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「われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する」

(ベネズエラ連帯) ベネズエラ・ラテンアメリカ短報No.51

2022-06-17 | ラテンアメリカ
ベネズエラ・ラテンアメリカ短報No.51
( 2022年6月16日 )


(米州サミット / 人民サミット 要点)
・ ロサンゼルスでの6月6~10日の「米州サミット」では、米国がキューバ、ベネズエラ、ニカラグアを排除したことに対する批判が多くの国から出された。 / 首脳のボイコットは当初半数以上になる可能性があったが、米国による強力な脅しと勧誘によって8ヵ国に。だが、参加に転じた諸国も含めて、サミットの場で3ヵ国排除に対する批判とキューバ封鎖などの米制裁解除の要求が前面に。また、多くの国が「米州機構(OAS)」を否定し、「ラ米カリブ諸国共同体(CELAC)」で代替することを主張。 / ベネズエラは、「米州サミットは完全に失敗」と評価。「サミットは崩壊した」「おそらくこれが最後となるだろう」と。
・ 今回の「米州サミット」は、中国の影響力に対抗するためという意味合いを強く持っていた。バイデンは、中国の「一帯一路」構想に対抗することを目的として「経済繁栄のための米州パートナーシップ」を発表したが、ほとんど注目されず全くかすんでいる。ラ米カリブでの中国の存在が米国の優位性を徐々に上回っていくことへの不安を反映したものだが、ラ米カリブ諸国の真のニーズを十分に考慮していないと批判されている。 / 最終日に移民問題対策で採択された「ロサンゼルス宣言」は、署名しない国が相次いで20ヵ国の署名にとどまり、米国の求心力低下が露呈した。
・ 「米州サミット」に対置した「人民サミット」は、ANSWER連合や人民フォーラムなど広範な組織が主催し、単に抗議するだけでなく、新たな運動をつくり出そうとする意欲と熱気にあふれていた。

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(米州サミット / 人民サミット)

Peoples Dispatch June 13, 2022 by Peoples Dispatch
Latin American and Caribbean leaders condemn the US at Summit of the Americas
(ラ米カリブ諸国の首脳、「米州サミット」で米国を非難)
ラ米カリブ諸国の少なくとも10カ国の首脳が、第9回「米州サミット」からキューバ、ニカラグア、ベネズエラを排除した米国政府の決定を非難した。 / 主要指導者の欠席により、サミットは米州諸国間の協力を促進するという目的を失っただけでなく、この地域に対する米国のパワーと影響力が新たに低下したことを示すものとなった。

Peoples Dispatch June 13, 2022 by Peoples Dispatch
People’s Summit for Democracy in Los Angeles ends with a bold plan for the future
(「民主主義のための人民サミット」in ロサンゼルス、未来への大胆な計画とともに終了)
「人民サミット」は、米国の影響を受けた「米州機構(OAS)」が主催して米国がロサンゼルスで開催した「米州サミット」に対抗して組織されたものであった。「米州サミット」は、歴史的に米国がラ米諸国に政治的な議題を指示する場であった。 / 「Union de Vecinos」、「ANSWER連合」、「人民フォーラム」など、「人民サミット」の多くの招集団体の活動家たちは、「ロサンゼルス・コンベンション・センター」を囲む金属フェンスの外で、排除された3カ国の国旗を振った。 / 最後のパネルディスカッションでは、キューバとベネズエラの大統領、そしてボリビアのエボ・モラレス元大統領から特別なメッセージが伝えられた。ベネズエラのニコラス・マドゥーロ大統領は、「人民サミット」を「真のロサンゼルス・サミット」と呼んだ。

teleSUR Published 13 June 2022
Venezuela: Summit of the Americas “Total, Absolute Failure”
(米州サミットは「全体として完全に失敗」とベネズエラ)
先週米国で開催された第9回米州サミットは「全体として完全に失敗」だったと、月曜日(6/13)、与党ベネズエラ社会主義統一党のディアスダド・カベージョ第一副大統領が述べた。 / 「サミットは崩壊した」と、首都カラカスで行われた同党の週報記者会見でカベージョは付け加えた。 / カベージョによると、ロサンゼルスで行われたこの地域集会は「その失敗、惨状、対処の仕方から、全くサミットではなく、おそらくこれが最後となるだろう」という。

