ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ ★★★★★

監督　ジョン・キャメロン・ミッチェル　
出演　ジョン・キャメロン・ミッチェル、マイケル・ビット

　アングリーインチというのは、東ドイツからアメリカに渡るための手段として性転換し、アメリカの軍人と結婚したヘドウィグのイチモツの長さ。手術に失敗し、6インチが0インチではなく中途半端に1インチ残ってしまったしまったアングリー。

　もともとオカマ志向ではなかった彼が、その後中途半端な性をかかえて、なくしてしまった自分の片割れ、愛を探す人生は決してやさしくも甘くも美しくもない。

オープニングのグロテスクなヘドウィッグのアップ。ここが最初のひきどころ。
しかし、のっけからがんがんに演奏される音楽が素晴らしい！
グラム・ロックっていうんですか？こういうの。

　話が進むにつれ、グロテスクそのものだったヘドウィッグがなんと愛らしく見えてくる。（子供時代の子役もかわいい）

　性なんか関係ない。
人間として生きることの真実を頭では理解しつつも、この世はアダムとイブの頃から男と女の2通りで成り立っている。
神によって切り離されてしまった自分の片割れが男なのか女なのか、性を越えた別のものなのか。

ファンキーでかわいくって楽しくってふか～くて好きだ～！こういうの。