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ひたきのつぶやき(8年ぶりの再開)

山野草、樹木、虫、鳥、魚 などなど 身近な自然についてのつぶやきです

巣にラン 春 アツモリソウ

2006-05-23 13:23:41 | 巣にラン 春
どーしてもアツモリソウがほしくて、山から掘ってきました。
なーんてことがこれまでは普通にやられていたんですね。実は、今でもやられているんですよ。中国のアツモリソウがその対象です。
写真のは、昨年いただいたもの。異種間交配で作出されたタネをフラスコに蒔いて、それを育てた方が株分けしたものです。
そーです。自然界にないランです。(もっとも、アツモリソウの仲間は自然界においても、比較的種間交雑種が多いほうですが。それで様々なバリエーションの花を生んでいるため、分類や識別が難しいのかとも思いますけど。)ただなら貰うクロの節操のなさを象徴しています。あ、送料の切手代110円は負担しましたけど。ケっ、オケチ。
日本に自生しているアツモリソウは、原則としてその来歴を問わず、許可を受けずに栽培することが禁止されています。鳥には大分遅れをとりましたが、一部の瀕死状態の在来植物と生態系に重要な影響を及ぼす外来植物の栽培を禁止する法律が制定されています。
それでも、アツモリソウを栽培したいという意欲が、外国産のものやフラスコ苗に向けられていったわけです。もちろん、日本のアツモリソウの種子による増殖も試みられていますが、山野草界のトップのような方が最初にまいた種も異種間交配したものでした。
ある意味象徴的な花かもしれません。野草の多くが絶滅の危機に瀕しているのは、やはり無秩序な開発が最大の原因と思われます。でも、アツモリソウなどは、その自生環境が維持されていても、選択的に引っこ抜かれてきたので、開発と同じぐらい栽培趣味が原因とも言えます。
趣味に善し悪しや優劣は基本的にないと思いますが、山野草の栽培は、いい趣味だと思います。少なくとも劣悪で下品な趣味とは思えません。
でも、鉢植えでないと栽培とは言わないという考え方、貴重な花を所有していることやコレクションの豊富さ、自己の栽培技術の高さなどを誇示することなどにあまり重きを置きすぎるといかがなものかなと疑問符がつきます。
山野草界の重鎮がいくら山野草の栽培による自然保護(例えば栽培による種の保存)を主張しても、自然保護活動家などから、容易につけ込まれるのは、その趣味によって自然保護に役立つ部分よりも、その趣味の誤った普及の仕方による環境負荷の方が圧倒的に大きいと判断されてしまうからでしょう。
というわけで、脈絡ない文章になってしまいましたが、皆さんもクロのように節操ない栽培もあまりお勧めはしないということで。(ある意味クロのブログは自己否定のPRなのはうすうすお気づきかとも思いますが。)アツモリソウなんぞは、それこそ、ただで貰った時(在来種は、それでも栽培禁止です)ぐらいに留めておくほうがいいかと。
アツモリソウの栽培技術が向上すれば、種の保存に役立つというのはちょっとした幻想で、栽培技術の向上より、自然界からの搾取のペースの方が早いと判断されたがゆえに、遅ればせながら法律が制定されたのでしょう。(アツモリソウの栽培技術の向上は、確実に種の保存に対する効果を発揮すると思います。でも、それはアツモリソウを育てたいという圧力があるから、それに山採りで応じなくてもいいようにできるという手段として有効なのです。栽培欲求そのものが最初からなければ、栽培技術の向上が遅々として進まなくてもそれほど影響はないかと。)
ちなみに、初花は、早々と切りました。株に栄養をつけるためなんですけどね。でも、来年は枯れちゃうかも。


