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(ベネズエラ連帯) ベネズエラ・ラテンアメリカ短報No.82 ベネズエラ汚職・腐敗との闘い

2023-04-27 | ラテンアメリカ
ベネズエラ・ラテンアメリカ短報No.82
( 2023年4月27日)


(ベネズエラ 汚職・腐敗との闘い 要点)

・ 国営ベネズエラ石油会社PDVSAと政府石油省の高官を中心に、汚職・腐敗の逮捕者が続出している。 / 反汚職警察が組織され、検察局と共に昨年10月から捜査が開始されていた。今年の3月下旬になって大々的に報じられるようになった。マドゥーロ大統領は、信頼を寄せていた人々に裏切られて憤慨し、汚職・腐敗との闘いにおいて政府が正面から取り組んでいると発表。 / 3月20日、石油相エル・マイサミが、自身は汚職に手を染めてはいないが側近に逮捕者が出て辞表を提出し、マドゥーロ大統領が受理。
・ エル・マイサミは、石油部門の再編成を託されて一定の回復をもたらしたが、この1年間は生産量が停滞してきた。昨年9月には、前石油相ラファエル・ラミレスの汚職疑惑を公表し、調査を進めてきた。ラミレスはイタリアに逃れていて、ベネズエラ政府はイタリア政府に引き渡しを求めている。また、米国やスペインに逃れた政府高官の引き渡しも要求している。
・ 汚職ネットワークは、石油会社PDVSAと政府の暗号通貨機関を中心としていることから「PDVSA-Crypto」と呼ばれている。公務員やビジネス関係者が資金洗浄に多く関わり、公的財産の流用が行われていた。 / 汚職・腐敗との闘いは、この汚職ネットワークの完全解体を目指して取り組まれている。 / 現在までに少なくとも30億ドル相当の資産が押収されており、すべて社会福祉プログラムに投入されている。
・ ボリバル革命以前のベネズエラは、40年間の二大政党制の下で汚職・腐敗が蔓延していた。チャベスの闘いは、それの根絶を主要な課題のひとつとしていた。 / だが、旧来の国家諸機関で過去から受け継がれてきた汚職・腐敗は、ボリバル革命の中で根絶されず、再生産されてきたことが明らかになった。それは、米帝による封鎖で人民が極度に困窮する中でも、恥知らずな犯罪として行われてきた。それが官僚主義と非効率な組織を維持し増幅してきた。 / それらが、今、ついに根絶へ向けて旧国家機構の革命的変革として、組織された労働者・人民の運動として取り組まれ始めている。
・ 与党ベネズエラ社会主義統一党(PSUV)も汚職・腐敗との闘いを断固として支持する声明を発表。マドゥーロ政権の反腐敗政策を支持する人民のデモも行われた。
・ 明確な証拠はまだ出されていないが、米CIAの「邪悪な手」がベネズエラの社会主義指向政府を腐敗させ崩壊させようと画策していたという推測もなされている。

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(ベネズエラ 汚職・腐敗との闘い)

Plensa Latina April 19, 2023 Published by: Ileana Ferrer Fonte
Venezuelan Attorney’s Office detains 3 people linked to corruption
(ベネズエラ司法省、汚職に関連する3人を拘束)
ベネズエラ司法省は、水曜日(4/19)、「PDVSA-Crypto」と「Cartones de Venezuela」の汚職スキームに関連する新たな3人を裁判所に出頭させ、この事件の逮捕者は合計61人となった。 / 「国家反腐敗警察」は、カラカスのボリバル国家情報局で、PDVSA(ベネズエラ石油公社)の元貿易・供給担当副社長Ysmel Romer Serranoを審問にかけた。 / Romer Serranoは、アラグア州政府の事務局長でもあり、ベネズエラ・グアヤナ公社(CVG)インターナショナルの取締役、社会保障預金保証基金の理事長を務めていた。 / 他の被告は、PDVSA-Cryptoの陰謀に関連するとされるSalem Hassoun Atrachと、CVGの陰謀に関与したとされるLeoner Jesús Azuajeである。 / タレク・ウィリアム・サーブ司法長官はツイッターで、5つの汚職計画との関連性が疑われる61人がこれまでに逮捕されたことを明らかにした。

