最近、非常に小林多喜二「蟹工船」が話題・人気なのは知っていたのですが、こちらの三浦綾子の「母」とは、小林多喜二さんのお母さんが、自分や多喜二、彼らの回りの人達について語った本とは知らずにいました。
つい最近、丁度この「母」が、ポロンと置いてあったので、パラパラとなにげなく読んで見たら、あら・・・小樽に住んでいたのね? 多喜二さんは、拓銀で働いていたんだ~?!とか、道産子の私にとっては、とっても身近な場所が出て来て、まず引き込まれ・・・そして・・・。
もう・・・何度涙が出そうになったことやら・・・。
この多喜二さんのお母さん、そして多喜二さん、なんて良い人達なんだー!!!
なぜ、こんな良い人達が、悲しい目に遭わなくちゃいけなかったんだ~~と、本当に悔しかったです。
小林多喜二さんは、優しくて親孝行、兄弟思いの人で、そして「貧乏な人を無くす様な世の中にしたい!」という気持ちで、小説を書いていた姿に、胸が熱くなりました。
多喜二の家は貧乏だった。でも残っている幼い学生時代の写真は、小綺麗な服を着ているそうなんですね、それを見た人達が「貧乏とか言いながら、そんな事なかったんじゃないの?」みたいに思われることがあったそうなんです、でもそれは、写真を写す際に、服を貸してもらって写しただけだったそうなんですね・・。
多喜二が、弟の三吾に、お給料をはたいて、バイオリンをプレゼントしたエピソード。
それがきっかけになって、弟は、東京フィルハーモニーだか、なんだか(すいません忘れましたが、すごく有名なオーケストラ)の第一バイオリニストになったんですよね・・・。
あと、何と言っても、一番感動したのが、身売りに出されたタミちゃんを救い出そうとする多喜二の愛!そして、多喜二の母のタミちゃんへの優しい気持ち!(タミちゃんの多喜二やお母さん達への心遣いも)
多喜二が大金をはたいて、タミちゃんを身請けしてあげるのですが、普通ここで、結婚するとか、なんとか・・ってオチですよね?ところが、多喜二は、そういうのを望まなかった(本当に偉いっ!)
「自分はタミちゃんを苦界から救い出したいだけだった。ここですぐおれの嫁さんになってくれといえば、おれの金で救い出されたタミちゃんは、もし断りたかったとしても、断れないじゃないか。男と女は互いに自由でなければならないんだ。自由な身でつき合って、それで結婚する気になったら、結婚すればいい。とにかく今のタミちゃんに結婚を申しこむのは、金で女を買うのと同じことになる、おれはそういうことはしたくない」と、言うんです
その後も、色々あるんですが、その都度、多喜二がタミちゃんを一人の女性として、そして自分で自活出来る様に応援する気持ちとかが、もう素晴らしいんですね・・・
そして、このお母さん。この息子にして、この母ありき!いや、逆か・・・。
普通、我が息子が、身売りしてるどこぞの女に入れ込んでいるとか、その子を助けるために、大金を使っていいか?などと言われたら、嘆いてしまう人が多いだろうと思う。なのに、このお母さんは、息子がそんなに気に入る人なら・・・と思い、そして、貧乏で身売りするしかなかったタミちゃんの事を可哀想に思い、助けてあげたいと息子同様思う様な優しい人なんです。
だいたい、このお母さんは、この一件の前からして、小樽のご近所でボロ布のごとく扱われていた人(何て名前のだったのか忘れてしまいましたが、やっぱり奴隷の如く、死ぬまで働かされる人)が辛くて逃げ出したのを、家に、こっそりかくまってあげた・・・という事までしちゃってるんですよ・・・・。
ただ、この本を書いた三浦綾子さんは、母タキさんが、クリスチャンということで、これを書こうと思った・・と書かれているのが・・ちょっと・・・。
最後の方は、イエスキリストがらみの信仰心を書いていて......う~~ん・・・・
私なんかは、無信仰だし・・・
それにこういう話を聞くと、「どうして、こんなに良い人が、こんなひどい目に遭わなくちゃいけなかったんだ?神様がもしいるなら、こんな理不尽なことは無いのでは?」とかって、思っちゃう性分のところがあるのです・・。
とにかく、この本を読んで、「蟹工船」は是非読んでみよう!と思い、さっそく図書館にリクエストをしました。
内容(「BOOK」データベースより)
「わだしは小説を書くことが、あんなにおっかないことだとは思ってもみなかった。あの多喜二が小説書いて殺されるなんて…」明治初頭、十七歳で結婚。小樽湾の岸壁に立つ小さなパン屋を営み、病弱の夫を支え、六人の子を育てた母セキ。貧しくとも明るかった小林家に暗い影がさしたのは、次男多喜二の反戦小説『蟹工船』が大きな評判になってからだ。
.............