巣にラン 春 エビネ

2006-05-16 13:52:19 | 巣にラン 春








なーんの脈絡もなく、エビネです。もちろん、順番も意味もなく。
ほんとは、ひとつずつ載せたいのですが、時間がないので、自分の記録的にいっぺんに。最初は、キエビネ。世界蘭展で一芽100円で購入したもの。エビネの中では、最も個体差に乏しいので、これほどあでやかで大きくて見栄えがするにもかかわらず、あまり人気がなく、従って安いものです。もっとも、100円のキエビネにこれだけの花をつけさせるには2~3年の期間は必要ですけど。
次は、かなり昔にホームセンターで「エビネ混合」という名札で売れ残っていたもの。混合というのは、どんな花が咲くかわからない処分品的なものが多いですね。最初のはジエビネと思われますが、若干キエビネの血が入っているかもしれません。ちょっとジエビネにしては大きすぎます。後の二つは典型的なタカネ(ジエビネ×キエビネ)でしょうか。実は、たくさん花が咲いて立派に見える株なれど、どうも花弁に妙な模様があり、ウイルスの感染が懸念されます。でも、まだ葉っぱに症状は出ていないので、放置してます。エビネ栽培では、ウイルス株は発見次第、即隔離か焼却処分というのが原則ですが、自生株はそれなりにウイルスに感染しつつ生きていると思われるので、地植えで放置して様子見様子見。手遅れにならないうちは、そのままにしておこうかなと思っています。
次は、キリシマ。他のエビネと花容が大分異なります。でも、これも比較的用意に他のエビネと交雑します。交雑相手によって、サツマ、ヒゴ、ヒゼンと変わります。隣にツルニチニチソウの花が咲いているのが、なんともアンバラスないい加減さで、クロの性格をよく現しています。
次は、サルメン。キリシマほどではないにしても、これも独特の花容です。こいつも、ジエビネと交雑したものは、イシズチと呼ばれます。この株もウイルス感染の疑い濃厚。よって隔離しました。今年はやや症状が治まった感がありますが、病状が治まらない場合は残念ながら、来年は焼却処分せざるを得ないかもしれません。
最後は、ジエビネ。
まずは、千葉県産のもの。昨年、庭に自生しているものをお分けいただいて、今年は花茎も高く伸びてそれなりになったのですが、二人静やレンゲショウマやヒメフウロに茂り負けて、かわいそうに隠れるように咲いています。
次は、広島ご出身のお3方。まー、ジエビネに分類されるのでしょうが、キエビネの血の混入の可能性も捨て切れません。まー、そんなことはどうでもいいですが。
いただいた方によると、全て同じ自生地。念のため、もちろん盗掘ではありませんよ。今は、自生地は消滅して、その方のお庭とそこからお嫁にいった先で息衝いています。クロが本来の自生地を知っている数少ない株。
同じ場所ながら、薄黄色っぽいのから、緑のから、紫っぽいのから、バラエティに富んでいます。クロの近所に唯一残る自生地のジエビネは、この紫のものによく似ています。これらは、まだいただいてから2年で、まだまだ株に力がたらない(というか、クロの世話が十分でない)ため、花数は少ないほうです。

ついでに言うと、こうしたエビネの栽培は、自然保護ではありません。むしろ逆のことが多い。なぜ、クロの庭にたくさんの種類があるかというと、趣味で集めたからというのと、ただでいただけるというお話なので、ありがたくいただいたというだけです。
クロがエビネを最初に植えた大分前になりますが、日本中のエビネは、業者や個人によって徹底的に取り尽されたといっても過言ではないでしょう。
その反省か、それとももう商売として売るほど取れなくなったせいか、現在は人工交配してフラスコで育てたエビネが商品の主流になりつつあります。
それは、それで山採り防止という観点からすれば、いいことなのですが、現在は、自然界には存在しなかった様々な交配種が主流になりつつあり、エビネも山野草ではなくて、洋蘭と同じ園芸植物になりつつあるということです。
それも、特に否定はしませんが、あれほど自然界から搾取した本来の野生のエビネの中で、現存している株はどれほどあるのでしょうか?特にその中で、自生地がわかっているのはどれほどでしょうか?
いつの日か、エビネを初め、かつて山野から搾取された植物を本来あるべきところで復活させようという機運が盛り上がったとき、その対象になりうる株が残っていることを密かに願っています。もちろん、クロがその役に立てるとうぬぼれてはいません。せいぜいクロがしてる(していない)のは、自然界になかった株をわざわざ金を出して買わないだけです。でも、ただでくれたら断らないと思いますけど。ケッ!まったくのいい加減な奴です。

