桜インコのこうぞう君。とても人を怖がっている。が!部屋に放鳥するようになってから、日々少しずつ距離が近くなってきた。なつくまで時間がかかるだろうけれど、ゆっくりやっていこう。また、十姉妹のすずお君に新しいパートナーのパチ美さんもやってきた。こいつらはすぐに仲良くなって、一緒に巣で寝ている。トリはシンプルなもんじゃ。こうぞう君の名前は棋士の故・升田幸三からいただいた。名人に香車を引いて勝った伝説の棋士。憧れの偉人。
私はインコが大好きだ。17歳~19歳の人生最初の屈折と再生を経験した時期。シンナーと酒におぼれていた私によりそっていた一匹のセキセイインコ。ある日、突然に家に舞い込んできた人なつこいインコ。名前はなかった。当時の心境は、文字にしようがない。圧倒的な凍てつく寂しさ、焦燥感、空虚感。そんな私の横にずっといてくれた。
すさんだ時期を乗り切り、新しい生活が始まった。私は家を出た。数ヶ月後、一日だけ家に戻った。私が戻ると、調子を崩していると聞いていたインコは、いそいそと巣の中から出てきた。全身の毛が立ち、とても具合が悪そうだったが、久しぶりに会う私になついてきた。それが最後だった。翌日、息を引き取ったとの知らせを受けた。「待っててくれたんだ」そう思うと涙がこぼれた。
そのインコは今でも肩に乗っている気がする。そして今でも助けてくれている。
私はインコが大好きだ。17歳~19歳の人生最初の屈折と再生を経験した時期。シンナーと酒におぼれていた私によりそっていた一匹のセキセイインコ。ある日、突然に家に舞い込んできた人なつこいインコ。名前はなかった。当時の心境は、文字にしようがない。圧倒的な凍てつく寂しさ、焦燥感、空虚感。そんな私の横にずっといてくれた。
すさんだ時期を乗り切り、新しい生活が始まった。私は家を出た。数ヶ月後、一日だけ家に戻った。私が戻ると、調子を崩していると聞いていたインコは、いそいそと巣の中から出てきた。全身の毛が立ち、とても具合が悪そうだったが、久しぶりに会う私になついてきた。それが最後だった。翌日、息を引き取ったとの知らせを受けた。「待っててくれたんだ」そう思うと涙がこぼれた。
そのインコは今でも肩に乗っている気がする。そして今でも助けてくれている。