ポコアポコヤ

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「1Q84」と「少年カフカ」の感想

2009-08-28 | 小説・漫画他

「1Q84」を読む前に、図書館でふと目についた漫画本サイズの書籍「少年カフカ」。中を見てみたら、沢山の質問者のメールに村上さんがお返事しているのが膨大におさめられている本だったんです。面白そうだな~と、「海辺のカフカ」を読んでいないのにもかかわらず借りて来て読みました。
読んで解ったことは、やっぱり村上春樹って人が好きだ。ということと、良い人だなぁ~と思った事でした。

一番印象に残って、かつ哀しかったお手紙は、、差出人の女性は、昔村上さんがやっていてたジャズ喫茶に、側にあった塾をさぼる時によく立ち寄っていたという人。彼女はそのお店で、にこっと微笑んでくれてたそのお兄さんが、自分がデビュー当時からずっと好きな村上春樹という作家その人だったと後々解るんです。なんて良い話じゃないか?!と思うでしょう。ところが、その人は、最近の村上作品は苦手で、最初の自分が大好きだったものとは変わってしまったと書いているんですよ・・・。
同様に、昔の村上作品は大好きだったが、ノルウェイ以後は合わなくなってしまった・・・という私と同じ様な、かつて大ファンだった人・・が結構いらっしゃったことにびっくり・・・。 そういうメールもちゃんと堂々と載せているし、その人たちへの村上さんの答えも自然で良い感じなんです。

村上さん曰く、村上さんもその読者さんもずっと同じではいられないわけで、変わって当然。同じ様に長年に好きでいるというのは難しい事だけど、たとえ今合わなくなってしまったとしても、またいつか合う事が出来るかもしれないのを期待します・・と書かれていて、結構ジーンと来たんです。

私は、ノルウェイの森以後、村上さんの小説からぱったり足が遠のいていたものの、2,3年前にオウム関係の「アンダーグラウンド」等を読んで、やっぱり村上さん好きだと気がつき、約20年ぶりに「ノルウェイ~」再読してみようとトライ。でもやっぱりダメで、その後、気まぐれで、この「少年カフカ」(2002年出版)を読んで、やっぱり好きと、上がったり下がったりを繰り返しながら、遂に「1Q84」に取りかかったわけです。

「1Q84」の上巻はぐいぐい面白く読んだのです。天吾の幼い時の毎週休日に父のNHK集金にくっついて行った様子や、宗教関係の家に生まれたが故にクラスで孤立してしまっている青豆。2人の現在の仕事ぶりや、2人の様子が交互に書かれていて、とっても読みやすく面白かったです。1巻の最後の方だったかな?、2人「手」のシーンが出て来て、これはっ!って思いました!

しかしながら「ノルウェイの森」を読んだ時と同じに、下巻の途中からなんだか・・・私の読みたい方向じゃない方向へ進んで行き、結果一番そうなって欲しくなかったシーンがあった後、自分の気持ちがドンドン盛り下がって行ってしまい・・・。
尚、良く解らない部分も色々あり、そういう処でじっくり立ち止まって深く考えるということをしない私は、ちゃんと理解していない事も多々あるかと思います。

★以下ネタバレです 白文字で書いています★
天吾と青豆がそれぞれお互いをこんなに長く強く思っていた同士だったと解った時は、嬉しかった! だから2人には再会してほしかった・・・。
で、最初上巻を読んでいた時に、頼むから、天吾とふかえりはそうならないで欲しいな、、、って思ったんですね。なんとなくこの2人結局最後はやっちゃうんだろうな・・しかも天吾が望んでそうなるわけじゃなく、あくまでも天吾は受け身で、ふかえりから・・・ってパターンでそうなるって予感がしたんです。で・・・・下巻を読んでいて、やっぱりか・・・と、がっかりしました・・
あれは性行為じゃない儀式の一つのかもしれないけれど・・・。
あと、SE○が人間にとって最上級に重要な事のように感じられる部分がこの本にあったように私には感じて・・、その部分がどうも自分と共鳴出来なかった最大の理由じゃないか・・・って思いました。
逆に良かった部分は、子供の頃の環境や、受けたトラウマが、その後もずっとずっとその人間に及ぼす害ということや、宗教団体のことなどは、とてもぐいぐい読ませられました。
実は、私の近しい親戚の中で、そういう特殊な宗教関係世界の2つに(注:オウムではない)にそれぞれ行ってしまった人が数人(1,2人じゃありませんよ・・もっと沢山)いるのですよ・・。 みんな優しくて良い人だったんですけどね・・・。DNA的に自分も宗教関係にとらわれやすい血が流れていたりするんだろうか?!と怖くなる。そういう意味でも他人ごととは思えないんです・・。
以上

「少年カフカ」で、ノルウェイより前は、あえて意識的に性的な事は書かない様にしてきたというのも解りました。それはそういうのを書くのが苦手だったということもあると言っておられました。でも苦手な事から逃げずに書かなくちゃと思ったし、書きたい事も変わって来たというのも解りました。でも、私はあえて書かなかった初期の作品の方が好きだったんですよね・・・。
また今度、その初期の作品も読み返してみようと思っているところです。今読んでも好きなんだろうか・・?もしかしたら「何故好きだったんだろう?」と思ったりするんだろうか・・。

「少年カフカ」で解った事として、中学生の頃先生に何度もぶたれるような反抗的な処のある生徒だったということ。一人っ子であるのが子供の頃、結構大変で辛い目にもあったということや、数学と体育が苦手で大嫌いだったということは、親近感が沸いてしまいました。

数学については、「自分は何の役にも立たなかった・・」みたいなことをある女性へのお返事にちょろっと書かれたのを、数学の研究者の男性が読んで「春樹さんの口からそういう言葉が出て、がっかりした・・」というメールが来て。村上さんがお詫びし訂正している姿が、とても微笑ましく感じました。誠実で素直なお人柄が出てるなぁ~って思いました。天吾が数学にたけていたという設定を読んで、なぜか上の事を思い出しました。

今回のこの「1Q84」は残念ながら私は凄く好き!って程の小説ではありませんでしたが、いつかきっとまた数十年後とか、村上さんが書いた本が自分の波長が合う!って事があるかと思うので、気長に楽しみに待とうと思います。
道で知らない人から声をかけられると、15分だか寿命が縮まる気がする・・と書かれているのを読んでか、多くのファンの方々が、少しでも村上さんに長生きして欲しいから声をかけるのを控えてます、って書かれていて、私も大磯付近でばったり会えるのを長年楽しみにしていたけれど、もしそういうビッグチャンスが来ても、声をかけないで黙ってることにしました。長生きして、またどんどん小説を書いてください!

