映画を見ながら株式投資

今の時代に起きていることを正しく認識し、自分なりの先見の明を持つ。

ニューヨーク東8番街の奇跡

2010-12-06 17:42:07 | ★★★★★★★★★☆
監督 マシュー・ロビンス
キャスト ジェシカ・タンディ、ヒューム・クローニン、フランク・マクレー、エリザベス・ペーニャ、ジョン・パンコウ、ロナルド・L・シュワリー
1987年 アメリカ
ジャンル:SF、ファンタジー

【あらすじ】
舞台はニューヨークの下町、東8番街。地上げ屋に立ち退きを要求されている古いアパートの住人たちのところに、ある日宇宙から小さなUFO生物夫婦が現れ、業者のいやがらせで破壊されていく建物を次々と修復していく。

【感想】
とても好きな映画だったのになぜか存在を忘れてしまっていた。それだけにタイトルを見た時に嬉しくなったし、とても楽しく再鑑賞できました。スターチャンネルに感謝したいです。

一言で実にスピルバークらしい夢のある映画だと思います。自分の身近にこんなことが起こったら楽しいだろうなと思わせてくれるものがある。本作に関しては監督ではなく製作となっていますが、無駄のないシナリオなどスピルバーク職が色濃く発揮されていると感じました。

映像にも職人の手作りのような良さがある点がポイント高いです。宇宙人とは言っても玩具の円盤をトリッキーに動かしているだけの映像なのですが、本当に生命を持っているような動きなので感情移入してしまいます。中でも一度は死んでしまった子供が復活するエピソードは感動させてくれます。感動があっさり目なのが好みです。

また地上げ屋に立ち退きを迫られる老夫婦も魅力的でした。敵味方問わず登場人物に人間味があるのがポイント高いです。

スピルバーク製作は名作があり過ぎるので、本作のような映像的にも地味な映画は忘れ去られてしまう宿命にあるのですが、本作に関してはどうしても掘り出しておきたいと思いました。

お薦め度:★★★★★★★★★☆

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レスラー

2010-11-09 18:42:25 | ★★★★★★★★★☆
監督 ダーレン・アロノフスキー
キャスト ミッキー・ローク、マリサ・トメイ、エヴァン・レイチェル・ウッド、マーク・マーゴリス
2008年 アメリカ、フランス
ジャンル:ドラマ

【あらすじ】
すべてを失った元人気プロレスラー・ランディは、ある日、心臓発作を起こして医師から引退勧告をされてしまい…。

【感想】
あのころはまだ映画ファンではなかったですが、それでもミッキー・ローク自身が役者として一躍、スターダムに駆け上がったと思ったら、日本での猫パンチ事件で凋落してしまったのをリアルで知っている者としては当然感慨深いものがあります。

このように本来の自分の姿を映画内の役どころに投影させる手法を用いている本作。最近では「その男ヴァン・ダム」なども同様で少しずるいと感じるもののやはり面白いです。

テーマはプロレスと題材にした「男の悲哀」。これがミッキー・ロークの姿を通じて嫌になるほど出ていた。この部分が全てだと思う。ゴールデングローブ賞で主演男優賞を受賞していますが納得の演技。自分の中ではオスカーも獲って欲しかったほどです。

本職のレスラーとしては長年ファンに愛される存在でありながらも、私生活ではダメ人間ぶりをいかんなく発揮。特に仲良くなりかけた愛娘との食事の約束を完全にすっぽかしてしまうその人間性にはため息が出そうになりました。映画の中の話ではなくてミッキー・ロークの私生活そのものに見えてしまいます。それだけに強く伝わるものがありました。 

唯一の不満はラストシーン。内容的にも映像的にもあまりにベタだったのが少々残念。もう少し破天荒なものを期待していました。

プロレスというとっつきにくいテーマであるにもかかわらず、別にプロレス好きでなくてもOKです。未見の方はぜひ。

お薦め度:★★★★★★★★★☆

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暗黒街のふたり

2010-10-30 17:29:59 | ★★★★★★★★★☆
監督 ジョゼ・ジョヴァンニ
キャスト アラン・ドロン、ジャン・ギャバン、ミシェル・ブーケ、ジェラール・ドパルデュー、ミムジー・ファーマー
1973年 フランス
ジャンル:ドラマ

【あらすじ】
銀行強盗の罪で10年間服役し、仮釈放されたジーノ。保護監察司を務めるジェルマンは、ジーノの新たな生活を家族ぐるみで温かく見守り続けていた。昔の仲間たちとの関係を断ち、まっとうな仕事に就いていたジーノだったが、偶然、昔の彼を知る刑事ゴワトロと再会。ゴワトロはジーノが必ず事件を起こすとにらみ、執拗に彼をつけ回す……。