読売新聞 6月12日 【他紙にも同様の記事】
米の求心力低下露呈 / 移民協力宣言 署名しない国も
米州首脳会議が10日、閉幕した。移民問題での協力強化に向けて「ロサンゼルス宣言」を採択したが、署名しない国も相次ぎ、この地域を「裏庭」としてきた米国の求心力低下が露呈した。 / 宣言に名を連ねたのは米州35ヵ国のうち20ヵ国にとどまる。

Prensa Latina June 11, 2022 Published by: Ana Luisa Brown
Diaz-Canel highlights governments and nations stance at the Summit
(ディアスカネル、サミットにおける各国政府の姿勢を強調)
キューバのディアスカネル大統領は、本日(6/11)、第9回「米州サミット」における指導者たちと社会活動家たちの、排除と封鎖を拒否する表明を確認した。 / ワシントンによって60年以上も維持され限界まで強化されたキューバ封鎖を終わらせる必要性が、ホスト国の反対を押し切って参加者によって最も提起された問題の一つだった。 / また、キューバ、ニカラグア、ベネズエラの大統領を米国が恣意的に会議から排除したことについても、出席した要人のほとんどが広く否定的であった。 / この2つの問題は半球会議の会場に溢れ、「人民サミット」の雰囲気に浸透し、「人民サミット」の参加者は、キューバの市民社会の代表も含め、ロサンゼルスの街頭で排除に対する非難と否認の声を上げた。

Prensa Latina June 11, 2022 Published by: Martin Hacthoun
Honduras for unity and inclusion in the Americas 
(ホンジュラス、米州の統一と包摂を求める)
ホンジュラスは、第9回「米州サミット」においてエンリケ・レイナ外相が出席し、すべての国の統一と統合を提唱した。 / 外相は、平等な参加を呼びかけるシオマラ・カストロ大統領のメッセージを伝えた。

Prensa Latina June 10, 2022 Published by: Elsy Fors Garzon
Chilean President rejects exclusion of Cuba, Nicaragua and Venezuela
(チリ大統領、キューバ、ニカラグア、ベネズエラの排除を拒否)
チリのガブリエル・ボリッチ大統領は、本日(6/10)、いわゆる「米州サミット」からのキューバ、ニカラグア、ベネズエラの排除を拒否し、この都市でのフォーラムで講演をおこなった。

YAHOO! JAPANニュース 6/10(金)
米州首脳会議でキューバなど排除、反発した8か国がボイコット…各国がアメリカ批判
【他の大手紙も同様の記事。米州は35ヵ国。米国が排除した3ヵ国とコロナ禍で欠席した1国を除く31ヵ国のうち8ヵ国の首脳がボイコット(外相などが代わりに出席)。8ヵ国は、Venezuelanalysis(Jun 9th 2022)によれば、メキシコ、ボリビア、ホンジュラス、グレナダ、セントビンセント・グレナディーン、セントクリストファー・ネイビス、グアテマラ、エルサルバドル(後2国は左派政権ではないが米国からの制裁があってそれへの反発)。 / 米国による強力な圧力と誘いがあり、方針転換した国が何カ国もあった。しかし、出席することに転じた首脳たちも含め、サミットの場で多くの国が米国批判。】

teleSUR Published 10 June 2022
Summit: Bolivia Rejects US Argument on What Is "Non-Democratic"
(米州サミット: ボリビア、「非民主的」についての米国の主張を否定)
ボリビアのRogelio Mayta外相は、金曜日(6/10)、第9回「米州サミット」で、米国がキューバ、ニカラグア、ベネズエラを排除するために用いた「非民主的」国という認定を拒否した。【また、OAS批判も。】

teleSUR Published 10 June 2022
Americas Summit Focused On Rejection of Exclusion, Maduro Says
(「米州サミット」は排除の拒否に焦点を当てたとマドゥーロ)
マドゥーロ大統領は、ロサンゼルスで開催された第9回「米州サミット」が、ニカラグア、キューバ、ベネズエラを排除するという米国の決定に対する拒否反応によって特徴づけられたと認識。 / イランのチャンネルHispan TVのインタビューを受けた大統領は、"「ほとんどが勇気あるスピーチであり、ニカラグア、キューバ、ベネズエラ3カ国に対して意図された非友好的で恥ずべき排除を否定するものであった」と述べた。 / マドゥーロ大統領は、今回の会議の中心的なテーマとして、「排除」「14カ国以上の抗議姿勢」「テーマの不在」の3つを挙げた。