次の日、「蟹工船」を読みました。
←これは新潮社の文庫
図書館で文庫本はリクエスト待ち順番が凄かったので、日本文学全集37 (昭和51年出版)という、凄く古い本を借りて来て読みました。
読んだ感想は、ぐいぐい引き込まれながらも、文字が凄く読みにくくて苦労しました。昔の文体のままなのかな?「考へ込むやうに、じつとしてゐた」みたいな言葉なんですよ。最近出回ってる新潮社の文庫も同じ文体なのでしょうか・・・?
それでも、北海道弁なのか、東北系北海道弁なのかわかりませんが、まだ私が北海道出身故に、解ったのが救いでしたが・・・。
なんかもう・・・悲惨です。酷すぎです。最近よく話題に取り上げられて、今の社会と似た部分があるとか、なんとか言われていますが、こちらの「蟹工船」の方がはるかに悲惨です・・・。不潔さと臭ってきそうな描写に、呆然としました。
それにしても、昭和の初めの北海道は、ひどかったんだなあ・・・。蟹工船だけじゃなくて、炭坑とか、開拓民とか、本当に酷かったんだな・・・と、言葉を失いました・・・・。今までそういうのを知らずに、平々凡々と小樽とか、オホーツクとか行ったりしていたけど、自分の祖父祖母の世代は、本当に苦労したんだなあ・・・と思いました・・・。
こういう本を、昭和のひとけた時代に出版するのは、相当勇気が要ったでしょう。こりゃ~特高に捕まってしまいそうな危険は感じるな・・・。
弱い者も多い人達が集まれば、支配者に抵抗することが出来る、がんばろう!、という感じのメッセージがある本でした。
それにしても、全然詳しく無いので、てんで違う解釈をしているかもしれませんが、社会主義とか共産的思考とかって、貧富の差を無くしてみんなが平等に暮らせる世界を作ろうという志は、基本的に私は共感するし良いと思うのだけれど、でも、世界の社会主義の国の行く末を見てみると、果たしてこれが良かったのか・・・?と思う処もあり、、、難しいですね・・。
そうかぁ、中途半端な雪状態なんですね。車の運転は本当に怖いです。自分が気をつけていても、他人のミスに巻き込まれる事が一番怖いですよね(お互い、経験者だし・・)
ボランティア~の本は、オランダの実情も書かれていて、ビックリでした。
何かね、この本や、この前芥川賞取った西村さんの本を読んだ時も思ったんだけれど、男性の中には、質素に暮らしている人に、お金が入っても、それを風俗とかに結構使ってしまう人が結構いるんだな・・。(それほど、そっち方面が、生きる楽しみの上位に位置してる)っていうのを感じたというかね・・。
>賛同は出来ないかな、感情面で。
でもだから、理解しがたい崇高な感じ
そうそう。そうですよね。
絶対真似は出来ないけれど、尊敬してしまいます。
>水上勉さんの小説を読んだのは、「金閣寺の燃やしかた」っていう酒井順子さんの批評(「負け犬の遠吠え」を書かれた人だからとっても読みやすい本です)に三島由紀夫と並べられて書いてあったからです。
そうなんですか。その本は未読なのですが、そういえば、最近「本の旅人」って月刊の小さな雑誌に、酒井さんの「下に見る人」ってエッセイが毎月掲載されていて、ここまで書くのは勇気あるよなぁ・・・と思っています。
>宗教に生きる道があった人が還俗するっていう心理にとても興味が湧いて。
私もそれは興味あります!!