【感想】
邦題からはマフィア同士の抗争ものを連想させられますが、内容は全く異なります。行き過ぎた警察の捜査や死刑制度の是非を問うテーマは重いし、後味も最悪。それでも久しぶりに固唾を呑みながら鑑賞してしまいました。

とにかく仮釈放されたアラン・ドロンが一人の刑事から受ける嫌がらせがきつ過ぎです。刑事である権限を使って恋人や職場の人間に対しても圧力をかける脅迫めいた行動は個人的な恨みにしか見えなかったです。銀行強盗の過去を清算し、必死に更正しようと努力していた主人公が徐々に怒りを抑えられなくなっていく様子は息苦しくなりました。この時のアラン・ドロンの適度に抑えの利いた演技も見事でした。やや淡白と感じる人がいるかもしれませんが、誇張した感がない分、自分の好みです。

終盤は法廷の場面になりますが、世の中には自分の力ではどうすることもできないような不幸な出来事があるということが伝わってきます。理不尽なことに対する怒りの気持ちよりは「こうなってしまった以上はもう無理だろうな」という諦めの心境にさせられました。生きていくことの大変さを痛感しました。

不満としてはジャン・ギャバンの犯罪歴を持つ男を擁護する姿勢が若干左翼弁護士的で気に入らなかったのとフランスでは死刑にギロチンを用いることに対する問題提議は焦点がぼけるのでなくても良かったように感じた点です。

二度目を観ることはないかと思いますが、それでも観れてよかったと思います。

お薦め度:★★★★★★★★★☆

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真夜中のカーボーイ

2010-06-16 00:03:14 | ★★★★★★★★★☆
監督 ジョン・シュレシンジャー
キャスト ジョン・ヴォイト、ダスティン・ホフマン、ブレンダ・ヴァッカロ、ブレンダ・ヴァッカロ、シルヴィア・マイルズ、ボブ・バラバン、バーナード・ヒューズ、ジェニファー・ソルト
1969年 アメリカ
ジャンル:ドラマ

【あらすじ】
大都会ニューヨークで一旗挙げるべくテキサスからやって来たジョー。だが、現実は厳しくいつしか孤独感にさいなまれる中で、彼はラッツォと呼ばれる小男と出会う。肺を病み、片足が不自由なラッツォの夢は太陽が輝くマイアミに行くこと。やがて奇妙な友情で結ばれた2人は、大都会の底辺から必死で這い上がろうとするが……。

【感想】
アメリカンニューシネマと言えば、真っ先に名前が挙がるのは「俺たちに明日はない」「明日に向って撃て!」「イージー・ライダー」そして本作あたりでしょう。つまり映画好きには必見の作品の一つ。個人的にもアメリカンニューシネマの中では一、ニを争う位好きですね。

社会全体が病んでいるような当時のアメリカで生活していかなければならない人々の息苦しさが伝わってくる。アメリカンドリームを夢見てニューヨークへ渡った若者が直面した現実。欲望の渦巻く利己的な考えばかりが支配する社会で、勢いだけの金も知恵もない若者が生活するためにやっていたことの虚しさ。日本で言う底辺の人達とは比べ物にならないほど不憫だった。

それでも偶然知り合った男と共に生活する中で徐々に友情が芽生え、最後には命と引き換えに人間らしさを取り戻すことになります。それまでアイデンティティだったカウボーイ姿を止めた時の決意には心打たれた。ニューヨークを捨て自然豊かなフロリダへ移動する途中の出来事だったことも印象的です。立ち寄った喫茶店で女性店員が気軽に話しかけてくるのはニューヨークでは見られなかった温かみのある光景だった。

映像面では現在進行中の中に過去の映像をモノクロで挿入することで主人公の不安定な心理状態を見事に表現することに成功しています。テキサスでの辛い過去が主人公の中でフラッシュバックされる。手法自体は他でもありふれたものでありながらも本作における使い方は非常に効果的だった。

ダスティン・ホフマンが主演のジョン・ヴォイトを食った形になっているがやや不満。それでも映像だけでも観る価値は高いです。それから水野氏が「カウボーイ」ではなく「カーボーイ」にした理由を聞いたことがありましたが、忘れてしまいました。