「ノルウェイの森」20年後再読しても、やっぱり苦手

海辺のカフカ

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29 コメント

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真吉さん☆ (latifa)
2012-06-09 10:55:06
こんにちは、真吉さん

真吉さん、非常に貴重なお話を色々聞かせてくださって、凄く興味深く読ませて頂きました。
凄く嬉しかったですよ、ありがとうございました!
村上春樹さんのプライベートって、ベールの中に有る感じで、あまり見聞きしないんですよ・・・
そんな中、稀少な実生活や彼のルーツ?を知りうる方のお話

> 職場を中心に春樹の読者層は女性に偏在し、なぜか見た目麗しい人が多いので、少し嫉妬も含めて
そうなんですかー
私の印象では、結構若い男性の中にファンが多いのかな・・・・?って思っていました。

> と言いながらも、発行している本の半分くらいには目を通すという気になる存在でもあります。
解りますー。そういう存在っていますよね。好きなわけじゃないのに、気になる・・・
読んで気分が良くなるわけじゃないのにもかかわらず、読んでしまう・・みたいな。

>私がアルコールの力も借り、初戦女性向きのポルノではないかという提言に対して、大いに賛同を得て少ししたり顔になりましたし、個人的に話をしても概ね対春樹の印象は近いと感じたので安心したりもしました。

うふふ。そうですか
そう思っている人、やっぱり多いのですね?^^

> ご存知かもしれませんが、彼のお父さんは京都の寺の息子でその寺を継ぐかどうかで、春樹祖父との間でのかなりの確執があった聞きます。春樹自身と父との間で別の確執が存在し、彼自身の精神構造に多くの影響を与えていたと思われます。

これは知りませんでした。そうだったんですか・・・お寺の息子さんだったのね・・・。春樹さんとお父さんに確執があるのは知っていましたが、そのお父さんの事は全然知らなかったです。妙に納得がいきました・・。

> NHK集金人及び牛河は共に父親の残像を分断して表現されたものと思う。
私もそう思いながら読みました。

> 同時に青豆と天吾は春樹自身を2分解してキャラクタを与えている。
> 随分とエロチックなシーンを描いたり、過去の偉人の言葉を引用したりするのは、彼自身が自分の言葉で生々しく語ることをカモフラージュしているに過ぎないと思う。この物語では父親の死を機に天吾と青豆を合体させることにより、ようやく一人前の精神性をもった社会人として生まれ変わったという

真吉さん、凄いー!
私は気がつきませんでしたが、言われてみれば、そうかもしれませんね。

1Q84の深く鋭い読解にも驚きましたし、非常にレアな情報まで聞かせて頂いて、本当にありがとうございました。
真吉さんの優しくサービス精神に溢れたお人柄に改めて感謝です
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3年遅れで読みました (真吉)
2012-06-08 17:02:33
Latafaさんこんにちは

以前、村上春樹に関心があるというコメントがああったのを思い出し書いてます。

春樹父が教鞭をとっていたという中高の同窓会的な集いに初めて参加して、ちょうどその時文庫化されて、完読したばかりだったことも手伝い、私から30名ほどいたでしょうか、皆さんに1Q84の話題を振ってみました。
職場を中心に春樹の読者層は女性に偏在し、なぜか見た目麗しい人が多いので、少し嫉妬も含めて
あまり春樹さんにはいい印象は持っていません。
と言いながらも、発行している本の半分くらいには目を通すという気になる存在でもあります。
で、その同窓会は建築関係の同窓の集いで私は文系なので少し異端児ではありましたが、意外なことに、ほとんどすべての方が(朝日放送副社長なども含めて)読んでいらっしゃいました。
私と同様春樹父との縁で多少関心は高いのでしょうか。一般的には、私がアルコールの力も借り、初戦女性向きのポルノではないかという提言に対して、大いに賛同を得て少ししたり顔になりましたし、個人的に話をしても概ね対春樹の印象は近いと感じたので安心したりもしました。

年代的に40歳から60歳の集いで下が、中に当時から父の教え子で数年前、京都の葬式にも参列し春樹とも言葉を交わしたという人がいて(少し先輩)こんかいの1Q84執筆に至る春樹の背景なども語っておられたんで少しお伝えしたいと思います。

前置きが、少し長くなりました。
ご存知かもしれませんが、彼のお父さんは京都の寺の息子でその寺を継ぐかどうかで、春樹祖父との間でのかなりの確執があった聞きます。春樹自身と父との間で別の確執が存在し、彼自身の精神構造に多くの影響を与えていたと思われます。

この小説が書かれたんは彼の父親が90歳で他界されたのを機に執筆され、NHK集金人及び牛河は
共に父親の残像を分断して表現されたものと思う。
同時に青豆と天吾は春樹自身を2分解してキャラクタを与えている。

随分とエロチックなシーンを描いたり、過去の偉人の言葉を引用したりするのは、彼自身が自分の言葉で生々しく語ることをカモフラージュしているに過ぎないと思う。

そういう意味では以前の作品はストーリーテラーではなく、ぬり絵のフレームワークを記したに過ぎず、彼自身の内面を一切吐露しない文体を貫いてきたが、この物語では父親の死を機に天吾と青豆を合体させることにより、ようやく一人前の精神性をもった社会人として生まれ変わったという
ことではないだろうか。

天吾がふかえりの言葉をリメイクしたのは彼自身が翻訳者であったに過ぎないことを暗喩しているという見方もできるでしょう!

とりとめもなく長いのを書いてしまい、少し恥ずかしいですが、私は普通の人より面の皮が厚く簡単に、ディスクローズしてしまいますし、同時に
とてもサービス精神が旺盛なのですよ。
↑いらんことまで書いてしまった。
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エビノートさん☆ (latifa)
2009-10-10 10:32:20
エビノートさん、こんにちはー
そーなんです。少年カフカを読んだら、村上さんって大作家なのに、全然偉そうな処がなくて、なんだかとても身近な感じというか、隣のカフェで働いてるのお兄さん(店長さん?)的な感じで、とても好印象だったんです。