Orinoco Tribune APRIL 16, 2023 by Alba Ciudad
President Maduro Asks Officials to Work for the People
(マドゥーロ大統領、公務員に人民のために働くよう求める)
大統領就任10周年を記念してカラカスで開催された「2023年国際博覧会」式典で、大統領は、国民の真のニーズを満たすために働くよう公務員に指示を出した。 / これまで市民のニーズに応えるための当局の努力は十分ではなかったとし、ベネズエラ国民が求める対応を提供するための戦略を立てるよう、閣僚内閣とすべての公務員に促した。 / 反腐敗キャンペーン: 500台の車両を押収 マドゥーロ大統領は、現在進行中の反腐敗作戦の一環として、不正に得た資金で汚職者が購入した車両500台を没収したと説明した。さらに、これらの車両を法執行機関に引き渡し、国内のパトロールに使用する予定であることを明らかにした。 / 3月29日に発表された指示によると、押収された資産はすべて社会福祉プログラムに使用されることになる。

Orinoco Tribune APRIL 15, 2023 By Maria Paez Victor – Apr 14, 2023
Venezuela, Crime and Punishment? 
(ベネズエラ、罪と罰?)
この数週間、ベネズエラの人々は、政府高官の多くが汚職で逮捕されるという前代未聞の事態を目の当たりにした。「石油公社PDVSA」、「暗号通貨SUNACRIP」、「鉄鋼公社」という3つの重要な政府企業を中心に、数十億ドルを奪ったという公務員と民間実業家のネットワーク全体が発見された。 / 憤慨したマドゥーロ大統領は、国民に向けた演説で彼らをマフィアと呼び、これまで全幅の信頼を寄せていた人々から深く裏切られたと感じていることが明らかになった。そして、すべての犯人を逮捕し、国民の盗まれた資金を取り戻すために、手段を選ばないことを誓った。 / すべての始まりは、昨年10月、PDVSAから送金されたはずの30億米ドルが政府口座から消えていることが判明したことだった。それをきっかけに、石油会社、暗号通貨機関、重要な鉄鋼国営産業、民間企業、元国民議会副議長(ある時は閣僚)、元知事、市長、さらには数人の裁判官へと、捜査当局が辿り始めた。現在までに、百人近くが逮捕され、裁判を待っている。 / マネーロンダリングが発見され、テレビで不正商品が紹介された。倉庫には何百台もの新車のほか、首都の上流階級のセクションに建設中のビル数棟、6機の飛行機(1機はドル札が詰め込まれていた)。カラカスの高級住宅街にある複数の邸宅で乱交パーティーが開かれ、売春ネットワークが維持されていたという。現在、多くの被告人が自白し、判決を寛大化するために情報を提供している。 / 議会は、汚職で判決を受けた者の資産を国家に返還する「汚職防止法」を迅速に可決した(全会一致で)。 / 社会主義、市場、そしてボリバル革命 ウゴ・チャベスが起こしたボリバル革命が地滑り的な勝利を収めたのは、ベネズエラで40年間続いた二大政党制に対抗し、腐敗を許さない姿勢を貫いたからだ。しかし、このことは国外ではほとんど理解されていない。 / ボリバル革命以前のベネズエラは、修正主義的な反対派が考えるような牧歌的な場所ではなく、まさに腐敗の沼地であった。ボリバル革命、その構成プロセス、そしてチャビスタ勢力のすべてのイニシアチブの主要な優先事項のひとつは、汚職を根絶することを目的としていたのである。 / 1999年のこの豊かなはずの国家は、政府の莫大な石油収入にもかかわらず、貧困率が80%にも達していた。 / 今、ベネズエラのボリバル政府の敵は、こう叫んでいる:「チャビスタの腐敗ぶりを見よ!」と。しかし、それは偽善者と嘘つきの声である。 / 以下は、明るみに出たチャベス以前の時代の犯罪の疑いである。【数多くの実例が並んでいる。省略。】 / CIAの邪悪な手が、ベネズエラの社会主義指向政府を腐敗させ、崩壊させようと、道徳、誠実さ、原則に劣る役人を探して、あらゆる種類のインセンティブを提供し、誘惑してきたと推測することは、それほど突飛なことではないだろう。 / ベネズエラのボリバル的な社会的・政治的変革は、その本質において、教育のための革命であり、良心の開放のための革命であり、社会全体に連帯の輪を広げるための革命であり、平和で自由で主権ある国を解放し構築するための革命であった。 この20年間は、違法で残酷な米国の制裁、数々のクーデター未遂、テロ、パンデミック、帝国の悪意などに直面しても生き延び、さらには繁栄してきた強靭さを、私たちは何度も何度も目にしてきた。 / 教育、草の根活動、政治参加、地域組織を通じて、腐敗との戦いは政府のファイルに限定されず、今や何が自分に課せられているか、何が求められているかを理解した市民自身の考え方と行動にも影響を与えている。