Granma 10 de junio de 2022 Autor: Redacción Digital (スペイン語)
Contra sanciones, exclusiones y bloqueos, activistas protestan frente a la Cumbre de las Américas
(制裁、排除、封鎖に反対し、活動家たちが「米州サミット」前で抗議行動)

Venezuelanalysis Jun 9th 2022 By José Luis Granados Ceja
Regional Leaders Snub Summit of the Americas as Activists Hold ‘People’s Summit’
(地域のリーダーたちが「米州サミット」を無視し活動家たちが「人民サミット」を開催)
「米州サミット」は、ベネズエラ、キューバ、ニカラグアを排除するというジョー・バイデン米大統領の決定に対して、この地域の指導者の数人がイベントをスキップするという約束を実行したため、不運なスタートを切ることになった。 / メキシコ、ボリビア、ホンジュラス、グレナダ、セントクリストファー・ネイビス、セントビンセント・グレナディーンの各大統領は、米国が政治的な理由で上記の国々をロサンゼルスでの会議に参加させないことに抗議し、代わりに低レベルの代表団を派遣した。グアテマラとエルサルバドルの首脳も出席を見合わせたが、理由は異なっていた。 / サミットに参加するチリのガブリエル・ボリッチ大統領と、ロペス・オブラード大統領の代理で参加するメキシコのマルセロ・エブラルド外相は、いずれもホワイトハウスの決定を「誤り」とした。 / ロペス・オブラドール大統領は、「米州機構(OAS)」を脇に追いやり、新たな地域組織に置き換えることを要求している。対抗する地域組織である「ラ米カリブ諸国共同体(CELAC)」は、メキシコのリーダーシップの下で復活を遂げ、アルゼンチンにバトンタッチするまでメキシコが暫定的な議長国であった。 / ベネズエラのマドゥーロ大統領は、米国が主催するこの会議を「完全な失敗」と呼び、アルゼンチンのアルベルト・フェルナンデス大統領がベネズエラなどの声を代表して会議に参加するとした。 / マドゥーロ大統領は、さらに、米国とカナダを除く西半球のすべての国が集まるCELACの議長国であるアルゼンチンが首脳会議を開催し、バイデンをゲストとして招待し、米国主導ではない地域統合を強調する一種の役割逆転の提案をした。 // 一方、ロサンゼルスの「米州人民サミット」に活動家や主催者が集まった。その活動の初日、カウンターサミットはボリビア「社会主義運動(MAS)」党出身のアンドロニコ・ロドリゲス上院議長を歓迎した。MASは、OASと米国が支援したクーデターが2019年にエボ・モラレスを追放した後、2020年の選挙で政権に復帰した。 / 「ラ米カリブの人民のこの目覚めは、アメリカ大陸に、そしてまた全世界に放射され始めている。帝国の時代ではなく、人民の時代だ」とロドリゲスは述べた。 / 「人民サミット」の演説者たちは、同様に、ベネズエラ、キューバ、ニカラグアを排除しようとする米国への批判を中心に発言した。 / ワシントンは、全首脳の出席を説得しようと激しいロビー活動を展開し、アルゼンチンのアルベルト・フェルナンデスや「カリブ共同体」の多くなどに圧力をかけた。

INTERNATIONALIST 360° JUNE 9, 2022 Natalia Marques
Building a People’s Summit: Another World is Possible, but We Have to Make it So
(「人民サミット」をつくる: もうひとつの世界は可能だが我々はそれを実現させなければならない)
「民主主義のための人民サミット」は、バイデンの「米州サミット」の代替をはるかに超えるものである。それは、まったく新しいものを求めている。 / 6月8日(水)、ロサンゼルスで「民主主義のための人民サミット」が始まった。しかし、これはバイデン政権と米州機構(OAS)の「米州サミット」に対する単なる代替以上のものである。 / 今年はメキシコのAMLO大統領を皮切りに、ラ米カリブの多くの指導者がサミットのボイコットを決定したのである。・・・特定の国がサミットから排除されるのは今回が初めてではないが、これほど強い反発を受けたのは初めてである。 / 幸い、「人民サミット」の主催者は、創造性と楽観性をもって、代替サミットをはるかに超えるものを創り出そうとした。「人民サミット」は、全く新しいものなのだ。 / 「ANSWER連合」や「The Peoples Forum」などの招集団体から集まったボランティアは、「人民サミットを成功させる」という一つの目的を持って、全米からロサンゼルスに到着した。 / 「米州サミット」の失敗は、その日のうちに何度も取り上げられた。しかし、それと同じくらいに存在したのが、中心的な使命は何か違うもの新しいものを構築することだという考えだった。
【この記事は準備段階と初日の状況についてのようだ。 / 「ラテンアメリカの革命的大衆闘争(2022.06.11 Saturday)」に全訳あり】