キャ~~恥ずかしいな、牧場主さんとの会話どんなこと書いてたっけ?と上を見たら、凄い長い・・・
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Unknown (エビノート)
2009-10-09 20:35:26
こんばんは。
ほほ~「少年カフカ」では、村上さんが読者からの言葉に答えていらっしゃるんですね。村上さんの作品を読み始めたのって、つい最近で、すでに「大作家」というイメージを持っているので、読者との距離感が近い村上さんの姿ってのが想像も付かないです。人柄が表れている内容みたいで、興味が出てきました。「海辺のカフカ」も読んでることだし、探してみようと思います!
牧場主さんとlatifaさんのやりとり、すごく深い内容で興味深かったです。最近の作品ばかり手にとってましたが、初期の作品も読んでみたくなりました~。
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ミチルさん☆ (latifa)
2009-09-21 10:10:38
いえいえ、全然お役に立てなくて、、、
でも、お友達同士って、感性が似てるはずだから、きっとその人が面白かった本は、ミチルさんも面白く読める可能性が高いと思いますよ
その本をきっかけに、友達と共通の趣味とか話題が広がると良いですね
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なるほど! (ミチル)
2009-09-20 14:23:42
そういえば、そうですね
じゃあ、休み明けに友達に聞いてみます
ありがとうございました
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ミチルさん☆ (latifa)
2009-09-20 10:02:25
こんにちは、ミチルさん
そうですね~~お友達と読み終わって色々お話して盛り上がったりしたいと思うので、とりあえず、お友達におススメってどれかな?って聞いてみたらどうかな・・・・。
長編だとキツイかもしれないので、読みやすくて短編が入っているやつで、かつ、友達が面白かったやつ・・ってのは、いかがでしょうか?
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はじめまして (ミチル)
2009-09-19 22:28:58
私の友達が村上春樹さんの大ファンなんですが
私は、村上さんの本を読んだことがないのです
どの本がオススメですか?

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ミチさん☆ (latifa)
2009-09-12 08:36:20
こんにちは~ミチさん
えーっミチさん、英語版のノルウェイ~持ってるのね?すごーい!!
村上さんの口癖の「やれやれ・・」っていうのは英語では何て表現してるのかな~

その後も何冊もトライして、その都度だったのに、諦めずに1Q84にトライするなんて、チャレンジャーだわ
私だったら、もう合わないダメだ・・って、再読すること無いかもしれない(森見さんがどうやらそれになりつつある・・)

青豆って名前はとても良かったよね。殺し屋っていうのも面白かったわ~。
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こんにちは♪ (ミチ)
2009-09-10 23:19:33
私も「ノルウェイの森」ダメだったのよね。
英語版まで持ってるのに~。
その後も何冊も読んでるけど、latifaさんと違っていつもなかんじ。
なことが無かったの。
ただ、この「1Q84」は妙に惹かれるものがあって、多分それは青豆さんのキャラゆえだと思うのだけれど、村上氏の作品の中で一番面白かったと思えたみたい。
で、この調子で「ノルウェイの森」に再挑戦しようかと思って本棚の奥から出してきたんだけれど・・・。
latifaさんが再挑戦してダメだったのだから、私もやっぱりダメかも~。
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牧場主さん☆ (latifa)
2009-09-09 09:23:54
こんにちは~牧場主さん
>ピーマン嫌いなんてエピソード
あれは、あれっ!このドラマらしからぬ・・って意外でしたね。チンジャオロースー知らなかったとは^^

>松雪泰子さんとの時の救命救急とか。
そういや、彼女が主役の編もありましたね。随分昔の気がする~。

ちなみに昨日の回を見たら、前半面白いかも・・って思ってたら、後半ちょっと期待した方向じゃない方へ行っちゃって・・・。どうも1,2話ほど、盛り上がらないね・・って家の家族的には、がっかりモードに入って来ています。

ハチクロの台湾版、1話も見れてないんです!放映が木曜の昼間だかで、その時間帯仕事していて、録画をする気力とかまではなくて・・。でも終わっちゃう前に1回は見てみたいな!

>自分の為には絶対ご飯作らないですねぇ。
私もですよ! 私が1人の時至福に美味しく食べてるのって、ごはん(いつもジャーにある)と漬け物orつくだに海苔or韓国海苔orキムチor納豆とかって組み合わせなんです。これだけあれば何杯でもごはんが食べられる!(けど我慢して2杯以上は食べないようにしてる・・・我慢しなくていいなら、底なしに食べられる)私の場合、一番好きなのが、ごはんとパンという炭水化物ものなんです。炭水化物って太るんですよねえ・・・。
ここ1週間ほど、夕食時だけ炭水化物の物だけは抜くってダイエットをしてます。どうなることやら・・・。

ヴィヨンの妻、モントリオールで監督省だか取ったみたいですね~!! 一杯映像が流れて、やっぱり着物姿の浅野君カッコいい~。松さんもなかなか良い感じに見えました。
返信する
そうなのよ! (牧場主)
2009-09-08 21:46:40
私も救命救急の脚本ね、毎回違うなって感じます。
今までだったら、ピーマン嫌いなんてエピソードわざと外してましたもん。
そういう、人間くさい感じを出されると、松嶋さんと支え合って生きていってほしいなぁ、って思っちゃいます。
今までは、離れた距離感が面白かったんです、松雪泰子さんとの時の救命救急とか。

あと、作家が親が存命中は落ち着いて書けないっていうのは、分かります。
たとえ親が作品を理解していても、そうでしょうね。

ドラマはね、私は結局、ハチクロの台湾版、全部見てます。
多分来週最終回。
割と、丁寧に作ってありました。
台湾の人から見たら、違和感はないのかな、って心配になるくらい、割と原作に忠実でしたよ。

あと、ご飯は基本、抜きはしないです、3人家族だと、作りすぎちゃうから、残り物が多くて・・・
でも、めんどくさいですねぇ・・・一人だともう、サプリで済むならそれでいいとか思ったりすることもありますね。
自分の為には絶対ご飯作らないですねぇ。
美味しくできるとまたもの悲しくて。
脳内で目の前の人に、美味しいでしょう、って恩着せがましく威張らないと美味しく感じないっていうわがままな性格で。

また今度はきのうの神様にお邪魔しますね。

返信する
牧場主さん☆ (latifa)
2009-09-08 09:01:31
あ~!やっぱり太りやすい体質?とそうじゃない人との違いが~~~!
>一人だと、食べるの自体がめんどくさい
私1人でも全然平気で、楽しみなんですよ~!食べることが面倒くさいって思った事って一度も無いかも・・・。食べる事=凄い楽しみな嬉しい事 なんですもん~。それを我慢するってのが、どんだけ淋しい事かぁ~
家の旦那や娘は、牧場主さんと同じ。面倒くさいとかいって食べない事もあるみたい。私はお腹がすいちゃうんです!一回に沢山の量を食べられないんだけど、例えばランチバイキングで死ぬほど食べたのに、夜7時には、お腹が空くの。普通の人って、山の様に食べると次の食事はもう要らない・・って腹持ちが良いみたいですよね。

で、「海辺のカフカ」
牧場主さん、全くダメだったんですか?
「スプートニクの恋人」「国境の南、太陽の西」もダメだったんだ・・・。
>大長編と大長編の間にちょっと休むっていうリズムの為に
 そっか~!やっぱりずっと追っているファンだと、そういう処まで解っちゃうんだな~

