goo blog サービス終了のお知らせ 

魔女っ子くろちゃんの映画鑑賞記録

映画大好き!わがまま管理人の私的な映画鑑賞記録です。名作・凡作関係なく、好き好き度★★★★★が最高。

ダーク・ウォーター

2007年03月09日 | た~つ
★★★
監督:ウォルター・サレス
主演:ジェニファー・コネリー、ティム・ロス、ジョン・C・ライリー
2005年 アメリカ

ダリアは夫カイルと離婚調停中二人は一人娘のセシリアの真剣を争っていた。
シングルマザーとなり経済的にも苦しいダリアは、家賃の安いルーズベルト島に住まいを探した。
不動産業者のマレーが紹介した古びたアパートの9階にあるじめじめと陰湿な一室。
管理人も不気味な男だったが彼女に躊躇している余裕はない。
この部屋に越したダリアとセシリアの身に、次々と不気味な現象が襲いかかる・・・。

☆ ☆ ☆ ☆ ☆

オリジナル「仄暗い水の底から」は鑑賞済みであったので
どうしても比べてしまうのはいたしかたない。
ただオリジナルが格段優れていたわけでもないけれど、「リング」よりは
なんだか分からないモノに対する恐怖の演出としては
まあまあだったんではないだろうか。
(「リング」はまったく別物になっていたことと比べると)

ただ私としては
我が子を護るためとはいえ主人公が怨霊の母親になる・・というオチが
オリジナルからしてどうも後味悪くて受け入れられない。
一番じめっとして湿っぽく生気のない母親のキャラが
どうにも受け入れられないのでありました。

あの母親では気が滅入ってしまうよ。
そのあたりが幽霊とシンクロしちゃったのかもしれない。
明るく生きるって大事だなと、そんなことを思ったりしました。



007/カジノ・ロワイヤル

2006年12月20日 | た~つ
★★★☆
監督:マーティン・キャンベル
主演:ダニエル・クレイグ、エヴァ・グリーン、マッツ・ミケルセン
2006年 英・米・チェコ

 英国諜報機関MI-6に所属するボンドは、なりたてダブルーオー。その条件である2件の殺人を実行し、最初の任務にのりだす。その任務とは、世界中のテロリストたちの資金源として動き回る、ある男の正体を突き止めることだった。
 暴走気味のボンドにMI-6の責任者、Mは一抹の不安を覚える。しかしボンドの読みはあたり、次第に謎の男が浮かび上がってくるのだった。
 謎の男が、ル・シッフルだと突き止めたMは、彼が飛行機爆破に失敗した穴埋めの金策に、モンテカルロのカジノに狙いをつけていることを知り、その阻止にボンドを派遣する。彼の資金は英国から出る1500万ドル。お目付役として財務省から、ヴィスパー・リンドという女性が同行することになった。

☆ ☆ ☆ ☆ ☆

 ジェームズ・ボンドってやっぱりショーン・コネリーだなとずーと思っていたけれど、よくよく考えてみたら映画を観たのは随分と子供の頃で、ステキだったとおぼろげに記憶している「ロシアより愛をこめて」でさえ、とんと思い出せないのだった。
 しかしボンド=コネリーの図式がお互いにずっとつきまとい、双方イメージチェンジに苦労したように、私もコネリー以外のボンドにはどこか違和感を感じていた。しかも映画はアクションとかCGにどんどんこり出して、それが売りの、大味な映画になってしまったというイメージのまま私の前を通り過ぎていった。
 つまりコネリーに拘っている割にはよく知らず、それほど思い入れもないというとんでもない観客にとって、ダニエル・クレイグ=ボンドはなんの遜色もなかったのである。むしろ、あれだけ懸念する声が世界中に溢れる中、その大多数を唸らせた健闘と実力は尊敬に値すると思う。(ぱちぱちぱち)
 これはコネリー=ボンドとは別物、独立した映画と言えよう。コネリーが作り出したボンドの世界が存在するのと平行して、これからはクレイグ*ボンドの世界が存在していくのではないか。また、そうであって欲しいと思う。