teleSUR Published 9 June 2022
Mexico Vows Refounding the OAS at the Summit of the Americas
(メキシコ、米州サミットでOASの再建を誓う)
メキシコのマルセロ・エブラルド外相は、水曜日(6/8)にロサンゼルスで開催されている第9回米州サミットで、「米州機構(OAS)」の果たす役割は尽きたとコメントし、この組織の再創設が必要であると説明した。

Global Times Jun 08, 2022 08 By GT staff reporters
Biden to tout economic plan at divisive Summit of Americas
(バイデン、不和の「米州サミット」で経済計画を押し売り)
バイデン米大統領は、水曜日(6/8)にサミットを主催し、中国の影響力に対抗するため、インド太平洋経済枠組み(IPEF)に似た新しい「意欲的」経済パッケージを売り出す見込みだ。 / 米国メディアの報道によると、バイデンは3日間の首脳会談を主催するため水曜日にロサンゼルスに到着する予定であり、その間にバイデンはサプライチェーン、気候変動、雇用、貿易に焦点を当てたラテンアメリカの新しい経済枠組みを発表する見込みであるという。この枠組みは「経済繁栄のための米州パートナーシップ」として知られ、中国の「一帯一路構想(BRI)」に対抗することを目的としているらしい、と一部のメディアは報じている。 / バイデン大統領のラテンアメリカ向け経済パッケージは、中国に対抗する米国の政治的動機に駆られ、ラテンアメリカ諸国の真のニーズを十分に考慮せず、この地域に何らかの実益をもたらす可能性を疑う中国の観測筋もある。特に、米国がインフレの急増と投資の低迷に悩まされ、影響力の低下に直面している時、ラテンアメリカ大陸における米国の覇権を否定する声が高まっている、と専門家は述べた。 / 米国はラテンアメリカで中国を排除した貿易投資協定を主導することを目指しており、効率的で活力に満ちた中国の存在が米国の優位性を徐々に上回っていくことへの不安を反映している。しかし問題は、このような米国主導の貿易投資構想がラテンアメリカ諸国のニーズに合致し得るかどうかだと、中国社会科学院ラテンアメリカ研究専門家の周志偉氏はグローバルタイムズに語っている。 / 米国がこの地域に対して何らかの経済的インセンティブを売り込むのは今回が初めてではない。過去の経験から、中国の専門家は、それらの経済パッケージは具体的な協力ではなく、単なるリップサービスを提供するものだと考えている。

teleSUR Published 8 June 2022
People’s Summit Kicks Off in Los Angeles, US 
(「人民サミット」、米ロサンゼルスで開幕)
社会団体、労働組合、政治団体が、主権の重要性と米国のラテンアメリカへの介入のインパクトについて議論する予定。 / 「人民サミット」では、米国の侵入(invasion)がラ米カリブ諸国に与えた人道的影響、民主化のための闘い、対キューバ封鎖の拒否、ジェンダー政策についても取り上げる予定である。 / 米国の猛攻撃(onslaught)に対する抵抗における基本的価値としての連帯や、文化的アイデンティティを維持するための社会運動の役割、食料主権の重要性、気候正義についても議論される。 / さらに、国際法の尊重の重要性、とりわけ民族の経済的自立を含む各国の主権と自決の重要性が、この会議で取り上げられる重要な課題である。
【「ブエノス・アミーゴス(2022.06.09 Thursday)」に訳あり】