Orinoco Tribune APRIL 15, 2023
Anti-Corruption Campaign in Venezuela Continues: 7 New Arrests Including Opposition Officials
(ベネズエラの反腐敗キャンペーンが続く: 野党関係者を含む7人の新たな逮捕者)
ベネズエラ政府が続けている反汚職キャンペーンで、新たに7人の逮捕者が出た。 / 「PDVSA-Crypto汚職計画」への関与とBaruta自治体での違法建設ライセンス提供の容疑で逮捕された被拘束者は、13日に裁判所に送られた。

Orinoco Tribune APRIL 10, 2023
Anti-Corruption Campaign: 142 Raids in Last 72 Hours
(反汚職キャンペーン: この72時間で142件の家宅捜索)
この72時間で、公共省は汚職行為に責任があるとされる市民に対し、新たに67件の逮捕状を発行した。同様に、142件の家宅捜索が国土全域で実施された。 / これらの捜査は、「PDVSA-Crypto事件」として知られる石油産業内の汚職ネットワークを解体することを目的としている。 / ベネズエラ検事総長タレク・ウィリアム・サーブは、イタリア政府に対し、元石油産業相ラファエル・ラミレスを汚職の罪でベネズエラで裁くための引き渡しを要求した。 / また、スペインと米国政府に対し、元エネルギー副大臣Nervys Villalobosら5人の身柄を引き渡すよう要求している。

teleSUR Published 5 April 2023
Venezuelan Prosecutor's Office: 51 Detained In Corruption Plots
(ベネズエラの検察庁: 汚職計画で51人を拘束)
石油産業における汚職に関連する犯罪で起訴された者は、現在までに262人にのぼる。 / 司法長官タレク・ウィリアム・サーブは、石油産業における汚職に関与したとして、これまでに51人が拘束されていることを明らかにした。 / 検察庁は、31の汚職計画を明らかにし、そのために127人が調査されている。「Pdvsa Cripto事件」では16人が裁判にかけられ、75人がすでに判決を受けた。