>この人は親というものを死ぬまでにきちんと描かなくてはいけないのでは、ってずっと思っていたんですね。何か、怒りのようなものを押し殺しているな、
 うん、それはちょっと感じてました。両親とも学校の先生でしたっけね・・・。反発して日本文学は読まないで海外ものばかり読んでいた・・ってのも、なんか解る処がありますよね。でも、最近は夏目漱石とかも凄く読んで大好きだって、確か少年カフカで読んだから、そういうしがらみからちょっとづつ解放されつつあるのかな?って思いました。1Q84でも、痴呆症になってしまった後とはいえ、お父さんの前で感情ぶちまけて、でもその後、穏やかな感じになってましたよね 村上さんちのご両親ってご存命なのかな? 変な事を書く様ですが、亡き後の方が小説書きやすいんじゃないかな?って思います。

全然関係無いけど、角田光代さんもお母さんがご存命中の時と、亡くなった後では、小説内で親子の確執を描く部分がちょっと変わった気がしました。(角田さんご自身が、あんまり子供の頃~大人になるまで、母娘関係が良好って感じではなかったみたい・・)

だから、牧場主さんが「親と子供の関係について、書かないことを選んでいるな、それは私にとっては逃げに見えますが・・・」って、このカフカを読んだ時に感じた事も、1Q84では、おっ書いてるじゃない?って思ったってことは、何かこの数年で心境や環境の変化があったのかも~

あ、それと書き忘れちゃったんですが、浅野君のやつは、そうそう、着物を着てるやつです
救命救急のドラマは、1,2話が凄く面白かったんですが、3,4話は私的には、それほどでもなくて・・。なんだかちょっと1,2話と違っていたので調べたんですよ。そうしたら、シナリオを書いてる人がそれぞれ違う人なんだ~って事が解りました。とはいえ、今後も見続けますよ~。唯一見続けられてるドラマなので。オトメンは挫折しちゃいました。 
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なるほど・・・ (牧場主)
2009-09-07 17:20:04
一人でご飯食べるの平気ですかぁ。
私、一人だと、食べるの自体がめんどくさいんですよ。
今から、老後は一人で食べなくてはならないから、慣れなくてはって思うんですけど。

さっき、「海辺のカフカ」の記事拝見したんですけど、実は、私は「海辺のカフカ」全く駄目だったんです。
他にも全く駄目だった小説はいくつかあります。
「スプートニクの恋人」「国境の南、太陽の西」(だったかな・・・)この2つがダメでした。
この2つがダメだった理由は、大長編と大長編の間にちょっと休むっていうリズムの為に書かれたような、村上さんのバイオリズムの調整が第一目的のような・・・単純に他の作品の方が面白かったんです。
う~ん、「カフカ」が何故ダメだったのかというと、またとんちんかんかも知れませんが、書きますね。
村上さんの作品を最初から読んできて、この人は親というものを死ぬまでにきちんと描かなくてはいけないのでは、ってずっと思っていたんですね。
何か、怒りのようなものを押し殺しているな、親と子供の関係について、書かないことを選んでいるな、それは私にとっては逃げに見えますが・・・もう書いてもいい年なのでは・・・って思っていたんです。
村上さんの読者は私も含めて大きくなってしまいましたよ、あなた、ディタッチメントがまだ大事ですか、って。
で、楽しみにしてたとこにこの作品が出たんです。
で、多分読みが間違っていると思うのですが、この人とは寝てはいけない、寝るとうやむやになる、って思っていたらその人と寝てしまって・・・
もうすごく前になるから忘れてしまったけど、母性的なものを持った人とそうなってしまった
ような・・・
で、父性的な人はきちんとでてこなかったような気がして・・・

でも、今読んだら面白いかもしれないと思っています。
私の中では、父性的な存在は、「1Q84」で天吾のお父さんがきちんと描いてあったように感じたから、ああ、別に「カフカ」で逃げたわけじゃなかったんだ、って知ることが出来たし。

そういや、私、救命救急のドラマは楽しみにみてます。
松嶋さんがいいですね、年を重ねていい女優さんになったな、って感じます。

返信する
牧場主さん☆ (latifa)
2009-09-05 19:25:01
こんにちは~牧場主さん
今ね、今日借りて来た「海辺のカフカ」を1巻読み終えた処なんですよ~。面白いわ~ エロばっかりじゃないのは助かります~とはいえ、やっぱりおねーさん自らが手でやってくれちゃってたけど(こういうのよく出て来ますよねぇ~
猫と会話出来るおじいさん、礼儀正しい話し方とか好感持てます。この話は全部読み終わってからまた・・

>V6の森田さんと一緒で・・・共演者には伊勢谷さんとかの名前は拝見したんですが、彼も出るのなら、どうかな、って思います。
もし生田さんの演技が良くても・・・ジャニーズで固められてもなっていう気が・・・こう、「恋するバンパイア」だっけ、ああいう風にバーターでマッチが出る

 うげげっ・・・。そうなんですか?知らなかった・・・。ジャニーズが数人出てるってのは、ちょっとなあ・・・。
恋するバンパイヤは1話で辞めちゃったんですけど、マッチが出て来たのには、うげっ・・・って思っちゃいました・・・。

>着物姿だったら松田龍平さんがよかったかも・・・
 良いかも♪ハゲタカ見て以降、自分の中での松田龍平の印象がかなりアップしちゃってるんですよ。ハゲタカというか、最近の変化っていうか・・。龍平君のカッコ良さ度が前よりすごくましてる気がするんです~。着物素敵かも~~見てみたい~!

>結局一人で見ても感想言う相手がいなくてつまんなくて
 そうっか・・・、前にもやっぱり1人で映画は・・って言っていたのは、感想言う相手がいなくてつまんない・・ってのも大きな理由にあるんですね~。私なんて9割1人で見てますよ~ 確かにつまんない気もするけど、見終わって、ネットで世間の人はどう思ってるのかな?って沢山の人の感想読むのが好きです。
>一人でご飯食べるのと似てます。
実は1人でごはん食べるのは私は嫌いじゃないんです。理由は色々あるけども。ゆっくり気楽に食べられるから。

で、確かに映画だと小説よりも解らないものでも手に取ってくれる人(DVD)や見てくれる人多い気がする・・・。やっぱり映画は内容が解らなくても難解でも、映像を追うって事があるからなあ・・。小説はあくまでも文章を追わなくちゃいけないのが辛いのかも・・・。
返信する
台風でしたか (牧場主)
2009-09-04 19:10:47
私も浅野さんの太宰治いいと思いました。
それって着物じゃなかったですか?

