびにドキッとします。

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「海辺のカフカ」

2010-04-12 14:28:36 | 

村上春樹(著)

    
    君はこれから世界でいちばんタフな15歳の少年になる


1Q84が大ブレイクしている最中に、少し昔の作品を読む。
難しいのか複雑なのか、はたまた私の頭が悪いのか 
理解しようとせずに淡々と読むことです。

カフカ少年も年令の割には大人びているし、
佐伯さんはとても魅力的だし、
なんたって、大島さんの存在が凄い 

そしてナカタさんも哀しいほどいいおじさんだし、
星野くんだって善人の塊だ 

村上氏の小説には音楽がたくさんでてくるけど、 
ファッションの描写もたくさんあって、
イメージするだけでもどれもこれもがシックにお洒落。

佐伯さんのファッション、私、好きだなぁ。

あはは!
小説のレヴューになってない?



コメント (2)
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