夢を諦めたのに「良かったね」と言いたくなるのはこの映画だけかもしれない。やるせない気分になる。

お薦め度:★★★★★★★★★☆

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シンデレラマン

2010-04-04 00:06:18 | ★★★★★★★★★☆
監督 ロン・ハワード
キャスト ラッセル・クロウ、レネー・ゼルウィガー、ポール・ジアマッティ、クレイグ・ビアーコ、パディ・コンシダイン、ブルース・マッギル、デヴィッド・ヒューバンド、コナー・プライス、チャック・シャマタ
2005年 アメリカ
ジャンル:スポーツ、伝記

【あらすじ】
かつてボクシングのスター選手だったが、引退を余儀なくされ、日雇いの肉体労働で妻子を養うジム。再びリングに上がるチャンスを得た彼は、奇跡的に世界ランク2位の強豪を倒し、やがて世界チャンピオンとの試合に挑むことになる。

【感想】
言葉少な目ながらも行動で示す姿が熱いです。やっぱりこうでないとね。王道を行くストーリーの面白さを味わえる。

数あるボクシング映画の中でも出来はいい方ではなかろうか?しかもボクシング映画の名作は30年以上前に集中しているのでそれだけでも本作は貴重。  

実在のボクサー、ジム・ブラドックを影から支える妻や子供達、トレーナーの存在。怪我や年齢、貧困というハンデを抱えながらも、背負っているもののためにリングに上がる姿が勇敢でした。特にわざとらしい猛特訓をしたりとか、いかにもヒーローらしい言葉を吐くこともなく、リング外ではあくまで普通の父親として描かれていたのに好感を持った。だからこそ、無謀な対戦相手に果敢に挑んだラストの試合が盛り上がったのでしょう。

ボクシングの試合の映像は本物とは程遠いですが、問題視する必要もないでしょう。「ロッキー」と同じです。

唯一の不満はレネー・ゼルウィガーのキャスティング。エイドリアン同様、見た目があまりよろしくないタイプではあるが、この人は自分が美人だと勘違いしてそうな気がしてしまうのでヒロイン役としては好みではない。あくまで好みの問題だが。

基本的に男向けの映画でしょう。女性だとどうしても家族側の視点に立ってしまうのではないかと思う。この映画を楽しむのにそれではもったいないです。

お薦め度:★★★★★★★★★☆

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アンネの日記

2010-03-02 00:00:02 | ★★★★★★★★★☆
監督 ジョージ・スティーヴンス
キャスト ミリー・パーキンス、シェリー・ウィンタース、リチャード・ベイマー、エド・ウィン、ジョセフ・シルドクラウト
1959年 アメリカ
ジャンル:ドラマ、戦争、実話

【あらすじ】
ナチスが徹底的にユダヤ人を迫害する中で、狭い屋根裏部屋にひっそり隠れ住みながら、なお人間の良心を信じ、少女の思春期の様々な思いをみずみずしい感性で書き綴った一人の少女アンネ・フランク。15歳で短い生涯を閉じた彼女の日記を元に彼女の喜びや悲しみをそのまま描き出す。

【感想】
生理用品の名前の由来というイメージからなのかどこか敬遠されている気がする「アンネの日記」。しかし世界的なベストセラーでもあり、今まで読んだ物語で一番感動した作品に挙げる人も多いエピソードです。

私は「シンドラーのリスト」に関してはオスカー・シンドラーの伝記を先に読んでいたためかなり抵抗があったのですが、「アンネの日記」については映画を先に見たので身構えることなく猛烈に感動してしまいました。(本当は救いようのない結末なんですけど)久しぶりに再鑑賞しても廃れるものはなかったです。むしろ弱くなっている気がした。

日記のオリジナル性に疑惑が持たれているのは事実です。母親に関するコメントがアンネのイメージを悪くする程に辛らつだったとか、日記の大半が他愛のないことだったり、日記の存在自体が疑われたりと・・・。ただアンネ・フランクに起こった悲劇的結末は変わらないのだからこの部分を問題視する気にはならなかった。

以下、ネタバレします。ご注意を。

基本的には思春期を迎えた少女の様々な葛藤を日記を通して赤裸々に表現したものです。ただ、彼女はユダヤ人であるためナチスの迫害から逃れるために屋根裏でこっそり匿われている状態にあります。人生で最も多感な時期に死と隣り合わせで外出もできないような不遇な扱いを受けることによって彼女の行き場のない感情が強く伝わってきます。

本作はホロコーストを題材にした映画はつきものである残忍な描写があるわけではありません。収容所に送られ父親以外全員死亡した場面も描かれていない。逮捕されたところで物語終わりです。それでも他のどの話よりも残酷だと感じてしまう生々しさがある。

ラストで密かに想いを寄せていた同年代の少年とこれからの人生を前向きに語り合うシーンがあります。しかしこの直後に一家はナチスに発見され逮捕されてしまいます。そこには厳しい現実を突きつけられました。