そのつながりで「人間失格」の映画・・・
先日雑誌で撮影風景みたいなものを見たんですけど、V6の森田さんと一緒で・・・
共演者には伊勢谷さんとかの名前は拝見したんですが、彼も出るのなら、どうかな、って思います。
もし生田さんの演技が良くても・・・ジャニーズで固められてもなっていう気が・・・こう、「恋するバンパイア」だっけ、ああいう風にバーターでマッチが出るのと違うでしょう・・・
森田さんのことは別に嫌いじゃないけど・・・
うーん、西島秀俊さんがいいとかお話したことありましたっけ、私は着物姿だったら松田龍平さんがよかったかも・・・剣岳の宣伝とか宮藤官九郎さんの芝居の宣伝とか見る限り、松田さん少しづつ変わってきてるような感じがするから見てみたいですね、太宰作品を彼で。

分からないものを無視する、っていうのは映画にもありますか・・・
私、最近映画見られないんですよ。
夫が忙しくて、で、結局一人で見ても感想言う相手がいなくてつまんなくて、未だにどうしていいのか分からないまま時間だけが過ぎていくっていう・・・
ツタヤの宅配レンタルか何かを利用されてコアな映画もご覧になっている記事拝見しました。
私もそうしたい・・・
でも、何か今の私には向いてないみたい、映画はやっぱ一人で見ても、ココロに入ってこないんです。
一人でご飯食べるのと似てます。
夫が暇になったら色々見てお話したいです。
今まで見たものの中では、アメリカ映画は確かに分かりやすいっていうのが加速しているような気がしますが、でも、割とそうでないもの良質なもので、「分からない」けど何か面白いものも沢山ある気がするし、他の国の映画も私は結構本に比べれば冒険してるな、って思います。
日本映画は活性化してきたら、沢山お金をかけたものが増えて、そういうものはアメリカと同じような分かりやすさに徹したエンターテイメントが目に付くけど、全体の放映数自体が増えて「分からない」ものもまだあって、頑張っているなって気がします。
ただ、文芸と比べて、っていう感じはあるかも・・・
まあ、映画はもっと見てから自分の考え書きたいです。
返信する
牧場主さん☆ (latifa)
2009-09-04 08:53:12
こんにちは~牧場主さん
臨時休校は、台風のためで、インフルではないんですよ。でも今後、インフルでどういう風になるのか・・・・。今は良いけど来年の1,2月は受験なのでとっても心配です・・。

>今までの村上さんの長編はいつも帳尻を合わせて終わっていたように思うんですけど、あえて謎のままにしてあるところが面白いですね。

私は本当に村上さんの作品の内容って(初期のとか)覚えてないんだなあ・・・って改めて気がつきました。面白かった、好きだったって事だけ覚えていて、その帳尻を合わせてた・・とか内容を全然記憶してない・・・。やっぱり今度また読み直してみます。そんな状態で色々言えるわけもないんで・・・

>お客様が「分からない」ものを無視するっていうことでした。
 あぁ・・・これは本だけじゃなく、映画でも人間(自分の回りにいる人って事ね^^)でもそういう傾向がある気がします。やっぱり解らないものは排除するとか、もう一切関わらないって感じってあるのかも。でも全員じゃないんですよね。少しの人が、解らなくてもなんか好きとか、解らない部分があるけど気にしないでまたつき合ってみたい・・とか、そういう人もいる

>桐野夏生さん
そうなんですか~!凄く興味深く読みました。色々作家さんも作品作る際に、自分が書きたいものとか世間の視点とか考えていらっしゃるんですね~。彼女の本って、OUTくらいしか読んだ事が無いし、魂萌え!の映画しか見たことがないものの、その2つから受けた印象は、とっても身近で面白くて好き、って事だったので、私も今度読んでみようかな!と思います。

>私はこの作品は今までの総決算っていう感じがしたんで、見たことのない引き出しを開けてまた長編書いてほしいです。
 これ、他の方々も同様の事を書いていらっしゃいました。
とにかく、何度も書いちゃいますが、私は村上さんについては、色々語り合える状態じゃなくって、ほんとスイマセン!!ノルウェイ以後の長編を読んでからまたお話させて下さい

>貧困なたとえですが、子供がいないからこそ、子供に接する仕事で成功してる人って沢山いるし、子供の心に近づける人って絶対いますもん。
 同感~。私もこういう経験が無いから書けないとか、そういう風には思わないです
>私は別に実体験は作品とかけ離れていてもいいんですね

>しをんさの「神去りなあなあ日常」って本のポップが改めて店に来て、それが宮崎駿が「アニメ化したい」って書いてあるんですよー。
 ええっ!そ、それは衝撃です。まだ読んでいないんですが、読むのが楽しみになってきました。

PS そういえば「ヴィヨンの妻」の宣伝チラシみたいのを先日見かけたんですが、浅野クンの太宰治が、予想以上に結構ハマっててカッコ良いじゃない~って思いました♪
返信する
休校って・・・ (牧場主)
2009-09-02 17:22:51
インフルエンザで休校なんですか?
いやじゃ~、夏休みが終わるのを指折り数えてきたのに、そんなのいやじゃ~。
うちは一応まだ大丈夫ですが・・・考えるだけでもう、うんざり。

「1Q84」の否定的な意見を書いたので、今度はどこが面白かったか書きますね。
今までの村上さんの長編はいつも帳尻を合わせて終わっていたように思うんですけど、あえて謎のままにしてあるところが面白いですね。
たとえば、ふかえりとか、あの芥川賞にさせる為に画策する編集者とか。

話は少しずれますが、私が文芸担当してた時一番辛かったのは、お客様が「分からない」ものを無視するっていうことでした。
みんな、「エロい」「泣ける」だの、その感情はもう、既に知っているっていうものしか興味がないんです。
手垢の付いたテーマしか売れないからそれを供給するしかない、っていうのは、世界が狭くなることに加担しているような悲しさがありました。
「分かること」がそんなに偉いのか、って思っても何ともならなかったんです。
作家もそれに合わせて書かなくてはならないような風潮が、もう、息が詰まるっていう感じがするっていうか。