 私などは、あのレトロでスタイリッシュなオープニングだけで、映画代の元はとった!気になり、うきうきしてしまった。あれだけでもDVDほしい!と思ってしまうほど。クリス・コーネルの主題歌がオープニングに流れるのも、ドラマっぽくちょっとアナクロな感じでノスタルジック。(なんのこっちゃ)
 
 本編は、まだ青く初々しい、成り立てダブルーオーの君。多少の臭さには目をつぶろう。ボンドガールが細すぎても・・・・目をつぶろう。度派手でも、品の良いアクション。拷問の痛さは女には分からないが、夫曰く、「死んじゃう」そうだ。でも死なない。なぜなら「オレの名前はボンド。ジェームズ・ボンド」だからね。
 しかしこんなにもタキシードが似合う俳優は久しぶり。彼がボンドであろうがなかろうが、うっとり堪能できる作品だ。ちょっとお間抜けな悪役マッツ・ミケルセン。冷酷な顔とは裏腹に、意外と小物でした。
 それから、ベニスの建物がああやって建っていたのか、っていうのが結構面白かった。

小さな恋のメロディ

2006年12月02日 | た~つ
★★★★★
監督:ワリス・フセイン
主演:マーク・レスター、ジャック・ワイルド、トレシー・ハイド
1970年 イギリス

 ダニエルとトムは同じパブリックスクールに通い、同じBB(少年団)に所属していた。裕福なダニエルと違って、トムの家は貧しかった。しかしガキ大将のトムは、どこか気の弱そうなダニエルが気に入り、学校帰りにバスに乗って繁華街への道草を楽しんだ。
 メロディは裕福ではないが、祖母と両親に愛されてのびのび育った女の子。学校ではいつも友だちの中心にいた。
 ある日、ダニエルたちは学校で女子がバレエの練習をしているのをのぞき見し、そこで踊っていたメロディに一目惚れしてしまう。メロディの事が頭から離れず、友だちからからかわれてもダニエルはメロディの姿を追い続けた。やがてメロディもダニエルの一途な気持ちに心を動かされ、二人は恋人同士になった。
 学校をさぼって、二人は遊園地や海岸に遊びにでかけた。「結婚してくれるかい?」ダニエルはメロディにプロポーズする。
 翌日、さぼって遊びに出かけたことで校長に呼び出された二人は、「愛し合っているから結婚します」と宣言する。教室に戻ると、友情より女をとったダニエルに嫉妬したトムを筆頭に二人の仲をからかわれ、とっくみあいのケンカになる。
 ダニエルの本気に気づいたトムは、ダニエルとメロディを自分たちの手で結婚させてやろうと決意する。

☆ ☆ ☆ ☆ ☆

 これはもう永遠の一作。出来の云々関係なく、当時この映画に夢中になった女子にとっては別格なんである。
 公開時、この映画はセンセーショナルを巻き起こした。女の子はマーク・レスターとジャック・ワイルド派に分かれ、メロディ役のトレーシー・ハイドも絶大な人気を誇った。私はマーク派でもジャック派でもなかったが、この映画は大好きで、映画館ではシーンのひとつひとつを宝物のように、脳みそにインプットしたものだ。今でもメロディが金魚と戯れる「メロディ・フェア」を聞くと、当時にタイム・スリップした気になる。

 こんなにヒットしたのは日本だけのことだったらしいので、何が当時の日本の女の子の琴線にふれたのだろうか。映画としては今見るとさすがに古くささを感じてしまうが、そこはアラン・パーカーが脚本を担当しているだけあって、おこちゃまの恋物語でありながら、イギリスの階級社会も反映されているし、何しろ「好きだから結婚します。なぜいけないの?」というメッセージは、おこちゃまの大人への反撥というよりイギリス社会への反撥。「法律も常識もくそくらえ!結婚式やっちゃえ!」も小さな反抗だったのでは・・と今なら思う。

 とにかくこの映画は脇を固める生徒の一人一人が生き生きとして、この映画でイギリスに大層憧れたものだった。ビージーズの曲は「爽やか」の一言に尽きる。清々しい初夏の風のようでその空気感がとても好きだった。

