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五十路ミセスのオカリナ・ユニット‘笑む~’笑顔と癒しの音色を、お届けするボランティア活動をライフワークに「日々是好日」

映画 【 蟹工船 】に想う~・・・

2009-07-05 17:42:27 | 映画

http://kanikosen.jp/pc/

『夫婦50割引』利用して、昨日の土曜日夕涼みがてら映画鑑賞しました~♪
この画期的なサービスのお陰で、ここ数年、夫と肩を並べて映画鑑賞の機会が増え週末のリフレッシュ・タイムに多いに活用してます。
先々週は、夫の希望尊重?しての「トランスフォーマー」・・・手先の器用な夫は息子が小さい時に一緒に作ってた「思い出多きトランスフォーマー」のファンでもあり、本来、日本の作品ながら逆輸入?のパターンに不機嫌ながらも、ロードショーには一番乗りでした~♪
オツキアイで同伴した私は何度も肘で、つつかれながら睡魔との戦いだった事は言うまでも有りません・・・

今回は私のリクエストで、話題?の『蟹工船』ロードショーに駆けつけました~!
学生時代に、授業で何度か縁が有りましたが残念ながら~原作は読んだ事がありません・・・
なんだか~とてつもなく暗~い小説で、著者の小林多喜二が地下活動中に、特高警察に捉えられて拷問で非業の死を遂げた事にインパクトがあり、どこか共感を覚えての映画鑑賞でした。
皮肉にも「蟹工船」の原作にも描かれているような拷問死と云う彼の終焉に切なくて哀悼の意を捧げながらも、当時のプロレタリア文学?などには、私は勿論、夫にも関心などあるハズもありません・・・

▼ 小林多喜二<1903~1933>


▼ 大ヒット中<蟹工船・文庫本表紙>




この原作、初版は何と私が誕生した頃であるが、昨年の没後75周年を記念しての増刷で驚異の160万部突破のベストセラーとなりました。
就職氷河期と云われる昨今、絶望の辛苦を味わいながら就活に奮闘する若者のハートを捉えたのか?異例の大ヒットだそうです。
幸い、著者没後50年を経過して著作権が消滅、パブリックドメインに帰しており、愛読したい方はインターネットの電子図書館『青空文庫』http://www.aozora.gr.jp/にて、無料で読破する事が出来ます。

どこかマイナーで、テーマが見えないと思いつつも不思議といつの間にか~ズルズル・・・と、引きずりこまれハマってしまった~・・・そんな、映画でした!
キャスティングも、あまりメジャーでない人達が大半で~・・・私の知る限り、故・松田優作の子息・松田龍平と悪徳現場監督役の西島秀俊他、数名の俳優さん達だけでした・・・
当時、資産階級が支配する資本主義社会に労働組合を提起したハシリ?と言うのか~松田龍平の役どころには共感を覚えて、感動に胸が震えました~

まず最初の行動は、こんな世の中生きててもしょうがない!来世に期待しよう~!と、蟹工船の船底で集団自殺を企画するが、この暗い船倉内でのシュールなシーンが、ドラマを盛り上げて、次のシーンにリンクしてると思うと笑ってばかりはいられなくて、涙を抑えながら苦笑?してしまいました~・・・

明けても暮れても地獄の様な作業の毎日に、この世を儚く思い脱走した先は、ロシア戦駆逐艦内・・・そこで見た、天国と見紛うばかりの~この世の楽園味わいながらも~、地獄の苦しみにあえぐ仲間の事を思い、意を決して再び地獄の様な仲間の元に戻ってしまう人情味や連帯感にも、多くの事を学びました。

紆余曲折ありながらも~・・・多大な犠牲の元に一致団結して勝ち得た勝利に翻る血に染まった団旗が意味深で涙を誘うフェイナ~レとなりました。

数々の名言も多く、色々と考えさせられるシ~ンの多いドラマでしたが、私にとってキーワード!とも言うべき、この映画の言わんとする名セリフは【貴重な人生、安売りするな!】・・・安売りしてしまえば、ソレなりの人生で終わってしまうと言う含蓄のある、重いものでした。
他にも、人生において何事も【慣れる】と言う事の怖さ・・・怠惰を招き、転落の一途を辿ると言うような、どこか胸にグサッ!と来るフレーズは強烈でした。

エンドロールに流れるテーマ曲を演奏するバンドも、ほぼ無名?のインディーズバンドと言う監督拘りの珠玉の作品終了後、辺りを見回すとキャパ200名ほどの、あまり広くない館内は夫と二人だけの【貸切状態】と言う、【映画鑑賞史上初の体験】にも感動したウィークエンドのひと時でした~♪




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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (異邦人 *( ̄∀ ̄)*)
2009-07-06 23:28:03
-☆ 花舞さん ♪-
小林多喜二のこの蟹工船を呼んで昨年異邦人もブログに掲載しました。労働乗組員が一致団結して戦う姿は現代にも通じるものがあるように思います。 (*^_^*)
昨年はブーム?・・・ (花舞)
2009-07-07 06:49:03
著者没後75年の昨年、センセーショナルだったようですが、若い人達が関心を持つ事が嬉しいですね~♪
原作に脚色して現代風にアレンジされてますから、もっと沢山の若者にオススメしたい映画です!

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