普通の人が仏門とか宗教にに入るのではなく、その逆っていうのが。
>水上さんがお寺で小さい頃育ったのに、僧にならず、小説を書いた、っていうところにとてもひっかかりまして。
水上さんは、お寺の子だったんだ・・・。
「越前竹人形」は、もうリクエストしちゃったので、全く期待しないで、とにかく読んでみます。挫折するかもしれないし^^
内容は、「マリアの恋人」ってナスターシャキンスキー主演の映画をちょっと思い出しました。ちょっと似た感じの内容です。そういった内容にとても興味をそそられ、長年見たいと思いつつ、ビデオ置いてる店を見つけられず未見なのですが、最近TSUTAYAディスカスに置いてあるのを知り、いつか見ようと狙っている。
何が大変って、スタッドレスを付けなくても何とかなる、って思っている人が多くて。
前の車がツールツールと滑っていくのを見ながら運転するのはすごく怖いです。
そう、北海道とかは豪雪なのに、こっちは中途半端にしか降らない、しかもちょこちょこふるのがダメですねぇ。
でも、今日は布団久しぶりに干せました。
「○○ボランティア」ね・・・私も表紙を拝見したことはあります。
ちょっと手が出せなかったな・・・何か、行為とボランティアっていうのが、頭の中で結びつかなくて・・・そうですか、ずっしりですか・・・ずっしりっぽいと思っていたわ。
「母」のことですが、まさに、私もlatifaさんと同じです。
息子がいたら、お母さんと同じ立場だったら、金銭が関わる時点で、タミちゃんにとても好感が持てないと・・・
タミちゃんのせいではないと頭ではわかっていても、すべての同じ境遇の女性を助けられないなら、鬼と思われても、う~ん・・・賛同は出来ないかな、感情面で。
でもだから、理解しがたい崇高な感じが、とても胸に迫るし、忘れられないものを心に残してくれると。
水上勉さんの小説を読んだのは、「金閣寺の燃やしかた」っていう酒井順子さんの批評(「負け犬の遠吠え」を書かれた人だからとっても読みやすい本です)に三島由紀夫と並べられて書いてあったからです。
話があっちこっちにいって申し訳ないけど、「大奥」を読んだ時に、宗教に生きる道があった人が還俗するっていう心理にとても興味が湧いて。
で、水上さんがお寺で小さい頃育ったのに、僧にならず、小説を書いた、っていうところにとてもひっかかりまして。
三浦さんのように、こう、宗教的なところにとことん救いを求める、っていう心理もとても興味深いのですが、還俗っていう逆の生き方は、もう、何で何で? って疑問が次から次へと湧いて。
で、「越前竹人形」は特にお勧めっていう話ではありませんが、夫婦関係がない、っていう理由を説明すると、お嫁に来た元遊郭の女性とそういう関係になったら、お客と同じように彼女を汚してしまいそうな感覚があり、また、オペラ座の怪人みたいに、自分の外見にとてもコンプレックスがあった男性だったので、美しい彼女にとても対等に向き合えなかったんです。
で、彼女はお母さんだと思うことにして、寝室を別にして・・・っていう・・・つまり、彼女の肉体に向き合えなかったように、精神的にも向き合えず、悲しい結末に・・・
長々と説明して申し訳ないです。
水上さんは何か、地べたを這っているような、男の人の感覚でものを書くので、女性からすると、「・・・女をわかっていないな、この人」ってイラッとするときがある(常に上から目線の私)ので、お勧めはしませんわ。
読むなら直木賞をとった「雁の寺」がいいかな・・・確かに寺に絶望して還俗するかも・・・って話です。
でも、こういう何かに絶望した男にとことん弱い女の人にはたまらないかも、って思います。
そちらは雪だったりするのでしょうか?
私は、なんとか元気でやってます。
牧場主さんは、体調の方、いかがですか?
>普通ここで結婚っていう流れにいくだろう、っていうのが覆されているところ。
ですよねー!
これが現実に、あった事なんだ・・・っていうのが、凄いです・・。
>何か神様の采配みたいな気持ちがします。
私も思いました。。。
>また、お母さんとタミちゃんの関係にもぐっときました。
タミちゃんが別の方と結婚しても憎まないところ・・・
そーなんですよ。このお母さん、神の領域ですよ。なかなかこんな風には出来ませんよね!
私には息子はいないけど、もしいたとしたら、こんな風には思えなかっただろうと思います。
タミちゃんって女性を好きになって、お金を出してあげるという時には、よりによって、なんでこんな女と?とか、思ってしまっただろうし
後にタミちゃんが他の男性と・・って時なんかは、ムッとしちゃったと思います。
>水上勉っていう方の「越前竹人形」
あっ。私もつい最近なのですが、伊坂さんの3652だろうか・・それとも道尾さんのインタビューだったかな・・忘れてしまったのですが、水上勉さんの名前が出て来て、ちょっと興味が沸いていた処だったんですよ。
今度読んでみようかな?
>遊郭の女性を救う為に嫁に貰ったのだけど、夫婦関係がない、っていう男女の間柄
それは何か理由があるのかな・・・。
とにかく、私も読んでみます!