 ジャック・ワイルドは先日亡くなった。まだ50代。
なんだかひとつの時代が終わったというか、この映画も過去のものになってしまった気がしてしみじみ。

父親たちの星条旗

2006年11月16日 | た~つ
★★★★
監督:クリント・イーストウッド
主演:ライアン・フィリップ、ジェシー・ブラッドフォード、アダム・ビーチ
2006年 アメリカ

 太平洋戦争末期、硫黄島。5日で終わるはずだった日本の孤島の戦いは、日本軍の猛攻撃に遭いアメリカ軍は予想だにしない苦戦を強いられた。そんな状況下で撮られた一枚の写真。擂鉢山の頂上に建てられた星条旗は、アメリカ軍の勝利を象徴したものとして、全米が熱狂した。
 しかし実際の硫黄島での戦いは悲惨を究め、写真に写っていた6人の兵士のうち、無事に帰還できたのは3人だけだった。帰国したドク、レイニー、アイラの3人は、硫黄島の英雄として祭り上げられ、戦時国債キャンペーンにかり出された。
 熱狂的な英雄扱いに困惑する3人だったが、その思いや立場も3人それぞれ微妙に違う。しかし星条旗にまつわる真実と、現場での壮絶な戦いの末に逝ってしまった仲間たちへの思いは、彼らを苦しめていくのだった。

☆ ☆ ☆ ☆ ☆
 
 現実に戦い生き、死んでいく人たちと、高見の見物的立場で物言う人たちとの温度差。偉そうな講釈は空しさと欺瞞だけを残し、救いを求めて苦しむ者を決して救いはしない。前作 「ミリオンダラー・ベビー」にも通じる、イーストウッド&ハギスらしい作品だった。

 英雄視されればされるほど苦しみ、自らを傷つけていく3人の帰還兵。故国でのバカ騒ぎと、次々に戦友が死んでいく硫黄島での戦いが交錯し、誰もが何のために、誰を守るために死んでいったのかと怒りを感じるだろう。結局頼れる者、信頼し愛する者は一緒に闘った戦友であり、守るべき国、愛する家族や恋人はあまりにも遠い。

 硫黄島二部作のアメリカ編。期待を裏切らない、静かで重く苦しい映画だった。ただ一つの不満は、アメリカ側からの視点というよりはアメリカの舞台裏を描いたものであって、そこに敵国「日本」が全く介在していないこと。ひとつの戦闘を両国の視点で描くということに期待していたのだが、ここでの硫黄島決戦は単なる背景でしかない。星条旗を揚げた戦場が「硫黄島」だったというだけだ。日本というキャラクターは不在。
 果たして「硫黄島からの手紙」では、アメリカの顔は見えるのだろうか。


ターミナル

2006年07月29日 | た~つ
★★★☆
監督:スティーヴン・スピルバーグ
主演:トム・ハンクス、キャサリン・ゼダ・ジョーンズ、スタンリー・トゥーリッチ
2004年 アメリカ

 東欧クラコウジアから単身NYにやってきたヴィクターは、JFK国際空港の入国審査で入国を拒否され、パスポートをとられてしまう。実は彼が出国した後、故郷クラコウジアで軍のクーデターが起こってしまったのだ。ヴィクターは国を持たない無国籍人のため、空港から外へ出ることができない。
 英語も話せず、空港警備局長ディクソンから妨害され戸惑いながらも、次第に彼は空港内で生きる術を身につけ、その人柄の良さで多くの友人を得ていくのだった。
 ヴィクターにはNYで果たすべき目的があった。空港内で知り合い、互いにひかれあった客室乗務員アメリアの助力もあってその夢は叶うのだが・・・・・。

☆ ☆ ☆ ☆ ☆

 なんともハート・ウォーミングな話だった。悪くはない。でもちと長いかも。こまごましたエピソードに、明らかにいらないと感じるものがあった。スピルバーグ、切れ味が足らないノデハ。