Orinoco Tribune APRIL 1, 2023 By Jesús Faría – Mar 31, 2023
The Fight Against Corruption, the Banner of Chavismo
(汚職・腐敗との闘い、チャビスモの旗印)
ボリバル革命は、20世紀末にこの国を国家史上最大の危機のひとつに陥れた複数の勢力や現象との歴史的対決の中で誕生した。それは、経済的、社会的、政治的な危機であると同時に、巨大な道徳的危機でもあった。1992年2月4日の軍の反乱は、政治的・経済的エリートの醜い道徳的腐敗を非難したことを忘れてはならない。ボリバル革命前のベネズエラの二大政党制は、腐敗の沼にはまり、国家がそれに立ち向かうことはなく、むしろ奨励し正当化していた。 / ボリバル革命、その構成プロセス、そしてチャビスタ勢力のすべてのイニシアチブの主な優先事項のひとつは、汚職を根絶することであった。 / 革命の当初、私たちは、この災いを阻止し打ち負かすことはもっと簡単なことだと考えていたかもしれない。しかし実際には、国家資源の窃盗、公務員の不快な行動、民間経済力の腐敗利用は、強力で深く社会に根ざしたメカニズムに基づいていた。 / ベネズエラの石油産業と司法制度における腐敗の、最も新しく最も深刻な事例がある。そこでは、米帝による封鎖の残酷な影響によって甚大な物質的困難に陥っている人々の資産を使って、高位の公務員が、人々を最大限に軽蔑して、最も汚い暴挙を犯したのである。これは、国家の裏切り者による、人民と革命に対する真の猛攻撃である。 / しかし、ボリバル革命は、かつてないほど、公的資源の窃盗に対して断固として行動してきたのは、まったくまぎれもない事実である。チャベス大統領の、そして現在のマドゥーロ大統領の確固たるリーダーシップの下で、閣僚や判事、知事や市長、企業や国家機関の長や役員に至るまで、非常に高いレベルの公務員が司法的に訴追されたのは、我々の歴史のこの新しい時期である。 / これは、過去の19世紀と20世紀の独裁政権の時代との大きな違いである。これらの政権は、道徳的に腐敗したエリートの政権であり、公的資源の浪費によって個人的に豊かになることが権力の源泉であった。 / 腐敗の原因と範囲・大きさ ブルジョア経済・政治エリートが設計した腐敗のシステムは、複数の表現形式を持つ。【道徳的な腐敗、経済的な腐敗、国家制度の腐敗の3つを指摘。】 / ベネズエラの場合、これらの制度は、大部分が過去から受け継いだもので、オリガーキーの略奪と特権のために特別に作られたものである。非効率的な組織であり、官僚主義に悩まされ、汚職行為の前兆となっている。 / 腐敗の諸結果 革命が腐敗を根絶するためにおこなった最大の努力にもかかわらず、腐敗は依然として生きており、国家の発展にとって非常に否定的な結果をもたらしている。 / 社会政治分野における汚職の結果には、富の分配における不平等の拡大、社会投資のための国家資源の減少、汚職に対する社会不安による政情不安、政治システムの委縮、民主主義の劣化などがある。 / 経済分野では、国家の財政力の低下、不正な手段による私的な富の蓄積の拡大、生産のための景気刺激メカニズムの弱体化、国家への寄生、経済力による国家に対する支配の強化などが汚職によって引き起こされる。 / ボリバル革命の汚職との闘い 腐敗・汚職との闘いは複雑である。現在の状況において、ボリバル革命は腐敗・汚職と闘うための容赦ない攻勢を宣言した。この戦略の大きな強みは、まさにマドゥーロ大統領がこの聖戦の最前線に身を置いていることである。 / 不処罰を根絶することが重要であり、そのためには効率的な管理・制裁メカニズムが必要である。制度を強化し、さらにそれを超えて、人民の参加が高まる新しい革命的国家の枠組みの中で、制度を全面的に変革すること。それが、国庫の横領に対する最も有効な解毒剤のひとつである。 / 公的資源との関係で慢性的な寄生を生み出す「レンティアリズム」を終わらせるために努力することが必要である。社会の参加型かつ民主的なコミュニケーションは、腐敗の事例を持続的に非難し、十分な討論を可能にする。経済生活の民主化は、賄賂による大資本の特権を根絶するものである。 / 資本主義の搾取システムにある腐敗の根を埋めてこそ、腐敗に決定的な終止符を打つことができるのは明らかである。したがって、前述の諸課題は、社会主義への移行の過程に属するものである。しかし、これは長く複雑な過程であり、旧体制の分解が伝染する危険もある。このため、革命は、腐敗と徹底的に闘うために抗体を作らなければならない。なぜなら、道徳的な退化と古いブルジョア支配の回復のこれらの兆候は、ボリバル革命にとって、帝国主義の侵略そのものよりもさらに危険であり得るからである。 / 最後に、我々の反腐敗戦略の本質的なポイントがある。それは、米帝国主義の最新の猛烈な攻撃を打ち破るのに役立ったのと同じ、強力な道徳的盾で国民を団結させることである。どんな偉大な闘いでも、並外れた大きさの力を必要とする。その力とは、組織化され意識化された労働者人民であり、その先頭に立つのがPSUVであり、その強力な前衛である。 / これは、嘘に対する真実の偉大な闘いでもあるので、この力を導くために、激しいコミュニケーション・キャンペーンを実施することが重要である。 / われわれは、この闘いから道徳的・政治的に強化され、浄化され、腐敗した要素がなくなり、われわれの歴史的プログラムを発展させるためのよりよい諸条件で立ち現れることになるだろう。