作風的には「火垂るの墓」に近いと言えるでしょう。ただ前述したとおり残虐な描写はなく、前向きに生きようとする決意がある分だけ二度と観たくないということはないです。

点数はもちろん原作を読んだことがない人向け。3時間近い中で前半ややダレてしまった部分があったのは惜しい。

お薦め度:★★★★★★★★★☆

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スターシップ・トゥルーパーズ

2010-01-17 00:07:43 | ★★★★★★★★★☆
監督 ポール・ヴァーホーヴェン
キャスト キャスパー・ヴァン・ディーン、ディナ・メイヤー、デニス・リチャーズ、ジェイク・ビューシイ、クランシー・ブラウン、セス・ギリアム、パトリック・マルドゥーン
1997年 アメリカ
ジャンル:アクション、サスペンス、SF、戦争

【あらすじ】
時は未来。ハイスクールを卒業したジョニー・リコ(キャスパー・ヴァン・ディーン)は地球連邦軍へ志願、機動歩兵隊に配属される。折しも、巨大昆虫型エイリアン=バグスが地球に攻撃を仕掛けてきた。反撃すべく敵の母星に上陸した彼らを待ち受けていたのは、地平線を埋め尽くすバグ軍団だった!

【感想】
戦争に人生を振り回される主人公達の信念や行動を恋愛の行方やエグイ人間大虐殺によって皮肉ったSF映画の快作。

表向きは地球を攻撃してきたエイリアンを退治するために敵の惑星に兵士達を送りこむも敵の想定以上の強大な力の前に壮絶な戦いが繰り広げられるというものです。しかし背後にある主張がなかなか強烈です。そのためあまり深く考えずに鑑賞してしまうと残忍かつグロテスクなだけのB級エイリアン退治映画で終了してしまう可能性があるので注意が必要。

この映画の主人公リコは戦争では力を発揮できたものの情けない奴として描かれています。両親に猛反対されながらも女のために入隊し、その彼女は別の男に奪われる。軍隊での訓練中に事故で仲間を殺してしまい、除隊を決意するも両親の死によって帰る場所がなくなり復帰。戦場を通して勢いにまかせる形で興味のなかった女と結ばれる。この描写によって彼らの生き方は本当に正しいのかという疑問が生まれてきます。中でも彼と親しかった仲間達が虫によって情け容赦ない殺され方をするシーンではむしろあからさまに否定しているかのようでした。

更には国がテレビを通して軍人になることが名誉であると半ば洗脳するような光景はまさしく某大国を皮肉ったものです。

かなり残忍な描写があるので万人ウケするような映画ではないです。また続編の出来が残念なことになっている(特に2)のが寂しいですが、初代である本作に関してはSF映画の傑作として高く評価したいです。

お薦め度:★★★★★★★★★☆

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アバター

2010-01-01 00:00:00 | ★★★★★★★★★☆
監督 ジェームズ・キャメロン
キャスト サム・ワーシントン、ゾーイ・サルダナ、シガニー・ウィーバー、スティーヴン・ラング、ミシェル・ロドリゲス、ジョヴァンニ・リビシ、ウェス・ステューディ
2009年 アメリカ、イギリス
ジャンル:アクション、ファンタジー、アドベンチャー

【あらすじ】
豊富な地下資源の眠る豊かな星パンドラ。そこはナヴィと呼ばれる青い肌の原住民が、自然と共に生きる美しい世界。しかし資源を奪おうと、人間達はナヴィを滅ぼす侵略を始める。元海兵隊員のジェイクに与えられ任務は、資源の上にあるナヴィの村をどかすことだった。

【感想】
新しい時代の映画を見せていただいた。その場に立ち会えて光栄です。これからの可能性に期待が膨らみます。

ゲームがドット絵から、ポリゴンへシフトしたのと同程度のインパクトはあると思う。もちろん本作によって従来のスタイルが消えてしまうなんてことは全く思いません。それでも本作を観てしまうと、ファンタジーやアドベンチャー映画についてはこれからは3Dでないと物足りなくなるではないかと思う。

とにかく、この映像革命を一度3Dで体験して下さいとしかいいようがないですね。言葉では説明できません。奥行きがあることで生まれる臨場感は新体験にふさわしいです。個人的には激しい戦闘シーンよりも、クラゲみたいな妖精が宙を舞うような幻想的なシーンの方が魅力的でした。