 悪い人や(私のように)性格の嫌みな人が出てこないので、その部分を一手に引き受けてしまったトゥーリッチがとても目立ていて設け役。
 化粧の薄いキャサリン・ゼダ・ジョーンズは少女のような初々しさがあってとてもきれい。美人だが(私の)苦手なアクの強さが消えていた。でもラストの彼女の行動は、恋する女としては疑問。それは話まとめちゃってるでしょ、が見え見えです。

 「ミュンヘン」のような映画はともかく「キャッチ・ミー・イフ~」や本作を、わざわざスピルバーグが作る意味もよく分からない。こういったなんでもない素材を、(本当はこういう映画が作りたいのだとしたら)お金をかけた豪華大作でしか作れないというのは、不幸なことではないだろうか。もう「激突」には戻れないのだとしても。

DARK HARBOR(日本未公開作品)

2005年11月04日 | た~つ
★★★
監督:アダム・コルマン・ハワード
主演:アラン・リックマン、ポーリー・ウォーカー、ノーマン・リーダース
1999年

 デヴィッドとアレックシスの夫婦は休暇を過ごしに島にある別荘に向かう途中、謎の青年を拾う。彼は誰かに殴られたのか顔中アザだらけで衣服も乱れていた。
 夫婦は倦怠期なのか、どうもデヴィッドにその気がない様子。そんな2人の休暇に、ひょんなことから英の謎の青年が合流し、アレックシスとその青年はだんだん良いムードになっていくが、面白くないデヴィッドと青年は一触即発の状態に・・・。

☆ ☆ ☆ ☆ ☆

 目的はリックマンの泳ぐ姿。・・・目的以上のシーンでした・・・・・Thanks。

 ドイツ語字幕なしだったので、会話や細かいニュアンスはさ~っぱり訳分からず、内容を何となく知っていたのであとは想像力を働かせての観賞だった。

 最後に妻は毒キノコによって(?)殺されてしまうミステリーなのだが、リックマン演ずるデヴィッドが最初から妻にはあきあきしている感じだったので(美人なのに・・)どうもこれは何かあると思ったらやっぱり!なラストだった。したがってミステリー度は低いが、(会話がわからないせいもあって)途中寝ている間に顔にアザを作るデヴィッドなど、映画自体は謎だらけ。葬式後、あのおばさんはなんて言ったのかな~てなことが気になる。

 アレックシスの衣装や別荘のインテリアなどがきれい。朱赤のワンピーやサーモンピンクの薄手のガウンがとてもよく似合うアレクシス。殺されてしまうなんてもったいない!


チャーリーとチョコレート工場 

2005年09月15日 | た~つ
★★★☆
監督:ティム・バートン
主演:ジョニー・デップ、フレディ・ハイモア、デイビット・ケリー、クリストファー・リー
2005年 米・英

 貧しいが家族思いのチャーリー・バケット。家のすぐそばにそびえ立つウィリー・ウォンカのチョコレート工場は憧れの場所。なぜなら以前そこで働いていた祖父が語る、世界一大きくておいしいチョコレート工場の、夢のような内部の様子を聞いていたから。
 15年前ライバル会社のスパイ騒動からウォンカは従業員を全員解雇、それでも相変わらず生産されるチョコレートの謎にチャーリーばかりか世間の好奇心は膨らんでいた。
 そんなある日、5枚のゴールデンカードをひきあてた者だけに工場に招待するというニュースが世界中をかけめぐる。魅惑のゴールデン・チケットを手に入れるために世界中が狂乱乱舞し、幸運な当選者が一人また一人とマスコミに登場。チョコレートは一年に一度の誕生日だけ・・・のチャーリーには夢のまた夢であったが、ある日落ちていたお金で買ったチョコレートに最後の一枚が封入されていた・・・・・。