Plensa Latina April 1, 2023 Published by: Martin Hacthoun
Lurid corruption scheme shocked Venezuela 
(ベネズエラに衝撃を与えたLurid汚職計画)
タレク・サーブ司法長官がベネズエラで発見された汚職ネットワークを表現するために用いた用語は、事実の背後にある隠れた腐敗を総合している。 / この陰謀は、国営企業PDVSAと暗号資産国家監督局(Sunacrip)を連想して「Pdvsa-Cripto」と呼ばれており、検察庁長官が記者会見で明らかにした。 / 司法長官が詳述したように、この陰謀には、資産洗浄のために捕らえられた役人、ビジネスマン、ビジネスウーマン、若い男女が関わっており、その犯罪行為に報いるために、過剰で豪華な、違法かつ犯罪的な生活を送っているとコメントした。 / 拘束された者たちは、公的財産の流用や娯楽、マネーロンダリングや交際、影響力のある密売などの罪に問われ、役人は国家反逆罪で起訴される予定である。 / 同様に、当局は、組織犯罪との関係で市長を逮捕し、2人の裁判官と1人の弁護士が、その地位を利用して司法上の利益を供与した。このため、彼らは、遅延または意図的な機能の省略と犯罪を行うための関連付けで起訴される予定である。

Orinoco Tribune MARCH 27, 2023 By Misión Verdad
The Crucial Challenge of Venezuela’s Oil Industry
(ベネズエラの石油産業の重大な課題)
最近明らかになったPDVSAの中心部の汚職事件は、石油産業の再編という懸案事項を再び浮き彫りにした。ベネズエラの石油産業は、長年にわたり「制裁」の総攻撃を受け、その操業、生産能力、対外貿易経路に大きな影響を与え、国民経済全体に悪影響をもたらしてきた。 / チャベス大統領が急逝した2013年の後のニコラス・マドゥーロ大統領の誕生は、ラファエル・ラミレスが率いるPDVSAを権力の一領域とするという複雑な状況で始まった。 / ラミレスは、10年間PDVSAの長を務めていた。この期間は、業界のあらゆるレベルをカバーし、ラミレスを基準とする特定の組織文化を形成するのに十分な長さであった。 / 2014年に国営企業および石油鉱業省の長を退いた後に明らかになった悪名高い汚職事件は、ラミレスがその在任中にいかに個人的なサークルを充実させたかを裏付けるものだった。彼は、原油の不規則な販売、不正な契約、産業からの資金の海外移転から、目立たないように横領するシステムを作り上げ、それが徐々に会社の衰退を招いた。 / ラミレスは2017年にチャビスモと決別した。そのことで、それまで野党メディアから「石油王」呼ばれていたラミレスが、自らを野心と願望を持つ独立した権力者と見なしていたことも明らかになる。 / ウゴ・チャベスが政府の舵取りをしていた晩年の原油価格の好況は、ペトロ・ダラーの異常なシャワーの中で略奪の仕組みが気づかれないようにすることを容易にしていた。 / マドゥーロ大統領が推進した経営改革では、業界の業績に「ラミレス時代」の痕跡が色濃く残り続けていた。再建の試みは成功しなかったが、反腐敗攻勢で腐敗工作に没頭していた経営幹部や同社のトップが次々と逮捕されることになった。 / ベネズエラ石油公社に対する米国の「制裁」が強化されたことで通常の輸出ができなくなったため、通常とは異なるルートで新しい販売モデルを立ち上げることを余儀なくされた。 / 原油輸出に加え、国内市場向け燃料製造のための希釈剤(超重質原油の処理に必要なナフサまたは軽質原油)や添加剤の輸入など、封鎖は前例のない障害を生み出した。 / ベネズエラが最も苦労しているのは、物流と発送のチェーン、つまり原油を物理的に取り出して目的地に確実に到着させるための手続きである。