甲子園と海を続けていくと、
当たり前だが結構焼ける。肩が焼ける。
大学の時は何故か黒くなりたかったものだけど、
今はそんなでもなくなった。
でも白いのはやっぱりいやだ。
甲子園は暑かった。いや、熱かった。
春は行ったことあったのだけど、
夏ともなれば、準々決勝でも内野席は売切御免。
売り子の兄ちゃんもやたらテンション高い(気がする)。
絶対間に合うわけもないのに、
一塁へヘッドスライディングでゲームセット。
そんなステレオタイプなエンディングは予想済み、
それにそれ自体決していいプレーとは思わないけれど。
滑り込んでベースに覆いかぶさったまま
しばらく動こうとしなかった最後の打者。
しかし、その姿はやっぱり、グッときた。
ここで、ちょっぴし話を逸らしてしまおう。
(結果的に思いっきり逸れるけど・・・)
ヘッドスライディングについて、だ。
とはいえ、基本的にはやはり誉められたプレーじゃない。
特に、牽制時の帰塁と本塁へ回り込む時を除けば、
走塁におけるヘッドスライディングはやるべきじゃない。
ただ危険で"ガッツがありそう"なだけのプレー。
亀山や関川には申し訳ないけど、少なくとも自分はそう思っている。
頭からと足からのスライディング。
よく言われるのは「頭からはむしろ遅い」だけれど、
陸上のように"機械で厳密に測れ"ば、もしかすれば、
ピンと手を伸ばして頭から飛ぶ方が早い、ような気もする。
が、だとしても、少なくとも"野球において"は、
やはり遅いのだろうと思う。
というのも飛び込んだ時、
手のどこでベースにタッチするかを想像してみてほしい。
100%手の一番指先はありえない。
そんなことをしたら、それこそ骨折してしまう。。
普通はどんなに早くても『掌底』の部分、
飛び込むのが少し遅れれば、もっと体寄りになることも多い。
ケガを考えれば、肘関節にも余裕を持たせておきたい。
つまり、野球のヘッドスライディングにおいては、
手首より先の約20cm+αのリーチはないに等しいのだ。
(ここが筋肉番付のショットガンタッチとの違い)
それに加えて、プロ野球の審判を見ている限り、
ギリギリのタイミングはほとんどアウトをコールしている。
それはきっと、足でハッキリと踏む時に比べて、
ベースに届いた瞬間が分かりづらいからだろう。
確実にタイミングを確認できる送球を優先するのは当然ともいえる。
よって、ヘッドスライディングは、
危険さは確実で、有効性については不確実なプレー、
・・・だと自分は思っているのだ。
ところが、意外にも、
"頭ダイブ"を崇拝しているのは、
日本ではなくてアメリカだったりする。
イチローの守備でケチをつけられる最たるものは、
「頭から飛ばない選手=一生懸命じゃない選手」
というものだから困る。そこはそうじゃないだろう?と。
あと盗塁も、頭から突っ込む選手がやたらと多い。
日本に同じく、必死さの象徴プレーとして見られているわけだ。
ただ、守備でのダイブも一緒で、
実際スライディングキャッチをしてみるとわかるけれど、
足でも頭でもリーチはそう変わらないと感じることが多い。
しかも足から滑っていく方が目線がぶれず、
滑りながらグラブも動かせる、送球もスムースにできる。
対して、猪突猛進の頭ダイブは打球を弾き易いばかりか、
飛び出すタイミングが完璧に合わないと
そこからグラブでの微調整はほぼ不可能、
それに送球姿勢への流れも難しいとくれば、
やはり足スライディングの方が有効じゃないだろうか。
( やってみて唯一、足からでは体勢が難しいと思ったのは、
右投野手から見て"真正面よりほんの少し左前側"に落ちそうな低飛球。
もっと左ならば、体を横倒しながら腕を伸ばして捕球できるけど、
そうするにしては体との距離が近すぎる場合。
真正面の低ライナーを足から滑って捕る時のように、
滑込みポケットキャッチで捕るしかないのだけど・・・
やろうとすると、きっとほとんど腕のリーチが伸ばせないと思う。
素直に頭から飛んだ方がよっぽど楽に捕れる。
少なくとも、自分程度のレベルでは・・・だけど・・・)
が、そんなアメリカでも、
「一塁へのヘッドスライディング」はそうそう見かけない。
一番はやはり、ケガの恐れだろう。
下手すれば、手を伸ばして2m先の壁にダイブするようなもの。
かといって、なるべく安全に、
手ではなく体からベースに乗っかるように、
あるいは肘や手首を緩めて飛ぼうとすれば、
そもそも飛び込むメリットはないに等しくなってしまう。
・・・と、合理的(っぽく)考えれば、きっと、
ヘッドスライディングなんて馬鹿げたプレーなのかもしれない。
だけど。
先の甲子園のラストバッターのそれには、
どうしても心打たれるものがあったのも確かだ。
世の中には合理的じゃないままの方がいいこともいっぱいある。
甲子園の最後の打者のヘッドスライディングは、
きっと、そういうもののひとつなんだろう。
と、この一言に辿りつくために、
凄まじく前置きが長くなった感は、激しく否めない。。。
(最後まで読んでくれた人がいたら、有難うございました)
