新・私に続きを記させて(くろまっくのブログ)

ハイキングに里山再生、れんちゃんとお父さんの日々。

きらファンサービス終了

2023年02月27日 | コミック/アニメ/ゲーム


気がつけば、『きららファンタジア』サービス終了まで1日を切っていました。


2017年12月サービス開始だから、5年あまりですね。



運営は否定していますが、こういう無限増殖バグもありえただろうなあと、というポンコツ仕様でした。

素材の交換も、サービス開始時は、100個なら100回、ボタンを連打しなければなりませんでした。当時を思えばだいぶマシになりましたが、結局、最後までUI面は改善してほしい点ばかりでした。オートも一回ごとに再戦ボタンが必要で、効率が悪いのです。

ゲームをしない人から、「オートでゲームをして何が楽しいの?」という素朴な疑問をいただきました。

むかし少し遊んだ『ドラクエ』では、次のステージに進むためにステータスを上げるべく、初期ステージに戻って、弱っちいスライムを延々と潰し続けるという苦行がありました。私がハマっていた『大戦略IV』だと、最新の兵器を買うために、第二次大戦レベルの「眼鏡島」の敵要塞に弾道ミサイルを撃ち込み一撃で撃破するチートを、何十回、何百回と繰り返すのです。

今のゲームでは、こういう単純作業はオート機能に任せ、皆さん、手動でやるのは高難易度のクエストやボス戦だけだと思います。しかし『きらファン』は初期はこのオート機能も装備されていませんでした。

実装された後も、『マギアレコード』のオート機能の便利さ手軽さには及びませんでした。『マギレコ』は仕事中のスキマ時間にも周回できますが、『きらファン』はクエストが終わるたび再戦ボタンが必要だったからです。

SNS、動画、ゲーム、可処分時間も限られる中、アプリ間の時間争奪戦で、『きらファン』は敗退してしまったのでしょう。

しかし1年以内にサービス終了するゲームも多いなか、5年も続いたのは、やはり、さすがです。『きらら』ワールドの作品やキャラクター、ストーリーや世界観に魅力があったからでしょう。

物語の舞台は「エトワリア」という架空の世界。エトワリアは「言の葉の樹」の神殿に住む女神・ソラが聖なる力で治めており、国民は女神の描く「聖典」を読み、そこからクリエという力を得て生活しているのです。しかしあることをきっかけに、この女神ソラが封印されてしまいます。女神候補生ランプが、人のつながりを感じるパスという力を持った伝説の召喚士きららとともに、「聖典」の登場人物=クリエメイトを召喚して、世界を救う旅に出るのです。


この「聖典」とは、芳文社の『まんがタイムきらら』シリーズのこと。本家『まんがタイムきらら』のほか、姉妹誌として、『まんがタイムきららキャラット』、『まんがタイムきららMAX』、『まんがタイムきららフォワード』、『まんがタイムきららミラク』(休刊)などがあります。

『きらファン』サービス開始時の初期参戦作品8作のうち、知っていたのは『ひだまりスケッチ』と『NEW GAME!』の2作だけでした。単行本で読んでいた『けいおん!』と『ゆるキャン△』はまだ参戦していませんでした。

この『きらファン』のおかげで、『きんいろモザイク』『うらら迷路帖』『学校ぐらし』『スロウスタート』『ご注文はうさぎですか?』『まちカドまぞく』などの作品を知ることができました。作品の裾野が広がり、その意味ではすごく感謝しています。

『きんいろモザイク』のカレンと『ゆるキャン△』のリンの東山奈央さん、『あんはぴ♪』のはなこ(花小泉杏)と『ゆるキャン△』の花守ゆみりさん、『アニマエール!』のこてっちゃん(館島虎徹)と『きらファン』主人公のきららの楠木ともりさん、共通する声優さんの「中の人ファンタジア」のクロスストーリーも見どころでした。

『きららファンタジア』のクロスシナリオ「松ぼっくりとカレーンデス」で、リンとカレンの二人は共演を果たします(ま、中の人は同じなのですが)。このシナリオが傑作でした。『ゆるキャン△』原作でリンが斎藤にLINEで送っていた 「うわなにをするくぁwせdrftgyふじこlp」(ネットスラング)が、キング松ぼっくりを撃退する呪文になるのです。カレンはこの呪文を里のみんなに教えてあげましたが、リンとカレンの2人にしか発音できなかったため、里に広まることはなかったそうです。あの呪文を発音できるのは東山奈央さんだけだと思っていたら、ドラマ版のリン役の福原遥さんも、この呪文をサラリと唱和していましたね。さすがです。

しかし『きらファン』が盛り上がったのも、ビッグタイトルの『ゆるキャン△』『ご注文はうさぎですか?』『けいおん!』が参戦した2018年がピークだったような気がします。

2019年9月参戦の『まちカドまぞく』から、2022年10月参戦の『ぼっち・ざ・ろっく』まで、アニメ化作品のヒット作に恵まれなかったのが、新規ユーザー獲得の失敗、停滞、ユーザー離れを招いたのではないかと思います。2021年はアニメ化作品の参戦はなく、まんがタイムレーベルからのアニメ化されていない作品のコラボ参加があっただけでした。