私は今日は「セックス・ボランティア」って本を読んだんです。感想はちょっとブログには書かないと思いますが、、、結構ショックというか、なんというか・・・ずっしり来てしまいました。
ロイズのチョコ、随分と沢山種類が出ていますね。私は把握しきれなくなっちゃいました。
私は「母」の多喜二とタミちゃんの関係性にぐっときました。
latifaさんもおっしゃっているように、普通ここで結婚っていう流れにいくだろう、っていうのが覆されているところ。
あまりにも美しすぎるし・・・崇高で近づけないテーマのような・・・
二人はそういう結びつかない運命だったのかな、って思うととても胸が熱くなります。
その後タミちゃんが大変な人生を歩まれ、しかし、モデルの方がそんなにも長生きされた、っていうのは、何か神様の采配みたいな気持ちがします。
また、お母さんとタミちゃんの関係にもぐっときました。
タミちゃんが別の方と結婚しても憎まないところ・・・大変な人生だったけど、すごく美しいと思います。
昔の作家で水上勉っていう方の「越前竹人形」っていう作品を最近読んだのですが、それにも遊郭の女性を救う為に嫁に貰ったのだけど、夫婦関係がない、っていう男女の間柄が出てくるのですが、とても不思議って言うか、そんなこと生身の人間でありうるのかな、ってひっかかっていたんです。
何て言うか、おとぎばなしみたいで・・・
こっちは結構それがゆえに傷ついて、意に沿わない他の男性の子を身ごもってしまい(なんせ色っぽいので悪目立ちする奥さんなの)、夫婦関係がないのに妊娠したことを夫に知られるのが辛く、そして悲劇が、みたいな感じで話自体は生々しいリアルな感情もあっておとぎ話はいつまでも続かない、っていうラストなんだけど・・・
話は変わりますが、北海道といえば、ロイズのチョコおいしいですね。
今年はバレンタインにいっぱい配る予定。
私も話題になった最初の頃は、一時的なブームなんだろうな・・・なんて思っていたのですが、実際自分も本を読んでみたら、今の世の中とみごとに重なる部分が色々あって、びっくりしたんです。
>鎮まる気配がないということは、時を経て人を食い物にした世の中が繰り返され、継続していることの象徴に思えてきます。
その通りですよね。なんだか、人間100年生きてても、同じ様な事繰り返してるし、戦争やいさかいは収まらず・・・ですよね・・・。
> 「母」はぼく等の劇団で9年前から数回にわたって上演してきました。
> すでに前進座が上演していたのも知らずに始めて18回を数えます。
素晴らしいですね!9年前からと言ったら、まだ蟹工船ブームの起きるずっと前ですね。しかも18回も・・ということは、とても好評だから・・という事でしょう。
リンク先に飛んで、劇団のHPを拝見させて頂きました。 伊藤さんのような凄い方から、こんな拙いブログにコメント頂いてしまって恐縮しております・・・。
> 「母」にも登場する多喜二の恋人タミちゃん(田口タキさん)が今年102才で他界
>
そうなんですか・・・。102才の長寿をまっとうされたのですね。多喜二だって、もしもあんな目に遭わなければ、もしかしたら、つい最近まで生きておられたかもしれないのに・・・悲しいですね。もし生きていたら、今になって蟹工船が話題になったことについて、彼自身からの発言など聞いてみたかったです・・・。
> 私達は、一体何を学んで時代を歩いているのだろうと思わざるを得ませんね。
本当ですよね・・・。愚かというか、なんというか・・・。
> 「ぼくの小説など、いつか読まれなくなる時代がくるんだ」と多喜二はお母さんに語りましたが、果たして80年後の今ごろベストセラーになったと聞いたら、どんな思いになるだろうと考えます。
でも、こういった小説を出版しても、少なくとも現在は、投獄されたり命をおびやかされるようにならなくなっただけ、まだ少しは日本の世の中は、前進しているのかな・・・。
・・・はじめまして。
「母」はぼく等の劇団で9年前から数回にわたって上演してきました。
すでに前進座が上演していたのも知らずに始めて18回を数えます。
また来年、港区で上演する計画をしています。
「母」にも登場する多喜二の恋人タミちゃん(田口タキさん)が今年102才で他界したことを知りましたが、感慨深く記事を読ませていただきました。
「ぼくの小説など、いつか読まれなくなる時代がくるんだ」と多喜二はお母さんに語りましたが、果たして80年後の今ごろベストセラーになったと聞いたら、どんな思いになるだろうと考えます。
私達は、一体何を学んで時代を歩いているのだろうと思わざるを得ませんね。
多摩にお住まいですか~!小田急線でその辺りは時々通過していますよ~(それよりず~~っと西から乗っている自分・・・)
そうなんですよ・・・演劇とかコンサートとかって前もって予定を立てて、かつ人気が高く、予約が難しい・・・という厳しい状況・・。
私は札幌ですが、瀬棚といえば、やや近い八雲に親戚が住んでいました~。函館は大好きで何度も遊びに行きました。懐かしいな~。
ところで、高山美香さんのちまちま人形展、知らなかったので、検索して見て来ました。こういう細々したアートっていうのかな、好きです。それぞれの人の特徴をつかんでとてもユニークに作られていますね。
同郷の著名人って、なぜか身近に感じて応援したくなっちゃいます。めいさんは、色々な事にお詳しいですね~!またいつでもお気軽に遊びに来て下さい~
いえいえ私も都心から離れた多摩の住民ですよ~
でも確かに演劇は、だいぶ前から、いくぞ~!!と覚悟を決めていないと行けないですよね。。
latifaさんは北海道のどちらのご出身ですか?
