学長のひやかし

本(もと)はみな たれもの晒しの白木綿 
染めつよこれつ 末はいろいろ

子供だまし

2005年01月31日 | boyaki



北総鉄道 7308F 伝説の川崎行き



○ピンズラーアメリカ英語
 昨日あたりから、テレビで宣伝が始まり今日の新聞
の折込にも入っている。文法がいらないとか、聞いてこたえる
だけでいいとか夢のような文言が並んでいる。

 落ちぶれても、英文学科卒。この子供だましのおもちゃについて
解説してみよう。

●語学の基本
 子供が使うならまだ救いがあるのだが、だいたいはいい歳
した大人が手にしようとしているのがほとんどだろう。
そうした大人になってからでは、聞くだけ、書くだけ、
の「だけだけ学習」でははっきり言って修得は無理。
せいぜい良くて資格試験の成績がどんぐりの背比べぐらい
上がるくらいだろう。語学修得の基本は、ともかく
五感の活用だ。
 あらゆる感覚器官を研ぎ澄まし、平行して鍛えていく。
しかも生半可では時間の無駄になる。それくらい語学修得
は厳しい道のりなのだ。

●文法論争
 英語に限らず、母国語以外の言語を学ぶ時に
必ず文法の必要可否が問題になる。
 今までの文法中心主義での成果があまりよくなかったの
を受け不要論を唱える者も多いが、私はそうは思わない。
 母国語を話す時でさえ、一定のルールに従った語順
で言葉を並べて使う。それがなぜ外国語になると不要になるか
理解できない。しかしこれは、「ちゃんとした会話をする。」
という目的がある場合の話で、通じる通じないだけで考える場合は
たいして問題にならない。むしろそれならば不要論に傾く。
 例えば日本語で考えた場合、目の前に外人が来てこっちに
何か話しかけてくるとしよう。

 「ドコニアリマスカ。アサクサエキ。」
(浅草駅はどこにありますか。)

 「クダサイ。コレ。」
(これ、ください。)
単語を並べれば通じる場合がほとんどであろう。
これがビジネスレベル、生活レベルだとさすがにまずいが、
旅行先で現地人に尋ねるなら、文法にとらわれない単語羅列方式
でも6割は通じるだろう。

 この教材がよい、悪いなどという話は別にしてまずはその言語を
どのくらいのレベルまで極めたいか目標を決めることが大事だろう。
そうしてから、自分にあった学習法、学習教材を決定していくことだ。
外国語学習には、簡単、早く、~するだけなんていうことは一切ない。
その証拠に、学生生活で満足に英語が話せるようにならなかった
ことが一番のいい例だ。とにもかくにも、語学の勉強を決してなめ
てはいけないことだ。極めるからには相当の労力が必要だということを
この機会に覚えていてもらいたい。

長文、乱文につき失礼。

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