話はもう少しずれますが、先日、桐野夏生さんが書かれた「IN」っていう本を読んだんですね。
それは桐野さんが、自分は新聞広告等で自分の容姿をさらしてきて、世間がどうイメージするかって事をよく分かった上で、女性作家が編集者と不倫する話を書いていらっしゃったんです。多分。
誰もが、これは実体験をもとにしてるんだろう、と勘ぐる、って事を分かって、自分のプライバシーを犠牲にして、エサにしているなって感じました。
さあ、手に取るがいい、分かりやすい話ですよ、と。
これは私の勝手な印象ですが、桐野さんの本は、男性がそれは蓋をしていて欲しいってテーマを扱うと、売れないと桐野さん自身がよく分かっているような、で、そういうものを書いた後には、その損失補填の為に、今度は男性がこれなら興味を持つ、「分かりやすい」、体験談を元にした私小説なのかって思わせるものを書けば、右に倣えでみんながその罠に面白いくらいに陥るだろうってものをテーマにするような・・・
しかし「IN」は、それ(実体験を連想させる不倫)は洞窟の闇の前に置かれた単なるエサで本質的なテーマに引きずり込むテクニックでしかないのです。
桐野さんは、小説はそんなに底が浅くない、あなたたちが思うほど狭くないって怒っているような感じがしました。
分からないことへの抵抗感は高村薫さんも感じているようで、こっちは「分からないって無視する人は読まなくて結構です、だって世界は分からないんだし、作家はそれでも言葉にするのが仕事だし、そうしなければこの世界がもっと分からないから書かざるを得ない」って突き放しているような感じでした。
今、「分からない」から、読んでみたいと思わせることが出来るのは村上さんだけです。
作家と読者が幸せな関係を結べるのは村上さんだけです。
「分からない」ってことは面白くて、作家の手を離れて読者が紡いでくれる、って村上さんは信じているような感じがしました。
だから私は村上さんを無条件に信じるし、信じられた分、自分の中で、一生懸命、批評家の言葉を全く読まないで、自分だけでこれを受け止めたい、分かったような気でこれを流したりしない、この違和感や、ひっかかり、疑問、これこそが私が受け取ったギフトだ、と今強く思います。

あと、私は村上さんにはどのような人生を送ってもらってもいいのですが、できたら、自分リライトっていうか、自分コンプリートっていうか、そういう「ハルキ信者」の需要を満たすものから遠くかけ離れたものを書いて欲しいです。
私はこの作品は今までの総決算っていう感じがしたんで、見たことのない引き出しを開けてまた長編書いてほしいです。

松本大洋さんのことは初めて知りました。
「青い春」を読んだときに結構な過去がありそうだ、とは思ったんですが、予想を上回るヘビーな過去があったんですね。
工藤さんも、そんな過去があったのに、児童書や詩集をへこたれず書いていたんですねぇ。

あと、私も「子供を産まないってのもあり」だと思います。
貧困なたとえですが、子供がいないからこそ、子供に接する仕事で成功してる人って沢山いるし、子供の心に近づける人って絶対いますもん。
私は別に実体験は作品とかけ離れていてもいいんですね、たとえばしをんさんにイケメンの旦那さんがいて、負け犬小説をジャンジャン書いても何とも思わないっていうか。
何て言うか、作家はあらゆる人生を頭でなぞるのが仕事なんで、自分の人生にとらわれている方がつまらないっていうか・・・

そういや、話長くなるけど、しをんさの「神去りなあなあ日常」って本のポップが改めて店に来て、それが宮崎駿が「アニメ化したい」って書いてあるんですよー。

じゃ。





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牧場主さん☆追加 (latifa)
2009-08-31 16:07:49
ずっと考えてたんですが(暇人!)
角田光代さんなんかは子供いらっしゃらないけれど「八日目の蝉」で彼女が描いた迫力のある育ての母なんかは、本当に圧倒的だったな・・・って思ったんです。
だから、経験と小説って別物なのかもしれないなぁ~と思ったりもしたんです。
う~ん

全然違うけど、ユーミンと村上春樹も、どこか少しだけ似てる気がするんです(多分私だけそう思ってるだけ)
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牧場主さん☆ (latifa)
2009-08-31 09:18:18
牧場主さん、こんにちは。
いきなり臨時休校になりました・・・。そちらはいかがでしょうか・・。

ところで、ネタバレ、大丈夫ですよ!そこの部分、さ~~っと読んだだけで、頭の中をぼんやりと通過してっただけです☆

>独りよがりな意見だし、書かなければよかったかな・・・」って思っていましたが、そうか、書いてもよかったかな、ってホッとしました。
 いやいや、今まで色々な方の感想とかネットで見たりしてきましたが、そこんところをズバッと書かれた方は、初めて今回見ましたよ。それがなんと牧場主さんだった、って感じなんです。 それも牧場主さんは、すごい村上春樹のファンというか、なんというか、特別な作家さんって前からおっしゃっていて、深い愛情ありつつも感じた部分って事で、なおのこと、ズドーンと来る感じっていうか・・

そうですね・・・。子供を育てて考え方が変わったりするっていうのは私もそうだったので良く解ります。やっぱり自分よりも何よりも子供を最優先して普通の親ってかかわって来てると思うんですよ。絶対何が何でも守らなくちゃいけない!っていうかね。村上さんはそういう経験が無いんだろうなあ・・・とも思います。仲がよさそうな奥様も、友達かお姉さんちっくな存在なんだろうな~と想像がつくし。

ところで、夜中に娘さんが血を吐いて・・・の件、読みながら、ぐわっと来ちゃいましたよ・・。牧場主さん、それ1人でなんとか乗り越えて来たんですね・・・。 
こういう時私はアタフタするばっかりなんだけど、でも大丈夫じゃなさそうだけど、表面的に「大丈夫だよ、こんぐらい」って笑顔で返さなくちゃいけない経験をしたこと、牧場主さんほどじゃないけれど、やっぱりありましたし、似たような経験をしつつ今にいたる大人って多いかもしれませんね^^

全然関係ない話になるんですが、昨日フリースタイルっていう雑誌を読んでいたら、松本大洋さんが6年間も施設にいたことがあって、車を盗むこと2回、施設逃亡何度もしてきたことが書かれていて、あんな立派なアーティストの親がいるのにもかかわらず(深い事情知らないのでこんなこと言うのもなんなんですが) 6年もの長い間、結局お母さんは子育てしなかった(出来なかった)って事でしょう? 子供産んでも育てなかったら、子育てしたことにならないよな、って思ったんです(ほんと工藤さんには悪いけれど、事情知らないので、そういう風に思っちゃいました)

村上さんちも子供を作らなかった理由は色々あるだろうけれど、その中の一つには、子供に向き合う為にかかるパワーが膨大に必要だから、作家活動に影響が凄く及ぶだろうな・・・と予測がついたからってのもあるのかな~って・・・。

でもね、産まないってのも有りかと思います・・。ちゃんと良い立派な親で、子育てもちゃんとしてきたのに、とんでもない子供が育つってこともたまにあるんですよね。そのとんでもない子供のために、色々頭を悩ませられるなら、いない方が良いのかもしれない。

>気が付いたらふかえりが、みたいな、受動的な、自分はその性欲には責任持てません、そういう風になってしまっただけで、自分が積極的に選んだ訳ではないのです
 全作品を読んだわけじゃないので、なんとも言えないんですが、村上作品で、男性が好きな女性に熱い思いをドーンとぶつけ積極的に行動!ってのを見たことが無いような気がします。割と淡々と、そして受動的な・・って感じがする・・・。
いつか、そういうのも読んでみたいです。
村上さんが、60才過ぎて、ものすごい身を焦がす様な恋愛をドカンと一発して、しかもなんでか知らないが、孫の様な子供まで出来てしまって(妄想ふっとび過ぎ・・)、その後書く作品ってのに興味がものすごいあります!!
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ひぇ~ (牧場主)
2009-08-30 12:15:48
ああ、すいません、「ねじまきどり・・・」ネタバレ思いっきりしてしまって・・・こう、こんだけ売れっこ作家だから、多分みんな読んでいるのだろうと・・・全く自分中心に考えてました・・・
ノルウェイの森が「・・・」って感じだったのは拝見してたんですがそうですか・・・
あわわ。

