神戸・大阪遠征の合間をぬって、芦屋市美術館で開かれていた「具体、海を渡る。」展を観覧してまいりました。
ほもフィーでの観戦の翌日土曜日に、神戸から大阪へ移動となったわけですが、ネットで検索していたら吉原治良主宰の芦屋市の具体美術協会についての記述にたどり着きました。
大阪・中之島の国立国際美術館での「ノスタルジー&ファンタジー」展にも心ひかれるものがありましたが、次の機会のたのしみにとっておきます。
神戸・三宮からは阪神電車で芦屋へ。よく阪急=ハイソ、阪神=庶民的というイメージで語られますが、ここ芦屋にかぎっては、阪神線よりも海側にかつてのお屋敷街がひろがり、かつての上方の旦那衆が住んだと言います。
「具体」が芦屋で生まれたのも、吉原治良が今の吉原精油の御曹司だったためでした。
今では埋めたてがすすみ海岸線ははるかかなたに。ところどころのマツの古木だけがいにしえの海のなごりを伝えます。
芦屋市美術館はその防風林と潮止めの堤がつらなるあたりにありました。
「具体」は日本の美術界からは異端視され、ほぼ黙殺されていた存在。欧米では高く評価されましたが、国内でまとまった形で見られる機会は貴重です。
こぢんまりとした美術館でしたが、2Fまである展示室をつかい「具体」の活動と、それを伝える海外でのおどろきがまとめられておりました。
地元芦屋にとどまらず、広く他の地域でも紹介されるべき意欲的な企画展示だったと思います。短い期間、地方の小さい美術館だけの展示ではもったいない。
隣接する敷地には谷崎潤一郎記念館もあり、また機会をあらためてゆっくりと訪れてみたいものです。
GUTAI×INTERNATIONAL 具体、海を渡る。 展