teleSUR Published 8 June 2022
Poor Attendance Clouds US-Hosted 'Summit of the Americas'
(出席率の悪さが米国主催の「米州サミット」に暗い影を投げかけている)
メキシコは、ワシントンがキューバ、ベネズエラ、ニカラグアをロサンゼルスの会議から排除したことを、民主主義に関する米国の二重基準の暴露として非難した。 / 月曜日(6/6)、ジョー・バイデン米国大統領が招集した米州サミットは、キューバ、ニカラグア、ベネズエラを排除した会合への参加をいくつものラ米カリブ諸国が拒否したため、荒れたスタートとなった。この拒否は、大陸の多国間外交の一里塚となるものである。 / メキシコのAMLO大統領は、月曜日(6/6)、連日の記者会見で、ワシントンがこれらの国々を排除したためにサミットを欠席することを確認し、「支配的な政治慣習を変える時が来た」と述べた。 / メキシコのほか、グアテマラ、ホンジュラス、アルゼンチン、ボリビア、エルサルバドル、カリブ諸国が、オブラドールに続いてボイコットするか、より低いレベルの代表団を派遣するよう要請している。

キューバを知る会・大阪 2022/06/07(火)
キューバ革命政府声明
キューバ大使館資料 キューバ革命政府声明
「米州首脳会議、帝国主義支配と排除」(仮訳)
米国政府はホスト国としての特権を乱用して、本年 6 月にロサンゼルスで開催される「第 9 回米州首脳会議」からキューバとベネズエラ、ニカラグアを除外することを早くから決定していた。 / この差別的で容認できない姿勢を改めるよう、多くの政府から正当な要求があったにもかかわらず、米国は聞き入れようとはしなかった。 / ・・・ / 「域内の全ての国が招待されなければ、出席を見送る」とする多くの国々の意向を抑えるため、米国政府が域内各国の政府に対してハイレベルでの働きかけを徹底的に行っていたのは周知の通りである。 / その中には、道徳に反する圧力や威嚇、脅迫、汚い策略が含まれていた。これは帝国主義の慣行であり、域内の国々への伝統的な軽視を反映するものだ。 / ・・・ / メキシコのアンドレス・マヌエル・ロペスオブ ラドール大統領のリーダーシップは、とりわけ称賛に値する。カリブ共同体(CARICOM)加盟諸国が排除に反対して取った明確で迅速な対応、ならびに、ボリビアのルイス・アルセ大統領とホンジュラスのシオマラ・カストロ大統領の毅然とした姿勢を高く評価する。 / ラテンアメリカ・カリブ諸国共同体(CELAC)議長国であるアルゼンチンの姿勢は、多くの中南米諸国政府が公式に、また私的に表明してきたように、差別的サミットに反対する域内の大多数の意見を表明するものである。 / 去る 5 月 27 日にハバナで開催された第21回米州ボリバル同盟(ALBA)首脳会議では、排除および差別的・選別的な待遇を断固として否定することが表明された。 / ・・・ / 西半球の統合を理性的な共存や平和、多様性の尊重、連帯に基づいて推進する正当な取組みについて、キューバはこれを支持する。域内の諸国民が直面している最も差し迫った課題に対して、キューバが現実的で具体的な解決策を適切に提案することで無条件に協力、貢献していることは広く認められている。しかし、今日、西半球の現実はその希求からかけ離れている。
2022 年 6 月 6 日、ハバナ

Prensa Latina June 7, 2022 Published by: Ileana Ferrer Fonte
Summit of the Americas: US underestimated regional support for Cuba
(米州サミット: 米国はキューバに対する地域の支援を過小評価していた)
米国は、火曜日(6/7)にロサンゼルスで開催されている第9回「米州サミット」で、キューバに対する敵対政策を押し付けようとしているが、キューバに対するこの地域の支持を甘く見ていたことが分かった。 / キューバ政府が月曜日(6/5)に発表した声明の中で述べたように、第9回サミットからの排除は、ワシントンがこの地域の覇権体制の道具としてこの多国間メカニズムを利用しているということを確認するものであるが、しかし20世紀におこなったようにラ米カリブの人々を扱い続けることはできないということも確証している。 / 始まったサミットは、木曜日(6/8)と金曜日(6/9)にハイレベル・セッションを開催する予定だが、どの代表者が出席するかはまだ不確定である。

