『ありがち日記』

七月隆文『ケーキ王子の名推理3』


冷酷王子 vs. 華やか王子 お約束します、神展開♡
お待ちかねの修学旅行は青い海きらめく沖縄。ケーキ大好き女子高生・未羽は、ビーチで高校生パティシエ大広漣と知り合い、その積極的なお誘いに押されデートの約束をする。最近なぜか不機嫌な颯人からは、漣も出場するコンクールのアシスタントに「お前しかいない」と頼まれ......何この板挟み状態っ! そして迎える大会の日。ケーキを愛する2人の甘くて熱い青春スペシャリテ第3弾。

(新潮文庫nexの特集ページ:https://www.shinchobunko-nex.jp/special/180050.html)

続いていますが、ケーキ王子シリーズの3作目でございます。
今回は、なんと颯人にライバルが現れます。同じく高校生パティシエで大手コンビニチェーンの御曹司である漣。やっぱりイケメンで関西出身なので関西弁でフレンドリー。颯人とは雰囲気も対照的です。

コンクール決勝に出場することになっているライバル同士でありながら、未羽ちゃんを巡るラブ方面でもちょっと面白い展開にもなっているのです。出会いが沖縄への修学旅行。その後の漣のアプローチが積極的なので、やっとここで颯人が自分の気持ちに気付いてしまう…(きゃっ💕)という感じです。ニヤニヤしちゃう。

また、友情面、家族面でも心温まるストーリーが織り交ぜられています。未羽ちゃんの妹の翼ちゃん、学校内の問題を解決するくだりが一番好きでしたかねー。可愛らしくて微笑ましいシーンでした。というか、未羽ちゃんの家族、面白くて好きです。

ケーキのほうも、また知らないものやシフォンケーキなど身近なものも出てきて、今すぐ!ケーキを!!食べさせてくれ!!!!!っていう気分になります(笑)たまたまシフォンケーキの章を読んでいるときに、知り合いから手作りシフォンをいただいたので、作る過程を想像していました。

今作では主に颯人の気持ちの変化を楽しめる感じでした。未羽ちゃんはこれまで酷い扱いを受けているのでまさか自分に好意を寄せられているとは思ってもいないようで、その辺りが次巻でどう変化するのかしら?楽しみです。なんつっても、最後の颯人のフランス語のセリフよ…キザか!!!早く続きを読みたいわー。

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