シナリオは「風の谷のナウシカ」が7割、「もものけ姫」と「ラピュタ」で3割にて構成されたような内容です。(大佐役の暴走具合はまんまムスカ・・・)そのためこの部分を批判している人が多いみたいです。ただ日本人がやたらと高く評価する「ロード・オブ・ザ・リング」だって原作はオリジナルとはいえ、これ以上ありきたりで使い古されたシナリオもないのでシナリオの斬新さを理由に差別するのはおかしいと思う。非難したいのであれば両方するべきです。単に宮崎駿を自慢したいだけな気がします。

それでも話の中で唯一残念だったのは主人公がナヴィの姿で銃や爆弾を持って戦うシーンがあったことです。このシーンは本作の主張に照らし合わせるとかなりいただけなかった。マザーテレサが祈りではなく金の力で人を救うようなものでしょう。この瞬間に満点は消えました。本当に残念。

それから私はコンタクトの上から3Dメガネで鑑賞しましたが、それでも最初だったので装着感には違和感がありました。メガネの上にこの3Dメガネではつらいと思う。軽量化していただくことを切に願います。

12年ぶりのジェームズ・キャメロン作品。思い切り堪能させていただきました。これをきっかけに今後、沢山の3D映画が作られるのでしょうが、先駆けとして本作は語り継がれることになるでしょう。

お薦め度:★★★★★★★★★☆

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ジェイコブス・ラダー

2009-12-18 00:02:40 | ★★★★★★★★★☆
監督 エイドリアン・ライン
キャスト ティム・ロビンス、エリザベス・ペーニャ、ダニー・アイエロ、マット・クレイヴン、プルート・テイラー・ヴィンス、ヴィング・レイムス、マコーレー・カルキン
1990年 アメリカ
ジャンル:ドラマ、ミステリー、サスペンス

【あらすじ】
昼は幻覚や幻聴に悩まされ、夜は悪夢にうなされ続けるベトナム帰還兵の体験する恐怖を描いた、虚構と現実が交錯する。

【感想】
夢オチは嫌いなのですが、本作に関しては結論が夢オチなんてことはどうでもいいです。テーマが夢そのものですから。夢なのか現実なのか?ある時は「夢の中の夢」だったりと次々飛び込んでくる不思議な世界に引き込まれてしまいました。

夢の世界をこれだけリアルに表現した映画は他にないと思う。特に悪夢というものは目覚めてから考えるとあちこち矛盾だらけだが、うなされている間は単に不快で奇妙で恐ろしいものではないかと思います。
本作の映像も意味がわからないようなシーンがいくつもありますが、それは夢の世界の出来事を描いた映画である以上、意味がわからなくて当然です。明確である方がおかしい。特にこの物語の主人公の置かれた立場からすれば・・・。

ベトナム戦争の帰還兵であることから物語はスタートするのでシナリオに関してはこの段階でおおよその見当はつくのではないかと思います。軍が極秘で開発した秘密兵器が関係するという真相の部分がチープだなんて指摘があるそうですが、重箱の隅をつつくような指摘であって大して重要ではないと思う。

監督のエイドリアン・ラインは映像の魔術師と言われていますが、本作はその言葉がふさわしいと思います。「ブレードランナー」が好きなような方であれば文句なしにオススメです。

お薦め度:★★★★★★★★★☆

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死霊のはらわた

2009-12-02 00:05:08 | ★★★★★★★★★☆
監督 サム・ライミ
キャスト ブルース・キャンベル、テッド・ライミ、アイヴァン・ライミ、スコット・スピーゲル
1983年 アメリカ
ジャンル:ホラー、オカルト

【あらすじ】
アッシュたち5人の若者は、休日を郊外で過ごそうと、山奥にある貸別荘へとやってくる。そこで、彼らはテープ・レコーダーを発見し、テープを再生する。そのテープには死霊を解き放つ呪文が録音されていた。次々と死霊にとりつかれていくアッシュの仲間。倒すには、怪物の体をバラバラにするしかない。

【感想】
21歳のアマチュア監督時代にこんな凄い映画を撮ってしまうサム・ライミに脱帽。この人は以降、「スパイダーマン」シリーズ等でハリウッドでも成功を収めていますが、本作「死霊のはらわた」で見せた強烈な才能からすると期待に応えていないと思う。

スプラッター映画としては文句なしに一番でしょう。ホラーを含めても本作の名前は外せない。悪趣味と言われようが映像をコレクションしておきたい映画の一つです。

残忍な描写と絶望的な展開。よくもここまでやりたい放題できたと思う。やりたい放題できる表現力を持ち合わせていたと言った方がいいのかもしれない。これに金もない21歳のアマチュア監督がやってのけたという驚きが加わります。