☆ ☆ ☆ ☆ ☆

 黄金のコンビ、デップ&バートンの新作とあっては見ないわけにはいかない!まして「ネバーランド」で泣かせてくれたハイモア少年との再共演。

 まず「マーズアタック!」を髣髴させる(どこが?)オートマシンによるチョコレート製造のオープニングシーンの美しさに感動は最高潮。この手のバートン映画のオープニングは大好き。あまりにも美しくて、もうこれだけで大満足。
 そして秀逸だったのが、貧しいチャーリーがゴールデン・チケットを手に入れるまで。こたつのように4人で布団に入る祖父母たちの姿には笑った。彼らたち、チャーリーにはとても優しくてでも性格は辛辣な愛すべき人たち。
 家族思いの「sach a good boy」なチャーリー。ハイモア少年だから許せる健気さに思わず涙腺がゆるむ。こんな宝物のような孫のためなら、誰だってなけなしのへそくり出しちゃうでしょう。
 ここまでの段階で途中挿入される回想シーンなど、全てにこだわりまくってバートン・ワールドを作り上げる監督。その健在ぶりにわくわく♪

 さてクソ生意気な他の4人&家族たちとあこがれのウォンカ工場に招かれてからがいよいよバートン劇場の始まり始まり。・・・・なのだが、オープニングと前半部分であまりにも感動と期待に胸膨らみすぎたせいか、後半部分は正直ちょっと微妙だった。無論デップならではのウォンカ、イマジネーションの洪水のような工場内。でも何かが足らない感じ・・・。その何かはよく分からないのだが、一緒に見た友人も「オープニングが素晴らしかったね~」と言っていたので同様の何かを感じたのかもしれない。
 楽しんで演じてはいただろうが、デップもなぜかお疲れの様子、独特のキレが今一歩だと感じた。原作を読んでないので見当違いかも知れないが、もっと怪しく毒のあるキャラの方が、家族愛にトラウマを抱えていた実態とのギャップが際だったかも。

 とはいえ、久しぶりのバートン映画、劇場観賞で大満足でした。


チャイルド・プレイ 

2005年08月27日 | た~つ
★★★
監督 トム・ホランド 
出演 キャサリン・ヒックス、クリス・サランドン、アレックス・ヴィンセント
1988年 アメリカ

 刑事マイクに追いつめられた連続殺人犯のチャールズは、おもちゃ売り場で撃たれ息絶えた。しかしその寸前に不気味な呪文を唱え、自分の邪悪な魂を売り場にあったグッド・ガイ人形に乗り移らせた。
 数日後、グッド・ガイ人形をほしがるアンディのために、母カレンが行商人から購入、まさにその人形こそチャールズの魂を持ったチャッキーだった。

☆ ☆ ☆ ☆ ☆

 懐かしのチャッキー!実はむか~し見て、夫と私の間でブームだったことがあったっけ・・・。

 常々アメリカの愛玩用ドールは気持ち悪いなあ~と思っていたのでこの映画を知ったときは「まさに!」とうれしくなったものだ。
 凶悪な殺人犯がオカルト的に乗り移る設定でないほうが、きっともっともっと恐かったかもしれないが、人形を使ったアイデアは素晴らしいと思う。話も演出も雑な感じがB級ぽくっていい。「ターミネーター」と同じ執拗さは、別な意味で恐い。

 続編、近々公開される最新作は全く見たいとは思わないが、久々の再会を楽しんだ。アンディ演じる子役もかわいいのがナイス。

タワーリング・インフェルノ 

2005年06月13日 | た~つ
★★★
監督 ジョン・ギラーミン 
出演 ポール・ニューマン、スティーブ・マックィーン、フェイ・ダナウェイ
1974年 アメリカ

 サンフランシスコに地上138階、世界一の超高速タワーが建設された。その完成パーティーの日に悲劇は起こる。地下室の発電機が故障したために、予備の発電機を作動させたところショートし、81階の配線板のヒューズに火がつき、その火は誰も知らないところでくすぶり燃え始めていた・・・。

☆ ☆ ☆ ☆ ☆

 子どもの頃映画館で観た一本。「ポセイドン・アドベンチャー」が大ヒットし、その流れで出来た作品であったと記憶している。パニック+ヒューマンドラマ、やけにポップな主題歌と、「ポセイドン~」と作り方が同じ。
 「ポセイドン~」より俳優陣が豪華だが、作品としては「ポセイドン~」の方が出来が良い。この映画も今みても遜色ない出来だが、元来パニック+ヒューマンドラマの人間描写はあまりにもべたでステレオタイプで話としては面白くない。