M/P(MultiPolarista) 6月6日 ByBenjamin Norton
US govt’s Summit of the Americas fails: Boycott by presidents of Mexico, Bolivia, Honduras, Guatemala 
(米国政府の「米州サミット」は失敗する: メキシコ、ボリビア、ホンジュラスグアテマラの大統領がボイコット)
【始まったばかりの段階での記事。 / メキシコのAMLO大統領の欠席を「最も大きな欠席」と評している。「カリブ共同体(CARICOM)」については「数カ国は出席を確認した。ボイコットする国がどれだけあるかは不明」という。 / トランプ支持でバイデンとは犬猿の仲のブラジル大統領ボルソナロは、当初参加しないとしていたが米国がボルソナロを「ホワイトハウスに迎え入れてバイデンと1対1の会談をすると約束した」ことで出席することに。 / 「人民サミット」については、「数多くの草の根組織、左翼社会運動、労働組合が、米国政府の『米州サミット』に抗議するため、代替となる『民主主義のための人民サミット』を組織した。『人民サミット』は、6月8日から10日まで、カリフォルニアで一連のデモ、パネル、コンサート、文化活動を開催する」という。】

INTERNATIONALIST 360° JUNE 6, 2022 Stephen Sefton
ALBA and Nicaragua: Defending Solidarity in a Divided World
(ALBAとニカラグア: 分裂した世界における連帯の擁護)
この6月に開催される米国政府主催の「米州サミット」は物議を醸している。キューバ、ニカラグア、ベネズエラはすでに「米州機構(OAS)」を見限り、北米、中南米、カリブ海諸国のための半球フォーラムとしてのOASの信頼性に深刻なダメージを与えていた。最終的にどれだけの国が不参加を決めたとしても、アルゼンチン、ボリビア、グアテマラ、ホンジュラス、メキシコ、カリコム諸国が自らの参加を疑問視したという事実は、米国の外交政策を動かしている不吉で暗愚なイデオロギーを持つ人々さえ揺るがすものであることは間違いないだろう。 / この地域の解放に向けた断固とした弾力的な衝動は、これまでと同じように強く続いている。今年5月末、ハバナでALBA-TCP(米州ボリバル同盟)諸国の指導者たちが首脳会談をおこなった。 / 今回のALBA-TCP諸国サミットは21回目であった。サミットは、「連帯、社会正義、協力、経済的補完性、ラ米カリブ諸国共同体(CELAC)を中心とする真の地域統合」というALBA-TCPの原則を再確認する宣言を発表した。 / 宣言は、多国間主義への支持と帝国主義支配への反対を再確認し、6月の米州サミットをめぐる米国政府の差別的行動と、キューバ、ニカラグア、ベネズエラに対する経済攻撃を糾弾している。アンティグア・バーブーダ、ドミニカ、グレナダ、セントクリストファー・ネイビス、セントルシア、セントビンセント・グレナディーンなど、カリブ海の重要な島国がこの宣言を支持した。 / ラ米カリブ諸国では、米国はその帝国主義的な政策に対する抵抗を抑えることができない。対照的に、特にALBA諸国は、米国の地域政策とその地元エリートの執行者にうまく挑戦してきた。ニカラグアのケースは、ALBAの地域全体の事例を裏付けている。 / 地域自治、インフラ投資、文化的アイデンティティと多様性の積極的な推進は、すべて、ニカラグアの先住民族とアフリカ系住民に根本的な力を与えてきた。ニカラグアの外交政策は、とっくの昔に北米やヨーロッパの利益を優先することをやめている。昨年、中華人民共和国との関係を再開し、イランとの関係を発展させ、ロシアとの歴史的関係を再確認することによって、ニカラグアは、国連の基本原則に基づく多極化した世界への関与を深めている。

Prensa Latina June 6, 2022 Published by: Elsy Fors Garzon
President of Chile insists on America’s Summit without exclusions
(チリ大統領、排除のない米州サミットを主張)
チリのガブリエル・ボリッチ大統領は、本日(6/6)、第9回「米州サミット」はいかなる国も排除すべきではないと主張し、米国がキューバ、ニカラグア、ベネズエラを除外していることを批判した。 / ロサンゼルス市に行く前にカナダを訪れたボリッチは、ワシントンの政策は間違っており、歴史的に「結果を出していない」と指摘したと、新聞El Mostradorは伝えている。