私は昨日書き込んで、「ううむ、自分の考えをだらだら書いた上に、独りよがりな意見だし、書かなければよかったかな・・・」って思っていましたが、そうか、書いてもよかったかな、ってホッとしました。

理不尽なことを沢山経験すると、正しい正しくないで世界が簡単になったら、どんなに生きやすいだろう、って十代の頃は思っていて、その頃はすごく村上さんとリンクした気になっていました。
で、私の場合は、子供が出来たことがやはり大きいのですが、(ステレオタイプの話ですいません)こう、たとえば、夜中に子供が体調が急変して、血を吐いたことがあって、かかりつけの病院は小児科医がいない、さあ、どうする、ってあたふたしてるときに、医者がいないことを今ぐだぐだ言ってられないでしょう、で、システムがどうの、なんてことより、子供が血を吐いて、自分でびっくりして、不安がっているのをどうしよう、ってまず思う、そういうこと。
その時は、今私はこの子の前で決して泣かない、私は笑ってみせる、って思って、「ああ、お母さんもこういう真っ黒なもの吐いたことあるよ、何てこと無かったよ」とか適当に言って必死にのりきったんですが、何て言うか、そういうことが決定的に欠けている、って感じるんです。
生の、何て言うか、誰かをホントに守るっていう強い意志っていうか・・・
自分は昔傷つけられたまま損なわれているような気がする、って言ってる余裕がふっとんだことがないというか。
だから愛するってことがこういうことなのかなって気が・・・
儀式に対しても、まあ、村上さんが言いたいことは分かる一方、気が付いたらふかえりが、みたいな、受動的な、自分はその性欲には責任持てません、そういう風になってしまっただけで、自分が積極的に選んだ訳ではないのです、
見た目は加害者になりますが、ホントはそうじゃありません、っていう匂いがうさんくさいんです。
だから、真実を言い当てていても、まずそこの立ち位置からどいて主張してもいいのでは、っって感じます。

作品自体はとても興味深いのですが、私が変わったのでしょうね・・・村上さんの年で・・・って思います。
多分私が男だったらこう思わなかったと思います、たとえ、子供を持っても、それに変わる何かを経験しても。
ええと、私は子供を持つのが偉いって言いたいわけではなく、たまたま、私の少ない経験からいえば自分の人生ではそうだった、という話です。
戦争もなく、ご飯も食べられる幸福な人生で。

ええと「きのうの神様」、読まれたそうですが、また書き込みにきますね。
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honeyさん (latifa)
2009-08-30 09:49:44
こんにちは~honeyさん
わ~~い!!現在これ、読んでいる最中だなんて~。honeyさんの感想も是非拝見したいなぁ~!!もし気がむいたら、アップしてください

んんん・・・・、やっぱり1は面白く読んだんだけど、2はサクサクとは行かない感じ・・って同じですね~!
あんな分厚い本の1巻を、ぐいぐい読ませる村上さんの筆力って凄いですね~。
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存在する音楽さん☆ (latifa)
2009-08-30 09:45:31
こんにちは~存在する音楽さん
いやはや・・・たいした感想じゃなくて、ほんといつも恥ずかしいんですが・・・。最近忘却度が凄く激しいので、こうやって書きとどめておくと、後々どんな本で、どんな風に思ったんだっけ?って時に、自分に便利ってことで感想書いてます・・・

文庫本になってから読んでも、内容は同じなわけです  
私は読みたいとか見たい!と思ったら、あんまり長い間待てないこらえ症の無いところがあって、単行本で図書館で借りることが多いです(とはいえ、順番待ちをするので、待ってるには待ってるんですけれども^^)
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真紅さん☆ (latifa)
2009-08-29 21:03:45
真紅さん、こんにちは~
>昔村上春樹さんからメールのお返事をいただいたことがある

な、なんとーーーーー!!それは家宝というか、なんというか、凄いじゃないですか~~~ なんって羨ましい!!!!さっそく家族全員に自慢した自分(私じゃなくて友達だっつーのに)

>あと、村上さんのお父様は兵庫県の有名私学の国語の先生でいらしたとか。。
村上さんも受験させられたけど、行きたくなくて白紙答案を出したそうです。
  え~っ、白紙答案を出してわざと落ちたってのは初耳! 私が知ってたのは、ご両親とも学校の先生で、日本文学マニアだったから、それに反発してか、海外文学ばかりを読みあさった・・って事。その気持ちはなんか解るなぁ~って思ったわ。

>村上さんが一人っ子であったことに対する思いは、『国境の南、太陽の西』にも
 そうらしいですね!少年カフカで、それ書かれていて、是非読んでみようって思ったの。とにかくノルウェイ以後は、ほとんど読んでないの。私自身は一人っ子じゃないんだけど、昔から何故か一人っ子と縁があって、子供も一人っ子だしね。妙に一人っ子の見方をしたくなるところがあるんです。

>ある意味、期待を裏切られないというか・・・(笑)
 うははは!!そうとも言える。
私はそのシーン、儀式、儀式、と自分に言い聞かせたわ。
でも、、、そんな簡単に入らんって!!

で、真紅さんが一番泣けたシーン。私もそこは一番ガ~~ン!と来ちゃったシーンだったもの・・・。実はそこの部分って家じゃなく人が回りにいる処で読んでいたのね。がくがくしてきちゃって、まいったわ~。それにしても、大切な人・・死ぬねぇ・・・・

『きのうの神様』
来たのね~!!感想楽しみに待ってます。真紅さんは先に映画を見ていて、つぎに小説って順番だよね?
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牧場主さん☆ (latifa)
2009-08-29 20:50:30
こんばんは~牧場主さん
>このために結婚したのよね」「お父さんがいて良かった」を連発
 ぐははは! でも、立派なお父さんだわ!

2巻で最後じゃないかも・・・って思っていらっしゃる方って結構いるみたいですね。私も続編を書いてもらいたいな、って思います。牧場主さんは、確かこの本、凄く思い入れがある!って言っていましたよね?

私ね、「ねじまき鳥クロニクル」「海辺のカフカ」は未読なの。これから読もうと思ってるところなので、せっかく書いてくれた事、今は解らないので、読み終わったらまたここのコメント再読します!

