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リートリンの覚書

名所江戸百景を訪ねて 第31景 「吾嬬の森連理の梓」


名所江戸百景を訪ねて


名所江戸百景を訪ねて
第31景 「吾嬬の森連理の梓」


近景に描かれているのは北十間川です。その北十間川に二艘の猪牙船が浮かんでいます。

一艘は釣り糸を垂れて釣りを楽しんでいます。

桜が咲く土手のさき、画面右側中央には鳥居が描かれています。そこから参道が延びており、その参道には旗が連立しています。

小橋を渡ると吾嬬の森連理の梓が見えます。

一層、高くそびえる木が連理の梓と呼ばれた木です。

その先には吾嬬大権現を祀る「吾嬬神社」の本殿が見えます。
 

北十間川
(きたじっけんがわ)




北十間川は、東京都を流れる川です。

江戸時代初期に開削された運河です。

名称は、本所の「北」を流れる、川幅が「十間」の川であることに由来します。
 

吾嬬の森連理の梓



吾嬬の森は北十間川の北岸、現在の立花一丁目辺りにありました。

明治43年(1910)の大水や関東大震災、東京大空襲などにより森は失われました。

かつては、「吾嬬の森連理の樟」と呼ばれていた、樟は現在、枯れてしまい根元だけが保存されています。


 吾嬬神社



吾嬬神社は、東京都墨田区にある神社です。



描かれた場所は
現在どのようになっているでしょうか?
訪ねてみました。



現在、北十間川の沿岸は綺麗に整えられています。

対岸の中央の緑の木々が見えるところが、吾嬬神社の参道入り口です。

残念ながら、緑豊かは森は失われてしまいました。


 
最後に

吾嬬神社ですが、「吾嬬の森連理の梓」の作品で見られる、立てられた旗の数から察するに、江戸時代には多くの参拝客がいたと思われます。

現在は、ちょっとさみしい感じがしました。

再び、緑豊かな神社になったら、かつての賑わいが戻るのではないかとふと思いました。

参道の途中にあった欄干の跡は、作品に描かれた橋でしょうか?



 


参考
Wikipedia
太陽の地図帖 広重「名所江戸百景」の旅

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