雪が溶けてきたので荒れていた加工ヤードを整理しています。
広いヤードなので全部を一気にやるのは大変ですが、雪の景色の中でやるよりも、これから暖かくなっていく季節の中でやる方が気持ちは当然前向きになりますね。
今年は会社周辺の雪が無くなるのは早かったのですが、なかなか暖かくなりません。風が強い日の体感温度はまだ冬を感じさせます。でもヤードの土手にはふきのとうが芽を出し始めました。
じっと我慢していたものが動き出すかのように、北海道のベストシーズンがジワリとやってきます。
冬が苦手な私にとって、ですけどね。。。
今日は最高気温10度だっていうのに、風が強く体感温度は氷点下くらいに感じました。でも、こんな日が続いてだんだんと暖かくなっていくのでしょう。
先日から着工している安平町の現場では基礎工事が進行中です。ここの現場も弟子屈町と同じで、凍結震度が1mもあり、この状態で見ているとちょっとした高基礎のように見えるのですが、実はこの2/3が土中に埋まってしまうんです。
凍結震度が1m、と言う事は、そこまでの深さで基礎の底板を作れば大丈夫、と言う深さなんですが、それでも50~60cmくらいまでは平気で凍ります。土が凍るとどうなるかと言うと、まず、スコップでは掘れません。機械でも厳しいときがあります。しかも「シバレアガル」のです(凍って膨張して土が盛り上がる)。つまり、凍結震度を守らないと家が盛り上がっちゃうのです。恐ろしいですね。
このがっちりとした基礎の上にはマシンカットが組みあがる予定です。
無垢の木は乾燥すると収縮します。その収縮する時に起こるのが「割れ」や「反り」です。
写真はナラの座卓ですが、もう何年も自然乾燥させていた厚板を加工して作りました。これ以上割れが進まないように「千切り」と呼ばれる非常に硬い木を埋め込んでいます。ま、これはデザイン的な意味合いもあるんですが。。。
このように、「割れ」や「反り」を防ぐ為の「技」は昔から様々な方法で駆使されてきたようですが、無垢の木だからこそ起きるこの「割れ」や「反り」は一見欠点のようでもあります。しかし、逆に木は乾燥すればするほど強度を増していくのです。何十年か経た時にようやくその木が持つ最高強度に達すると言う事があるのです。また、家の材料に使われた無垢の木は、時を重ねるごとに色味が変わり、手を加えていたわるほどにアンティークの風合いが増していきます。
無垢の木の家が持つ良さのひとつに、この経年による表情の変化と言うのがあると思います。どんな家も時が経てば古くなっていきますが、「無垢の木の家」こそは本物のアンティークになれるのではないでしょうか。