ゾンビと化した彼女をチェーンソーで切り刻もうとしたときに、プレゼントした(変なデザインの)ネックレスを彼女が大事に身に着けていたのを見て男はためらいます。ゾンビになったり、人間の姿に戻ったりと生き残った人間を徹底的に悩ませ絶望させます。肉体面だけでなく精神的に追い詰めていく演出がお見事。
最近のホラー映画に足りない要素はこの部分だと思う。痛々しいだけ。怖いだけで終わってしまっている。

ラストへのたたみかけるような展開も素晴らしかった。途中でもう十分に過激だと思っていたのに最後になるほど更に過激になっていく。本作をきっかけにスプラッター映画の大ブームが起こったそうですが、十分納得しました。

映像に関してはさすがにB級感がありますが、それを完全に吹き飛ばすような演出だったので問題ないでしょう。(ただし前半の木の枝に犯されるのはさすがに悪趣味だった)

非常に有名な映画ですが、未見の方はぜひご覧になられてはと思います。

お薦め度:★★★★★★★★★☆

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バリー・リンドン

2009-11-28 00:03:12 | ★★★★★★★★★☆
監督 スタンリー・キューブリック
キャスト ライアン・オニール、マリサ・ベレンソン、パトリック・マギー、ハーディ・クリューガー、スティーヴン・バーコフ、ゲイ・ハミルトン、マリー・キーン
1975年 イギリス、ドイツ、フランス

【あらすじ】
アイルランドの平民の若者が18世紀の貴族になるにはどうすればよいのか?
唯一かつ全てと思われる方法をバリー・リンドン(ライアン・オニール)は実行した---。

【感想】
先日BS-hiで放送していたので久しぶりに再鑑賞しましたが、ハイビジョンの美しい映像によって以前観た時より印象がアップしました。手持ちのDVDを捨てたくなるほどの画質でした。

キューブリック作品は刺激が強いメジャータイトルよりも本作のような比較的地味な内容の方が絶対に面白いと思っています。ただこのことを人に言ってもわかってもらえない。

内容は18世紀のヨーロッパにおける一人の男の栄枯盛衰を描いたものになっています。この物語の主人公バリー・リンドンの人生は好意を寄せる女性をめぐる決闘から動き出し、対立する前夫の子供との決闘で終わります。誰も得をしない不毛な争い。富と名声を同時に失い誰からも注目されなくなる中で静かに幕を下ろすのが印象的です。

またバリー・リンドンは戦争に巻き込まれる中で運よく富を得ることはできたが、それだけの哀れな人間として描かれています。全く共感できるタイプではないのでバリー・リンドンという人間性よりも愚かだが彼なりに考えて生きてきた道筋にフォーカスした映画と言えると思います。もしキューブリックが愚かな彼に対して少しでも同情を誘うように描いていたのであれば私は拒否反応を起こしたと思う。(ダンサー・イン・ザ・ダークがその例)そうしなかったのがさすが巨匠だと思う。

それから忘れてはいけないのは背景が非常に美しいです。まるでプロのカメラマンが撮影した写真のようなカットが沢山あります。(前職はカメラマンなのだが)ピアノの音色と調和しておりこれだけでも眺める価値があるでしょう。

難を言えば3時間の長丁場であることと主演のライアン・オニールは「ある愛の詩」の印象が強いせいでロマンスシーンが始まると頭の中にあの曲が流れてしまったのだけが心残りでした。

個人的にはキューブリックの中で一番好きな作品です。

お薦め度:★★★★★★★★★☆


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バットマン リターンズ

2009-10-18 00:05:16 | ★★★★★★★★★☆
監督 ティム・バートン
キャスト マイケル・キートン、ダニー・デヴィート、ミシェル・ファイファー、クリストファー・ウォーケン、パット・ヒングル、マイケル・ガフ、ポール・ルーベンス、マイケル・マーフィ
1992年 アメリカ、イギリス
ジャンル:アクション、SF、ファンタジー、シリーズ

【あらすじ】
ゴッサム・シティに現れた怪人・ペンギンは街を裏で牛耳ろうとするが…。

【感想】
「ダークナイト」を史上最高の映画だと絶賛する人の大半は旧作のバットマンを観たことがない人達というきつい皮肉を見かけたことがありますが、私はこの指摘はある程度、事実ではないかと思っている。(ビギンズ観てるかもあやしいでしょ)

それだけティム・バートン版のバットマン2作も出来が良く、甲乙つけ難いです。本作の一番の魅力は世界観を持っていること。私は作品固有の世界観が感じられない映画はあまり評価しない傾向があると思う。映像や音楽を中心とするティム・バートンの作風が原作と上手く調和したケースでしょう。