 ポール・ニューマン好きの私であっても、あの役はミス・キャストであると思う。やたら格好良すぎる役得のマックイーンと比べてあの建築家の安っぽいこと。一応彼もまたヒーローではあるのだけれど、う~ん、こんなに似合わないニューマンは初めて。どう見ても建築家に見えないもの。
 まず火事ありきでストーリーは二の次であろうが、悪役をリチャード・チェンバレン一人に押しつけて、後は一応みな良識人っていうのもどうなんだろう。

 というわけで久しぶりに見たこの作品、登場人物には誰一人として感情移入できなかったが、高層ビル火災の恐怖、命を賭けて使命にあたる消防士の姿、CG のない時代にあっての迫力ある映像は一件の価値有り。これを見て、やはり高層マンションには絶対住みたくないとの思いを新たにした。自力で飛び降りることが出来る・・3階までが限界。

タイムライン 

2005年04月15日 | た~つ
★★★
監督 ロチャード・ドナー 
出演 ポール・ウォーカー、フランシス・オコーナー、ジェラード・バトラー、デヴィッド・シューリス

 マイケル・クライトンは断然原作が面白いと聞くけれど、この映画もそうなんだろうなあと思う。2時間ばかりの枠ではきっと収まりきらないだろう。
 時空を超えた話はパラドックスがどうしても気になるけれど、そういうことはこの際差し引いて観てみた。過去の人間の生死を変えてしまうのは絶対まずいと思うが、現代の人間が過去で死んでしまうのは有り。ロマンティックなお話だが、バトラー氏のエピソードは子孫を残さなければOKなのか?「俺か~!」はかわいかったが、過去に行ってあんなにマイペースに行動されちゃたまりません。(苦笑)

 デヴィッド・シューリス、バトラーぐらいしか知った俳優がいなかったのに加えて、主役と思われる若き二人が魅力不足。すぐに殺されてしまうフランシス役のロシフ・サザーランドはキーファーの異母兄弟。最近ERでも見かけたので売り出し中なのかも。
 どうせなら中世のシーンをもっとドラマティックに描いて欲しかったので、シューリスなんかはこちらで登場なんてのはどうだろう。

チップス先生さようなら ★★★★★

2005年04月03日 | た~つ
監督 ハーバート・ロス 
出演 ピーター・オトゥール、ペトラ・クラーク、マイケル・レッドグレーブ

 ピーター・オトゥールの当たり役といったら、「アラビアのロレンス」であろうが、私にとっては彼=チップス先生。この映画を確か子どもの頃に見ている。
 子供心に印象的でヒルトンの原作も読んだはずなのに、うすぼんやりとした輪郭しか覚えていない。先頃図書館でビデオを見つけ、もう数十年ぶりに見返してみて、当時の感動がまったく古びていないことに驚いた。正直ミュージカル映画であったことも忘れていたくらい。
 
 イングランドのブルックフィールドにあるパブリック・スクール。そこで長年教鞭をとるチッピング先生。熱心なあまり融通の利かない堅物先生で、生徒及び一部の教師にも受けはあまり良くない。彼自身もそんなことは承知しているが、それでも自分の信念を曲げることは出来なかった。
  そんなチップス先生に恋が突然訪れた。相手は女優のキャサリン。派手な生活をしていたキャサリンはチップス先生の人柄に惹かれ求愛する。彼女に惹かれながらも、境遇の違い、年の差、なによりも面白味に欠ける自分はキャサリンにはふさわしくないと尻込みするチップス先生だったが、彼女は一途であった。 ふたりは結婚し、明るく奔放なキャサリンはたちまち生徒の人気者に。ふたりは互いに愛を確かめ合いながら生徒と接していく。
 キャサリンの過去故に校長昇格を妨害されながら、時代はやがて戦時下に。ふたりの念願であった校長職をやっと得たその日、チップス先生は教壇で彼女の悲報を聞くことになる。

