リートリンの覚書

第十八代・反正天皇


第十八代・反正天皇(はんぜいてんのう)


生没年 ?~410(享年?歳)
在位年 406(?歳)~410(?歳)


別名

多遲比瑞歯別天皇
(たじひのみつはわけのすめらみこと)

多遅比瑞歯別尊
(たじひのみつはわけのみこと)

瑞歯別皇子
(みつはわけのみこ)

蝮之水歯別命
(たじひのみずはわけのみこと)

水歯別命

反正天皇の生まれた淡路宮では、瑞井という井戸がありました。

ここの水を汲んで太子をあらいました。この時、多遅(たじ)の花が、井の中にありました。それで太子の名としました。

多遅の花は、いまの虎杖(いたどり)の花です。故に、多遲比瑞歯別天皇(たじひのみつはわけのすめらみこと)といいます。




仁徳天皇(にんとくてんのう)




磐之媛命(いわのひめのみこと)


配偶者


皇夫人津野媛(つのひめ)

妃・弟媛


(日本書紀より作成)


香火姫皇女
(かいひめのひめみこ)
圓皇女
(つぶらのひめみこ)

財皇女
(たからのひめみこ
高部皇子
(たかべのみこ)


略歴(日本書紀の伝えより)


仁徳天皇と皇后・磐之媛命の間に
生まれた子です。

天皇は淡路宮で生まれました。
歯は一つの骨のようで、容姿は美麗でした。

仁徳天皇87年
仁徳天皇が崩御しましいた。

住吉仲皇子が反乱を起こし太子の宮を焼きました。

逃げのびた太子・去来穂別は石上振神宮いました。そこへ太子が不在なことを知った、瑞歯別皇子が訪ね追ってきました。

しかし、太子は弟王の心を疑い、応じませんでした。太子は人伝に瑞歯別皇子に「異心がないというのなら、難波へ帰り仲皇子を殺せ」と命をだしました。

命をうけた瑞歯別皇子は難波へ戻り仲皇子の様子を伺いました。

仲皇子は太子が逃亡したと思い、備えをしていませんでした。

そこで瑞歯別皇子は、仲皇子に近習する隼人、刺領巾(さしひれ)に錦の衣褌を与え、「我の為に仲皇子を殺せ」と誘い掛けました。

その誘いに応じた刺領巾(さしひれ)は仲皇子がひとり厠に入ったところを伺い刺し殺しました。

簡単に寝返った刺領巾は危険であると、木菟宿禰(つくのすくね)に忠告された瑞歯別皇子は刺領巾を殺しました。

太子は仲皇子を討伐した瑞歯別皇子を寵愛し、村合(むらわせ)の屯倉を授けました。

履中天皇2年
皇太子に立ちました。

履中天皇6年春3月
履中天皇が崩御しました。

反正天皇元年1月2日
天皇に即位しました。

8月6日

大宅臣(おおやけのおみ)の祖である
木事(こごと)の娘、津野媛を皇夫人(きさき)としました。香火姫皇女、圓皇女を生みました。

また夫人の妹の弟媛を召しました。財皇女と高部皇子を生みました。

10月、
河内丹比柴籬宮(たじひしばがきのみや)を造りました。

この時、風雨が季節に順(したが)って、五穀が成熟しました。人民は豊饒で、天下は泰平でした。

反正天皇5年1月23日、
崩御しました。


日本書紀


現代語訳はこちら


そのほか


・「宋書」倭国伝に登場する倭国王・珍(ちん)と見なされ、それが事実とすれば、反正天皇は宋から「安東将軍(あんとんしょうぐん)」の称号を与えられていたことになります。

・5世紀前半、反正天皇が丹比柴籬宮(たじひしばがきのみや)で即位したと伝えられており、柴籬神社のあたりにあったと伝承されています。

・兵庫県南あわじ市にある産宮神社は、反正天皇の御降誕地である淡路宮・御井宮跡に社殿を創建し、反正天皇を御祭神と奉斎し、後に天照大神を合祀した古社です。


皇居


丹比柴籬宮
(たじひのしばかきのみや)




百舌鳥耳原北陵
(もずのみみはらのきたのみささぎ)


祀る神社


柴籬神社(大阪府松原市)
産宮神社(兵庫県南あわじ市)


天皇・年表


略歴・年表は
日本書紀を参考に作りました。


351年仁徳天皇39年(0歳?)

仁徳天皇と皇后・磐之媛命の間に生まれる


399年仁徳天皇87年(48歳?)


仁徳天皇が崩御

住吉仲皇子の反乱
命を受けた瑞歯別皇子が仲皇子を討伐する
天皇より村合の屯倉を授かる


401年履中天皇2年(50歳?)


1月4日
皇太子に立つ


405年履中天皇6年(54歳?)


3月
履中天皇が崩御


406年反正天皇元年(55歳?)


1月2日
天皇に即位

8月6日

津野媛を皇夫人(きさき)とする
夫人の妹の弟媛を召し入れる

10月
河内丹比柴籬宮(しばかきのみや)を遷都


410年反正天皇5年(59歳?)


1月23日
崩御しました。


416年允恭天皇5年


11月
百舌鳥耳原陵に葬られる



新しい知識を得た場合
随時更新予定です。


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