私は、函館と小樽の間の海岸線沿いにある瀬棚というところの出身です^^
高校は函館だったのですが、このころから北海道文学全集などを読んでひとりニヤニヤ喜んでおりました。
latifaさんは、札幌在住の高山美香さんというイラストレーターの方はご存じでしょうか?
小樽文学館や札幌のカフェに、”ちまちま人形展”という展示会を開いていらっしゃる素敵な方です。オーブン粘土やけしごむはんこでつくられた文豪さんや偉人たちがほんとうに可愛いです
このあいだ、立川の本屋さん付属のカフェで展示会があったので、出かけました。
ものすごく可愛かったです。
そして激似なんです。
北海道ゆかりの文人さんたちでは、やはり多喜二さん、伊藤整、小熊秀雄、啄木さん、など^^ちまっと可愛く、ちょこなんとして、しかもリアルでいらっしゃいました。個人的には土方歳三さんや中原中也がめちゃくちゃ気に入りました!
25日からは高円寺の”茶房 高円寺書林”で展示会があるそうです^^
latifaさんが足を運ばれたらうれしいです!
追伸:今日は偶然にも小林多喜二さんの106回目のお誕生日です^^♪
というわけで、私がかわりにケーキを食べてしまいました
また脂肪が。。。
組曲虐殺という舞台、全然知らなかったのですが、めいさんからお話をうかがって、すっごく面白そうで、興味しんしんです。
この作品を作りあげるのにあたって、相当小林多喜二という人間や回りの人たちのこと、調査というか調べられるだけ調べつくしたのでしょうね・・・。
めいさんから、一部お話をお聞き出来て、とても嬉しかったです。ふじ子さんにしても、瀧子さんにしても、凄く多喜二を愛していたんですね。そしてふじ子さんの後の旦那様という方も凄く良い方のようで・・・。
早速ネットでも、この組曲虐殺を検索してみました。
いいなぁ~めいさん、そういうの見に行けて。私は場所も都内から離れているし、なかなか自由な時間も取れないので、見に行けそうもありません・・・。 でもめいさんからこのお話を少しだけでもお聞き出来て、ホントに良かったです。
石原さんは演技力もあるので、きっと舞台でも迫力あるだろうな~と想像が・・・。
ps めいさんも同郷の方で嬉しいです~。
蟹工船と母について、みなさまのご感想を読ませていただいて、とても感動しました。
(管理人さん、ちなみにわたしも道産子です^^)
昨日、天王洲アイルで「組曲・虐殺」という井上ひさしさんの多喜二劇を観てきたのですが、多喜二と結婚した伊藤ふじ子さんがとっても魅力的でした。瀧子さん(「母」ではタミちゃん)は石原さとみさんが演じられましたが、とてもかわいかったです。
ふじ子さんと瀧子さんは出逢っていないと思いますが、この劇では、多喜二のお姉さんを通じて二人が出逢って、しかもイイ感じで結託して、地下活動に身を投じた多喜二を守っていく、というのが、同志を含め女性たちにアツく慕われた多喜二を思わせました。本当に温かみのある劇に仕上がっていました。
ふじ子さんについては、ふじ子さんがだいぶいい年になってから多喜二のことを書き残した遺稿の断片もあります。二人の出会いなどが書かれています。ふじ子さんのちの旦那様はとっても理解ある、お優しい方だったようです。(政治漫画家の森熊猛さん^^。俳優のような顔の長身のイケメンです^^北海道夕張ご出身の方)
ふじ子さんは生涯多喜二を大切に心にしまっていて、二人の間のことを誰にも告げなかったようです。
また、瀧子さんも、研究者の方などに極力会わず語らないことで、多喜二を守り通しているようです。弟さんへ書いた手紙には「全身全霊小林を愛しましたが、私のために小林の名を汚したくなかったので身をひきました」とあった、という資料を読んだことがあります。
この二人の女性にものすごく愛された多喜二さん自身も、やはりこの二人の女性をこころから尊重して愛したのだろうなぁと思います。
長々とすみませんでした。
「組曲虐殺」おすすめです^^
多喜二の戯曲「山本巡査」、また共産党に入り込んだスパイが工作した大森銀行ギャング事件などの史実をかじってから行くと、またイイかもしれません。
さっそく読まれたのね~!薄い本でびっくりしなかった? それと、リンクありがとう~!