当たり前だが結構焼ける。肩が焼ける。
大学の時は何故か黒くなりたかったものだけど、
今はそんなでもなくなった。
でも白いのはやっぱりいやだ。
甲子園は暑かった。いや、熱かった。
春は行ったことあったのだけど、
夏ともなれば、準々決勝でも内野席は売切御免。
売り子の兄ちゃんもやたらテンション高い(気がする)。
絶対間に合うわけもないのに、
一塁へヘッドスライディングでゲームセット。
そんなステレオタイプなエンディングは予想済み、
それにそれ自体決していいプレーとは思わないけれど。
滑り込んでベースに覆いかぶさったまま
しばらく動こうとしなかった最後の打者。
しかし、その姿はやっぱり、グッときた。
ここで、ちょっぴし話を逸らしてしまおう。
(結果的に思いっきり逸れるけど・・・)
ヘッドスライディングについて、だ。
とはいえ、基本的にはやはり誉められたプレーじゃない。
特に、牽制時の帰塁と本塁へ回り込む時を除けば、
走塁におけるヘッドスライディングはやるべきじゃない。
ただ危険で"ガッツがありそう"なだけのプレー。
亀山や関川には申し訳ないけど、少なくとも自分はそう思っている。
頭からと足からのスライディング。
よく言われるのは「頭からはむしろ遅い」だけれど、
陸上のように"機械で厳密に測れ"ば、もしかすれば、
ピンと手を伸ばして頭から飛ぶ方が早い、ような気もする。
が、だとしても、少なくとも"野球において"は、
やはり遅いのだろうと思う。
というのも飛び込んだ時、
手のどこでベースにタッチするかを想像してみてほしい。
100%手の一番指先はありえない。
そんなことをしたら、それこそ骨折してしまう。。
普通はどんなに早くても『掌底』の部分、
飛び込むのが少し遅れれば、もっと体寄りになることも多い。
ケガを考えれば、肘関節にも余裕を持たせておきたい。
つまり、野球のヘッドスライディングにおいては、
手首より先の約20cm+αのリーチはないに等しいのだ。
(ここが筋肉番付のショットガンタッチとの違い)
それに加えて、プロ野球の審判を見ている限り、
ギリギリのタイミングはほとんどアウトをコールしている。
それはきっと、足でハッキリと踏む時に比べて、
ベースに届いた瞬間が分かりづらいからだろう。
確実にタイミングを確認できる送球を優先するのは当然ともいえる。
よって、ヘッドスライディングは、
危険さは確実で、有効性については不確実なプレー、
・・・だと自分は思っているのだ。
ところが、意外にも、
"頭ダイブ"を崇拝しているのは、
日本ではなくてアメリカだったりする。
イチローの守備でケチをつけられる最たるものは、
「頭から飛ばない選手=一生懸命じゃない選手」
というものだから困る。そこはそうじゃないだろう?と。
あと盗塁も、頭から突っ込む選手がやたらと多い。
日本に同じく、必死さの象徴プレーとして見られているわけだ。
ただ、守備でのダイブも一緒で、
実際スライディングキャッチをしてみるとわかるけれど、
足でも頭でもリーチはそう変わらないと感じることが多い。
しかも足から滑っていく方が目線がぶれず、
滑りながらグラブも動かせる、送球もスムースにできる。
対して、猪突猛進の頭ダイブは打球を弾き易いばかりか、
飛び出すタイミングが完璧に合わないと
そこからグラブでの微調整はほぼ不可能、
それに送球姿勢への流れも難しいとくれば、
やはり足スライディングの方が有効じゃないだろうか。
( やってみて唯一、足からでは体勢が難しいと思ったのは、
右投野手から見て"真正面よりほんの少し左前側"に落ちそうな低飛球。
もっと左ならば、体を横倒しながら腕を伸ばして捕球できるけど、
そうするにしては体との距離が近すぎる場合。
真正面の低ライナーを足から滑って捕る時のように、
滑込みポケットキャッチで捕るしかないのだけど・・・
やろうとすると、きっとほとんど腕のリーチが伸ばせないと思う。
素直に頭から飛んだ方がよっぽど楽に捕れる。
少なくとも、自分程度のレベルでは・・・だけど・・・)
が、そんなアメリカでも、
「一塁へのヘッドスライディング」はそうそう見かけない。
一番はやはり、ケガの恐れだろう。
下手すれば、手を伸ばして2m先の壁にダイブするようなもの。
かといって、なるべく安全に、
手ではなく体からベースに乗っかるように、
あるいは肘や手首を緩めて飛ぼうとすれば、
そもそも飛び込むメリットはないに等しくなってしまう。
・・・と、合理的(っぽく)考えれば、きっと、
ヘッドスライディングなんて馬鹿げたプレーなのかもしれない。
だけど。
先の甲子園のラストバッターのそれには、
どうしても心打たれるものがあったのも確かだ。
世の中には合理的じゃないままの方がいいこともいっぱいある。
甲子園の最後の打者のヘッドスライディングは、
きっと、そういうもののひとつなんだろう。
と、この一言に辿りつくために、
凄まじく前置きが長くなった感は、激しく否めない。。。
(最後まで読んでくれた人がいたら、有難うございました)