巣にラン コアツモリソウ

2005-06-25 08:04:21 | 巣にラン 春
ウーン、どうしよーかなー。今は鉢植え、でも管理せずに増やすことを考えると庭植え。でも、庭に植えちゃうと、ちっちゃい花が見えませーん。その前に、枯らさないようにしないといけないですが。
アツモリソウに近縁ながら、かなり地味で小さいです。花も開いてるんだかなんだか。1ヶ月すると、下のように閉じちゃった。結実したのでしょうか?種できるかな?でも、株が弱りそうだから、これまた、どうしよーかなー。

巣にラン 長生蘭 銀竜

2005-06-21 09:45:28 | 巣にラン 春
今年いただいて、我が家では初花のものです。実は、室内で冬季保護していたので、花は4月初旬に咲いたものです。なんとなく、お嫁さんの綿帽子を連想します。
葉に斑やしかみなどが入ったセッコクの中で、江戸時代から現代まで選別されてきているものを長生蘭と称して、花より葉を鑑賞します。この銀竜は古くからある品種で、もっとも一般的な種類でしょうか?長生蘭の番付表みたいのが毎年発行されるのですが、たいてい小さく載ってます。
銀竜の斑が白から黄色に変化したものが、金竜と言われているそうですが、一般的に長生蘭の斑の変化(芸の進行)は、黄色から白なので、金竜→銀竜 だろうとクロの読んだ本には書いてありました。というわけでもないのですが、この個体の斑は、黄と白の中間ぐらいで、銀竜が金竜に戻る途上なのかもしれません。でも、これ以外に実物見たことないから、適当に言ってるだけですけど。
銀流は、白くなくては銀竜といわないと仰せの方の写真は、やはりもちっと白い斑でした。まー、クロはあんまり長生蘭を極めるつもりはないので、この花と葉で満足満足ですが。

巣にラン セッコク 雷山

2005-06-13 10:52:52 | 巣にラン 春
背景が今一だよ。といわれそう。そのとおりでごじゃりまするー。かといって、かっちょいい場所に移しての撮影までは気が回らない。そのままただパチリ。さて、セッコクも長生蘭と呼ばれて、葉芸を楽しむ伝統植物ですが、最近は花物も多く取り上げられ、フウランよりは確実に銘品も多いと思います。銘品というとちょっとアレですが、写真の雷山などはかなりお手頃。じゃないとクロのとこには来ないですから。

巣にラン きのこ

2005-06-03 12:16:39 | 巣にラン 春
おいおい、どこがランなんだよ!といわれそうですが、キノコでーす。なんでかっていうと、ランを育てるのに、用土にダンボールを混ぜるとかなりの確立でキノコが生えてくるから。それもいろんなのが、少なくとも5種類ぐらいは生えたかな。腐生ランのオニノヤガラがナラタケと共生しているといわれているように、倒木等の有機物とキノコとランはなんらかの友好関係にあるのではと考えている次第です。キノコが生えたか生えないかでランの成長に違いがあるかどうかはわかりませんが、少なくとも害にもなってなさそうなので、ほって置いてます。
結構、食べられそうなのも生えてくるので、種が特定できたら食ってみたいですが、同定できるほど知らないし、命かけて試すほどでもありません。


巣にラン キリシマエビネ

2005-05-27 14:17:18 | 巣にラン 春
アップの写真映りが今一だけど、ホントはかわいいのね。ジエビネ×キエビネがタカネ、タカネにもひとつキリシマが混じるとサツマと呼ばれる自然交雑種になります。タカネもそうですが、ジエビネに増して花色・花形に様々なバリエーションがあります。
キリシマは、南国生まれでだから寒さに強くない、かといって暑さも苦手ね。というわけで、キエビネなんかよりは丈夫じゃないのね。絶やさぬように(できれば、増えるように)キエビネよりはちょっと過保護。