これらの手続きは、米国による押収の可能性を避けるため、最も秘密裏に行わなければならない。 / 腐敗の構図と現代の経済的緊急事態 PDVSAの上層部や、ベネズエラ国家における暗号資産に関する政策を司る「Sunacrip」の経営陣を含む汚職スキームの運用方法はまだ不明である。 / 今回のPDVSAの汚職事件は、業界に対する「制裁」によって生じた汚職の誘因によって引き起こされたものであり、PDVSAの再建が引き続き根強い課題であることを示している。 / 監督官の職、資源の管理、産業の流れの監督に関連する問題は、最新の汚職スキャンダルで最高潮に達し、これまで達成した経済回復の成功や、輸出を継続するための例外的貿易スキームの運用そのものを危うくしている。 / 国際情勢 国内レベルに加え、1年前のウクライナ戦争の正式なエスカレーション以降に起きている新たなエネルギー再編のもとでは、業界の再編は不可欠である。 / ベネズエラは、多極化した世界の信頼できるパートナーとの石油関係を深めている。そして、この強化のためには、PDVSAの主要なプロセスで活動する腐敗した要素を一掃することで、インフラや生産のための投資を呼び込むのに必要な信頼を築くことが、生産を増やし業界を完全に安定させるための鍵となる。 / ロシアの国営石油会社ロスネフチのイゴール・セチン社長は、最近ベネズエラを訪問した。ロスネフチはPDVSAとの関係で2020年に制裁を受けた。しかし、今、ロスネフチは復活した。 / この会談から、ロシアがベネズエラの原油増産に協力し、同市場への輸出を増やす可能性を検討する意向が発表された。 / ベネズエラは、イランとの間で船隊強化のための新たな取り組みをおこなっている。昨年2月、イランとの間で新造船2隻の製造契約が発表された。この船は、イランのブシェール造船所でイラン・マリン・インダストリアル社(サドラ社)が建造する予定である。 / 封鎖された国としてのロシア、イラン、ベネズエラの、商業的な形式を超えた新しい慣行の下にある割合を見ると、封鎖を画策した国々によってつくられた商業的な足場に不利な形で、並列エネルギーシステムが形作られつつあることが明らかである。 / 再構築の重要なポイント PDVSAは、ベネズエラの製油所向けにイランから280万個のスペアパーツを購入した。つまり、精製面では米国依存から脱却したことになる。しかし、技術的な適応と調達システムの変更という長いプロセスは、今後も複雑なままであろう。 / 2020年、PDVSAは陸上と海上で3,500万バレル以上の原油を貯蔵していた。書類上、同社はベネズエラ全土で約7,000万バレルの陸上貯蔵能力を有している。それでも、パイプラインやポンプなどの中流インフラのメンテナンス不足と劣化により、過去10年間でその貯蔵能力の半分近くが停止している。また、この問題は、同国の戦略的安全保障に関わるものである。 / いずれにせよ、業界の回復を進めることは、これまでの成果を集約し、中期的に生産と輸出を安定させる視点を構成する第一歩となる。

teleSUR Published 26 March 2023
Venezuelans March in Support of Anti-Corruption Policy
(ベネズエラ: 反腐敗政策を支持して人民がデモ行進)
土曜日(3/25)、ベネズエラ国営石油公社(PDVSA)その他の公的機関で発見された不正の調査を指揮するマドゥーロ大統領の反腐敗政策を支持し、多くのベネズエラ人民がデモ行進した。 / 「人民の支援を受けて、我々は真の正義のための闘いを続けるために力を合わせる」とマドゥーロ大統領はツイートした。 / タレク・ウィリアム・サーブ検察官は、PDVSAと国家暗号行為監督局(SUNACRIP)で発見された汚職ネットワークに関連する10人の高官、11人のビジネスマン、3人の裁判官、1人の市長の逮捕について詳細を説明した。

