ずっとあつい。
むかし関わってた方がなくなったという知らせが。
お世話になった、ともいえるのだけど、
それ以上にめんどうな思いもたくさんした。
本人はけっして悪い人ではないのだけど、
関わるとわりといやな気持にさせられてしまう人だった。
でも、けっしてきらいにはならなかった。
朝令暮改はあたりまえ。
わざわざ大勢の前で𠮟責をする。
いやな報告は聞こうとしない。
まじめに仕事をする人を遠ざけて、
おべっかつかいをまわりに置く。
みえっぱりでええかっこしい。
すごくさみしがりやで、人を集めるのが好き。
でも、集めたところで自分だけ帰ったりする。
めんどうみは悪くないのだろうけど、
世話好きではない。
先見の明はあったのだろう。
でも、軌道に乗るまで待てずに、
途中でやめてしまっては意味がなかった。
いろいろあったのだろうけど、
悪い人ではない、とはみんな思ってたように思う。
自分も若かったのでどうしても納得がいかないことが多くて、
反抗ばかりしていたのだけど、
そのときのどうあつかっていいのかわからなそうな、
困ったような顔が目に浮かぶ。
ほんとなら、何百人も集めたにぎやかなお葬式をしたい人だったと思う。
最後だけでも行ってみようかと思わないこともなかったのだけど、
家族葬はだいぶ荷が重かった。
最後は病院でなくなったそう。
顔を出してあげればよかったなあとも思うけど、
弱った姿を見たくなかったとも思うし、
最期の姿はもっと見たくなかった。
でも、あなたのことはずっと忘れない。
こころの中に元気だったころの姿のまま。