遊月(ゆづき)の日々これ修行なり~

パワースポット研究家(おたる案内人)でセラピスト遊月のブログ
【パワースポットニッポン(VOICE)北海道担当】

祈りの朝にその3

2011-04-18 12:59:19 | 遊月作ファンタジー物語
これは、短編小説になっています。

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祈りの朝にその3
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それは、大天使ミカエル。
彼は、よくわたしが幼い頃から繰り返しよく見るある夢の主要人物として時折夢に出てきて来る存在。簡単に動いてはくれないけれど、夢で絶体絶命になると、必ず登場して助けてくれる。わたしとって、ほんとうに力強い守護天使。

彼が半分眠っているような、前世療法中のわたしのビジョンの中に突然登場して、唐突に映像を見せはじめた。

それは、『焼け野原』という言葉がぴったりな、何もない、だけどかつてはそこに何かあったと思えるような広大な土地。

セラピストさんとのやりとりではなく、わたしはビジョンの中のミカエルと会話をはじめていた。
「これは何ですか?」
「やがて和恵が、そして人々が見るであろう風景です」
「では、未来に起きる出来事なのですか?」
「現時点で確定ではありません。ですが、こうなるであろう可能性はとても高い。なぜならこれは、人々の過ちではなく、神々の意図でもあるからです」
「はぁ」
わたしは混乱した。

わたしが知りたかったのは、わたしがほんとうにしたいことができるようになる時期なのに、なぜ突然こんな関係ない映像を見せられるのか?
そう考えているとミカエルが続けた。

「人々は、この映像を見て息をのみ、全世界が悲しみに包まれるでしょう。
ですが、そこで打ちひしがれ、世界をあきらめては、世界がそこから転落をはじめるのです。和恵の使命は、この映像を見て悲しみに打ちひしがれている人々を励まし、それでも大丈夫だと、微笑んで未来に希望をつなげることです」
わたしは思わず言葉を失う。

そんな立派なことをするために生まれてきたわけでもなく、なんていうか、もっと軽い感じでお願いしますよ。それは、わたしが伝えたいことよりはるかに重く、わたしにそのような役割を与えられてもと、荷が重すぎて、とうてい自分がやりたいこととは思えなかったのだ。
「難しいことではありません。あなたの大切な人に、大丈夫だと、ずっと微笑み続ければいい。隣で悲しむ人の心を軽くしてあげることをすればいい」

そのとき浮かんだのは、こどもたちのことだった。
こどもたちが恐怖でおびえていたのなら、わたしはきっと万面の笑みを浮かべ、大丈夫よってそう言うだろう。あの子たちを笑わせるためなら、どんなことだってできます。人に笑われたってまったく気にならない。こどもたちが涙を忘れ、笑ってくれるなら、わたしは何だってできる。
「そういうことです」

ミカエルはそういうと、さらに映像は続いた。
まるで戦争が起きたかのような、悲惨な映像だった。
「これは、どこですか?」
「世界の神々が集う聖地です」

ミカエルだけじゃなく、天使や、神様とわたしが勝手に名付けている、心に答えを伝えてくれる存在は、こんな感じで、具体的な名称じゃなく、比喩であったり、独特の言い回しをする。
こちらがしっかり特定できるような言葉で答えられるよう質問をしないと、んとなく比喩ばかりで、わけがわからなくなっていくことも多かった。
そして、あとからその表現が、何重にも意味が含まれており、ほかの言葉に言い換えることが確かに困難であり、かつどれほど的確だったかを思い知らされ、やられた!!と思うことも多かったのだが。

「神々が集う聖地…といういことは、パレスチナですか?」
「神々が集う聖地です」
わたしは、パレスチナではなく、ナントカの丘、みたいな違う呼び方があったような気がしてきっとわたしの発した単語が間違っていたのだとそれ以上場所の特定はあきらめ、どうして焼け野原なのかを尋ねた。
返って来た単語はふたつ。
核。
爆発。
それが、核爆発なのか、核と爆発は別なのか?
ていうか、どこからどう質問していいのかわからなくなって、パレスチナで核爆発、というつながりだとすると、それはもう、戦争です。思わずこう聞いてしまった。
「ということは、第三次世界大戦があったのですか?」
「第三次世界大戦は確かに危険性は高まります。ですが、この映像を見た世界中が悲しみを感じ、この映像をきっかけに戦争への動きは止まります」
ということは、第三次世界大戦は起きない。きっと、小さく争いが起きる中から、どこかの国がパレスチナに核兵器を落としたということか?
と考えたのだが、あまり時間がないと思ったわたしは、とりあえずわたしの人生がかわる時期を知りたかったので、いつ?とそれをもう一度聞いてみた。
「3月」
ミカエルはそう答えた。
3月って、来年?
「いいえ、来年の3月ではありません」
「では、いつ?」
「3月」
うわ、らちが明かない。そう思っていると、とある女神がうしろから現れて、わたしに鍵を渡してきた。あっけにとられていると女神はわたしに話しかけた。
「いつかあなたは、この鍵を手にする日が来ます。そのとき、鍵を手渡す人は、この鍵はあなたの夢の扉を開く鍵だと告げるでしょう。その鍵を渡された後の3月です」
もう何が何やらわからず、
「これは新しく引っ越すおうちの鍵ですか?」
と尋ねると、
「いいえ、違います。どこの部屋の鍵でもありません」
「え?でも、夢の扉を開く鍵なんですよね?」
「はい。その鍵を渡す人は、あなたにそう言うでしょう」
はぁ。
比喩なのか、何なのか。
なんとなくこの質問もらちがあかない感じになりそうなので、わたしは別の質問をすることにした。
「では、この鍵は誰がわたしに渡してくれるのですか?」
「それは、あなたがまだ知らない人です。ですが、渡された時、あなたはその人を知っています」
「家族や友達?」
「いいえ、家族でも友達でもありません」
「でも、知り合いなんですね?」
「そのときは、あなたはその人を知っています」
なんだかもう混乱してきて、何をどう質問していいか迷っていると、ミカエルが続けた。
「あなたは3月に起きる悲しみの映像を見て、世界のために祈りたくなります。それは自然に起きることで、行こうと思って行ったのではないある祈るべき場所で、あなたは突然世界のために祈るでしょう。
そしてその祈りはしっかりと届けられ、あなたは自分が自立したことを知るのです。そのときあなたは、自由になって、あなたがほんとうにしたいことをできるようになっていることを知るのです」

天使たちとの会話は、一問一句間違わないよう考え抜いて話しているのか、
こんな風に、少し考えないと正確なやりとりができない表現で返ってくる。
「なんとなくわかりました。では、その祈るべき場所とはどこですか?」
「地球の真ん中」

真ん中?
意表をついた答えだったので、どこか遠い国に行かなくてはならないと思い、もう一度どこの国なのか尋ねると、ミカエルは、
「あなたはそこを楽園だと呼ぶでしょう」
と答えた。ああ、国名とか、正確にこちらから言わないとらちがあかないパターンだと、場所を知るのはあきらめ、では、どうやってわたしはそれが祈りの場であると知ることができるのかを尋ねた。
するとミカエルは赤い花を差し出して、こう言った。
「祈りの場であなたはこの花を見るでしょう。ですからあなたは、そこが祈るべき場所であり、世界のために祈ったことが天に届くことを知るのです」
そういうなりミカエルは、さらに続きの映像をわたしに見せた。

その4へ続く
その4




その1
その2
その3
その4
その5




2011年4月18日

満月の朝にて

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