”ポプリ”は今ではとてもお手頃な価格で様々な芳香を楽しむことが出来る。私も好きなのでいくつかの箇所に置いたりして使用している。特に薔薇の香りが好き。そもそも、この”ポプリ”は中世以来、疫病に対する効果的な予防法がなく、衛生のためにも消毒法が無かった時代において、装飾や香りの楽しみのためというよりも、悪疫を退け、不快な匂いを撃退するという実用的な(あるいは医学的)目的に供されていたもの。ドライ・タイプのものやペイスト・タイプのものも活用されていた。また、ポプリを円形の小さな容器に詰め、首やベルトにかけるポマンダーは、当時の女性の広がったスカートの下のフープに吊るすなどと活用されていた。バラやハーブなどによる室内香としてポプリはエリザベス1世時代(16世紀)に遡る。かのシェイクスピアも愛用者であり、その歴史がヴィクトリア朝時代には普段の生活にすっかり定着するようになり、果物を混ぜたものなども病室に置いたりして香りが癒しの役目を担ってきたのだと思うと、自然の香りたちと共に人間は歩んできたのだと感謝のような気持ちを好きなポプリたちを見つめて思う。
上の写真のように、この時代は乳鉢で香料をすりつぶす力仕事はそのお家のメイドのお役目。そして、”いかがでしょうか?”と奥様にその香りを嗅いで頂くというもの。でも、次第に労働者階級の人々たちの生活にも浸透してゆき、今日では世界中で様々な形状のものや用途に使用されている。香りとはとても大切なものだといつも感じているので、このような長い歴史の知恵の尊さを思う。
上の写真のように、この時代は乳鉢で香料をすりつぶす力仕事はそのお家のメイドのお役目。そして、”いかがでしょうか?”と奥様にその香りを嗅いで頂くというもの。でも、次第に労働者階級の人々たちの生活にも浸透してゆき、今日では世界中で様々な形状のものや用途に使用されている。香りとはとても大切なものだといつも感じているので、このような長い歴史の知恵の尊さを思う。