久々、犬の本の感想です。
犬はあなたをこう見ている
ジョン・ブラッドショー
河出文庫
以下の3つが特に面白かったです。
・犬の感情にはどれくらいのバリエーションがあるか
・犬が人と遊ぶ時と犬同士で遊ぶ時に、違いはあるか
・チンパンジーとボノボ
犬の感情にはどれくらいのバリエーションがあるか
嫉妬、罪悪感、優越感、羞恥心 などの複雑な感情が犬にはあるか、という話でした。
嫉妬はする、というのが、今の学者達の共通見解らしいです。
しかし、罪悪感は持っておらず、(人間にとって)悪いことをした後に気まずそうな表情をしているのは、単に飼い主をなだめるためだ…と著者は言うのです。
私はここで、ハッとしました。
えっ、人間の罪悪感も、それと同じでは
あれ、もしかして私だけ? どうしよう、私って犬並み?
キリスト教圏の住人は、神に対する罪悪感…みたいな、ちょっと高次元のモラルを持ってるんじゃないか、と思ったのでした。
犬が人と遊ぶ時と犬同士で遊ぶ時に、違いはあるか
結論から言うと、犬が遊ぶときの態度は、相手が人間か犬かで違うそうです。
おもちゃで遊ばせると、相手が犬の時は、一旦はおもちゃを自分のものにしてしまうそうです。そのあと、改めて犬同士で遊ぶこともあるんだとか。
でも相手が人間の時は、おもちゃの所有権にはこだわりを見せず、あたかも遊びが長く続くこと自体に重きを置いているように見えるそうです。
やっぱり、犬が求めてきた時は、遊んであげないとダメですね
チンパンジーとボノボ
もはや犬と無関係ですが…DNAが似ていても犬とオオカミがいかに違うかの類例として、チンパンジーとボノボがいかに違うかについて述べていました。
猿の仲間でも、チンパンジーは、他の種類の猿を襲って食べることもあるし、よそ者に対して非常に攻撃的で、チャンスを狙って殺すことすらある。
ボノボは他の動物を襲うところは滅多に見られない。
人間には、チンパンジータイプとボノボタイプがいるんでは、と思ってしまいました。
久々に、とっても面白い犬本でした