私もここ3年、課金したのは、2022年夏、『ゆるキャン△』劇場版公開に合わせて実装された「大人のリン」のときだけです。

作品名を挙げるのは控えますが、『きらら』らしからぬ、シモネタが売りのある作品が参戦したときは、しんどかったなあ。イベントストーリーは読まずにスキップすればいいのですが、毎日周回する収集クエストのトップ画面が、インナー丸見えの状態で(見せパンというのかもしれませんが)こちらにヒップを向けるセンシティブなイラストで、あれだけはほんとうにやめてほしかったですね。

あの作品をアニメ化した芳文社は、きらら作品ファンがきららに求めるものを見誤っていたのではないかと思います。アニメの評判も今一つだったようで、いったい、何がしたかったのかわかりません。

この作品が参戦した頃には、私ももうミッションの消化のみで、イベントストーリーを読むこともなくなっていました。2021年にコラボ参加作品があったというのも、ウィキペディアを読んで、「そんなのあったっけ?」と思ったレベルです。毎日毎週、デイリーミッションもウイークリーミッションもクリアしていたはずなのですが……。

2020年12月にスタートした第二部も、スタート当時はそれなりにおもしろかったです。

第二部の敵は、「聖典」に反逆する「リアリスト」たちです。

リアリストたちは、クリエメイトたちを捕らえて、仲間との絆を断ち切り、精神を汚染させ、絶望のクリエを集めようとします。聖典は汚染され、人々は虚無と退廃に陥っていくのです。

しかし、このリアリストのいうことが、いちいち、ごもっともなのですね。

『ご注文はうさぎですか?』(ごちうさ)のココアちゃんには、おまえは完璧無欠な姉であるモカがコンプレックスで、みんなにお姉ちゃんぶって、ごまかしているだけだとか。まあ、ココアちゃんは、学校ではクラスメートみんなの妹的存在で、生まれついての妹タイプです。一生懸命お姉ちゃんぶっているだけなのは、当の「妹」たちにもバレバレなのですが、そこがかわいいのです。でも、ココアちゃんにはショックだったでしょう。

『けいおん!』の唯ちゃんは、ギー太(ギターの名前)がなければ無能なだめな女の子だというのも、そのとおりですね。そういって唯ちゃんを責め立てる敵幹部はミュージシャンなのです。自分はどんなに努力しても認められなかったのに、どうしてこんなやつが、という気持ちは、たとえルサンチマンにすぎなかったとしても、よくわかりますよ。楽譜も読めないギター初心者なのに、絶対音感と相対音感の天賦の才の持ち主で、放課後はお茶飲んでダベくっているだけなのに、完璧な演奏をこなすチートキャラ。リアルでは、タモリの『ミュージック・ステーション』にも出演してしまいました(放課後ティータイム出演時のタモリの引きつった顔は、今も忘れられません)。これはムカつきますね。

そういう意味では、第二部も最初はおもしろかったのですが、途中からストーリーを読むこともなくなってしまいました。

だからサービス終了を聞いたときも、「やはり」と思っただけです。

参戦39作めとなる『ぼっち・ざ・ろっく』が最後の参戦作品だったという間の悪さも、『きらファン』の終幕らしいかなあと思います。

作中バンドのデビューアルバム『結束バンド』はCDもDLアルバムも一位になり、今もヒットは続いています。ある人は、「ギターと孤独と蒼い惑星」を歌いながら自転車で走る少年に遭遇したのだとか。


『けいおん!』の放課後ティータイムは、アニメファンたちにたんなるキャラソン、声優ソングとして受容されただけですが、「結束バンド」は、ふだんアニメを視聴しない層にも、「アニメのキャラクター」でなく「バンド」として受容されているところが大きな違いのように思います。

『ぼざろ』は、キャンプブームを起こした『ゆるキャン△』と同様、一般層への広がりを見せ、バンドブームの再来が期待できる、久しぶりの大型コンテンツでした。『きらファン』もこれから巻き返せたのかもしれないのに、残念ですね。

私が初めて行ったソシャゲは、『プリキュア つながるぱずるん』(きゅあぱず)でした。2017年3月にサービスが始まり、2020年6月にサービスが終了しましたが、サービス終了後は何も残りませんでした。あのゲームも、ゲームシステムは最後までポンコツでした。

しかし『きらファン』はオフライン版を提供してくれるそうです。

これはうれしい。

オフライン版は、2月28日サービス終了までにバックアップデータ作成が必要と聞いて、仕事を終えて帰宅後に余韻を楽しみつつ作業しようと思っていました。しかし、23時59分まででなく、15時59分までなのだそうです。

どうして明日一杯時間をくれなかったのか? 

これじゃあ、勤め人は、昼の休憩時間にちょこまか触って、お別れじゃないか。


『きらファン』、そういうところだぞ。

フレンド全員のルームを訪ねて記念のスクショを撮ろうとか、召喚の館(ガチャ)のクレアちゃんやトレードショップのコルクとの別れを惜しむとか、オフライン版にはたぶん実装されないであろう部分で、いろいろやりたいことがあったのになあ。

サービス開始時、あれだけの大失敗をやらかしておきながら、見放されなかったのも、それだけ『きらら』作品が愛されてきたからだと思います。

うーん。まだ残り100周以上できるスタミナがあるのに、サーバーが混雑して、なかなか回線がつながりませんよ? みんな別れを惜しんでアクセスしているのかな? あすの朝まで、どれだけ周回できるでしょう.?







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