で、以下の2つ
>あなたいっつも女にしょいこませてるよ、と思ってしまうんです。
>あなたはこの年になっても、結局自分の中は自分なのだな~~子供がいなくて社会(会社)で働いた事がないっていうことが、いつまでも若い人に受けいれられる要因

実は私も同じ事を思っていたのです・・。でも、今こうやってバシっと誰かが(←牧場主さん)言葉に出してハッキリ言われて、うわっ!ズバッと!
私の中で、そう思いつつもぐにゃっとなってたのが、急にピキーンとなった感じ(意味わかんないですね、すいません)

特に下の方は、なかなかこういう公の場で(って、そんなあんまりこの記事なんて誰も見てないと思うけど)言うのがはばかられる感じで・・・。それだけに自分では思っていても口には出さないでいたんだけど、牧場主さんがハッキリ言った事を、おおぉ~~すごい・・勇気ある~と思いました。

でも、なんだかんだ言いつつ最後の処で、牧場主さんが、どれほど村上春樹という人が特別な作家さんであるか、って事が解ります~
私も上の2つはそう思いながらも、でもそれが私には、その人となりを嫌いになる十代な要因にはならない事なので、大丈夫です。
なんだか、ほんと上手いこと文章で気持ちを表現出来なくて、めちゃくちゃな言葉になっちゃいました、すいません!
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1Q84 (honey)
2009-08-29 13:01:43
今読んでますよー。
上巻は読み終わりましたが、ちょっと難しくなってきました。(前半はすごく面白かったのですが)
まだまだ波長が合わないのかな(笑)

がんばって下巻も読んでみようっ。
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遂に読まれましたかー (存在する音楽)
2009-08-29 08:44:57
latifaさんが村上春樹の作品を読まれてアップされるのを楽しみにしていました。
随分と図書館で借りるまでお待ちになったんでしょう?

僕はまだ読んでいないのですが(笑)

映画も読書後の色んな人の感想というのも面白いものですね。自分の中で捨象しているような部分があったり、新しい視点を発見したり。自分と違う価値観に気づくこともありますが、元の作品が有名でないと、そういうものを見るチャンスが少なくなるので、特に映画などはネットで読めたりするので楽しかったりします。

僕はやはり文庫本になって読むかなあ~
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同感です (真紅)
2009-08-28 22:50:28
latifaさん、こんにちは。コメントとTBをありがとうございました!
実は私、昔村上春樹さんからメールのお返事をいただいたことがあるのですよ。。
(『カフカ』よりずっと以前の話ですが)
ファンと(ネット上ではあっても)直接交流されて、本当に誠実な方だと私も思います。
今はもう、スーパー雲の上の人ですから、メールのやり取りなんてできないでしょうね。。
ちょっと寂しい。。
あと、村上さんのお父様は兵庫県の有名私学の国語の先生でいらしたとか。。
村上さんも受験させられたけど、行きたくなくて白紙答案を出したそうです。
村上さんが一人っ子であったことに対する思いは、『国境の南、太陽の西』にも書かれています。
未読でしたら是非。

『1Q84』ですが、latifaさんががっかりさせられた部分は私も同感でした。
でも、ふかえりが登場し、その容姿が描写された時点で「そうなるだろうな」とは思いますよね。
ある意味、期待を裏切られないというか・・・(笑)。
私も、青豆と天吾を合わせてあげたくて堪らなかったです。
ラスト付近は、もうほとんど泣きながら読んでいました。

『きのうの神様』今日やっと図書館からメールが来ました♪ ワーイ
読んだらまたお邪魔させて下さいね。
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G処分て (牧場主)
2009-08-28 19:57:41
うちはGが出た場合、夫がベシッとやっつけてくれると、「今のやっつけ方素敵」とは言いませんが、そういや、「このために結婚したのよね」とは言いますね。
娘も「お父さんがいて良かった」を連発しますね、そういや・・・
まあ、G係ってことで。

私はね、この話、ずうっとこれでいいのかどうかまだいまいちよく分からないんです。
正直に言うと、最後、卵みたいなものが出てくるでしょう、あれの中に手を伸ばして天吾は青豆のとこへ行くべきだと思うんです。
か、青豆を引きずり出すか。
何でもいいんですけど、世界がリンクするべきっていうか・・・
だから、あと、2巻ぐらい話が続きますね。脳内では。
私は、ねじまき鳥クロニクルの最後で、主人公が妻を取り戻す(というか救うためにというか)ためにバットで綿谷ノボルだっけ、あの人を殺そうとするでしょう。
何故かというと、「愛しているからだ」っていうんです。
ハッキリと。
今までこう、村上さんは、そういうことには積極的に関わらない主人公を書いてきたように思うんです。
なのに、愛している、殺さなくてはならないと思ったのに、結局、綿谷ノボルを殺すのは妻で・・・
それから「海辺のカフカ」を書いて、んで、時間は経ったでしょう。
どうしたかな、って思ったら、結局、また天吾は受け身で・・・自分の前を運命が滑っていくのを見守る側に立つっていうか・・・
あなたいっつも女にしょいこませてるよ、と思ってしまうんです。
年を取っても、あなたの愛するってこういうことですか、ここまでですか、変化はないのですか、って。
私はヒーローになってほしいわけじゃないんです、この年になって、痛みをひきうける登場人物を書かなくていいのか、分からないんです。
ここでのヒーローは青豆一人で、自己犠牲は美しいのですが、これがまた女性でいいのかどうかよく分からないんです。
あなた、ふかえりと儀式してる場合ですかって。

あと、村上さんは沢山のオウム関係者や地下鉄サリン事件の被害者に会われたはずで、その人たちが村上さんの新作を読むことを、意識するだろうな、って注目していたんです。
でも、読んで、村上さんは、私たちが蓋をしてきたものをじっと見つめ続けていたことには感動したのですが、その内容が、納得できないというかよく分かりませんでした。
今も生きているその人たちに応える気はないのだな、完全に、彼の作風は世界から自由であることの証明とも言えますが・・・
読んでいるこちらは、大人になって、社会の歯車になって、つまらない平凡である人生を歩み、自分よりまず子供のことを一番に考え、自意識と折り合いをつけながら地に足をつけようともがいているのに、あなたはこの年になっても、結局自分の中は自分なのだな、って感じました。
この読みは多分私だけで的外れだと思いますが、子供がいなくて社会(会社)で働いた事がないっていうことが、いつまでも若い人に受けいれられる要因なのですが、いつまでも被害者側に立って、「損なわれている」だの何だのを書くのは、まだ必要なのかな、って思います。
くどいようですが、この年で、ってことです。

でも、さんざん書きましたが、上手く言えないのですが、私は村上さんと同時代に生きて、現在進行形で彼の作品を読むことが出来て、幸せだと思います。
本屋大賞にもこれに投票するし・・・
こう、私と最も繋がれる作家だとやっぱり思ったし、はい、単純に面白かったです。
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