そうね・・・。多喜二さん、純粋過ぎたのかもね・・・。もっと早く一緒になっても良かった様な気は私もしたわ。ちょっとストイック過ぎるっていうか、生真面目過ぎるところはあったよね(そこがまた良い処でもあるんだけど)
私もね、タミちゃんじゃない女性と結婚・・って部分をもっと知りたかったんだけど・・。あれだけ命をかけて愛した女性が過去に存在した後に嫁になった人って、葛藤とか無かったのかな・・・?
多喜二さんの心の中には、ずっとその後もタミちゃんをずっと思い続けているんじゃないかな・・?とか、その辺り、気になったりはしなかったんだろうか・・・。
>結局大多数の人は貧しくて生活が苦しくて、一部の人だけがおいしい思いをしているような・・・
ほんとにねえ・・・。どうしたら、若干の貧富の差は有るとしても、みんながだいたい満足出来る暮らしが出来るんだろうね・・・。
TBと、あと記事中にリンクもさせていただきました。
小林多喜二には勝手に暗いイメージを持っていたので、こんなにも明るい人だったのだとビックリ・・・。
多喜二は純粋過ぎたのかな~って思います。タミちゃんのことにしても、もっと早く一緒になろうとしてもよかったような。。
女心を掴むのが上手くない、と言うか。
でも、タミちゃんじゃない女の人と結婚したんだよね。。そこがあまり語られてなくて謎でしたが。
「神も仏もない」と思ったセキさんが、教会に行くようになったというのも不思議な縁ですね。
あと、latifaさんが記事の最後に書いてる二行、私も常々そう思っています!!
共産主義とか社会主義の世の中になっても、結局大多数の人は貧しくて生活が苦しくて、一部の人だけがおいしい思いをしているような・・・。
う~ん、難しいですね。
でも読んでよかったです。紹介ありがとう~。
何度もかえってスイマセンでした
西洋の小説や映画は、直接的にキリスト教の作品じゃなくても、聖書の話をもじってたり、暗に示唆しているものだったりするので、私も最近発見が多いです
latifaさんは読書家でいらっしゃるようなので、勉強がてら(?)、また是非是非遊びに来させてください
残念です。
TBだけさせて頂きます。届くかなぁ~^^
コメントありがとうございます!とても嬉しかったです
marikoさんのレビュー、拝見させて頂きました。とても丁寧に書かれていらっしゃって、小説の細かい部分やお母さんの言葉まで思い出しました。
キリスト教については、最近遠藤周作さんの「沈黙」をきっかけに、その後3作を読んだり、映画で「シークレット・サンシャイン」という信仰について色々考えさせられる映画もみたりと、何故かここのところキリスト教について考える機会が多いんですよ。
またどうぞお気軽にいつでも遊びにいらして下さいね
布教や押しつけもありませんので、読むだけでもどうぞ
http://blogs.yahoo.co.jp/mrk_tiny_sparrow/32639717.html
あらっ・・・蟹工船というお店があるんですね?w
まさか店主の人も、こんなブームが来るとは想像していなかったでしょうね
それと、三浦作品の違和感、うわ~~!!きたあかりさんも、感じていたなんて、ほっとするやら、嬉しいやら・・。
曽根綾子さんも、そうですよね。以前随分前、自分が若い頃、数冊読んだことがあります。三浦さんの本で感じた様な、ちょっと引っかかる感じは、曾野さんの本では感じたことが無かった気がします・・
ただ、実は私、三浦さんと曾野さんが、ごっちゃになっちゃっている処がありまして・・・。困ったもんです。。
勤務先の近くに、同じ名前の蟹料理専門店が
あるんだけど、かなりビミョーな立場に立た
されているのではないかと、他人事ながら危
惧しています。
三浦作品の違和感ですが、私もなんとなく感じ
ていました。 筆力もあるし読みやすいんだけど
信仰が前提になっているので、そのあたりを深読
みしようとするとキビシイですよね。
クリスチャン作家といえば、曽根綾子さんも有名
ですが、信仰を問いかけるという作風です。 無
宗教の私でも違和感なく読めました。
あづいですね~~~今日は、この夏初めてエアコン漬けの一日を送ってしまっています。
ところで、お読みになられたんですね~!
