アリス・マンローは1931年にカナダで生まれ「短編小説の女王」と評される作家。
本書は2013年 ノーベル文学賞受賞作。
全14編、短編ですからひとつひとつのお話は長くはないのですが
推敲を重ねる作家らしく
彼女が考え抜いた結果がひとつの言葉になって出てくるので
どうしてどうして“読み飛ばす”訳にはいきません。
一日に一つのお話…
言葉の意味を探る楽しさ!
読み終わると不思議な感覚に…
なぜか、子供のころのことや、母のこと
若かったころのこと、
いろいろなことが、自然に思い出されてきたのです。
それは、記憶の底からふつふつと湧いてくるという感じで
無理やり思い出そうと努力するというのではありません。
そう言えば…あんなこともあった こんなこともあった
と、自然に、次から次へと…
当時はわからなかったけれど、
あれは、こういうことだったのかもしれない…などと
お奨めです。