Peoples Dispatch March 23, 2023 by Lucas Estanislau
What is known about the corruption investigation in Venezuela’s state-owned oil company
(ベネズエラの国営石油会社における汚職捜査についてわかっていること)
先週金曜日(3/17)から始まった捜索では、すでに裁判官や市長などの公職者が逮捕されている。 / 反汚職警察と検察庁が主導する捜索が、ベネズエラの政界に大きな打撃を与えている。当局は、裁判官、市長、知事、そして特にベネズエラの国営石油会社PDVSAの首脳陣の汚職の疑いについて調査している。【下のVenezuelanalysisの記事とほぼ同じ内容。】

Venezuelanalysis Mar 21st 2023 By José Luis Granados Ceja
Venezuela Oil Minister Resigns Amidst Corruption Crackdown
(ベネズエラの石油相が汚職取り締まりの中で辞任)
石油相タレク・エル・アイサミは、国家反腐敗警察が複数の高官を逮捕するに至った「重大な腐敗行為」の疑いを明らかにした後、月曜日(3/20)に辞表を提出した。 / この取り締まりで逮捕されたのは、ベネズエラ社会主義統一党(PSUV)の議員Hugbel Roaと、国家暗号資産監督局(Sunacrip)の責任者Joselit Ramírezである。いずれもエル・アイサミの側近とされている。 / 元学生指導者のエル・アイサミは、内務相やアラグア州知事を経て石油相に任命された。彼は、重い制裁を受けている石油部門の「再編成」を任された。歴史的な低水準からの大幅な回復にもかかわらず、過去1年間、生産量は停滞している。 / 「PDVSAの深刻な汚職行為について調査が開始されたことを受け、このプロセスを完全に支援、同行、バックアップする目的で、石油相としての辞任を表明することを決定しました」とエル・アイサミは書いている。 / 辞任を受け入れたマドゥーロ大統領は、月曜日(3/20)の夜、カラカスのホテル・フンボルトでPSUVの指導者とテレビで会談し、推定30億米ドルが公的財源から盗まれた汚職の疑いについて話した。 / マドゥーロ大統領は、米国主導の経済封鎖により政府が通貨入手の困難に直面していることを考えると、資金の不正流用疑惑は特にひどいものだと訴えた。 / エル・アイサミは昨年9月、ラファエル・ラミレス前石油相が主導する汚職疑惑を公表していた。 / ベネズエラ社会主義統一党(PSUV)も同様に、反腐敗調査を支持するコミュニケを発表した。「ベネズエラ社会主義統一党は、ベネズエラ・ボリバル共和国の道徳、原則、価値を腐敗させようとする汚職との闘いを強化するためにベネズエラ国家がおこなっている行動に対して、確固たる支持と絶対的支援を表明する」と声明には書かれている。

teleSUR Published 20 March 2023
Maduro: We Are at the Forefront of the Fight Against Corruption
(マドゥーロ: 私たちは汚職との闘いの最前線にいる)
ニコラス・マドゥーロ大統領は、今週月曜日(3/20)、国内で調査された事件の枠組みで、汚職や腐敗した人々との闘いにおいて、政府が正面からの立場をとっていると述べた。 / これらの事件の調査は数週間前から行われており、「私自身、共和国検事総長室とそのすべての機関の積極的な協力のもと、調査を進めてきた」と述べている。 / 大統領は、また、ベネズエラ国民に支援を求め、「腐敗と汚職に対抗するこの闘いに勝利するために、これまで以上に団結してほしい」と呼びかけた。


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