小林多喜二さんについては、私も殆ど良く知らないのですが・・、お母さんが語る息子は、とても親孝行だし、兄弟思いで、女性への愛情も真面目で、凄く好印象でした。
でも、蟹工船と一緒に納められていた他の作品は、ちらっと見た感じで、凄く読みにくそうで、読まずに図書館に返却してしまったのです。他の方々も、蟹工船は読んでも、そこから他の作品にまでは手を広げてない様な雰囲気も・・・。だから、一般的に、とっつきやすい作家さんでは無いのかもしれないのかも・・・。
で、おりおんさんっ!おりおんさんのコメントの後半部分ですが、そうなんです!!私が言いたかった事、思ったこと、そのままそっくり表現してくださいました~
>セキさんがキリスト教者であるかなしか、共産党に入党したかいなかは関係なく、彼女が強く、たくましく~~~
まさに、その通りです。そうなんですよ!!
>三浦さんの「セキさんが受洗していないと知って、書く気力を失いそうになった」という趣旨の記述
やっぱり、おりおんさんもでしたか?
正直、がっかりしました。そういう思考なのかあ・・と(三浦さんの文才は凄いな~って思うんですが)、でした。
はるか昔、中学か高校の授業で「プロレタリアート文学の代表作」として紹介されていて、読んでもいないのに、小林多喜二=地味で暗い陰鬱な人と勝手なイメージを抱いていました。でも、貧しくても、温かくて、思いやりにあふれた小林家の様子は、古き佳き日本の家庭という感じで、癒される感じがしました。私も、latifaさんと同じように、筆者あとがきには違和感を覚えました。特に「セキさんが受洗していないと知って、書く気力を失いそうになった」という趣旨の記述には「???」。三浦さんにとっては、キリスト教者であることが、作家であることの前提だということなのでしょうね。私には、セキさんがキリスト教者であるかなしか、共産党に入党したかいなかは関係なく、彼女が強く、たくましく、生きる力を持った人であるということが魅力的に思えました。
それでは、また!
本とか映画とかって、見終わった後に、その世界にひきずりこまれちゃう事があって、だからこそ、選んで読んだり・見たりしないと、後でキツイ・・ってこと、ありますよね
現在の北海道のイメージと、昔の開拓とかにたずさわった人の苦労とかは、すぐに結びつかないですよね・・・
私も家の仏壇とか程度です。一神教よりも、色々な神様に感謝~みたいな日本のこういう宗教観って、とても好きです。
結構本を読んでのめりこむと、その世界に
ひきずりこまれちゃうんですよ。
北海道弁や旧かな使いはあまりわかりませんが、
latifaさんの文章を読んでいると気持ちが
伝わってきますね。
北海道は、澄んでいて広大でおおらかでと
あまり悪いイメージがないのですよ。
実際行ってないのでわからないのですね。
あっ私も無信仰なので、キリストさんは
よくわかりませんが。
まあ自分ちの仏様ぐらいはお祭りしてますけど。
でもこのような話を聞くと私なんか恵まれてるんだなと思いますよ。
頑張らねば。
了解です♪やだ~そんな気を使わなくても全然平気ですよ。運動オンチなのは、堂々と言いまくってますから
で、すごい!牧場主さんの考えで、そうやって好きな様に展開を考えたり変えたり出来るなんて、最高の職場じゃないですか~
ふむふむ、あの緑と黒のポスターですな?それとも本が一杯並んでいる処で立ってるやつかな?
好きな俳優さんの写真が貼ってある店内でお仕事って良いなぁ~!!
走るには走るんですけど。
運痴の人にも(latifaさんのことではないですよ、・・・確か体育はお好きでなかったと記憶してるけど・・・むにゃむにゃ)読んで欲しいっていう話です~。
「母」はね、置いてみますよ~。私の権限で。
それよか、もう、私、仕事場がね、もう、パラダイスよ?
毎日、ケンイチ君に「おはよ~」みたいな。
ああ、角川! 有り難う!!
ポスターはキレーに貼って夏が終わったら私のお家にやってくるのよ。
むふ~
是非是非隣りに置いてくださいまし!! 多喜二の母・・という説明のポップなんかもあると、絶対売れると思うな~♪
知った経緯は、会社の人から教えてもらったんです。少しパラパラ読んでみたら、ぐっと引き込まれてしまって・・。
>森絵都の「ラン」はね・・・めっちゃくちゃ良かったです~
そうですか!そんなに牧場主さんが気に入られたなら、私も読んでみようっと!!