巣にラン タカネエビネ

2005-05-27 13:53:20 | 巣にラン 春
これは、かなり前に購入した株。咲いてわかったジエビネとキエビネの自然交雑種であるタカネのかなり地味なやつ。まー、品種物としては売り出せないですね。
よく、園芸店なんかに「未選別えびね」とかいう感じで、売っているもの。380円だったかな?けっこう高いのね。未選別といいながら、実はあまり特徴のないジエビネや地味なタカネなんかをしっかり選別した上で、売れなさそうな奴をこうして売っているではないかと思ってしまう。
といいつつ、こんな地味なのも結構好きね。特に最近は、とんでもなくカラフルなエビネが多いですから。
一方、下のほうは、来歴確かな、西の方の産のジエビネで紫色です。株分けしていただきました。キエビネと分布がラップする場所のジエビネは純粋なジエビネかどうか判断は難しいですが、ジエビネの花色が様々であることの参考まで。ちなみに、緑色のジエビネなんかもあったりします。

巣にラン ジエビネ(千葉県産)

2005-05-26 16:31:14 | 巣にラン 春
なんと、うらやましいことに、このジエビネはある方のお庭に、もともと自生していたものです。
ご本人は、日当たりが悪くて、地味なジエビネぐらいしか咲かないとおっしゃいますが、近所の自生地を1箇所しか知らないクロとしては、非常にうらやましい。
お庭で自然に増えたものを株分けしていただき、クロの庭でも開花してくれました。
渋いでしょ。見飽きない花色も、キエビネより人気ある一因でしょうか。
キエビネもジエビネも基本的には丈夫なほうです。
大事に育てるなら、暗めのところのほうがいいです。
肥料も好きですが、春から初夏の成長期に限ったほうが安全かと思います。
ウイルスは致命的ですが、そのほかには、いわゆるすっぽ抜けして根元から腐ることがあります。
枯れかかった袴をはやめに取り除くとか、風通しをよくするとか、まー一般的な栽培書に書かれている注意事項を守れば誰でも育てられます。
クロが良かれとかってにやっているのは、
①用土にたくさんのダンボールが混じっています。(ほとんどのランはダンボールが好きね。効果がないのもあるけど、害にもならない。)
②クロのコロコロした糞を肥料にしてます。(根にふれないように。丸いので水はけを悪くすることもなく、まー天然の緩効性有機肥料ね。)
③消炭を適当に置いてます。(多少の除菌効果?リンなんかの吸収促進?ダンボールと同じでランの根が食い込んだりすることもあって、ラン菌と有機物をちょうだいしているのかも?)
④貝殻も置いたりしますが、なんか効果あるかな?土壌の酸性緩和に若干役立っているでしょうか?基本的には用土がこぼれないように囲いに使ってます。

巣にラン カヤラン

2005-05-22 12:02:36 | 巣にラン 春
着生させるのが、セッコクなんかよりチョイ気難しいかも。
何せ、小さいですからー。
気温・日照に応じて、どの程度乾燥させて大丈夫かウーン手探り手探り。
株分けでいただいたものを、まずは絶やさず、できれば増やして、欲を言えばいつの間にか実生で勝手に増えてるみたいにしたい。まー、できたとしても10年後か?

巣の花 ナゴラン

2005-05-20 13:20:45 | 巣にラン 春
やっと咲きました。
購入してから3年。実生から(自分ではしてないですけど)5年です。
別に白花でもないし、リップがべたに赤く染まるわけでもない普通のナゴランですが、綺麗綺麗、満足満足。
香りは、鼻を近づけれるとちょっときついかな。遠くからほのかに感じるのがいいみたい。
ナゴランは、洋蘭のコチョウランのように単茎性なので、原則としては株分けでは増えないのですが、この株は時たま見かける何本も茎を出す遺伝子を持つ奴です。
花がないと、一見ナゴランに見えないかも。