★この週末は1979年前後の英国、そして日本のことを考えていました。ちょっと好きな曲を歌う練習も小声でしたり、勝手に超訳してみたり。ザ・クラッシュの「ロンドン・コーリング」と同じ1979年リリースの、マリアンヌ・フェイスフルの『ブロークン・イングリッシュ』が連想されました。このアルバムも80年代初めに日本盤のレコードで購入したのですが、やはりこのデニス・モリスが撮ったアルバム・ジャケットに魅せられたからです。呪詛とも称されるお声のマリアンヌ・フェイスフルの最初に聴いたアルバムです。同じ頃、ニコの『ジ・エンド』を知りました。お二人共、私の大切なミューズです。重いアルバムから聴き、さらにお若き日のアルバムや曲を知る中で、お声も様相も60年代、70年代、80年代と変容されて行ったことに、10代の私には何か戸惑いのようなものもあった気がします。
ザ・クラッシュもそうですが、この「ブロークン・イングリッシュ」でもイギリスの危機を歌っています。下の映像はデレク・ジャーマン監督によるものです。今の時代とは異なり、当時はアメリカとソ連による冷戦時代。そして、1979年は日本も大きな影響を受けた世界的な石油危機(戦後2度目の)でした。中東戦争も勃発しました。戦後、世界は東西に分かれました。それはアメリカやイギリス、フランスなどの資本主義国と、ソ連や中国などの共産主義国に。1985年のゴルバチョフのペレストロイカ声明まで、一触即発という核戦争の恐怖が現実味を帯びていたのです。核を保有しない日本はアメリカの核の傘なるものに守られて、それを信じて今に至ります。もうその傘はぼろぼろです。あの第二次世界大戦だって、アメリカが日本に対し徹底的に石油輸出を禁止した。もう引くに引かれぬ状況に追い込まれ敗戦の一途を辿る。腑に落ちませんが、GHQによる占領政策と国家解体はじわりじわりと今もまだ効力はあるのでしょう。
1979年のイギリスは日本以上の大不況で、米ソによる第三次世界大戦も?!という危機感がこれらの曲にも大きく反映されています。イギリスは保守党と労働党の二大政党で、この年に英国初の女性首相サッチャーが誕生。日本と異なり、右派左派、国民が国を案じ声を上げます。そしてその国民の声は連帯となり大きくなるのです。愛国心はどの国にも自然とあるもの。日本だけは戦後タブー視され、日本人でありながら国家解体を目論む人達が右左関係なくいる。保守とは日本を、国体を護ることだと思います。日本に保守政党があるとすれば、やはり嘗ての自民党内の若き異端児たちの青嵐会(幹事長は石原慎太郎氏で、中川昭一氏のお父様の中川一郎氏もおられました)、そして日本維新の会の所謂、石原維新(太陽系とも云われる)の少数派の政治家方。これらの少数派の主張を煙たがる人達が実は大きな権力を持っているのかもしれませんね。左派も劣性。私は共産主義者ではありませんが、もう、最も歴史のある政党の日本共産党ですら教条主義。嘗ての日本共産党は自民党より、ずっと愛国心に基ずく主張を感じたものです。その反米の筈の日本共産党の強い領土意識には賛同するものの、嫌いな筈の米国による占領体制を保守しているように思えます。また、自民党は保守政党ではないと思います。それこそ、占領時代から未だに脱却できずにいる米国追従の親米保守と呼ばれる安倍政権などが顕著。もう保守も革新もごちゃ混ぜ。ユーロ危機を迎える今ですが、イギリスはユーロに加盟しなかった。イギリス・ポンドを守ったのです。フォークランドも護りました。サッチャー首相の大英断です。日本は土下座外交が続き誇りすら失いつつあるように思えてなりません。何が96条から改正でしょう!占領憲法は無効なのですから、廃棄して明治憲法を今に合うように改正してゆくという、先の国会でも長年の持論である石原慎太郎氏がおっしゃいました。TPPも遺伝子組み換え食品の件だけではなく問題が多々あると。
中国、韓国、ロシアとの領土問題も抱えている日本です。いつまでも米国追従で良い筈がありません。自民党には親米、親韓、親中と色々。TPP参加は明らかに公約違反なのに、党内の反対派の声も聞こえない。それでも、一部の企業や投資家は大喜びのアベノミクス。問題の第三の矢はさらに危険な気がします。日本人の10代、20代の若き人々の失業率の惨憺たる現状が、さらに移民政策により失われてゆくのでしょう。この移民問題は今、世界中で問題であり悲惨な事件も起きています。多文化共生を望みながらも、優先すべきものは日本であり、日本人の生活ではないでしょうか。夢物語を語るのは簡単ですが、その先は恐ろしい惨状が目に浮かぶかの様です。もっと議論と説明が必要なのに、どんどん勝手に政府が進めてゆく。自民党の高支持率?民主党政権を生んだのは国民。メディアに煽られ世論は風任せ。新しい自民党になった?そうは思えないです。長年の経験はあるものの、自民党は変わっていない。なので今も、国民不在と揶揄されるのでしょうね。
私は国粋主義も嫌なのですが、日本が貶められ続けることはもっと嫌です。これからの子供達の世代はもっと不憫でしょう!憲法改正発議大賛成!遅すぎるくらい(個人的には占領憲法は無効論に賛同しています)。このままではいつか日本という国はすっかり様変わりしてしまうのかも、と危惧します。何を護る?国体って?八百万の神が宿る神話を持つ日本。その最高の司祭とは、どこにも明記することでもなく、天皇陛下なのだと思います。戦後体制からの脱却は、占領憲法を廃棄すること、その議論からさえ逃れようとする自称保守の方々も教条主義に陥っているように感じてなりません。日本だけではなく、他の古い歴史を持つ国々の文化や伝統からの学びは尊いものです。私の拠り所は多分にそれらからの教示であるように思えます。音楽や映画はテレビや新聞メディアよりも、ずっと私の先生たちなのだと痛感します☆