キャラクター的にはやはりキャットウーマンとペンギンが全て。一つの映画に二人の強烈なインパクトを残す適役がいるというのは非常に珍しいです。悲劇の中で誕生し、悪事の限りを尽くし、最期は哀しく散っていく。(相場の格言みたいです。)

キャットウーマンもペンギンも敵ではあるが、自分自身のどうしようもない不幸の中から誕生したというのが、敵でありながらも感情移入できるのだと思う。
最後、バットマンはそれまでに自分を痛めつけてきたキャットウーマンにマスクを脱いで正体を明かします。キャットウーマンを自分と似た者同士であると認識していたことから取った行動と言えるでしょう。単に正体を晒すのではなく背景には深い哀しみがある。ペンギンもあれだけの悪事を行いながら、死後に部下達が水中に手厚く葬ったのは哀しみに溢れていました。親に捨てられるという不幸な元に生まれながらも一生懸命生きてきた証なのだと思う。

ダニー・デヴィートはつけ鼻と顔を白塗りしただけなのですが、それだけであの強烈な外見になってしまうのは人間として不幸な気がする。まあそのおかげで長年役者として生活してこれたののしょうけど・・・・。

ひいき度が高いのは認めますが、これくらいの点数を堂々と出したいです。

お薦め度:★★★★★★★★★☆

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大脱走

2009-10-04 01:04:18 | ★★★★★★★★★☆
監督 ジョン・スタージェス
キャスト スティーヴ・マックィーン、リチャード・アッテンボロー、ジェームズ・コバーン、チャールズ・ブロンソン、ジェームズ・ガーナー、デヴィッド・マッカラム、ドナルド・プレザンス、ハンネス・メッセマー
1963年 アメリカ
ジャンル:アクション、アドベンチャー、実話

【あらすじ】
第二次大戦下、脱走不可能といわれていたドイツのスタラグ・ルフト北捕虜収容所から、連合軍将兵250人が集団脱走を計画、実行した!

【感想】
脱走系の映画には名作と評されるものが多いですが、本作はその中でも元祖と呼べる存在です。また映画音楽という点からしても有名でそのテーマ曲は誰もが聞いたことがあるはずです。

もう何度観ているか覚えていないほどなのですが、初見時には彼らを待ち受けていた運命に唖然としました。

というのも捕虜達は過去に何度も脱走を試みても捕まって再び投獄されている経歴を持っていると紹介されていたので、ドイツ軍は捕虜に対してはそれ程毅然とした姿勢で接していないように思えたからです。「またやったのかお前らは。しょうがないな」程度なのかと思っていました。あのような結末を迎えたのはに関しては想定外の展開でした。

そのため前半~中盤に関しては脱獄が発覚したら即銃殺されるというような雰囲気でもなかったので隠れてトンネルを掘っていることがばれたらということに対する緊張感はそれほどなかったと思います。どちらかと言えば個性豊かな捕虜物達の人物描写や人間ドラマを丁寧かつ重点的に描いていた感があった。

物語が一気に盛り上がるのは脱走を決行する日からです。彼らにとって本当の生き残りを賭けた脱走は収容所を出てからだったのです。収容所では力を合わせていた彼らも外に出ればバラバラに散らばって逃走することになります。そのにドイツ軍の手が迫ります。これには本当に手に汗握るものがありました。今でも結末わかっているのに応援してしまいます。前半で各人物について深く掘り下げたことがここで生きたのだろうと思います。

中でもスティーヴ・マックィーンがバイクで逃走する場面は映画史に残る名シーンです。それまでが収容所という閉鎖的な空間だっただけに対比という点からも頭に焼きつくのだと思います。逃げ切れないことはわかっていても精一杯やるべきことをやったという充実感があったのではないかと思います。変な例えですが、蝉の成虫が地上に出て短い命を全うするような濃い時間でした。

ネタバレはしませんが、実話だけあって具体的な数字に表されるその結末には重い意味があります。捕まって再び収容所に戻された人がどうなったのは触れられていませんが、なぜかこの結末にもかかわらず絶望感を全く感じさせないただけに、また挑んでいる姿が頭に浮かびました。

まさに不朽の名作という言葉がふさわしい。

お薦め度:★★★★★★★★★☆

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エイリアン

2009-08-14 12:40:20 | ★★★★★★★★★☆
監督 リドリー・スコット
キャスト シガニー・ウィーバー、トム・スケリット、ヴェロニカ・カートライト、ハリー・ディーン・スタントン、ジョン・ハート、イアン・ホルム
1979年 アメリカ、イギリス
ジャンル:ホラー、SF、サスペンス