まずは、パラソルの下で~を読まねば。回りの噂では、あんまり私が好きそうじゃないような気もしてますが・・・w
6月最終日に、ガソリンスタンドにかけこんで入れて来ました。。。ガソリンが足りないから値段が上がってるのではないというのには、頭に来ますね・・・。
格差社会、問題になっていますよね・・・。みんなが公平な社会っていうのを作るのは難しいのでしょうけれど、北欧の方なんかは、上手く行ってる国も多いと聞きます・・・。
>来月漁師さんがストをするそうですよ
そうですか・・・。石油と直結するお仕事の方は、本当に大変かと思います・・・気の毒だなあ・・
蟹工船とか、母、を読んだら、いかに騙されたりして(良い話しを聞いて夢を持って)北海道にやって来た本土の人が多かったか・・・を知りました・・・。
本の配置が気になるんで・・・何処でこの本にめぐり合ったのかもしよければ教えてください。
ところで、森絵都の「ラン」はね・・・
めっちゃくちゃ良かったです~
私、来年の本屋大賞、これに一票入れます。
(本屋大賞は一位から3位まで入れることになってます。もしかしたら、「みなさん、さようなら」は発売時期が去年っていうことになってしまうかも知れないけど、「ラン」が一位で「みなさん、さようなら」を2位にします。)
また、今度落ち着いたら来ますね。
明日からまたガソリンの値段が上がってしまいますし
格差社会がますます広がってしまうようでいやですね
これだけ燃料代が上がっても日本人はおとなしいなと
思っていたけど来月漁師さんがストをするそうですよ
小林多喜二の時代つまり日本が戦争に入ってしまった
時代背景として石油を手に入れることが困難になった
背景があるわけでそう考えるとなんとも不気味ですね
すごく昔に読まれたのですね?
>すごく感動して「絶対蟹工船読む!」とその時強く思った
うん、うん!ですよね♪私もそうだったんです。で、丁度勢いづいて、蟹工船を読んじゃった、って流れでした。
三浦綾子さんの作品では、塩狩峠を高校生の時だったか読んで、号泣したことがありました。他にも幾つか読んだことがありますが、キリスト教について一杯書かれている内容だと、どうしても壁を感じてしまうというか、なんというか・・・。(別にキリスト教が嫌いって訳ではありませんよ^^ 私は、幼稚園はキリスト教系でしたし、ミサとかも好きでした)
>でもそういう時だから心の拠り所とかになるのかもしれないですね~・・
その通りですよね。三浦さんも、その他の熱心な信者の方々の中には、凄く辛い体験(病気とか・・色々)で、生きる希望を失っていた処に、信者になることで救われた・・という経緯の方も多くいらっしゃるみたいですしね・・・。
逆を言えば、そこまで自分は、どん底になったことがないから、信者になる気持ちが解らないのかもしれませんね・・・。
以前、星野富弘さんが、最初はキリスト教とか神とか受け付けなかったのに、段々気持ちが変わって行く経過を書かれた本を読んで、その文章は、す~っと入り込んで読む事が出来たのですけれども・・・。
うん、うん、存在する音楽さんのおっしゃること、そうかもしれないよな~ってしみじみ思いました。
この「母」の中で、多喜二がもう死んでしまって数年経った後、お母さんが偶然タクシーの運転手だかと話すシーンがあるのです。そのタクシーの運転手さんが右翼だったらしいのですが、それでも多喜二は可哀想だったなあ・・・と言う処があるんですよ・・・
>現代は当時と同じ心情を抱えるほど、厳しい状況があるんだなと感じます。
よくTVや雑誌などでも、現在とこの本を比較して似ていると言っているので、興味があったのですが、実際読んでみたら、蟹工船の方が、本当に酷くて、、ショックでした。
でも、すごく感動して「絶対蟹工船読む!」とその時強く思ったのは覚えています・・ただ未だ蟹工船は未読です・・いつか読む~
三浦綾子さんの作品は好きですが、読んでいて「神様がいるならどうして助けてくれないの?」っていうの同感です。遠藤周作さんの「沈黙」でもそれを感じましたが・・でもそういう時だから心の拠り所とかになるのかもしれないですね~・・私も全然解らないですが・・
左翼も右翼も老いも若きも男も女も
苦しい生活環境では
人らしく生きたい
本音はそう部分で、希望が持てるなら何でも良かったんかもしれませんね。
余裕が出来ると、また別の欲望が生まれていくんだと思うのですが、現代は当時と同じ心情を抱えるほど、厳しい状況があるんだなと感じます。