 物語がそれ自体素晴らしいので、正直ミュージカル仕立てでなくてもいい様な気もするが、そこは監督がハーバート・ロス。妻役にペトラ・クラークも配しているし、オトゥールも歌っている。
 この映画は先生と生徒の交流が中心ではないのだが、学校を去る決心をしたチップス先生に生徒たちが「チップス先生、さようなら!」というくだりは涙なしでは見られない。不器用で頑なだったチップス先生。でも彼は生徒を愛していたし、キャサリンという最高の伴侶を得て、彼女に助けられながら最高の教師と慕われる先生になった。チップス先生の最後のスピーチはいつまでも生徒の心に残る最高のものであったが、それは妻キャサリンとふたりで築き上げたチップス先生であったことをみんな知っている。
 いつまでも心にとどめておきたい作品であったことを再認識した。 映画って、イギリス映画ってステキ。

チャーリーズ・エンジェル フルスロットル ★★

2004年11月23日 | た~つ
監督 マックジー
出演 キャメロン・ディアス、ドリュー・バリモア、ルーシー・リュー

 久しぶりなトホホ映画でした。前作は思いの外楽しめたのだが、2作目は駄作という典型かも。別に話はくだらなくても全然構わないが、このご時世、あの特撮映像のだささはないんじゃないの~?で面白いところが何もない。
 唯一、あんな人が出てる!あの人だよね、ぐらいでしょうか。でもそれがブルース・ウィルスだったり、ターミネーター2のロボットだったり、「ザ・ロイヤル・テネンパウムズ」の弟だったり程度。

 年なのかデミー・ムーアもどんどん冴えなくなってキワモノ的な存在に甘んじている。はちゃめちゃな悪のり映画なのに、なぜ楽しくないんだろう。前作が当たったからの続編、悲しきビジネス映画と見た。

チャイナ・ムーン ★★★★

2004年09月01日 | た~つ
監督 ジョン・ベイリー
出演 エド・ハリス、マデリーン・ストー、ベニチオ・デル・トロ

 映画はその内容で評価することが多いが、俳優さんも実は重要なポイント。どんなに優れた映画でも出演している俳優さんが好みでないと好きになれず、その逆にたいした映画でなくても俳優さんがツボだとそれだけでOKなことも多い。
 2時間サスペンスドラマのような、内容的にはな~んにも残らない、でもそこそこ楽しめるチープな感じのこの映画は出演している俳優陣が凄い。エド・ハリス、デル・トロ(若い!)マデリーン・ストー。
  名作・大作もいいけれど、エド・ハリスは実はこんな安い役がセクシーでお似合いかもしれない。そつなく冷静な殺人課の刑事、仕事に生きてきた男が一度だけおぼれた人妻との情事。あれあれという間に転落、そしてあっけない最後。話は陳腐だが、情けなくい堕ちていくハリスを思いっきり堪能。
 最初は冴えない若造なデル・トロも後半で今のくせ者ぶりを披露する。このあたりがブラッド・ピットとの違いなんだな。
 肩の力を抜いてさらっと浸れる映画。

太陽と月に背いて ★★

2004年03月22日 | た~つ
監督 アグニエシェカ・ホランド 
出演 レオナルド・ディカプリオ、デビッド・シューリス

 ディカプリオ・ファンならいいかもしれないが、最後まで観るのがとてもつらかった。
このせいでランボー嫌いになりそう。

 芸術家たちの考えもやることも常人には理解できないにしても、これはあんまり。
なんかこう、もうちょっと違った描き方ができなかったんだろうか。
禁断の男同士の関係もあ~もう、勝手にやってくれって感じ。
相性が悪いんだ、きっと。

チアーズ ★★★

2004年01月19日 | た~つ
監督 ペイトン・リード
出演 キルスティン・ダンスト、ジェシー・ブッラドフォード

 思いっきりアメリカンな高校生。ノリノリで文字通り青春を謳歌する。日本人がまねしても様にならないだろうな。

 「スパイダーマン」ではいまいちだったキルスティン・ダンストが思いっきりはじけててとってもキュート。映画によってこうも違ってくるとは。赤毛でなく金髪だったのが良かったのだろうか。