【あらすじ】
2087年。資源を積んで地球に帰還するノストロモ号は、とある惑星で正体不明の地球外生命体に遭遇。乗組員の体内に寄生したエイリアンはその腹を食い破って逃走。船内で次々とエイリアンの餌食になっていく仲間たち。最後に残された女性乗組員のリプリーは正体不明の生命体を相手に一人闘うことに……。

【感想】
今でこそすっかり慣れてしまっているので怖くはありませんが、これを最初に見た時は本当に怖かった。

よく普通の人はエイリアンが腹を突き破って出てくるシーンに驚くらしいですが、私の場合、それよりも前のエイリアンの卵を上から覗き込み、手を差し出す段階で既にアウトでした。以降は宇宙船という閉鎖した空間の中で一人ずつ殺されていくことになりますが、中だるみが一切なく、最後まで緊迫感が持続する映画は珍しいです。

それから、もう一つの特徴として映像の芸術性が非常に高いです。エイリアンのグロテスクな模型は当然ですが、個人的には青色の光の使い方が印象的です。特に後半で激しく光が点滅するシーンがあるのですが、初見時には気分が変になりそうでした。リドリー・スコットしか作れない映像美であると言っていいでしょう。

そして最後に忘れてはいけないのは、本作は「戦う女」の元祖であるという点です。今でこそアクション映画の主人公を女性が演じるのは当たり前になっていますが、それまでは発想すらなかった。強くカッコいい戦う女を演じたシガニー・ウィーバーははまり役でした。きっとフェミニストおばさんは絶賛していることでしょう。

怖さ、グロテスクさ、映像美、主人公のキャラ、全てが一級品。映画史の残る不朽の名作(満点でもいいのですが2の方が好きだという事情から差をつけさせていただきました)

お薦め度:★★★★★★★★★☆

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エレファント・マン

2009-07-10 13:37:26 | ★★★★★★★★★☆
監督 デヴィッド・リンチ
キャスト ジョン・ハート、アンソニー・ホプキンス、アン・バンクロフト、ウェンディ・ヒラー、ジョン・ギールグッド、フレディ・ジョーンズ
1980年 イギリス、アメリカ
ジャンル:ドラマ、実話

【あらすじ】
19世紀末のロンドン。21歳の青年ジョン・メリック。彼はその特異な容姿から“エレファント・マン”と呼ばれ、見せ物小屋で自らを晒しながら生きていた。
そんなある日、メリックの姿が小屋を訪れた外科医フレデリック・トリーブスの目に留まる。そして、研究のためにメリックを病院へ呼び寄せるトリーブス。
やがて、彼の研究発表や雑誌での紹介をきっかけに、メリックは一躍時の人となる。だが、彼は大衆の好奇や同情の眼差しを受けながら、自身は普通の人間らしく生きることだけを切望していたのだった・・・。

【感想】
生まれながらに奇形であるため醜悪な外見により「エレファント・マン」と呼ばれた実在した人物ジョン・メリックの半生を描いた作品。

恐ろしい容姿とは異なり、心は優しい彼が、彼と好意的に接する人たちに徐々に心を開いていく一方で彼を差別する人間からあまりに残酷な仕打ちを受けることになります。

ジョン・メリックの外見についてはwikiをはじめとして多くのサイトに写真が載っています。(製作した聖フィリップ寺院の模型の写真もあります)この写真を見る限り映画の中の彼の姿は決して誇張などしておらず、むしろ抑えているようにさえも思えます。初めてメリックを見た看護師が悲鳴を上げるシーンがありますが、ある意味、後のいじめよりも残酷かもしれません。だからこそ彼の「人間らしさ」や「純粋さ」に引かれるものがあります。

それまで怒りや葛藤といった感情を表に出さなかったメリックは最後に悲痛の叫び「I am not an animal. I am a human being」をあげます。誰よりも純粋だったメリックには耐えられなかったのです。いつもとは異なる寝方をするシーンにはまともに向かい合えなかったです。

あまりにも世の中不公平、なぜ彼のような優しい心と酷い外観を持つ極端な人間がこの世に生まれてきたのかということに対して宗教的なものすら感じます。とはいえ、その感情は言葉ではうまく表現できない。複雑なものが絡み合う感じです。

デヴィッド・リンチの作品ですが、いつもの難解さは全くないのでその点では見やすいと思います。(もちろん奇形人間という題材については別の話だが・・)ただし「イレイザーヘッド」にあった無機質で機械的な効果音についは本作でも使用されていますのでリンチらしさも見受けられると思います。

個人的にはデヴィッド・リンチの最高傑作です。

お薦め度:★★★★★★★★★☆

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