MR online Jun 06, 2022 By Manolo De Los Santos, Gisela Cernadas
A second left-wing progressive wave is emerging in Latin America
(ラテンアメリカに第二の左翼進歩主義の波が押し寄せている)
6月にロサンゼルスで開催が予定されている第9回「米州サミット」は、依然として不透明なままである。 ・・・ワシントンの圧力で最終的にロサンゼルスに行く国もあるだろうが、「米国の裏庭」とされてきた中南米で、地政学的な風向きが変わってきているように感じざるを得ない。 / ・・・ / 現在、ラテンアメリカで民衆統治(popular governance)の第二の波が生じてきている。それは、2018年にメキシコの大統領にロペス・オブラドールが選出されたことに始まる。 ・・・ / 一方で、投資、貿易、地域協力の面で、中国の中南米への影響力は急速に高まっている。2008年に始まった「BRICS首脳会議」、2014年に始まった「中国-CELACフォーラム」、そして広く関心を集めている「一帯一路構想」は、いずれも中国がラテンアメリカで影響力を増していることを示すものである。かつての進歩的な波とは異なり、ラテンアメリカの人々は今、より強い中国を期待することができる。今日の中国は多国間主義を提唱し、戦争や介入ではなく、相互尊重、公正と正義、ウィンウィンの協力に基づく新しいタイプの国際関係を提唱している。また、中国は現在、米国に次ぐ経済大国であり、2028年には最大の経済大国になると予想されているため、経済発展や技術の面で先進国に追いつくことを目指す政府にとってはチャンスである。 / ホワイトハウスと国務省は、米州サミットの危機が生み出した状況を懸念している。 ・・・ / ラテンアメリカの進歩的な左翼運動による帝国主義の拒否は、独立した道を目指すこと、そして新自由主義に対抗する労働者階級の声を強めることを示唆している。しかし、社会主義の建設には時間がかかり、国際的な協力が必要である。したがって、選挙に勝利した後の人民を代表する政党や運動の闘いは、自国の発展だけでなく、米国の介入を打ち負かすことでもある。今後、ラテンアメリカは社会主義に向かって順調に航海するのではなく、紆余曲折の過程を耐え抜いていくだろう。その過程において、中国は、全世界の人々の平和、多国間主義、友好を促進することによって、これらの国々の完全な独立への道を支援する重要な役割を担っているのである。
(Manolo De Los Santosは研究者であり政治活動家でもある。10年にわたり、米国の違法な制裁と封鎖体制に対抗するための連帯と教育プログラムの編成に携わる。長年キューバを拠点に、人々の運動や組織の国際的なネットワーク構築を目指してきた。また、「Tricontinental: Institute for Social Research」の研究員として協力し、「Globetrotter/Peoples Dispatch」のフェローでもある。 /  Gisela Cernadasは、アルゼンチンの経済学者で、中国に拠点を置き、国際コミュニケーション機関Dongshengに寄稿、アルゼンチンのPatria Grande Frontのメンバー、No New Cold Warの国際運動のメンバーでもある。)
【「INTERNATIONALIST 360°」(6/6)にも掲載され、それを「ラテンアメリカの革命的大衆闘争」(2022.06.09 Thursday)が全訳している。 】

teleSUR Published 3 June 2022
Saint Vincent & the Grenadines Not to Be in the Americas Summit
(セントビンセント&グレナディーン、「米州サミット」に参加せず)
セントビンセント・グレナディーンのラルフ・ゴンサルベス首相は、6月6~10日にロサンゼルスで開催される「米州サミット」に同国代表を派遣しないことを確認した。

Prensa Latina June 2, 2022 Published by: Ana Luisa Brown
Argentina to represent Celac at Summit of the Americas
(アルゼンチン、「米州サミット」にCELAC代表として出席へ)
アルゼンチンのアルベルト・フェルナンデス大統領は、第9回「米州サミット」に出席し、「ラ米カリブ諸国共同体(CELAC)」の立場を表明すると、政府報道官が述べた。 / 報道官は記者会見で、来週、米国のロサンゼルスで予定されている会議に大統領が出席することを決めたのは、CELAC加盟国の代表、特にメキシコのAMLO国家元首と話し合った結果であると指摘した。 / アルゼンチンは、今年、CELACの臨時会長職を務めている。フェルナンデス大統領は、現在の状況に対するラ米カリブ諸国の懸念を示し、地域の結束を主張する予定だ。

Prensa Latina May 31, 2022 Published by: Aleynes Palacios Hurtado
Maneuvers against Peoples’ Summit in Los Angeles denounced
(ロサンゼルスでの「人民サミット」に対する工作を糾弾する)
ロサンゼルス市の警察は、「民主主義のための人民サミット」で大規模かつ合法的で平和的なデモを行う許可を拒否した。


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